ひとり山歩き409 : 丸沼スキー場から座禅山・白根山・前白根山・五色山・金精山を縦走し、金精山の北西尾根から菅沼登山口に下山しました。金精山の北西尾根は道はなく一般的ではありません。
丸沼スキー場〜白根山〜前白根山〜五色山〜金精山北西尾根
2010年8月4日 晴れ後曇り
1 行程   
ルートマップ(GPS)   ウォッちず : 白根山〜前白根山〜五色山  金精山〜北西尾根  丸沼スキー場〜座禅山
自宅(1:15) = 菅沼登山口(3:15/3:20) − 作業道へ(4:10) − 丸沼スキー場(4:30) − 六地蔵(5:10) − 七色平分岐(5:40) − 座禅山(6:20/6:30) − 弥陀ケ池分岐(6:45) − 白根山(7:45/8:25) − 避難小屋(9:15) − 前白根山(9:55/10:00) − 五色山(10:30/10:45) − 国境平(11:00) − 金精山(11:30/11:45) − 菅沼登山口(北西尾根経由)(13:30/13:40) = 自宅(16:05)

 自宅 − 菅沼・丸沼
 08年6月25日(ひとり山歩き322)に丸沼スキー場から白根山・前白根山・五色山・金精山・金精峠経由で菅沼登山口まで縦走した。その時に、金精山と金精峠の間に危険箇所があり、金精峠から菅沼への廃道は倒木等で歩き辛かった。金精峠を経由せずに、金精山から北西尾根で菅沼登山口へのルートを探ることにした。前回は白根山には樹林コースを辿ったが、今回は六地蔵から座禅山を経由することにする。
 今年の天気は異常で、梅雨が明けてもしばしばの降雨でうまく計画を立てるのに苦労する。今日は暑いが好天が得られそうなので、早速実行することにした。下山後に舗装道歩きは苦痛なので、菅沼登山口に駐車して国道を歩いて丸沼に向かうことにする。3時過ぎに菅沼登山口の駐車場に到着すると、3、4台が駐まっていていた。
 

4 丸沼スキー場 − 座禅山 − 白根山  白根山に登る日はいつも好天
 ザックを担いで国道120号を丸沼スキー場を目指して歩き始める。丸沼スキー場からスタートする計画だったが、「日本製紙」の看板のある作業道から入ってみることにした。現在は使われていないようで、すぐに倒木や草で見分けがつかなくなってしまった。露が多いのでスッパツを付けて歩きだすと、細い踏跡(獣道かも)が見えたのでこれを追う。まだ夜明け前で暗いのと膝程度の草で踏跡を失う。スキー場の方へ緩やかに登って行くと、丸沼スキー場(標高1750付近)に到達した。途中で道筋は見つけられなかったが、結果的には当初計画ルートを辿るよりも30分程度の短縮となった。
 スキー場のゲレンデは急勾配で今日一の難所。昔は不動坂と呼ばれ不動尊(地形図には記号が載っているが、現物はなし)、六地蔵、血の池地獄、大日如来を経由登山道が通っていたらしい。スキー場の境界(標高1800)に金網が張ってあり、その下には作業道跡が残っている。パラグライダーのテイクオフ(標高1950)が有ったころには、その運搬用道路として使われていたと推測する(テイクオフの南側に作業道跡あり)。ということは、国道120号から進入路が有ったはず。草付きの急傾斜部を30分ほど息を切らせながら登りきると、テイクオフ跡でそこから3分で六地蔵に到着。
 案内板を見て計画通り座禅山経由で白根山へ行くことにする。登山道はよく整備されていて欠損箇所はなく、気持ちよく歩ける。分岐ごとに案内板が設置してあるので安心して進むことができる。さわやかな風が時々吹くので、発汗はあまりない。血の池地獄分岐の次の七色平分岐で最終的に案内板と地形図を確認して座禅山への登山道に入る。
 座禅山登山道に入るとすぐに丸太階段が現れる。座禅山火口(道標による)までの半分以上は丸太階段が設置して山頂西端から火口爆裂壁ある感じ。丸太階段のないところには木の根が多少張り出しているが、非常に歩き易い。途中で展望が得られないのはさびしいが仕方ないだろう。急登部を過ぎて幾分か勾配が緩むと、座禅山火口に達する。火口底は樹木が茂っていて見えない。その代わりに白根山の上部が間近に見える。小休止でエネルギーを補給する。
 火口縁を進むとすぐ先に「火口入口」の標識を見て、踏跡を下って見た。底まで下っても樹木と草が茂っているだけのように見えたので、すぐにルートに引返す。少しばかり緩やかに登って、下ると弥陀ケ池分岐に達する。
 ここからは菅沼からのルートと重なる。樹林帯を登り、シャクナゲのトンネルを通過すると登山道は森林限界となる。先刻から後方に燧ケ岳方面が見えていたが、ますます視野が広がる。標高2450あたりからは岩場の通過となる。振り返って写真を撮っていると、ダブルストックの単独行者に追い越された。この方が今日の一番槍。自分も何度か一番槍をしているので、残念という気持ちはない。岩場を通過して尾根上に達するとホッとする。北峰に達すると先刻の方は山頂で山座同定をしているようである。山頂部に直接登らずに西端へ進んで見た。このまま進むと白根神社まで行けるようである。直下の火口爆裂壁等を撮影して白根山頂に行くと、先刻の単独行者が盛んに山座同定していた。兵庫の方で武尊山、燧ケ岳、至仏山、男体山を登って今日は白根山、明日は皇海山に登って帰宅するとのこと。山座同定のお手伝いをするとともに、皇海山への林道情報を教えてあげる(インターネット情報)。
 山頂の温度計は20度(直射日光で高め?)、風は弱いが下界に比べたら天国の感じ。今日もよく晴れている。白根山に登るたびに思うのは相性の良さ。今回が13回目で、記憶では10回以上は好天で大パノラマを堪能。何度も見慣れた景色を撮影してエネルギーを補給。後から来たカップルと単独行者が避難小屋方面へ下るのを見て後を追う。
白根山北峰からのパノラマ


