ひとり山歩き377 : 足尾から阿世潟に行き、半月山そして赤倉山と周回してきました。残念ながら紅葉には一週間ばかり遅すぎました。
足尾から阿世潟〜半月山〜赤倉山
2009年10月28日(水) 快晴
1 行程    
ルートマップ(GPS)    ウォッちず : 半月山  赤倉山
自宅(2:45) = 足尾無料駐車場(4:45/4:55) − 久蔵川林道ゲート(5:00) − 沈潜橋(5:50) − 林道終点(6:45) − 登山道取付き(6:50) − 阿世潟峠(7:35) − 阿世潟(7:55) − 狸窪(8:15) − 半月峠(9:15/9:20) − 半月山展望台(9:45/10:05) − 半月山第二駐車場(10:20/10:25) − 半月峠足尾廃道出合(10:30) − 神子内林道終点(11:05) − 赤倉山北東尾根取付き(11:10/11:15) −1514ピーク(11:30) − 1446ピーク(11:50) − 赤倉山(12:25/12:45) − 半月峠足尾廃道出合(14:00)− 深沢渡渉(14:15) − 深沢林道終点(14:20) − 駐車場(15:00/15:10) = 自宅(17:00)

2 自宅 − 足尾
 中禅寺湖周辺の紅葉を愛でたいが、いろは坂経由では交通渋滞が嫌らしい。過去に何度か足尾から廃道を歩いて奥日光に行っている。中禅寺湖周辺は1週間前が紅葉のピークで、出遅れた感じはするが途中の紅葉を楽しめるかも知れない。ダメもとで決行することにした。深沢沿いに半月峠足尾廃道を往路にとると廃道にはみ出した笹でずぶ濡れになるのが嫌らしい。濡れる心配のない久蔵川林道経由で阿世潟峠に最初に登り、半月山、赤倉山経由で足尾に戻ることにした。
 林道歩きは暗くても出来るので、5時頃歩行開始になるように足尾に向かう。足尾ではいつも銅親水公園に駐車するが、今日は深沢から戻るので中間の足尾無料駐車場(トイレあり)に駐めて早速準備にかかる。

3 足尾 − 阿世潟 − 半月山  道筋は残っている  紅葉狩りには1週間遅かった
 足尾から阿世潟峠は04年5月7日に、阿世潟峠から足尾は06年8月1日に歩いているので参照願う。
 ヘッデンを点けて銅親水公園に向かう。公園入口の電光掲示板は4℃を示している。すぐ先でゲートをすり抜けて久蔵川林道に進む。このあたり長手沢林道終点付近の地形は良く知っているので何の不安もない。林道は良く管理されていて歩き易い。勾配は結構きつくて要所には簡易舗装がなされている。右岸から左岸へ、そして右岸に渡りゲートを過ぎたあたりでカモシカが逃げずにジッと様子を探っていた(鹿ならすぐに逃げる)。身体が温まってきた頃に砂防ダムを二つ越す。二つ目の砂防ダムから林道は荒れだす。荒地のすぐ先で沈潜橋を渡る。
 左後方に林道を分けると、崖崩れで道路が消失状態となっている。50mほど先で鉄板橋を渡ると、再び林道筋はハッキリする。小さな落石地帯もあるが、概して落ち葉を踏みしめて気持ちよく歩く。周辺の樹木はすでに枯れていて、今日の紅葉狩りは時期が遅すぎたと感じる。林道には落石や崩落箇所が増えだしたが、林道の道筋は残っているので迷うような場所はない。この林道を歩くたびに感心するのは、ステンレス製のカーブミラーが輝きを失っていないことである(排ガスの影響を受けないせいか)。林道は草付となり、落石も増える。やがて林道は終点となる。右手のすぐ先に右俣の砂防ダムを、左下は沢合流となっている。林道終点から沢筋を観察すると左俣の右岸に道筋と赤/黄の小標識が目にはいる。
 林道終点から左下の沢に下ると、左俣にも砂防ダムがあった。左俣右岸の登山道に踏み込む。道筋は分かり易いが、途中に幅が狭い所もあるので注意が必要。左岸に渡渉して右岸を数分進むと、沢の合流地点に達する。沢に挟まれた中尾根は低い笹が生えているが、登山道は確保されていて気持ち良く歩ける。ミズナラ、ダケカンバの落ち葉の積もった登山道は尾根の右手をトラバースしながら北北東に登って行く。中尾根半月山展望台からのパノラマに取り付いて30分足らずで稜線に到達すると、見慣れた説明板のある阿世潟峠に到着。
 八丁出島の紅葉は半月山展望台から見ると素晴らしい。これを中禅寺湖畔あるいは八丁出島の中から観てみたいと以前から思っていた。時期的に遅すぎた感は否めないが計画通り阿世潟に下って狸窪から半月峠に登り返すことにした。途中で社山へ向かう女性3人組とすれ違う。阿世潟への道筋の樹木はすでに葉を落としてしまっている。中禅寺湖畔も同様。1週間前には鮮やかだった赤色も、葉が枯れて錆び色で様にならない。出島の中に入る気になれず。狸窪へと急ぐ。
 狸窪から登山道を我慢の登りとなる。最初はジグザグに北向きに登り、標高1450付近で、南西へのトラバースに変わる。その地点からは男体山、中禅寺湖が展望できる。八丁出島が見下ろすことが出来るが、葉はすでにくすんでいて、写真で見るあでやかさはなくなっている。トラバース道は地形図の破線よりも50mほど低い所を這っている。半月峠に登りつめると、夫婦が足尾方面を撮影中。この時期に毎年のように来ているとのことであった。
 夫婦に先行して半月山目指す。高度を上げて行く途中で振り返って社山方面を眺めるも、くすんだ黄色が残るだけで赤みは皆無。半月山展望台には若者が一人、一週間前だったら賑わっていただろうに。八丁出島を始めとして周辺の紅葉は盛りを過ぎているが、赤薙山から足尾の山までの展望は抜群(見慣れた景色ではあるが)。赤倉山への尾根筋を確認して、後から来た若いカップルが先行するのを待って下山にかかる。06年10月26日に深沢沿いの廃道を歩いて半月山に登ったときには、八丁出島と中禅寺湖畔の紅葉を写す三脚族で展望台が占拠されていたのとは大違い。

