ひとり山歩き72 : 宇都宮市北西部に位置する鞍掛山から古賀志山の尾根歩きを楽しんできました。踏跡は比較的明確ですが、アップダウンは結構きつい尾根です。落葉樹が多いので枝越しにはなりますが日光連山、高原山が望めます。
鞍掛山(492.4m)〜古賀志山(582.8m)
2002年12月20日(金) 晴れ
1 行程
自宅(6:00) − 赤川ダム(6:50/7:00) − 鞍掛山神社鳥居(7:45) − 鞍掛山神社(7:55/8:00) − 鞍掛山(8:30) − 大岩(8:35/8:50) − 鞍掛山(8:55/9:00) − 431ピーク(9:50/9:55) − 好展望のピーク(10:50/11:00) − 559ピーク(11:30/11:50) − 富士見峠(12:05) − 古賀志山(12:15/12:35) − 赤川ダム(13:25/13:35) − 自宅(12:45)
2 自宅 − 赤川ダム 
 自宅から近場の未登頂で展望のよい山を探していたら、宇都宮市北西部に鞍掛山があるのを知った。地図を調べているうちに、古賀志山まで尾根沿いに行けそうである。早速インターネットで探したところ尾根歩きの報告は見つからなかったが、行けるということは分った。地形図を見ながら尾根歩きを早速計画した。赤川ダムに車を停めて先ず鞍掛山へ登り、尾根伝いに古賀志山に行くことに決めた。
 国分寺町から宇都宮市に出て、県道70号で西進して田野町で森林公園の標識を見て右折する。県道70号から約4kmで森林公園内の赤川ダムに到着する。ダム手前の駐車場に車を停めて準備をしていると車が3台ほどやって来た。森林公園内を散歩する人達のようである。
3 赤川ダム − 鞍掛山  鞍掛山頂直下の急登は鎖に助けられる赤川ダムから見る古賀志山
 舗装道(細野林道)をサン・グリーンカントリー倶楽部の最西端にある鞍掛山神社鳥居を目指す。舗装道を北に登ってゆくと、約15分で細野ダムを通過する。更に北上すると、二股に分かれているが、右の鞍掛線を東に進む。この辺りが最も高い地点でここからは左手に鞍掛山を見ながら下りになる。ゴルフ場が見えるとすぐに左に折れる道がある。左折して200mで登山口に着く。ここには道標が設置されいて、鞍掛山神社鳥居は登山口のすぐ傍にある。
 鳥居の左手を進むと約5分位のところに首なしの双体神を岩の窪み見かける。更に5分のところに道標があり、右に折れると目の前が鞍掛山神社である。正面に滝が見えるが現在水量は少ない。その左手の岩窟に御神体が祀られている。内部は暗くて見えなかった。
 登山道に戻って更に3分で右に大岩への道を見送る。今日は古賀志山まで縦走するのだから、大岩から見る古賀志山大岩から鞍掛山を経由した方が良いのだが、急がば回れで踏跡の濃い鞍掛山への道を選んだ。しばらくは桧林の小岩の多い道を急登する。標高約400mになると道の左側に鎖が設置されている。落ち葉と急坂で鎖を握りながら登っていても足が滑って登り難い。10分以上悪戦苦闘しながら約100m登ると稜線にたどり着く。そこには左「鞍掛山神社奥の院」の標識があり、左20mのところに小さな祠が祀られていた。ここからの展望はないので戻って右に進むと、すぐに鞍掛山の山頂に達する。
 山頂には三等三角点が設置され、山頂標識もあるが字がかすれている。山頂からの展望はよくないので、東の大岩に向かう。途中の尾根からは落葉樹林の枝越しに高原山がはっきり見える。残念ながら日光連山は中腹がガスで隠れている。前方を大きな岩が塞ぐ、これが大岩かと登ってみる。高原山方面の展望がよい。日光連山は樹木で遮られている。ゴジラの背中のような姿の古賀志山が間近に見える。更には宇都宮の市街地も一望できてなかなか展望のよいところである。日当りもよいのでユックリしていたいところだが、先が長いので鞍掛山に戻る。 
4 鞍掛山 − 古賀志山  踏跡ははっきりしている アップダウンは結構キツイ
 地形図以外他に尾根筋の情報を持ち合わせていないので、時間が掛かっても自分の現在位置を確実に把握しながら進むことを念頭に置いて鞍掛山をスタートする。山頂標識の前に北北西に向かう薄い道があるので偵察してみると、すぐに消えてしまったので仕切りなおす。奥の院の方に30m程戻ると北西に向かう踏跡を発見する。しばらく下るも進行方向は一致し、踏跡もしっかりしているので大丈夫と確信して進む。