5 白根山 − 金精山北西尾根  北西尾根は密藪は少ないが、雰囲気良くない 
 白根神社そして不動明王像を見て登山道を進む。途中でカップルに出逢う。湯元温泉を夜明けを待ってスタート?それとも菅沼スタート? 夏道はほぼ地形図の登山道通りであるが、5月9日に残雪を下ったときは多少ルートは違っていて、その時に記憶した大岩は見逃してしまった。直射日光が当たり、無風状態で暑くなってきた。ダケカンバ林に突入したが、風がないのでやはり暑い。避難小屋から白錫稜線に登る途中で単独行者とすれ違う。避難小屋分岐と五色沼分岐の中間にハンゴンソウが咲き乱れている。ガレ場を登って前白根山頂に登り詰めると、金精峠からの女性二人組みに出逢う。五色山には大勢いるようで、声もかすかに聞こえてくる。
 ガレた登山道を下り、鞍部からの登り返しになると五色山方面からの人声はますます大きくなる。山頂直下で高校生の大集団(120名)とすれ違いとなった。休憩を兼ねて通り越すのを待ったが、ながながと列は続く。登山道の縁で待っている間は通り過ぎる学生は一人として挨拶せずに五色山への稜線下って行く。待ちきれなくなって登りはじめると、下ってくる学生が挨拶をし始めた。どんか加減なのかな?? 道に待っている人は石ころに見える?? まさかそんなことはないだろう。こちらに気を使わせないため、と好意に受け止めておこう。五色山の山頂には誰もいなかった。ここで一休みしてガソリン補給。
 五色山から国境平に掛けては笹尾根で登山道は抉れた箇所が多いので、残雪がある時の方が歩き易い。標高点2303を左に巻いて下って行くと抉れ道の左手(西側)笹が刈り払ってあった。どこかの山岳会が最近やってくれたのであろう。国境から下った鞍部付近で笈吊岩を撮影して登り返す。このころになるとガス模様となってきた。金精山の山頂からは全く展望が得られなくなってしまった。
 08年6月25日に、金精山〜金精峠〜菅沼登山口を下っ時は1時間40分要した。金精峠の下りには危険箇所あり、峠から菅沼への廃道には倒木が多くって快適な歩きとはいえない。金精山から北西尾根で直接菅沼登山道口に下るのをどっちらが良いか比べてみることにした。
 標高2150位までは藪は少ないが尾根幅が広く、ルーファンが難しい。尾根の右端を通ると右下は地形図では見えない浅い谷となっているので分かり易い。古い包装用テープを二箇所で見かけた。こんな場所は歩く人いないと思うような尾根でも、注意してみると必ず人の歩いた形跡は見つかるものである。標高2100付近はヤセ尾根で針葉樹の枝が服に引っかかり歩き辛いので、左下を樹木にぶら下がるようにトラバースする。標高2050位からは密藪は殆どない。倒木や針葉樹の小枝を避けながら適当に下って行く。
 標高1950あたりからは方向が北北西から西に変わる。尾根幅は広く、シラビソ林で展望は全く得られないので磁石を頼りに下って行く。このあたりになると蜘蛛の巣(糸)が顔や口にくっつき不快感が高まる。蜘蛛は定置網(?)だけかと思っていたら一本吊り(糸を垂れ流す)もやるらしい。網(いわゆる蜘蛛の巣)なら避けられるのだが、一本の糸までは見えないので往生する。自動車の走行音を頼りに下って行くと、沼登山口の駐車場に無事下山できた。この北西尾根下りは時間的には1時間45分で、金精峠を通るのとほぼ同じだった。多少危険とはいえ金精峠を通ったほうが気分的には楽だろう。駐車場には20台ほど駐まていた。 
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