ひとり山歩き12 : 御池・熊沢田代・燧ケ岳・見晴・温泉小屋・平滑の滝・三条の滝・燧裏林道・御池のコースで山歩きをしてきました。柴安ー以降は天気に恵まれ、山頂からの展望、紅葉を楽しむことができました。
燧ケ岳(2346m)登山
2001年10月3日(水) 晴れ
1 行程  
自宅(1:40) − 今市・藤原経由 − 御池駐車場(4:50/5:45) − 広沢田代(6:35) − 熊沢田代(7:25) − 爼ー(8:50/9:20) − 柴安ー(9:40/10:00) − 見晴新道分岐(10:15) − 見晴(11:55/12:00) − 温泉小屋(12:25/12:30) − 平滑の滝(12:40/12:45) − 三条の滝(13:15/13:35) − 段吉新道分岐(14:05) − 渋沢温泉分岐(14:50) − 横田代(15:15) − 御池駐車場(15:45/16:05) − 東北道経由 − 自宅(19:10)
2 自宅 −御池駐車場  平日のせいか思ったより空いている!
尾瀬周辺の紅葉状況をインターネットで調べると、10月上旬から中旬がよさそう。どの山へ行くか迷った結果、最も代表的な燧ケ岳へ行くことにした。計画を立てる上で、燧ケ岳の他にもう一つスポットを加えようと検討したところ三条の滝へも寄ってみることにした。
御池へ行くときはいつも東北道経由で塩原を通過することにしている。地図を調べると今市・藤原経由の方が「三角形の一辺は他の二辺の和より小さい」の格好になっている。高速道を通らないが、早朝で車の通行量が少ないので殆ど同じ時間で行けるだろうと判断した。所要時間としては殆ど互角であり、暗い時に塩原の曲がりくねった道路を通らなかった分だけ楽をした。
檜枝岐に近づくにつれ風切り音は強くなり、雨もぱらつきだした。御池の駐車場に着く頃には幸い雨はあがった。駐車場に着くと30台位駐車していた。平日とはいえ思ったより少なく拍子抜けする。
3 駐車場 − 爼ー  ガスと風に悩まされる
駐車場の西側に設置された登山者カウンターを通るとすぐに登山口になる。帰りは三条の滝の方から戻るのだと言い聞かせながら登山道に入る。
登り始めるとすぐに泥道になる。事前に調べておいたので、今回はスタート前から熊沢田代スパッツを着けておいた。ガスで霞んだ道を進むのだが、せめてもの救いは回りの樹木は色んずんでいることである。ほどなく岩の凸凹道を歩むことになる。木道になりやがて目の前が開け(といってもガスのために遠くは見えない。要するに樹林が切れると)広沢田代である。草木が色づいてきれいだが、吹き飛ばされそうなくらい風が強い。帽子を手で抑えながら、早く樹林の中へ入れるよう先を急ぐ。
またまた岩の凸凹道、ぬかるみと続いて木道となり、熊沢田代が近づいたことを知る。熊沢田代に入ると先刻よりも風が強い。木道から踏み外さないよう注意して歩く。前方に池が見えたので、写真をと思いデジカメを取り出したところ木道下の水溜りにカメラを落としてしまった。慌ててカメラを拾い上げる。オシャカにしたかと合皮の袋からカメラを取り出して写してみるとラッキにも写るではないか。袋から取り出す前に落としたのが救いだったようである。ガスで遠景は見えないので逃げるように木道を進む。
またしてもドロドロ道が登場し、笹が多くなる。風は相変わらず強いが、時々空が明るくなる。この調子ならそのうちガスが切れる予感がする。ガレ場になりかなりの時間登ると、注意標識が突然現れる。どうも内容がはっきりしなかったが沢への迷い込みの注意場所は通り過ぎている。これは下山者のための物なのか。ほどなくまた同じ物が設置されていた。更に進むと瞬時ガスが切れ前方に爼ーらしきピークがみえる。シャクナゲの多い岩場になるとすぐに爼ー山頂となる。
4 爼ー − 柴安ー  風は強いがガスははれた 山頂からの眺めは素晴らしい!
