ひとり山歩き521 : 足尾の丸石沢西側の標高点1286北鞍部からと丸石沢右岸尾根から作業道を追跡しました。両サイドとも最終的に涸沢内で踏跡が消失して、僅かな距離を残して作業道は連結しませんでした。
丸石沢橋〜日ケ窪峠探訪
2013年6月17日(月) 曇りのち晴れ
1 行程
@所要時間 : 自宅(2:00) = 銀山平駐車場(4:05/4:15) − 丸石沢橋先の登山口(4:30) − 大岩を巻く(5:05/5:30) − 標高点1286((128) − 北鞍部(6:50/7:00) − 踏跡消失・退却(7:35/7:40) − 三角点1455(9:30/9:35) − 日ケ窪峠(9:40/9:5) − 作業道出合(丸石沢右岸尾根)(10:55) − 作業道消失・退却(11:20/11:25) − 作業道出合復帰(11:35) ー 無名沢渡渉(11:50) − 下山(登山口)(12:00) − 駐車場(12:15/12:20) = 自宅(14:30)
Aルートマップ
Bウォッちず : 丸石沢橋先の登山口  日ケ窪峠
C写真集

2 自宅 − 足尾銀山平
 6月1日に足尾の二子山(ひとり山歩き520)に登ってから、松山への旅行や、雨続きに加えて今や持病となってしまった踵骨の痛みが回復せずイライラしていた。踵骨の痛みもだいぶ回復したようなので、短時間の山歩きということで足尾の丸石沢西側の探訪に出かけることにした。丸石沢右岸尾根の標高1000あたりで横断している作業道は以前から気になっていた。今回は標高点1286の北鞍部から西に続く踏跡が、丸石沢右岸尾根の作業道に接続しているかを調べるのが主目的で、踵骨の回復状況によっては塔の峰まで足を伸ばすことにする。
 銀山平の駐車場に予定よりも15分ばかり早く着いてしまったのと、曇天で思ったより明るくなっていない。歩くには全然支障がないが、庚申山林道の丸石沢橋先の登山口に到着時、明るい写真が撮れないだけの話し。復路で撮影すればどうということはない。駐車場には先着1台(無人)、車載温度計23度(気温18度位)。

3 丸石沢橋・登山口 − 1286 − 作業道 − 南東尾根 − 日ケ窪峠  作業道は涸沢内で消失
 先ずは、丸石沢橋から50メートルほど先の右(北)手に側溝(涸沢)があり、ここが登山口となる。これから標高点1286への尾根に取り付くには、この側溝の奥4メートルの地点(注:丸石沢右岸尾根に取り付くには、10メートル先を左岸に取り付く)から右岸を攀じ登る。枯れ枝や杉の葉が散らばった斜面は登りづらいが、すぐに明瞭な尾根上に達し、障害物は何もなく歩きやすくなる。標高1000あたりになると低い草も生えいるが、概して土道で右下に先刻の涸沢の上流を見下ろしながらの歩きとなる。標高1080で高さ5メートル程度の大岩に前途を遮られた。手がかりや足がかりはあるものの、岩にはコケが付き、前夜の雨で岩が濡れていて、スリップが不安。こんな場所で無理は禁物、大岩の左(南側)を巻くことにした。岩の基部は足場が悪く、安全を考慮して大きく下巻いて通過する。巻き斜面はズルズル滑って難儀する。尾根上に復帰するのに30分もかかってしまった。直登すれば数分で通過できたろうに。 以降には難所はなかったが、急勾配斜面は踵骨に負担がかかり足取りが遅くなる。標高1200からは西から北西に向きが変わり、勾配も緩み苦痛から開放される。登りつめた標高点1286は平坦なピークで踝程度の笹が一面には生え、栃の木(?)が繁り感じが良い。
 

左: 登山口の奥4メートルから左斜面に取り付く(復路で撮影)  右: 尾根の様子(標高1200付近)


左: 標高1080の大岩(手前を左に巻く) 右: 標高点1286

 標高点1286から北へと緩やかに少し下り、方向を北西に変えて障害物のない尾根を下ってゆく。尾根筋には踏跡がはっきり現れたり、1280級小ピークからは正面に三角点1455峰が望めるが、展望はその他に期待できない。小ピークを下った鞍部で赤テープとプラ袋の付いた樹木が目に入った。両サイドに薄いが踏跡が視認できる(この目印と踏跡については、たそがれオヤジさんがつい最近報告している)。これがネットで読んで頭の片隅に残っていた丸石沢橋付近から三角点1455の下(今いる地点と思われる)を通って笹見木沢方面に続いている作業道の名残りと思われる(再検索したらPot bellyさんの記録にあった。 http://riko.ooban-koban.com/funaisi_09.htm )。右手の踏跡は丸石沢右岸尾根の標高1000付近で見かけた明瞭な作業道に通じている、と推測した。復路で日ケ窪峠から丸石沢右岸尾根を下り、標高1000あたり出合う明瞭な作業道から追いかけるつもりだった。今までの急登で踵が痛み、一旦登りから開放されてゆっくりと作業道探索をすることに方針を変える。


