ひとり山歩き389 : 足尾から阿世潟峠、社山そして南尾根を周回してきました。予想よりもはるかに積雪は少なく、阿世潟峠から社山以外はかなりの部分で夏道が出ていました。
足尾から阿世潟峠〜社山南尾根
2010年1月25日(月) 晴れ
1 行程   
ルートマップ(GPS)   ウォッちず :  社山
自宅(1:10) = 足尾無料駐車場(3:05/3:10) − 沈潜橋(長手沢・足倉沢合流)(4:20) − 長手沢林道終点(5:40/5:50) − 阿世潟峠(7:00/7:05) − 無人雨量観測所(7:35/7:50) − 社山(9:10/9:50) − 標高点1568(10:45) − 三角点1182(12:00/12:05) − 下山開始(12:30) − 下山(久蔵沢林道出合)(13:05) − 駐車場(13:40/13:50) = 自宅(15:55)

2 自宅 − 足尾
 1月4日に足尾の中倉山に登った時に、社山南尾根の積雪は標高1400付近まで認められた。南尾根は無雪期に下りに2回、登りで1回歩いているので積雪期に歩いて見ようと思っていた。1月17日に阿世潟から丸杉の沢(阿世潟沢)左岸尾根を歩いたが、標高1700付近で腰までのラッセルで途中挫折した。今の時期は北斜面は雪の締りがなく積雪量も多いので、社山リベンジの意味もこめて南側の足尾から阿世潟峠経由で社山に登り、その南尾根を下ることにした。
 足尾から阿世潟峠までは、登りで2回、下りで1回歩いている。最近では昨年の10月28日に歩いているので道筋はよく知っている。久蔵沢と長手沢沿いの廃林道は途中に崩壊地があるが、夜明け前に充分歩ける。林道終点から先は足場のよくない登山道歩きとなるので、明るくなってから歩けるよう見計らって家をでた。清滝IC付近でマイナス5度で今日は気温は比較的高そう。途中の道筋で路肩にも雪の痕跡を見つけるのも難しいほどこの数日は降雪がなかったようである。今回も銅親水公園の駐車場を嫌って、最近よく用いる無料駐車場に駐めた。

3 足尾 − 阿世潟峠 積雪が殆どなかった 
 久蔵沢林道は急勾配箇所は簡易舗装がしてあり歩き易い。標高900付近で初めて痕跡程度の雪を見る。標高930付近からは林道上に積雪が帯状に断続するようになった。足尾に向かう新しい靴跡が複数認められる。長手沢と足倉沢合流地点の沈潜橋を過ぎると雪が消えてしまった。崩壊地を過ぎて鉄阿世潟峠板橋を渡ると林道上の積雪は再び帯状に断続する。積雪は予想以上に少ないようである。林道は荒れているがヘッデンの明るさで充分歩ける。標高点1147の先で林道が崩落して幅が30cm程度の場所があり、そこには雪が付いていて少しばかり緊張する。他には特に問題もなく林道終点に達した。積雪がなかったので、計画よりも30分ばかり早く着いてしまった。
 この先は長手沢を渡渉して右岸沿いの足場の悪い登山道歩きが待っているので、暗闇ではあまり歩きたくない。林道終点で30分ばかり時間調整をしようと思ったが、ポカリスウェットがシャーベット状になるくらいだから、停滞していたら凍えてしまいそう。ストックをピッケルにもち替えて、ピッケルで身体を確保しながら歩くつもりで先に進んだ。林道終点のすぐ先で長手沢を渡り登山道を登りはじめる。雪はないが登山道は狭い上に凍結しているので緊張する。ピッケルで確保は当てが外れた。凍結していて石突きが僅かに刺さるだけだで気休め程度の効果はしかない。長手沢を右岸から左岸に渡り返すと危険箇所はなくなりヘッデンを格納する。
 二俣で中尾根に取付き、明瞭な登山道歩きとなる。帯状に断続する雪上に下りの複数の靴跡に加えて登りの靴跡も時々見かけるようになった(林道で登りの靴跡を見かけなかったのは何故?)。登山道の雪も少ないが、周辺の山腹もまだら模様である。尾根の右手を巻いて登って行くと、パッと開けて無雪状態の阿世潟峠に達した。
 足尾から阿世潟峠の様子は09年10月28日のひとり山歩き377を参照願う。

