ひとり山歩き50 : 日光ニ荒山神社から七滝遥拝石経由で女峰山に登り、赤薙山を経て霧降高原までの縦走をしてきました。梅雨の中休みで天気もよく、抜群の眺望を楽しことができました。一里が曾根のシャクナゲとキスゲ平のニッコウキスゲは時期的に早すぎました。
女峰山(日光から霧降高原へ)
2002年6月19日(水) 晴れ
1 行程
自宅(1:50) − 駐車場(3:00/3:15) − 西参道(3:30) − 行者堂(4:00) − 禁断石(4:30) − 水場分岐(5:30/5:40) − 七滝遥拝石(7:15/7:30) − 唐沢小屋(9:05/9:10) − 女峰山(10:00/10:30) − 水場(11:15/11:20) − 赤薙山奥社跡(12:20/12:25) − 赤薙山(13:05/13:15) − 焼石金剛(13:30) − 小丸山(13:50) − 霧降高原バス停(14:20/15:15) − 東武日光駅(15:30) − 駐車場(16:05/16:15) − 自宅(17:45)
2 自宅 − 日光駐車場  梅雨の中休みを待っていた
 6月11日に梅雨入りしてから、すかっとした日がない。ワールドサッカーと天気予報を気にしながら過ごす。17日は雨で、サッカーは対トルコ戦で惜敗したが、どうやら明日は梅雨の中休みで晴れそう。天気が回復したら、山へ行こうと準備をして早く就寝する(本当は、韓国とイタリア戦を見たかったのだが)。早朝に目を覚ますと、星がきらめいている。予てから計画していた日光から女峰山に登り、赤薙山、霧降高原への縦走に出かける。女峰山に登るのは、今回が三回目である。最初は昨年の7月に霧降高原からピストン。次は、今月の1日に馬立から女峰山、帝釈山、小真名子山、大真名子山と縦走した。今回は、未だ通ったことのない日光、行者堂、七滝遥拝石ルートから女峰山に登り霧降高原へと抜けることにした。その逆も考えたが、交通の便を考えて前者を選んだ。
 家を出る頃は、昨日の雨で霧が深かったがすぐに霧は晴れて、運転も順調。帰りは不便だが、憾満ケ淵付近のストーンパークの駐車場に車を停めた。
3 日光西参道 − 女峰山  登りは比較的緩やかだが長時間の歩行  笹道で下半身ずぶ濡れ
 西参道から行者堂を目指すが、まだ暗い中、ニ荒山神社沿いに進む。アスファルト舗装が切れ、砂利道を進むと道がなくなり、未だ暗く道が見つからず付近をウロウロする。仕方なしに一旦戻ると、アスファルトの切れたところで女峰山の方向標識を発見した。その右手の石階段を登ればよかったのだが、暗くて見逃し太い砂利道を進んでしまったのだ。更にニ荒山神社沿いに進むと、行者堂に出る。案内標識がないので、行者堂に登ってみると、左手に唐沢小屋(中央やや下の白)と女峰山 (箱石金剛付近から)女峰山の標識を見つけて安心する。
 行者堂からは杉林の中の笹の多い道を登ってゆく。突然、石碑が現われる。光の加減と鱗で字が読み取れない。ガイドブックに記されている殺生禁断の石と思われる。暫くすると広葉樹の雑木林となり、笹が膝上まであって下半身がびしょ濡れとなってしまった。一時、桧林となって笹道から開放されたかと思う間もなく、唐松の疎林の急登となった。更に進むと笹原になり、右に水場の標示を見る。どうやら稚児が墓は見逃してしまったようだ。このあたりは一面笹原で眺望がよい。振り返ると前日光の山々がよく見える。筑波山もかすかに浮き上がって見える。
 この笹原の先は唐松林で笹道でやや急登となる。続いて広葉樹林の岩が露出した道を登るようになる。ガイドブックに記載されている八風がどのあたりか不明のまま通り過ぎてしまったようだ。左手に男体山方面を眺望できたあたりを八風というのかもしれない。やがて岩が多くなり、ガレ場となる。遮るものがないので風がとても強い。このガレ場を十数分進むと鞍部の七滝遥拝石(黒岩)に達する。
 七滝遥拝石は鞍部のため風が一層強くなる。谷の方を覗くも滝らしいもの発見できなかった。風が強いので、あまり崖淵によるのも危険なので、滝は諦める。
