ひとり山歩き308 : 北温泉からマウントジーンズスキー場経由で中の大倉尾根をスノーハイクしてきました。好天に恵まれ那須岳の展望を楽しむことが出来ましたが、新雪が深くスノーシューでも苦労しました。
中の大倉尾根スノーハイク
2008年1月28日(月) 晴れ
1 行程
ルートマップ(GPS)   
自宅(4:00) = 北温泉駐車場(6:15/6:30) − 北温泉(6:35) − 尾根上到達(スノーシュー装着)(7:20/7:30) − マウントジーンズスキー場(三角点1417.1)(8:45) − 北温泉分岐(9:15) − 退却地点(標高1670)(11:05/11:25) − 北温泉分岐(12:00) − マウントジーンズスキー場(三角点)(12:25) − 北温泉(13:30) − 北温泉駐車場(13:45/14:40) = 自宅(16:15)

2 自宅 − 北温泉
 昨年の2月20日に北温泉からマウントジーンズスキー場、中の大倉尾根経由で三本槍ケ岳までスノーシューで気持ちよく歩けた。今回は三本槍ケ岳の替わりに朝日岳を目指すことにした。雪が深くてスノーハイクに不適な場合は大丸温泉から茶臼岳に振り替える、という二本たての準備をした。
 奥日光の天気と積雪状態はかなり推測できるようになったが、那須岳付近については皆目見当がつかない。天気予報から今日は那須岳あたりは好天と推測して決行することにした。那須高原有料道路は除雪してあるので運転には全く支障はない。北温泉口から約1kmの間は薄く雪が残っているがヒヤリとする様な箇所もなくもなく、10台ほど駐まっている北温泉駐車場に無事到着。
 昨年の2月には来た時には、駐車場から北温泉までの舗装道は部分的に凍結して何度もヒヤリとした。今回は薄く雪が付いていて特にスリップするようなことはなく普通に歩けた。温泉客が利用するのか道端に短い荒縄(スリップ防止)が多数放置してあった。

3 北温泉 − マウントジーンズスキー場  予想よりも積雪は深く、消耗してしまった
 北温泉の温泉プールの横を通って沢を渡り、丸太階段の登山道に入ると先行者の足跡がついている。徐々に積雪は深くなり脛まで沈むようになった。先行者は途中でスノーシューは装着しているが、中の大倉尾根経由で朝日岳へ行くか、断念して茶臼岳に振り返るかの状況判断のために壷足のまま尾根上到達まで我慢する。昨年は25分で登ったのに45分もかかってしまった。朝日岳を断念して茶臼岳に振り返るか迷う。先行者はのスノーシューの沈みは踝程度・・・ウーンどうするかしばし迷う。スノーシューを履いて先行者を追うことにした。三角点付近
 先刻の丸太階段登りのときから気付いていたのだが、先行者は身軽のようだ。それに比べて総重量90kg超級の自分は重い。スノーシューの沈みが深い。先行者のトレイルを追えば楽が出来ると判断したのが間違いのもと、といつものようにブツブツ。昨年は壷足でもそう苦労はせずに歩けたのに。こんなことを思いながら歩いているようでは益々脚が進まなくなる。林道を右から合わせると、先行者は登山道からそれて左(西)へ行ってしまった。この先はトレイルもなく自力で歩くしかない。林道出合から15分ほどで夏道は尾根の左手をトラバースしているが痕跡程度のトレースもないので、昨年同様に尾根伝いに三角点峰(マウントジーンズスキー場最高部)を目指す。部分的にしまっている所はあるが、常時脛までスノーシューが沈む。吹き溜まりでは雪が崩れて逆戻りもある。再び先行者のトレイルが左手から現れて多少は楽になる。前方を見上げると先行者が腰を降ろして休憩しているのが目に入った。先行者の目の前で吹き溜まりを脱出するのに手間取り、技量の未熟さを見せてしまった。様子をきくと4時に北温泉スタートしたが、中の大倉尾根の樹林限界で強烈な地吹雪に堪らず退却して来たとのこと。この時点で半分以上は朝日岳到達は諦めていたが、念のために先の様子をきいて分かれる。
 左手に鬼面山と朝日岳を見ながら更に15分ほど登ると、マウントジーンズスキー場の最高部である三角点峰に到着。スキー場のリフトは運転されているようで係員が準備作業をしている最中であった。ここまで昨年は壷足で1時間20分に対して今回はスノーシューで2時間15分、1時間も余分にかかってしまった。このデータを見て尾根上に達した時点で戻ればよかった、と思うも今更どうしようもない。天気がよいので中の大倉尾根から展望は楽しめる。行けるとところまで行って見よう。