4 阿世潟峠 − 社山  積雪は少なくトレースがついているので歩き易い  展望は相変わらず○
 社山には今度が10回目、積雪期には06年2月10日09年12月8日に阿世潟峠から社山に登っている。06年の時はスノーシューを買ったばかりで試したくてスノーシューを履いて阿世潟か社山山頂ら登ってきたが、積雪が少ないので阿世潟峠を過ぎ地点でアイゼン歩きに変えた。09年の時は更に雪が少なくアイゼンも不要であった。今回は阿世潟峠から無人雨量観測所のピークまでは雪は断続している。早朝で雪が締まっているうえに、アイゼンで雪面が適度に荒れていてアイゼンなしでも歩き易い。無人雨量観測所で念のために軽アイゼンを装着した。
 雨量観測所のピークから積雪は断続するも少ない。標高1600あたりから浅いが積雪は連続するようになる。登る人は多いようで明瞭なトレースが続いている。中禅寺湖側の展望は相変わらず素晴らしい。足尾側は標高1720で樹林が切れて山頂まで展望が広がり続ける。中禅寺湖側は標高1750あたりから針葉樹にさえぎられて展望が少なくなる。風の吹きぬけが少なくなって積雪も増えてトレースは窪みとなる。露岩帯を越したあたりが積雪はもっとも深いようで60cm以上ありそう。時々見かける踏み抜き跡は気温の高まった午後に歩いた人がつけたものであろう。今の時間帯では踏み抜きどころか靴底が潜るだけ。積雪が浅くなると社山山頂に達した。三角点標石の頭が雪面から出ている。ポカリスウェットがシャーベット状になるくらい(安物の温度計でマイナス10度)気温は低いが、風がないので寒いという感じは全くない。

5 社山南尾根 − 足尾  期待に反して雪はなかった
 山頂西の好展望地でエネルギーを補給しながら、南尾根の様子を探ると向う脛までの沈みがある。少し下れば積雪は少なくなりそうだが、念のために軽アイゼンを装着したままワカンを履いて下りにかかる。10分ばかり下った標高1770からは尾根の雪が薄くなり短い笹が現れだした。ワカンを外し軽アイゼンはそのまま歩くことにした(結果的にはアイゼンも外すべきだった)。標高点1568手前の鞍社山 (南尾根標高点1568から)部までは殆ど積雪なく、夏道の踏跡歩きとなった。標高点1568は無雪期には東側をまいて通過してしまうが、今日は薄く積雪した標高点1568ピークに登って見た。社山以外は樹林越しの展望となる。
 標高点1568を下って巻き道と合流するあたりは白樺樹林で積雪が断続するようになった。時には脹脛までの沈みとなるが下り勝手であり特に苦にならず。標高1400あたりからは尾根上に雪は殆ど見かけなくなる。標高1390で朽ちたトタン小屋を見た時点で軽アイゼンを外しピッケルを格納してエネルギーも補給する。アイゼンを外しストック歩きになると軽快になる。早く外すべきなのだが、いつものように横着な性格はどうにもならず。これで人生70年やってきたのだから、そう簡単に性格が変わったら化け物だ!? 
 今回が四回目の歩きだから要注意箇所を覚えている。最初は標高1290での方向転換。第二が三角点1182を過ぎてカヤト地帯を気持ちよく歩いて標高1150からの下り。今回は知り過ぎた故に間違いそうになる。最初の方向転換地点は勢いで通り過ぎそうになった。第二の地点では記憶違いで右(西)に向かってしまい、慌てて方向修正して事なきを得た。登りでは二箇所とも問題ないが、下りでは要注意地点である。特に第二地点は急傾斜とカヤトで尾根筋が見えないうえ、滑りやすく尻餅をつき易い。尾根筋が明瞭になると松並木を気持ちよく歩ける。
 下山開始地点は標高点1012の無人雨量観測所から更に下った標高980付近から巡視路を利用するのがよい。巡視路も一部に要注意箇所があるので、いつものように雨量観測所手前から急勾配の尾根筋を樹木にすがりながら下って行く。途中で何度もジグザグ敷設の巡視路を横切る。久蔵沢林道出合は沢に架かる橋のすぐ近く。駐車場に戻りながら周辺の山を眺めると、1月4日に比べて中倉山も大平山も積雪が少ないようで黒っぽくなっている。駐車場には車が数台駐まっている。展望台にでも登っているのかな。
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