ひとり山歩き386 : 足尾の中倉山に登ってきました。雪は少なくアイゼン、ワカン、ピッケルとも不要でした。快晴しかも無風で雪景色を充分楽しめました。
中倉山(1530)スノーハイク
2010年1月4日(月) 快晴
1 行程    
ルートマップ(GPS)   ウォッちず : 中倉山
自宅(4:15) = 足尾無料駐車場(6:15/6:25) − 上久保沢出合(7:20) − 稜線到達(9:05) − 1390ピーク(9:45/9:55) − 尾根合流(10:25) − 中倉山(10:45/11:00) − 三角点(11:10/11:35) − 稜線別れ(12:05) − 上久保沢出合(13:10/13:15) − 駐車場(14:10/14:20) = 自宅(16:20)

2 自宅 − 足尾
 12月後半からは山登りもせずに不摂生な生活をしていたので身体が鈍ってしまった。今年の登り初めは無理が出来そうにない。足尾の中倉山なら鈍った身体でもスノーハイクを楽しめそう。この山は積雪はそれ程でなく、特別危険な場所もないのでスノハイクにはもってこいだが、問題は仁田元沢側からの風が強いことである。12月末から1月の間で過去三回挑戦している。最初は05年12月末に出かけたが、中倉山三角点からの南尾根に到達した途端に強風にさらされ即撤退した。次は06年1月24日に再挑戦したが、この時は三角点手前の尾根合流地点で強風に吹き飛ばされそうになって撤退せざるを得なかった。三度目は昨年の1月14日で風が弱く初めて山頂を踏むことガできた。その時の雪景色の素晴らしさが忘れられず、四度目の挑戦をすることにした。
 念のためにピッケル、ワカンと軽アイゼンを持参して家を出る。清滝IC付近の電光掲示板がマイナス8度を示していた。国道122号は路肩に雪の痕跡はあるも道路は凍結もなく、特に問題なし。田元交差点から銅親水公園に向かう道筋には雪の痕跡もない。いつもは銅親水公園の駐車場に駐めるのだが、年末に久しぶりに洗車したばかりでダムからの水の飛沫で汚すのが癪。数分余分に歩くことになるが、足尾無料駐車場に駐めることにした。(冬季はトイレが閉鎖されているので要注意)

3 往路  今年は積雪は少ないようである  壷足で問題なし  好天のもと雪景色を楽しむ
 銅親水公園の電光掲示板によるとマイナス6度。仁田元沢林道の積雪は少なく最初は1・2cm程度で轍は残るが足跡は認められない。積雪は断続し下久保沢あたりからはほぼ連続となる。中久保沢そして上久保沢と進むにつれて3・4cmとなる。例年よりは積雪は少ないようである。
 上久保沢の少し先から薄い作業道に入るが、落ち葉とまだら模様の雪で分かりづらい。雪が連続するようになると作業道に鹿の足大平山 (中倉山頂から)跡が残り分かりやすくなる
ロープ展張区間を過ぎて、小尾根を乗り越すと谷歩きとなる。鹿道を追うとテープ類を見ることになる。無雪期に鹿も作業道を歩いているので、積雪してもそのルートは歩き易いのであろう。鹿道がそれたら適当に登って行けばよい。谷間歩きだからとんでもないところに行ってしまう心配がない。狭い谷間の歩きだからかなりの部分で鹿道を辿れる。標高1180付近のリョウブ林は日当たりがよくて雪がない。そのために鹿道すなわち作業道を見失ってしまった。これ以降は適当に登って行くと、稜線直下で積雪が20cm程度なる。勾配がきつく新雪だから雪崩れで登るのに苦労する。北西に進むのではなく北に進んで最後に西へトラバースすれば積雪が少なく楽かも知れない(復路で学習)。稜線に到達すると雪が殆ど積もっていない。とくに仁田元沢側(西側)は雪が残っていない。これは強風で吹き飛ばされてしまうことを意味する。幸い今日は無風状態である。過去三度に比べて最高のコンディションである。
 稜線は北に進むにつれて幅が広くなり積雪が見られるようになる。1390ピークの直下では向う脛程度のラッセルを強いられる。1390ピークからは男体山の一部と半月山が枝越しに認められる。前方にはこれから上る尾根筋も見える。エネルギーを男体山と半月山 (中倉山頂から)補給しながら小休止をとる。このピークからごく僅か下った鞍部は殆ど雪が付いていない。二回目に挑戦したときにはここで写真を撮っていたら吹き飛ばされそうになった。今日は無風状態で新年早々ラッキー。今日は風がないので尾根筋を辿ることにする(風が強い場合は尾根の右(東)斜面をトラバースすればラッセルはやや厳しいが無風状態で進むことができる)。登りになると樹木が密になり再び向う脛程度のラッセルとなる。50メートルほど登ると、尾根上に大岩が現れここからは積雪はまだらになり登り易くなる。そこから更に10分ばかり登ると、南尾根と東尾根の合流点に達する。ここは小ピーク状で景色が素晴らしい。大平山、男体山、社山、半月山、赤倉山が展望できるようになる。
 尾根合流点からは方向を北から北西に変えて樹木の疎らな尾根を進む。三角点が近づくとツツジ藪となり、吹き溜まりで向う脛程度のラッセルとなる。昨年はワカンを装着しても向う脛までのラッセルになったことに比べたら少しばかり楽ができた。気がついたら三角点を通り越してしまった。三角点は雪に埋もれているので、尾根左手の樹木に取り付けられた山部3Dプレートに気配りはしていたのだが、復路で確認することにしてそのまま山頂に向かう。山頂付近は雪が吹き飛ばされてしまい、鹿に食いつくされた短い笹が現れている。樹木がなく360度の大パノラマとなる。今年は富士山が見えないのが残念だが、袈裟丸山、皇海山、三俣山、大平山、男体山、半月山と目移りがする。遮るものがないので仁田元沢側から風が吹き抜ける。強くはないが体感温度を下げるので、写真を撮って下山にかかる。

4 復路  多少の積雪は下りでは特に問題なし
 三角点を見逃さないように注意を払う。三角点廻りの保護石が見えたので中心部の雪を払うとすぐに三角点標石が現れた。往路で何故通り過ぎてしまったかすぐに理解できた。山部3Dプレートが無くなってなっていたのである。ここは西側に樹木があるので風がさえぎられて、休憩を取るには申し分ない。エネルギーを補給して、デジカメを枝にぶら下げてセルフ撮影を試みる。例によって失敗で、下向きで幽霊(足がない)になってしまった。
 往路を辿る上に下り勝手であるから多少の積雪は問題にせずに、尾根合流点1390ピークと下ってきた。標高1290(往路の稜線到達地点より幾分手前)にリボンやテープが目立つ場所に達した。ここから鹿道が東へとトラバースしているので、これを利用することにして稜線から分かれる。雪は徐々に薄くなり、やがて消えてしまった。樹木に掴まりながら適当に急斜面を下って行く。標高1100付近で往路のトレースに出合い、以降はちょくちょくテープ類を見かけたので、古い作業道を辿れたと確信する。二三回尻餅をついたが、危険を感じることもなく無事に上久保沢出合に下ることができた。
 今日は自分以外には林道を歩いた人はいないようで、新しい轍もなかった。松木川まで下ってきたら重機が動いていた。さすがに観光客はいないようで、銅親水公園の駐車場には車を1台見ただけ。
HOME
inserted by FC2 system