 今までは、それほどの急登はなかったが、これから15分ほど唐松林の笹道の急登が続く。左手を巻くようになるとゆるやかにアップダウンしながら登る。その後、岩の多いところを急登すると、なだらかになり、左手に男体山、大真名子山、小真名子山の連なりが見える。前方には女峰山の中腹に唐沢小屋が目線の高さで見えたりする。岩場の多いこのあたりを箱石金剛というのか?このルートは案内標識が少ないので、今どこにいるかハッキ一里が曾根方面の連なり(手前)と高原山(中央) (女峰山頂から)リしないことが多い!やがてガレ場の登りとなり、これを過ぎるとすぐに唐沢小屋にたどり着いた。小屋の中を覗いてみると、三・四枚の毛布が見えた。何時の日にかお世話になることもあろう。
 唐沢小屋から山頂までは今月の1日に通ったばかり、安心して先を急ぐ。ガレ場の途中で振り返ってみると、富士山と筑波山が見えた。筑波山という山は非常に得な山である。周りに高い山がないので、1000Mの高さもない山が遠くから見えるのであるから!ガレ場を丁度登りきったところで、下ってくる人に出会う。地元の人で、女峰山には何回も登っているとのこと。今日は馬立から登り、戻る途中であった。日光から登ってきたと言うと、笹に悩まされたことを知っている。一度経験しているとのことであった。その他ルートに付いても情報をもらって別れる。
 女峰山山頂に着くと、3人組が食事をとっていた。今日は360度の大パノラマだ。昨年はガスのため東側の展望がなかった。前回はやはりガスのため近隣の山しか見えなかった。山頂は風が強いが、これだけ展望が開けると今までの長い歩行の疲れが一気にすっ飛んでしまうような気がする。時計回りに、那須岳、高原山、筑波山富士山皇海山奥白根山至仏山燧ケ岳が認められた。男体山を始めとする近隣の山は言うまでもない。これから下ってゆく赤薙山、霧降高原へと連なる表日光連山が間近に見える。 
4 女峰山 − 霧降高原  景色を楽しみながら下る  シャクナゲ、ニッコウキスゲとも時期的には早すぎた
 このルートは昨年7月に通っているので、特に印象に残ったところだけを記したい。山頂の隣の二等三角点のあるピークから2318mピークへの下りの岩場とガレ場は若干の注意が必要。特に今日は風が強いので、緊張した。赤薙山奥社跡と赤薙山のほぼ中間に位置する岩稜の痩せ尾根も緊張する。その他の場所はさして危険なと女峰山 (小祠のあるピークから)ころはなく安心して歩ける。
 展望という点からは、水場から登り返す小祠のあるピークが女峰山山頂に次ぐ。ここからは全方位の展望が開けている。その次は、赤薙山を下って焼石金剛から小丸山に掛けての尾根歩きでの展望である。塩原方面から前日光の山々が眺望できる。更には、赤薙山奥社跡赤薙山のほぼ中間に位置する岩稜の痩せ尾根からの展望であろう。その他の場所では、展望が開けるところもあるが、概してコメツガの林の中を歩くことになり、展望は得られない。その反面、一里が曾根など未だ一部しか咲いていなかったがシャクナゲを楽しみながら歩くことができる。
 途中でこのルートを登る2人に出会ったが、馬立あるいは富士見峠から登る人に比べて少ないように思える。況してや日光から登る人は極端に少なそう。一応全ルートから登ったが、ルートの難易度、展望等を総合的に勘案すると当ルートがベストと思う。 
 小丸山からはリフトで下りながら、ニッコウウキスゲを観賞した。時期的には未だ早すぎ一部しか開花していなかった。ワタスゲばかりが目立っていた。掲示板で見ごろは6月下旬以降との情報を頂いていた。しかし、6月末から7月上旬は他に計画があるので、時期的には早いのを承知で行った。残念ながらやむを得ない。時期的に未だ早いということを知っているのか、キスゲ平には見物人の数は少なかった。 
5 霧降高原 − 自宅  
 霧降高原から東武日光駅までバスを利用したが、50分ほど待たねばならなかった。霧降高原から東武日光駅まではたった15分だが、そこから駐車場まで歩いて35分もかかる。せっかちな自分には、公共交通機関を利用する非効率が我慢し難い。そのため何時も駐車場から山頂までのピストンにしてしまう。山行の足枷になっていることは、十分理解しているのだが・・・
 イロハ坂を通らないので、さしたる渋滞もなく思ったより短時間で帰宅できた。帰宅後、前日のサッカーで韓国がイタリアに勝ったということを知り驚く。それにしても日本の対トルコ戦の敗が惜しまれる。
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