 全行程の略三分の一に位置する431ピークまでは全体としては下り勾配であるが、途中で二つのピークを越す。特に二つ目の490mピークを下って431mピーク(地形図に記載)への登りはきつい。踏跡は所々で薄いが迷うほどではない。境界標(杭)も時々見つかるので安心して歩ける。展望は期待できないが、枝越しに高原山が時々見える。
 次の三分の一は、進行方向を南に変えてすぐの好展望のピーク(530mピーク)までとする。最初は西に向かって緩やかな登りである。480mピークは比較的急な登りである。今までは桧林と雑木林であったが、この辺りに来ると桧に混ざって松が多く見られた。左手には古賀志山が見えて、かなり近づいたことが分る。480mピークから南西に向かって進むと「文挾・手岡」の標識が現われる。しかし、右へ下る踏跡は薄くて分らなかった。今は殆ど使われていないみたいだが、昔は今市と宇都宮との往還になっていたのであろうか?分岐を越すとすぐに南に進むようになり、樹木の少ない好展望のピーク(530mピーク)にでる。日光連山はガスの中であるが、高原山、古賀志山、鞍掛山、日光市街が見渡せる。赤岩山上空ではパラグライダーが飛んでいるのまで見えた。途中の好展望ピークからみる鞍掛山
 最後の三分の一は、古賀志山まで南に進む。530mピークを下る時に間違えて南西に下ってしまった。すぐに気が付き軌道修正して南に向かって下る。鞍部からの登りは大きな岩の左をロープの助けを借りながらまくように登る。この尾根筋で二つ目の標識「至鞍掛山」を見かけると、右から登ってくる道を合わせる。そのまま真っ直ぐ進むと展望の利くピークにでた。そこには同年輩の方が休憩していたので、確認したところやはり559mピーク(地形図に記載)であった。その方は中尾根登山道を登ってきたとのこと、周辺の情報を色々教えていただく。話をしているうちに、小生の鳥海山での失敗をホームページで見たということが分る。
 559mピークからほんの僅か戻って、古賀志山目指してロープを伝って下りに掛かる。鞍部が中尾根分岐で細野ダムから登ってきた人が休んでいた。次のピークを登って下ると、富士見峠であった。5分程急登すると古賀志山山頂と東稜見晴台を結ぶ稜線にたどり着いた。右手の山頂は今年の3月に登っているので余り興味はない。左手を向くと見晴台の方に数人の男女グループが行くので、後を追う。
 見晴台からの展望は見飽きない。男体山大真名子山女峰山は今朝からガスの中であったが、ここに来てやっと全体像が捉えられた。鞍掛山から古賀志山につながる尾根筋の全体像も見渡すことができた。この尾根を初めて歩くのなら、古賀志山から全体像を見てスタートした方が分りやすくてよいと思う。
 踏跡は思ったよりはしっかりしていた。その反面アップダウンは予想以上であった。時間的には2時間半を目指したが、途中経過を地形図に記入しながら歩いたのでその分オーバーしてしまった。559mピークで出会ったベテラン氏によると、春に歩くとツツジが美しいとのことであった。 
5 下山 − 自宅
 古賀志山からの下山は富士見峠ルートを考えていたが、559mピークのベテラン氏の情報に基づき東稜ルートを選んだ。下りは急降下ですぐに鎖とロープを三箇所通過する。この辺りは落葉樹林帯で急降下ではあるが気持ちよく歩ける。標高で200mほど下ると桧林となり勾配もかなり緩やかになる。標高300mの所で西から来る道(富士見峠ルート?)に出合う。すぐ先の水場で喉を潤し、ひと踏ん張りで細野ダムに着く。細野ダムから赤川ダムまで戻る間に車が十数台止まっていたが、人は見かけない。何をしている人達の車なのであろうか?そんなことを考えながら歩いているうちに赤川ダム駐車場に到着する。今朝出発する時には4台しか停まっていなかったのに、今は十数台停まっている。森林公園の駐車場にも十数台。界隈の人出は多いのだ。
 帰りは来た道をそのまま戻る。適度な疲労感と楽しい山歩きの満足感で、運転も苦痛にならない。今年最後の山歩きはどこにするか、など考えていたらすぐに家に着いてしまった。
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