左: 1286北鞍部付近の踏跡  右: 1280級ピークから三角点1455ピークを展望


左: 1280級ピークからの下り 右: 鞍部の目印と両サイドに薄い踏跡(今回は右の踏跡へ)
 右手の踏跡を辿ると、すぐ先で赤テープを見かけて、その先が涸沢出合で、踏跡はその左岸の檜植林に続いている。踏跡は途切れることなく拾えた。三角点1455mピークからの南東尾根が痩せる地点では明瞭な道筋となり、南東尾根の右(南)を巻いて下ってゆく。標高1100あたりで南東尾根を乗越して北西に進み踏跡を追って涸沢内に下る。残念ながら踏跡はこの涸沢内で消失してしまった。対岸を見ても踏跡は発見できなかった。沢内で動きまわって怪我をしてもつまらないのでここで退却することにした。この付近の写真を撮らなかったのは重ね重ね残念。
 
左: 涸沢出合  右: 熊剥ぎ?それとも鹿剥ぎ?


左:標高1220あたりの踏跡 右: 標高1150あたりの明瞭な道筋
 このまま1286北鞍部まで戻るのは面白くないので、南東尾根を辿って三角点1455に登ることにした。尾根筋には藪や岩等の障害物はないが、踵をかばいながらゆっくりペースで登ってゆく。標高1300付近の急登部は特に堪えた。今月中に計画している三回だけ挑戦出来る山は大丈夫かな、と心配になる。標高1350手前でヤマツツジの樹木のトンネルを潜る(花はとっくに散ってしまった)とその先の左(西)手はカラマツ林となる。尾根幅が広くなり、またもや急登となる。標高1400あたりは低い笹尾根で感じの尾根だが、踵の痛みには勝てない。やっとの思いで本来の計画で登ってくるはずの尾根を合わせると、岩が点在し、岩の間を割って通ると見覚えのあるブリキマーク、その先で過去二度見逃した三角点1455を確認できた。展望もないので、すぐに日ケ窪峠に進み、ザックを下ろしてひと休み。今日は曇天で蒸暑く汗びっしょり。エネルギーを補給しながら、地形図を眺めて作業道消失地点を頭に描いた。復路の作業道出合から追跡する道筋もなんとなく描けた。
 
左:標高1340のヤマツツジ群落 右: その先のカラマツ林こんな尾根にもピンクリボン


左: 標高1400あたり 右:三角点ピーク入口の岩


左: 三角点1455 右: 日ケ窪峠
4 日ケ窪峠 − 丸石沢右岸尾根 − 作業道探訪  またしても涸沢内で道筋消失  距離にして30メートルがつながらず
 これから下る丸石沢右岸尾根は、無雪期の12年11付き2日(ひとり山歩き495)と積雪期の3年1月29日(ひとり山歩き505)で下っているので参照願う。この尾根筋には最後の沢渡渉地点の他に危険箇所はないので安心して下れる。
 先ずは舟石新道を西に進んで、舟石新道分岐からは丸石沢右岸尾根に入る。標高1350前後は松の木が多く、踏跡も続いている、右手はカラマツ林で見納めのヤマツツジがポツポツと眼に入る。標高1350あたりからは檜植林の歩きで、展望は標高1130で粕尾の地蔵岳が展望出来るだけ。その後は植林内の急下降が続く。標高1080で薄い踏跡を横断するが、今回はこの踏跡は無視して急下降を続ける。標高1010で作業道に出合う。
 これを下ってゆけば下山となるのだが、今日は往路で消失してしまった踏跡へつなげるべく北西へとに緩やかに登ってゆく。この作業道は、往路で追いかけた踏跡よりも幅広で歩き易い。作業道出合から15分ほど進んだ標高1070あたりからは道幅は狭くなるが追跡は十分可能。小尾根の末端を北西から西にトラバースすると、またもや踏跡は涸沢に下りそこで消失してしまった。涸沢内は岩っぽいので、無闇やたらに動きまわって怪我してもつまらないのでここで退却することにした。帰宅後、GPS軌跡を調べてみると、往路での消失地点と復路での消失地点の距離は約30メートル程である。沢筋歩きは専門外、こんな場所で勝負する気はない。これで作業道探訪はお終い。
 丸石沢右岸尾根の作業道出合までは、来た道を戻り、その先は明瞭な道筋を追って下ってゆく。この尾根筋での要注意箇所は無名沢(丸石橋で見かける左俣の沢)への下りである。慎重に足場を確保しながら沢内に下りて対岸の尾根先端を乗越すと明瞭な作業道歩きとなる。途中でたそがれオヤジさんが、標高点1286へ登った尾根への取り付きとなる踏跡を見送って、登山口の側溝(涸沢)に無事下山できた。林道のゲート手前に4台、その先の駐車場に12台駐まっていた。県外車が多い。庚申山にコウシンソウの見物だろう。花には興味が無いので、まだコウシンソウを見に出かけたことはない。今後もないだろう。
 
左: 標高1010の作業道出合 右: 標高1070の作業道


左:涸沢内で踏跡消失 右:対岸に続く踏跡か
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