ひとり山歩き69 : 出流山満願寺に詣で、千部ガ岳遊歩道を歩いてきました。遊歩道はよく整備されていて、静かな山歩きが楽しめました。
出流山満願寺から 千部ガ岳遊歩道 
2002年11月27日(水) 晴れ
1 行程
 自宅(9:00) − 満願寺(9:50/10:00) − 奥の院(10:20/10:30) − 遊歩道入口(10:40) − 千部ガ岳(11:15) − 千部ガ岳護摩壇跡(11:30/11:45) − 山ノ神(12:00) − 遊歩道入口(12:10) − 満願寺(12:30/12:40) − 自宅(13:30)
2 自宅 − 満願寺
 まだ山歩きをしていない数年前に、出流山満願寺に行こうとしたが、道に迷い目的を達しなかった。満願寺から千部ガ岳遊歩道に行けるのを知り早速計画した。ひとり山歩きには物足らないので、夫婦で満願寺参詣を兼ねて出かけることにした。
 R293号を栃木市尻内町から県道32号(栃木粕尾線)に入り、約4km先で県道202号へと左折して出流町を目指す。左折してから約6kmの道程であるが、とにかくダンプカーが多くて道幅が狭いところがあるので、快適な運転には程遠い。この沿道には石灰石採石場が多いので止むを得ない。出流観音バス停を左に進むとすぐに満願寺の山門が見えてくる。山門を入ってすぐの駐車場に車を停める。
  坂東 33観音霊場の第17番札所。天平時代、日光を開山した勝道上人が観音の霊地として出流山を開き出流山の岩峰を山岳修行の場とした。
3 満願寺 − 奥の院  奥の院で鍾乳石の子授観音を拝観奥の院(拝殿の中に鍾乳洞がある)
 山門の先にある信徒会館の石階段を登ると前方に本堂が見える。本堂の右手に奥の院入口があり、ここで300円の山内護持費を払う。
 桧と杉のうっそうとした沢沿いの道を如連堂、大師堂を見ながら進むと広場に達する。この広場の左手の崖の中腹に京都清水寺の舞台ばりの奥の院が建てられている。好奇心を起こして石階段を登り拝殿に上がってみた。鍾乳洞の奥に約4mの鍾乳石が観音菩薩として祀られている。この鍾乳石は100年に1cmの成長として4・5万年を越える、とのことである。
 下野の国司若田氏高郷の奥方が出流山の観音菩薩(奥の院霊窟の鍾乳石)に子授けを祈願して身ごもり天平7年(735)に後の勝道上人が生まれたことから安産子授けの霊験があるとされる。
 広場の左手には4・5mの大悲の滝がある。ここでは、参詣者や修験者が入滝するらしい。この右手の石段を登って山道に進むと、すぐに林道に出会い、林道を歩くとほんの100m位のところに千部ガ岳遊歩道の入口で案内板が設置されている。
4 千部ガ岳遊歩道  遊歩道はよく整備されてる  途中で日光連山が展望できる千部ガ岳(気が付かずに通過してしまう)
 案内板の横の石階段を登り、杉植林の中に入ってゆく。すぐに林道に出会い、林道に沿って右へ進み、「展望台まで1.3km」の標識を見て林道から分かれ山道をジグザグに登る。「展望台まで1.1km」の案内を見る頃には伐採地に達し、左手に修験場跡のある543mピーク・剣が峰見ながらジグザグに登ってゆく。このあたりは刺の付いた枯草が多く、下半身にまとわりつき歩き難い。千部ガ岳直下の山腹には直登の踏跡が何筋か見える。これを無視して進むと、再び杉の植林をジグザグに登る。杉の枯れ枝が道を覆っているが、返ってふかふかと気持ちよく歩くける。遊歩道入口から30分程で「展望台まで0.6km」の標識が設置された尾根に達する日光連山(千部ガ岳護摩壇跡付近から)。ここを尾根沿いに右へ進むのだが、驚いたことには「熊に注意!」の看板が立てられていた。この界隈では名草の巨石群から赤雪山へ登る時にも鹿島神社付近で看板を見かけたことを思い出す。
 この分岐から南東に向かう尾根を進むと、すぐに木のベンチが設置されていた。北北東の方向に横根山男体山大真名子山女峰山が見えた。残念ながら、杉の木が育ってしまい充分な展望が得られない。この分で行くと2・3年後には見えなくなってしまうのではないだろうか。
 ベンチ先を緩やかに登ると右手が伐採地のピークに達する。日光を浴びながら気持ちよくここから下リ始める。何も標示がなかったので、千部ガ岳(標高572m)を通り過ぎてしまったのだ。そのまま下ってゆくと、今度は左側が伐採地に変わる。振り返ってみると横根山、日光連山、高原山辺りが見通せる。前方に鍋山(三峰山)を見ながら進むと、千部ガ岳護摩壇跡に達する。ここは展望台ということになっているが、見通しはよくない。風を遮り日もよく当たるので、岩に腰掛けて昼食休憩とした。
 ここで勝道上人が遥か男体山を望んで日光開山の意を固めたと伝えられる所。上人が経巻を千部誦したことから、千部ガ岳の名が生まれたという。
 護摩壇跡からは鍋山方面から発破の音(?)を時々聞きながら杉植林の中を下るだけ。ふれあいの森分岐を左に見送り、更に下り続けると、山ノ神と称する小さな祠を通過する。そこから10分の下りで、寺坂林道側の遊歩道入口に出る。

5 満願寺 − 自宅  寺の付近には手打ちソバの店が多い満願寺山門
 遊歩道入口から、満願寺へは舗装道を出流観音バス停経由で戻る。途中、手打ちソバの店が目に付く。山門の傍にも店が多く、丁度昼時であり店に出入りする人が多い。ちょっと前に食事をしてしまったのが残念!
 山門付近が紅葉していてとてもきれい。自動車で参詣にくる人で賑う寺を後にして来た道を戻る。相変わらずダンプが多い。付近の山の紅葉は、と運転しながら見渡すが、針葉樹が多いせいか冴えない。
 先週の太平山、今日の千部ガ岳遊歩道といい、肉体的には全然物足らない。来週は長時間歩けるところへ行ってみよう。
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