4 半月山 − 赤倉山 − 足尾  笹に覆われているが明瞭な踏跡が続
 半月山第二駐車場までは地形図の破線道を下る。駐車場の南西部は工事中で、車の数は少ない。バスから降りた団体が登山準備中(社山へ行くのであろう)。左足の内反小指用サポーターのずれを修正して、駐車場の北東部から半月峠足尾廃道目指して斜面を下る。このあたりにはジグザグの踏跡があるらしいが、それを辿るほど難しい局面ではない。適当に5分ほど笹斜面を下ると、低い笹に覆われているが明瞭な半月峠足尾廃道に出合う。
 道筋は原型をとどめていて、踝ないし向う脛程度の笹の中に踏跡が続く。多少のアップダウンはあるが下り勝手で楽な歩きとなる。右手に社山から大平山更に皇海山あたりが適宜見えて退屈しない。標高1504ピークは左手(東)を巻いて通過。先の鞍部から50mばかり登り返すと、神子内林道終点に達する。このあたりからは半月山と中腹の第二駐車場、足尾の中倉山その奥に皇海山あたりの展望が楽しめる。舗装した林道をユックリと下って行くと最初のカーブ地点が赤倉山への尾根取付き地点となる。
 ここまでは曲がりなりにも林道や登山道が通っていたが、ここからは登山道はない。カラマツ林の膝丈の笹尾根の下りか赤倉山北東の笹原ら尾根歩きは始まる。(03年12月3日に今回とは逆に深沢から赤倉山〜半月山を歩いているので参照願う。)笹の中に登山道といってもおかしくないような踏跡が続いている(赤倉山までごく一部を除いて低い笹の中に踏跡が続く・・・03年時はこんなに明瞭だったかな?)。最初のピークは標高点1514で樹木越しに半月山と男体山が姿を現している。1514ピークから下って行くと左手(東)に神子内林道が見えたりする。落ち葉で滑り易いが名残りの紅葉を見ながら気持ち良く踏跡を追う。鞍部から僅かに登り返すと標高点1446ピークでミズナラ、ダケカンバ、リョウブが目に付く。笹は相変わらず膝丈程度で踏跡も明瞭。
 1446ピークの次は1400級ピークで前方に赤倉山が見えるようになる。このピークから方向を南南西から南西に変えて笹道を進む。次の台地状のピークは樹木は疎らで一面の笹原。後方には半月山と男体山の頭が見える。1430級ピーク目指して笹原を登って行く、今の季節でも気持ち良く歩ける(、前回のように12月初旬だと葉が落ちて見通しも良くなる)。このピークから南南東に向きを変えてひと踏ん張りでミズナラを主とする樹林の赤倉山の山頂に到達。林床の低い笹の中に三角点がすぐに見つかった。山部、栃木の山紀行と達筆(?)の三枚の山名板をみる。エネルギーを補給しながら下山ルートを確認。
 雨量観測所付近に下山すべく南東尾根を辿る。右手(西)に松、左手にカラマツ林を見ながら膝丈の笹道を下って行く。この尾根筋は03年12月3日に登っているので気楽に下って行く。標高1350付近で檜が混ざりだす。コンパスを見ると方向が南を向いている。注意してあたりを見ると、左手に計画の尾根筋が見える。20mほど戻れば尾根に復帰できるのだが、地形図を見るとこのまま下って行けば標高点877付近に下山できるのでこのまま下ることにした。
 この尾根筋は植林あり自然ありで変化に飛んでいる。急勾配のうえ落ち葉が積もっていて滑り易いのが難点。途中で二箇所ばかりツツジの小藪も嫌らしい。とくに危険な箇所はなく赤テープもあり歩く人は少なくないのであろうが、当初計画の尾根筋の方が楽なような気がする。尾根先端で大岩につきあたり、右手の植林の急斜面を下ると標高点877よりも100メートルほど手前で半月峠足尾廃道に下山できた。廃道とはいえ明瞭な道筋を辿ること15分で深沢渡渉地点に達した。飛び石を利用してどうにか対岸に渡る。水流が多いときには渡渉に苦労しそう。 
 渡渉地点から僅かに登ると深沢林道終点。ここから林道を20分ばかり下ると、県道に出合い更に20分で駐車場に無事到着。今日は紅葉狩りには遅すぎたが、廃道利用のハイキングは気持ちがよかった(負け惜しみ50%)。 
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