ひとり山歩き466 : 赤城山の鍋割山から荒山をスノーハイクしてきました。トレイルはよく締まりチェーンアイゼンと相まって快適な歩きができました。
城山(鍋割山〜荒山)
2012年2月9日(木) 晴れ
1 行程   写真
ルートマップ(GPS)  ウォッちず : 鍋割山  荒山  姫百合駐車場
自宅(3:40) = 姫百合駐車場(登山口)(6:55/7:15) − 荒山高原(7:55/8:00) − 火起山(8:25/8:30) − 鍋割山(8:50/9:10) − 荒山高原(9:45/9:50) − 荒山(10:55/11:10) − 関東ふれあいの道出合(東屋)(11:30) − 棚上十字路(11:55) − 荒山高原(12:05) − 姫百合駐車場(12:30/12:45) = 自宅(15:00)

2 自宅 − 姫百合駐車場
 モンベルのチェーンアイゼン使用の記録がWebによく見られる。先日の雲取山で使用中の人に効果を聞くと、装着が容易で歩きやすいといった答えが返ってきた。さっそくチェーンアイゼンを購入したので試すことにした。先ずは傾斜が少なく締まったトレイルで試すことにして、場所として赤城山の鍋割山〜荒山を選んだ。
 スタートは赤城道路の姫百合駐車場とすることにした。1月12日に黒檜山〜駒ヶ岳のスノーハイクに出かけた時に、この駐車場までは道路に積雪がないことをを確認済みで安心して走行できた。例によって途中の道の駅(大胡ぐりーんふらわー牧場まきば)で登山靴とスパッツを装着(駐車場で装着すると、指先が冷えて回復に時間を要するので)。予想通り路肩に除雪塊が少し残っているが、路面には圧雪部はなかった。姫百合駐車に着くと、すでに1台駐車していた。

3 駐車場 − 鍋割山   よく締まったトレイル歩きにチェーンアイゼンは効果的  遠くの山々はガス模様であったが展望はよい
 駐車場の外れの登山口に行ってみると、丸太階段は雪のスロープになっていて部分的にアイスバーン化していた。チェーンアイゼンの効果を確かめるにはもってこいの状態。初めての装着だが、軽アイゼン装着に比べたら非常に簡単で楽。登山道はよく踏まれてしっかりしたトレイルが続いている。チェーンアイゼンはしっかりと雪面をとらえてくれる。アイズバーン化した部分も全然問題なし。気分をよくしてトレイルを追ってゆく。途中に分岐があって、その方向にトレイルが続いていても道標がしっかりしているから地形図で確認なんて作業は無用(いつもの習慣で小さなケースに入れた地形図を首からぶら下げているが)。標高1200を過ぎたあたりで、荒山風穴の標識を見る。風穴の前の寒暖計はマイナス12度を示していたが、風がないので寒いという感じはない。今日は指先の痛み対策として、ほかほかカイロをポケットに忍ばせていて、撮影で手袋を外すと手をポケットに突っ込んで歩く。今日のコースは片手運転でもコースアウトするような箇所はないからできたが、踏み抜くような場所では危険でポケ手は避けるべき。思ったよりも楽に荒山高原に達した。左に行くと荒山、右に行くと鍋割山、まっすぐ行くと棚上十字路と確認していて気付くと、正面に富士山が頭を出している。ここまでに地肌が現れていたのは一か所・十メートルだけで、地肌部分でのチェーンアイゼンの効果確認ができなかった(今日のコースでは数メートルくらいの地肌露出が数か所あっただけで雪のプロムナードは連続)。
 気象状況の良いうちに展望を楽しむべく、先ずは鍋割山に向かう。尾根の左(南)側にトレイルはついているので、しっかりと陽を受けながらの歩きで、風もなく気持ちのよいスノーハイクを楽しむ。左手に筑波山を見ながら登り、標高1340あたりで一時的に尾根の左手から右手の歩きとなるが相変わらずトレイルは続く。ここらからは平坦でほとんど勾配を感じなくなる。右手に展望が広がる。この山域での地理に不案内で山名が浮かんでこない。凹凸の特徴ある榛名山や子持山と小野子山らしいのは見分けがついた。残念だが遠くの山はガスの中で見分けられない。谷川岳はどこなどと思いながら歩いていると、小さなこぶに達し火起山(ヒオコシヤマ)の標識がついていた。ここからは富士山も筑波山も展望できた。
 200メートルほど先の小さなこぶには竃山(カマドヤマ)の標識をを見る。火があり竃があって次に鍋とはうまく名づけたものだ。竃山から先も250メートルほど平坦地が続き、この稜線歩きで最大の下り、といってもたったの40メートル下ると鞍部で、このあたりはツツジのトンネルの中。駐車場で見かけた車の持ち主(下山時に確認)の単独行者とすれ違う。ほんの僅か登り返すと鍋割山の山頂に達した。荒山高原から山頂までは地肌露出部はなく、よく締まったトレイル歩きの連続だった。難をいうと山頂からは北側は樹木で遮られていて南側(筑波山から榛名山)しか展望できない。手持ちの温度計でマイナス9度(精度なし)だが風がないので日光を受けて暖かく感じる。トレイルの締まり具合から見て休日にここを訪れるスノーハイカーは多いのであろう。