4 中の大倉尾根  樹林限界より上は雪が締まって歩き易い 蓄積疲労で途中断念   展望は抜群
 三角点峰からはスキー場最上部の圧雪路を歩かせてもらい、1462ピークから西に折れて中の大倉尾根に向かう。杭の頭を出している遊歩道沿いに幾分下ると、北温泉分岐で道標(清水平2.7km)をみる。昨年の写真と比べて見ると、このあたりの積雪はほぼ同じようである。昨年はここでスノーシューを履いて三本槍ケ岳まで比較的容易に歩けたことを思い出す。ここまで1時間遅れなら、この先を昨年同様の歩きができれば朝日岳もなんとかなるかも知れないと自分を励まして歩き出す。
 鬼面山(左) 茶臼岳(左奥) 朝日岳(中央) スダレ山(右)  (中の大倉尾根標高1530から)まだ時期的に早いのか昨年の2月20日よりもスキートレイルは少ないようだ。先行者のトレイルを追うが、樹林帯ではスノーシューの沈みは思っていたよりは大きいようだ。スキー場への登りで消耗してしまったのか。足取りは重い。中の大倉尾根での歩きも昨年よりは遅れているようだ。どこで退却しようか、いや朝日岳は無理でも三本槍ケ岳なら行けるかもの葛藤が起こる。
 標高1500を越すと樹木が疎らになり展望がよくなる。鬼面山、茶臼岳、朝日岳、スダレ山、赤面山等がよく見え出す。樹林限界(灌木帯)になると目を奪われて脚の進みが益々遅くなる。立ち止っては写真撮影のピッチが短くなる。このあたりでは半分以上は三本槍ケ岳もあきらめムード。そうなると益々足取りは遅くなる。樹林限界になると一部吹き溜まりを除いては表面がよくしまっていてスノーシューの沈みは小さく好条件となるも、心身とも疲れてしまった。どこで退却するかがチラつきだす。囲碁や将棋でも負けを覚悟してから、投げ場を求めて指し続けるように退却点を求めて歩き続ける。区切りのよい赤面山分岐までと決めてた。更に100m強登らねばならないので、立ち止って一息入れる。振り返ると今まで登って来た尾根筋や平地の展望がよい。鬼面山、朝日岳、スダレ山、赤面山の展望もよい。景色を眺めているうちに歩くのが嫌になってしまった。時間的には早いがここを退却点(標高1670)と決めて、ザックを降ろし景色を見ながらエネルギーを補給。
 北温泉分岐から退却地点まで昨年は1時間10分程度にたいして今回は1時間50分・・・あきらめモードで写真撮影に時間をかけたのも幾分含む。今の時期に中の大倉尾根経由で三本槍ケ岳や朝日岳に行くのであれば、マウントジーンズスキー場からスタートならばなんとかなるのではなかろうか。

5 下山
 
往路を忠実に辿る。時間的に早いので、北温泉分岐から夏道を辿ると数歩踏み出したが、沈みが深いのですぐに往路のトレイルに復帰。マウントジーンズスキー場に戻ると数人を見かける。スキーを履いている人よりもスノーボードを履いた人の方が多いようだ。途中から往路で出逢った人は、往路のトレイルから外れてスキー場沿いに下っている。どうやらこの方はこの周辺になれた方のようで、尾根から北温泉への下る地点にピシャリと戻ってきていた。スノーシューを外すのが面倒でそのままジグザグの丸太階段を北温泉に下り、駐車場への舗装道路も雪が残っているのでそのまま戻った。
 復路も昨年よりは20分も遅れた。自分の技量では今の時期に北温泉から中の大倉尾根経由で三本槍ケ岳や朝日岳は無理のようだ。
HOME
inserted by FC2 system