ひとり山歩き194 : 鹿沼市八岡から鹿沼市/日光市境界尾根をお天気山まで歩いてきました。お天気山の北壁は危険と判断し、南西側からトラバースしました。これで川化山・かまど倉・羽賀場山・お天気山・両ノ手山・六郎地山と連なる尾根を踏破しました。
八岡からお天気山
2005年3月27日(日) 晴れ
1 行程
ルートマップ (地形図 : 文挾、古峰原 各1/25000)   
自宅(5:00) = 鹿沼市八岡(5:55/6:00) − 県道14号峠(鹿沼/日光境界) − 林道出合(小来川大久保線・・・仮称)(7:40/7:45) − 525ピーク(8:05) − 610ピーク(8:30) − 710ピーク(北西ピーク)(9:05/9:20) − 鞍部付近(9:30/9:45) − お天気山(10:15/10:50) − 二の宮(11:00) − 下山道分岐(11:05) − 一の宮(11:10) − 上大久保登山口(11:40) − 八岡駐車地(12:20/12:30) = 自宅(13:35)

2 自宅 − 鹿沼市八岡
 川化山・かまど倉・羽賀場山・お天気山・両ノ手山・六郎地山の稜線歩きもお天気山(天強山)〜八岡の間を残すのみとなった。お天気山の北側は絶壁状で下るのは危険が大きい。お天気山の北側の岩場は登ることにして、鹿沼/日光境界尾根をお天気山目指して歩くことにした。前回の八岡山〜両ノ手山〜六郎地山のスタート地点と同じく県道14号の鹿沼市八とした。

3 八岡 − お天気山  お天気山の北壁は南西をトラバース  その他は杉植林で特に危険なし
 前回と同じく県道14号を市境界の峠目指して進む。交通量は少ないので八岡山を左手に見ながら静かな環境を歩けるのが嬉しい。30分足らずで市境界の峠に達した。 女峰山 (鹿沼/日光境界尾根の峠付近から)
 前回はここから尾根を西に辿ったが、今日は反対に南東へ辿る。土砂採取場跡らしい平坦地を左にしてカヤの多い作業道を進む。数分進み左に大真名子山〜女峰山を見て、作業道から分かれて尾根に取次いだ。高度差の少ない植林の境界尾根筋には同じような枝尾根が多数派生している。更にルーファンを難しくしているのは植林であるから踏跡が交錯していることである。474ピーク(と勘違い)から東に折れたのでルートに乗っていると安心して進むと、左手に東に向かう尾根筋が見えるではないか。どうやら474ピークの手前を踏跡に引きづられて南に進んでしまったようだ。間違ったルートを進み一旦谷に下って登り返すと、計画の尾根筋に復帰できる。来た道を戻るロス時間とこのまま進み谷を通過する時間ロスを比較する。戻ったほうが確実で時間ロスも少ないが癪に障る。大した谷ではないのでそのまま進むことにした。谷で作業道を見てそのまま斜面を登り返すと計画の尾根に復帰できた。時間ロスはせいぜい15分お天気山にてか。
 右下に平坦地が見えると直ぐ先が林道(小来川大久保線・・・仮称)出合だった。交通量は多いとは思えないが、立派な舗装道で、右手の平坦地は土砂採取場跡のように思われる。ここから杉植林の急斜面を10分ばかり登ると小来川山口集落から派生している尾根に出合う。ここまで来ると尾根筋は明瞭になりルートを間違うことはない。この尾根筋は杉植林でまったくと言ってよいくらい展望はない。危険箇所もないが、枯枝による躓きだけは要注意。525ピークは杉植林の中で展望は全くないが、南向き(大久保集落方面)の石祠が祀ってあった。建立年代と目的は不明。
 次の610ピークも展望はないが、先の鞍部まで作業道が尾根に並行していた。このあたりまで来ると前方にお天気山らしい尖峰が枝越しにうかがえるようになる。次の660ピークからは地形図に現れないアップダウンを繰り返しながら緩やかに登って行く。今日は杉植林ばかりであるが、花粉症に悩まされることもなく元気に歩けるのはありがたいことだ、などと思いながら登って行くと、今日のコースで初めて右手が自然林となった。最後にやや岩っぽいところを急登すると、前方が開けてお天気山の北斜面というよりか絶壁が目前に迫る。ここが710ピーク(お天気山の北西ピーク)の頂である。右下に大久保集落、左前方に板荷方面が見えるのだが、目は北壁に釘付けになり放心状態になる。昨年の1月に金原山から高鳥屋山へ尾根歩きをしていてその中間で前方に絶壁を見て脚が進まなくなってしまった時と同じ状態におちいってお天気山の山頂 (左:石像 右:石祠)しまった。北壁には樹木がついているが直登は困難。左(南東へ)か右(南西)にトラバースするしかない。710ピークから様子を伺っても結論はでない。鞍部に下って様子を見るしかないのだが、樹木に隠れた鞍部は10数メートルの深さしかないが脚が進まない。
 鞍部への斜面は樹木が多いので先ずは下りて見ることにした。足場が悪く、10数メートル下るのに10分もかかってしまった。鞍部に下りてみると両サイドは杉植林で恐怖心を和らげてくれた。鞍部からでは様子が探れないので更に進みながら様子を伺う。鞍部から10数メートル登るとお天気山の北壁に突き当たってしまった。もう前進はできない!! どうするか暫し考える。最近、掲示板に登場するstarionさんは左にトラバースして危険を感じた。「安蘇の山懐」の山とんぼさんは数年前にお天気山から右手(現在地から見て)を木の根を伝いながら下ったことがある。下した結論は鞍部まで戻って右へトラバースする事にした。
 鞍部から植林の谷を南西に30m程下り、今度はリョウブやツツジの助けを借りて南東に斜面を登っていった。急斜面で所々で岩に出合うが、樹木が多いのであまり恐怖心は湧いてこなかった。鞍部から30分程でお天気山直下の下山道に辿り着いた。そこから二三分で無事お天気山の山頂に辿り着けた。山頂で憩っていた矢板からの夫婦と暫く談笑する。2月28日にかまど倉・羽賀場山から来た時は積雪していたのだが、今日は雪の痕跡もなくとても暖かい。夫婦が羽賀場山へ出発した跡は、難所を越した安堵感から暫くは放心状態。

4 下山上大久保の登山口からお天気山(画面奥中央)
 基本的には前回と同じルートで上大久保へ下山した。山頂から南西尾根を下るのだが、最初は足場が悪くロープの設置箇所もある。約100m下った岩頭の松の根元に石祠をみる。これを二の宮と称す。更に50m程下ると下山道を左に分ける。前回は下山道を辿ったが、今回はそのまま尾根を辿る。直ぐ先の小ピークが一の宮で破損した石祠が三体祀ってある。一の宮から約100m下ると、東へトラバースするよう青テープが目に付く。そのまま尾根を下って最終的にはトラバース道と合流するものと思われる(次の機会に確認したい)が、今日はトラバース道を進む。その後は踏跡を辿れば自然に上大久保登山口に辿り着く。
 上大久保からは県道14号を北上して行くと、前回登った八岡山と両ノ手山を見通せるようになる。残念ながら八岡駐車地が近づくにつれて手前の山陰に隠れてしまった。今日はたったの6時間半の歩行、物足りなさを感じながら家路につく。
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