ひとり山歩き451 : 脚力鍛錬と装備チェックを目的に菅沼から白根山、前白根山、五色山、金精峠と周回してきました。早朝の白根山は霧氷や霜で白くなっていて、冬間近の感じでした。三連休の中日で各コースからの登山者で賑わっていました。
菅沼から白根山(2578)〜前白根山(2373)〜五色山(2379)〜金精山(2244)
2011年9月24日(土) 晴れ
1 行程  写真
ルートマップ(GPS)  ウォッちず : 白根山〜前白根山〜五色山  金精山〜金精峠〜菅沼登山口
自宅(1:05) = 菅沼登山口(3:10/3:20) − 弥陀ケ池(5:10/5:20) − 白根山(6:35/7:05) − 避難小屋(8:10/8:15) − 前白根山(8:55/9:00) − 五色山(9:30/9:45) − 国境平(10:10) − 金精山(10:35/10:40) − 金精峠(11:35/11:45) − 菅沼登山口(12:40/12:50) = 自宅(15:20)

2 自宅 − 菅沼
 年一の北アルプス訪問を控えて、脚力鍛錬と装備のチェックを目的に、白根山に登り前白根山、五色山、金精山と歩いて金精峠から菅沼登山口へ下山する。暗いうちの登山になれること、高山での寒さ対策等を目的に明け方に歩きはじめることにした。菅沼登山口には何度も行っているので全然問題ない。つい先日までは、出がけに車載温度計は30度を示すこともあったが、さすがに彼岸ともなれば気温が下がり、17度であった。登山口で7度であるから白根山頂では氷点下の可能性もあるが、未だ夏装備(夏でも長袖は着用)で登ることにした。登山口の駐車場には5、6台駐まっていて、最奥の車からはヘッデンが動き出した。白根北峰の霜

3 登山口 − 白根山  山頂直下は霧氷や霜で晩秋が漂い
 何度も通った道、しかも8月10日にもほぼ同じ時刻に歩いているので全然問題なし。注意点は標高1800付近で冬コース分岐でうまく南西から北西向きの道筋を拾えるかである。分岐点手前は踏跡が入り乱れ(昼間ならどうということはない)ているので注意が必要。山道に取りついてしまえば、以降は一本道迷うような場所はない。前方にヘッデンの灯りが見えて、すぐに先行者をとらえる。ヘッデン歩きで人に出逢ったのは初めて。神奈川からの方で、歩きが遅いので早出とのことであった。自分に似た人はいるものだ。標高2150付近の道標{弥陀ケ池0.9km 登山口3.0km」を過ぎると、歩くにはなんの支障もなかったが、ガスが立ち込めるようになった。弥陀ケ池の北端に着いた時には、湖面がやっと見える程度の明るさ。木道を渡り終えると、台風15号の影響かロープで区切られた道筋は水浸し。仕方なく山際を通って五色沼分岐の道標の右手に抜けて、ヘッデンを格納する。
 ガスは相変わらずだが、委細構わずガレた登山道を登り、座禅山分岐から白根山頂への道に進む。標高2350から2450まで登山道の両サイドにロープが展張してある。このロープ展張地帯に入ると樹木は薄くなり、風を受けて寒さを感じたので、早めにゴア雨具の上着を着用した。軍手では指先に弱い痛みを感じる。ダケカンバの枝に霧氷がつき、草は霜で白くなっている。一気に夏から晩秋になってしまった感じ。樹木がなくなると登山道わきの草はますます白さを増してきた。いつもなら展望を楽しみながらの登りだが、今日はガスで後方の山は全然見えない。北峰入口の道標付近からは岩まで白くなってえいる。北峰からは山頂すら見えない。少しばかり登る時間帯が速すぎたようだ。ガスが晴れるまで、北峰と山頂との鞍部の風を遮る場所で待とうかと思ったが、山頂はどのくらい寒いか経験しておこうと白根山頂に立った。
 気温は零度程度でそれほど低くはないと思うが、下着が汗で濡れているのと風とが相まって体感温度は低い。ザックを下して岩陰で風を避けていると、南方面のガスが切れて富士山が目に入った。写真を撮ろうと構えるとすぐにガスで隠れを繰り返す。30分ほど我慢したが、寒さには勝てず下山することにした。今回が16回目の山頂だが、今までの経験によると8時前はガスで展望が利かないことがあるようだ。9月16日の早朝には男体山から白根山はいうに及ばず、北アまで見えたので期待してきたのだが残念。