爼ー山頂に着くと、20人位のグループが休憩していた。その中の一人と話をしてみると、東京からツアーで来て昨晩は尾瀬沼泊とのこと尾瀬沼(爼ー山頂から)、男体山と奥白根山がかすかに見える。更に話をしているうちに昨日は雨であったそうだ。昨日なら登れなかったでしょうねとも話してくれた。今日は風は強くガスがかかっているが、そのうちガスは切れそうなのでラッキーといえるのかもしれない。山頂での記念撮影をしているうちに、ツアーグループは御池へ向かって下山し始めた。私は悠然(?)と地図を見ていたからかツアーのひとりがさア行きましょうと声をかけてくれた。単独行ですと言うと謝してグループの後を追っていた。
何時まで待ってもガスはきれそうにないし風が強いので、柴安ーへ行こうと標示を調べるがはっきりせずウロウロする。そうこうするうちに女性がひとりで登ってきた。教至仏山と尾瀬ヶ原(柴安ー山頂から)えを請うと方向を示してくれた。岩に「ハラ」と書いてあった。するとガスが切れて尾瀬沼、柴安ーが見えた。よし写真をと思い尾瀬沼を撮って、右を向くともう柴安ーは隠れていた。お互いにシャッターを押し合い、礼を言って柴安ーへ向かう。
柴安ーへは少しくだって登り返すと約10分で山頂にたどり着く。山頂直下で三人の下山者とすれ違う。山頂には二グループ三人が休んでいた。この頃になるとガスはほとんど切れて見晴しがよくなった。その反面風は益々強くなる。何度も帽子を吹き飛ばされるが、紐のお陰で失わないですむ。遠くの山々がきれいに見えるので地図で同定しようとするが、風のために地図を開くことができない。それでは写真とビデオに撮って家で同定しようと考える。ビデオの電池は容量が小さいので低温のために電圧が下がり長時間写すことができない。結局は写真に頼るだけで残念。それでも奥白根山男体山ははっきり認められた。尾瀬ヶ原と至仏山も素晴らしい。
もっと山頂にいたかったのだが、なにせ風が強くどうしようもない。握り飯一つをぱくつき下山にかかる。気が付いたら山頂には誰もいなかった。今度は尾瀬沼へ下る道は一本なので迷うことはない。
5 柴安ー − 見晴尾瀬が原と至仏山(見晴から)  見晴の見晴しはよかった!?
至仏山と尾瀬ヶ原の紅葉を楽しみながら、15分ほど下ると温泉小屋道と見晴新道の分岐へ来た。柴安ー直下で会った下山者が温泉小屋道は岩が多く歩きにくいので通らない方がいいよと言っていたのを思い出し、当初の計画どおり見晴新道を下りる。足場の悪い岩の多い涸沢をドンドン下る。下り始めて一時間以内に三組6人の登山者と出会う。それぞれ登りに苦しみ、後どの位で見晴らしが得られるかとか、山頂までどのくらいかと聞かれる。要するに自分のことを棚に上げて申し訳ないが中高年者が多いということである。失礼だがこれで頂上まで行って来れるのかと思われるグループにも出会う。
道は比較的なだらかになってからもまだまだ下りが続く。展望がないので余計ながく感じる。ブナ林帯に入るとすぐに段小屋坂との分岐に着く、この頃になるとハイカーの行列と出会う。約2時間でやっと見晴に着く。
小屋ではハイカーがベンチに腰掛けて食事を楽しんでいた。尾瀬ヶ原の景色を楽しみたいが,今日は三条の滝が第二目的であり、至仏山、影鶴山、尾瀬ヶ原の風景を写真に収め次へと急ぐ。
6 見晴 − 三条の滝三条の滝  三条の滝展望台は賑っていた
温泉小屋まではツアーグループが木道を長い列をなして歩いているので、空いている左側の木道を使ってどんどん追い抜いてゆく。右手の燧ケ岳は上部がガスに隠れている。左手の至仏山、尾瀬ヶ原が美しく見える。今までの樹林の中の坂道から開放され足がドンドン前に進む。温泉小屋で握り飯一つを食べると慌しく出発する。
平滑の滝まではツアーグループは見かけなかった。平滑の滝展望台へ階段使って降りる。展望台から写真を撮るが滝が長いので一枚の写真に収まらない。ここはそれほど魅力を感じなかった。
三条の滝までは多少の下りかと思っていたが予想以上に下る。しかも岩が多く水はけも悪く歩きにくい。二三人のグループを追い越したりすれ違ったりで人出は結構多い。平滑の滝から約30分で三条の滝に着く。ここでも階段を下りて展望台まで行くと、数人が写真を撮ったり休憩していた。平滑の滝よりかなり賑っていた。滝をバックに写真を撮ろうと順番待ちとなっている。チョット待つと誰もいなくなったので、展望台の一番前まで進み滝の全体像をカメラに収めることができた。雪解けシーズンでないせいか、水量は思ったほどでなく水しぶきも飛んでこない。三年前の8月に見た称名のの豪快さとつい比較してしまう。
7 三条の横田代の草紅葉滝 − 御池駐車場  この区間は登りで結構キツイ!
三条の滝と御池の高低差は約300m、帰りは一山また登る格好となる。ここまでにかなり消耗しているので、登りがキツイ!しかも何度も沢を越しそのたびに登り返しとなる。それでもまだブナ林の色づきが少ないと感じるくらいの余裕は残っている。
天神田代の渋沢温泉分岐あたりまでは御池から下ってくる幾組ものグループと出会ったが、それ以後は御池へ帰るグループを何組か追い越す。西田代あたりからは下り勾配となり楽になるが、紅葉を楽しむ余裕はない。機械的に歩いている感じ。どんどん下り終点が近いなと思ってからがまだながい。今朝の登山口の標識を見た時にやっと着いたとホットする。駐車場に上がってみると車の数は今朝より若干多いくらいでガラガラであった。
8 御池駐車場 − 自宅
帰りは途中での渋滞を考えて、いつもの塩原、東北道経由とした。所要時間は往復ともほぼ同じで読みがあたる。
登山開始から爼ーまではガスのため途中の景色を楽しめず、柴安ーでは強風に悩まされたが、それ以降は天気に恵まれ紅葉の山歩きを満喫できた。これで三回連続◎であった。さア次はどこにするか。那須岳にするかなど考えながら家路を急ぐ。
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