4 鍋割山 − 荒山  よく締まったとれいるは荒山まで続く 勾配はましたがチェーンアイゼンは絶好調
 荒山高原までは往路を辿る。竃山を越すと鈴ケ岳から地蔵岳そして荒山を見ながらの歩きとなる。荒山高原まで下ると、夫婦が駐車場の方から登ってきた。少しばかり話をして左右に分かれる。荒山への登りは勾配がきつくなるが、相変わらず締まったトレイル歩きは続く。チェーンアイゼンはこのような場所では、威力を遺憾なく発揮してくれる。軽アイゼンと比較して履き心地は非常によく異物を靴底に付けているという感じはしない。今日はアイゼンに爪が引っ掛ってたたらを踏むことがなかった。
 標高1340で地形図に破線が北西から合わせる地点の道標に展望広場とあったが、樹林の中で展望は全くない(付近に展望地があるのかな?)。北西の箕輪方面にも薄いがトレイルは認めらた。先日、テントミータカさん左がチェーンアイゼン  右が6本爪軽アイゼンが下ったのはここかな、など思い起こしながら登ってゆく。こちら側もツツジが多く、更に樹林に邪魔されて展望はほとんどない。日当たりのよい場所では地肌が出かかっているが、トレイルは連続している。この程度の勾配で下が締まっているとチェーンアイゼンは快適に歩ける。標高1500を越すと勾配はさらに増し、二か所(だったと思う)にお助けロープがあったが、このような場所でも問題なく登れた。石祠と道標が目に入ると荒山山頂で、件の先行者が憩っていた。
 山頂からは樹木に邪魔されて展望はよくない。北東の間近に地蔵岳から長七郎山が見える程度(間に黒檜山と駒ヶ岳の山頂部も)。写真を撮っていると2名がほぼ同時に登ってきた。エネルギーを補給している間に、先行者とあとから登ってきた1名が相次いで南尾根に進んでいった。

5 下山(南尾根経由)
 雪がチラチラし始めたが、大崩れはないと判断して、2名の先行者を追って南尾根に進む。こちら側もよく締まったトレイルは続いている。チェンーアイゼンはこの程度の下りでは全然問題なく雪をしっかりととらえてくれる。途中でひさし岩なる展望地があった。桐生方面の平地はかすんでいて、筑波(カシミール3Dでは見えるはず)は見えなかった。標高1420まで下ると道標と東屋を見る。ここが関東ふれあいの道との出合で、南の赤城温泉方面に新しい踏跡が残っていた。先行者の1名はここを下ったのだろう。ここは西へのトレイルを追う。
 尾根の左(南)側をトラバースしながら下ってゆく。チェーンアイゼンは相変わらず絶好調、何の苦も無く棚上十字路に達した。ここにも東屋が設置してある。ここからは北西にごく僅か登り返すと荒山高原に戻れた。ここからは往路を辿って駐車樹目指して下ってゆく。朝に比べて気温は上がっていると思われるが、樹林の中でトレイルの締まり具合には特に変化はなかった。意識的に雪面から出ている小岩に乗ってみるも滑るようなことはなかった。駐車場に戻ると、車は10台ほどに増えていた。件の先行者は丁度帰路につくところであった。

7 チェーンアイゼンの使い心地  よく締まったトレイル歩きでは抜群の効果
○重量(1set)は約400グラム、6本爪軽アイゼンは約500グラムで重量差は無視小。
○よく締まったトレイル歩きでは軽アイゼンよりも気持ちよく歩ける。靴底に異物感がない。
○チェーンアイゼンは爪が10本で爪長さは約1cm(軽アイゼンは6本で約2.5cmの長さ)と爪が短いせいか、雪や物に引っ掛けて、たたらを踏むようなことが少なそう・・・今回に限っては皆無。
●今後の確認事項 どの程度の勾配まで登れるか(メーカ談:本格的雪山登山には使用不可)。勾配が緩くても雪にしまりがない場合はどうか。踏み抜いて足が雪下の枝等に捕られたときに、脱げてしまわないか。 
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