4 白根山 − 前白根 − 五色山 − 金精山  湯元からも金精峠からも今日は登山者が多い
 金精山から金精峠への下りが先日の台風で崩落していないか心配。白檜岳・白根隠山経由で前白根・五色山と歩いて菅沼に下るか、計画通りに金精山・金精峠から菅沼に下るか少しばかり迷う。金精山北直下の危険地帯が通れないようなら、金精山の北西尾根を下ればよい(10年8月4日に下っている・・・多少の藪漕ぎあるも時間的には金精峠経由と変わらない・・・一般ハイカーには無理)。エスケープルートがあれば心強い。計画通り歩くことにして、白根神社へ下ると、ガスの切れるのを待っていた避難小屋泊りの方と出逢う。少しばかり言葉をかわして分かれる。標高2500で道標(県境が南に下る地点)あたりになると青空が見えるようになってきた。白根隠山、男体山・中禅寺湖や五色沼を垣間見ながら下ってゆくと、登山者とすれ違うようになった。避難小屋で上着を脱いで夏姿となる。小屋手前の登山口付近のダケカンバはくすんだ色で紅葉が始まったのか、枯れているのか見分けがつかない。
 避難小屋から登り始めると、すれ違う人が増えてきた。白錫尾根に登った地点からは男体山と中禅寺湖展望を楽しむ。このころになると空には雲はない。白根山頂では今頃は展望を楽しんでいる人が多いだろうな。ますますすれ違いが多くなる。意を決して三人組に声をかけると、金精峠からとのこと。金精山北側のロープ・梯子地帯も通れたとのことでひと安心。前白根への登りから五色沼を見ると、いつもに比べて水量が多く、登山道の一部が水没しているのがわかる。前白根山頂で白根隠山から錫ケ岳と日光連山の展望を楽しむ。
 五色山目指してダケカンバ林のガレ道を鞍部まで下る。途中で奥日光方面の景気を楽しむ。小さなコブを越した次の鞍部から右手が笹、左手がダケカンバの尾根を登りつめると五色山山頂にわけなく達した。日光連山と湯元の展望は前白根山よりも優れているが、そのほかは前白根山の方が優れている。金精山へ備えてここでエネルギ−を補給する。
 笹の中の抉れ道をドンドン下ってゆく、金精峠からの登山者(一部は湯元からかも)多数とすれ違う。今日は各コースから白根山へ登る人は多いようだ。標高点2303の手前からは樹林に突入し、登山道周辺の笹は薄くなる。中曽根分岐である国境平からは温泉ケ岳が正面に見える。ここに来るたびに気なっているのだが、古い地形図にはここから金精道路のヘアピンカーブの最上部に破線が記してある。非常に薄いが踏跡らしいものは見えている。一度ここを通って見たいのだが、金精道路の擁壁がコンクリートで固められているのと、急斜面で下る気にはなれない。通るとしたら登りだろう。更に下った鞍部付の侵入禁止ロープ越しに金精山東壁の笈吊岩から温泉ケ岳を覗き見する。温泉ケ岳南斜面の崩落が痛々しい。金精山頂の山部3Dプレートは健在。ここからは日光連山と湯ノ湖の展望がよい。
前白根山からの展望


5 金精山 − 金精峠 − 菅沼  金精山北側の危険地帯は通行可  登山者多かった
 山頂直下に「この先金精山山頂登山道に亀裂あり」の看板を見る。この看板を見て亀裂は見当たらなかったとのWeb記録を時々目にするが、それも当然。この亀裂が問題となったのは、今でもはっきり覚えている。山登りを始めて第二回目の01年6月18日に金精峠から白根山を目指し、途中で危険を感じて金精トンネルに戻り、菅沼から白根山に登った。下山後帰宅途中で金精トンネル駐車場に溢れるほど車が駐まっていた。帰宅後、金精山に亀裂が発見されたと、TVニュースで知った。その2年後に通った時には亀裂らしいものを見かけたが、最近ではうずまってしまい、それどこ?という感じ。看板だけが残っているのだから亀裂が分からなくて当然。
 金精山北の標高2150から2100にかけては崩落でロープや階段が敷設してある。登りではさして気にならないが、下りでは危険を感じる。あまり通りたくない道筋だが、今日は10数人の団体を含めて30人くらいは五色山以降ですれ違った。登山口の標高(丸沼ロープウェイを除く)がもっとも高いので楽だと思って登る人が多いのではなかろうか。危険地帯を過ぎてホッとしてゆっくりと下ってゆくと、目の前が開けて、金精峠に到着。南東の方向に男体山と湯ノ湖を眺めながら小休止。時間的には温泉ケ岳を往復は可能。脚力鍛錬のために登ろうかと思うも、何度も登ってる山で意欲が湧かない。初めての山なら登っていただろう。
 金精峠から菅沼への破線道は過去に二度下っている。幅は広く道筋は明瞭だが、倒木の多いのには悩まされた記憶が残る。今回も倒木潜りを覚悟していたが、途中の倒木は鋸できれいに切断してあった。二か所だけは未切断だったが、そこは少しかがめば楽々通過可能であった。国道に出合うとすぐ先が、菅沼登山口で車はざっと数えて60台以上で、沢側も縦列駐車で連なっていた。
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