ひとり山歩き391 : 中の大倉尾根のスノーハイクに行ってきました。スタート時は好天でしたが、途中で吹雪かれ標高1700付近から戻りました。
中の大倉尾根スノーハイク
2010年2月20日(土) 晴れたり曇ったり
1 行程  
ルートマップ(GPS)   ウォッちず : 中の大倉尾根
自宅(2:50) = 北温泉駐車場(5:00/5:10) − 北温泉(5:20) − 尾根上到達(5:55) − 夏道トラバース道へ(6:35) − 中の大倉尾根到達(7:15) − 退却(標高1690)(9:00) − 北温泉・スキー場分岐(9:45/9:50) − 三角点1417.1(スキー場上)(10:05/10:10) − 尾根別れ(10:50) - 北温泉(11:15/11:20) − 駐車場(11:30/11:45) = 自宅(14:05)

2 自宅 − 北温泉
 北温泉から中の大倉尾根経由で朝日岳までのスノーハイクを以前から計画していた。07年2月20日の北温泉から中の大倉尾根経由で三本槍岳までのスノーハイクが快適であった。08年1月28日に北温泉から朝日岳をめざしたが、積雪が深く途中で断念した。そのリベンジを以前から考えていた。最近はしばしば降雪があり、コンディションが整わない。天気予報では栃木北部も晴れだが、メッシュ予報では那須は曇りとなっている。我慢しきれずに今日トライすることにした。
 気温の低いうちに中の大倉尾根に到達するよう夜明け前に北温泉を出発すべく家を出た。北温泉駐車場に着いた時には風がやや強いが星空が見えていた。

3 往路  スタートは好天だったが、吹雪に見舞われ退却
 星空を仰ぎながら、北温泉への道を下る。薄く積雪しているが、アイスバーン化していないので安心して歩ける。北温泉からは古い壷足の踏跡を追ってジグザグに夏道を登る。踏跡を外しても踝程度の沈みで容易に尾根上に到達した。トレースは続くが、壷足で踝の沈みは避けられない。すぐにスノーシューを装着する。林道出合付近からは吹きたまりが多くなりトレースは途切れがちとなる。トレースは夏道のトラバース道に向かっている。スキー場経由で中の大倉尾根に出たほうが退却地点(標高1690)から尾根筋を振り返る楽なのは知っているが、いつもスキー場経由では面白みがない。壷足トレースを追ってトラバースを開始する。案の定、スノーシューでは斜面についたトレースを追うのは苦しい。急傾斜部もあり、積雪期はスキー場経由の方がはるかに楽であった。中の大倉尾根にたどり着いたのは、北温泉・スキー場分岐の道標よりも70メトルほど西寄りであった。
 先刻から追ってきたトレースは途切れ途切れとなり、動物の足跡程度に小さくなってしまった。極力トレースの上を歩くもスノーシューで踝程度の沈み。標高1500を越すと左手に鬼面山から朝日岳が樹木越しに窺えるようになる。茶臼岳はガスで薄くしか見えない。樹木が疎らになるにつれて、徐々にクラスト箇所が増えてきた。一方空模様はかなり変わってきた。スタート時は星空だったが、雲が増えて風が強くなってきた。やがて灌木帯になり、クラストと吹き溜まりが交互になる。07年2月20日のペースよりは若干遅いが、08年1月28日に比べたら早いペースで進んでいる。朝日岳の右手の熊見曽根分岐から1900級ピーク付近は強烈な地吹雪に見舞われているのが見える。目標の朝日岳は風次第、駄目なら三本槍岳と考えながら先を急ぐ。
 標高1600を過ぎると、多少は吹き溜まり部あるも、クラストしていてカリカリ音を立てながらの登りとなる。灌木も殆ど見かけなくなる頃には、吹き下ろしの風が強くなり強烈な地吹雪に見舞われる。スノーシューのクランポンの跡だけが雪面に残るようになってきた。こうなるとスノーシューが重く感じる。アイゼンに履き換え、ついでにネックウォーマーをつけて、先を急ぐことにした。この頃になると、進行方向のスダレ山は見えなくなり、振り返ると今歩いてきた尾根筋も見えなくなってしまった。履き初めの新品アイゼン(今までのものに比べ簡単に装着可能)で10分ほど登った地点(標高1690)では強烈な吹き下ろしの吹雪で退却を決める。このまま強行して清水平あたりでホワイトアウトになってしまったらどうしようもなくなる。雪山では決断が遅れると命取りとなる。ちょっと淡白な気もするが逃げるに如かず。

4 復路  下山するまで雪がチラつく
 復路は風に追われるようにアイゼンで下って行く。灌木地帯を過ぎると、向う脛程度の沈みとなるが下りだから問題ない。樹林帯に入ると、スノーシューの単独行者とすれ違う。マウントジーンズスキー場のゴンドラ利用者と思われる。相次いで三人組のスキーヤーとすれ違う。スキーでも結構沈んでいる。北温泉・スキー場分岐でエネルギーを補給する。一時の暗さはなくなったが、相変わらず雪はチラついている。
 スノーシューのトレースを追ってスキー場に向かう。スキー場の圧雪路はさすがに歩き易い。スキー場の最上部では小学生の団体がスキーの準備中。スキーヤーよりもボーダーの方が多いように見受ける。三角点1417.1からは鬼面山は霞んで見える。この先はコンパスで方向を定めてトラバース道分岐を目指す。トレースは皆無、向う脛までの沈みで下って行く。トラバース道分岐からは往路の自分のトレースを追って下って行く。無事に北温泉に下った頃には雪は止んだ。駐車場の車は増えていたので温泉を楽しむ人はいるのだ。
 今日は悪くても曇天かと思っていたが、吹雪かれるとは思わなかった。ボトルホールダーに収めたポカリスウェットが完全に凍ってしまった。今までの経験ではこれほどに凍ってしまったのは初めて。それでも指先と頬とが気温の低さを感じるも寒いとう感じはなかった。 
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