ひとり山歩き36 : 笹目倉山と鶏鳴山の尾根歩きをしてきました。笹目倉山への登りは道を間違えて藪こぎ、下りは踏跡の薄い尾根歩きとなりました。笹目倉山と鶏鳴山を結ぶ尾根歩きは道は明瞭で安心して歩けました。
笹目倉山(799.9m)〜鶏鳴山(861m)尾根歩き
2002年4月2日(火) 晴れ
1 行程
自宅(5:45) − 坂本バス停付近駐車(7:00/7:10) − 林道終点(7:30) − 840mピーク南(9:25) − 鶏鳴山(9:55/10:20) − 笹目倉山(12:10/12:45) − 登山口(13:30) − バス停付近駐車(13:50/14:00) − 自宅(15:10)
2 自宅 − 坂本バス停
 1月12日に鶏鳴山に登った時に、笹目倉山への尾根道を知った。その時以来この尾根道を歩いてみたいと思っていた。笹目倉山から鶏鳴山を往復すべく計画した。
 小来川温泉手前の宮小来川の林道から笹目倉山を目指して、家を出る。鹿沼市御成町の御成橋で国道121号と別れて、県道164号線、続いて県道149号線で天善教前を通り、更に県道14号線で宮小来川の坂本バス停へと進む。バス停の直ぐ先で右に折れて路肩に車を停める。
3 坂本バス停付近 − 鶏鳴山  取り付きを間違え、藪こぎの連続で鶏鳴山へ緑ライン:登り  赤ライン:尾根歩き  青ライン:下り
車を停めたところから数十メーター先に、右へ折れる道があるのでこれを進むと沢沿いの林道であることが判明した。林道を20分ほど進んで沢を渡ると、沢沿いに登山道らしい道筋があるのでこれに沿って進む。沢を渡って数分で道筋が見えなくなってしまった。行きつ戻りつ探したが道筋が見当たらない。左上(北側)の鹿よけフェンスの向こう側に道筋が見えるので、様子を見るためフェンスまでよじ登る。高いところから南側の道筋を探すが見当たらない。どうやら取り付き点を間違えてしまったらしい。
 どうするか暫し地図とにらめっこ。結論としては尾根を北東方向に登りつめれば、鶏鳴山と笹目倉山をつなぐ稜線に出るはず。幸いフェンスの向こう側に北東に登る道がみえているので、フェンスの戸を開いて中へ入る。かなりの急登である。時々振り返ってみるが、当初考えていた道筋は全然見当たらない。そのうちにフェンスに再度突き当たったので今度はフェンスの外へ出て北北東に進み北東に延びる尾根を目指す。北東に延びる尾根にたどり着き、左下を見ると尾根に沿って林道らしい道筋が走っている。意を強くしてこの桧植林の尾根を登りつめることにする。かなりの急登で藪も多い。そのうち左下に見えていた林道も消えてしまった。時々尾根に沿うように林業の人が歩くと思われるまきみちがあるが直ぐに消えてしまう。この尾根にはゴミや空き缶の類が落ちていないので、殆ど人が通っていないものと思われる。
 尾根を登るにつれて左前方の峰が段々近づいてくる。時には樹木の隙間から右手に笹目倉山らしい峰も見える。突然左手が開けて男体山が見えた時は何故かホットした。更にそこから20分ほど藪こぎを続けると、突然稜線に出た。この稜線の木には赤テープが巻いてあるので鶏鳴山と笹目倉山を結ぶ稜線と判明する。ここは鶏鳴山から約500mの地点で先刻から見えていた峰(840mピーク)のすぐ南と判断する。これで一安心。当初の計画とは全く逆に、先ずは左手の鶏鳴山に向かうことにする。
 直ぐ先の840mピークは1月12日に来ていて見覚えがあった。この下の展望台に寄って一休みする。今日は雲ひとつない好天なのに春霞みで日光連山〜足尾の山並みがはっきり見えないのは残念であった。ここで小休止してから鶏鳴山に向かう。前回と同じ道を通っているのだがなんとなく明るい感じがする。春のせいだろうか、それとも安心感のためであろうか。鶏鳴山直下まで進むと、前方から鈴の音が聞こえてくる。単独行氏が荷物なし下りてくる。挨拶をしてすれ違う。展望台まで行くのであろうかと思う間もなく鶏鳴山頂に無事たどり着く。
 休んでいると先刻の人が直ぐに戻ってきた。茨城県結城市から来たとのこと。10分ほど情報交換後、駐車したバークレイCC目指して下山していった。
4 鶏鳴山 −笹目倉山  針葉樹林帯の尾根、踏跡は薄いが赤テープ多く不安はない鶏鳴山(坂本バス停付近から)
 前回鶏鳴山に登った時には気付かなかったが、笹目倉山への方向と天善教からのバス時刻を示す標識が鶏鳴山頂の木に巻きつけてあった。インターネットではこの尾根歩きについて見出せなかったが、縦走する人は結構多いのであろう。
 このルートの大部分は杉又は桧の植林の中を歩くことになる。先週くらいまでは落葉樹林の中を歩いた方が暖かくてよかったが、今日は気温が上がっているので針葉樹林帯の方が陽射しを遮ってくれるので有り難かった。鶏鳴山から笹目倉山へ向かう場合、全体としてはほんお僅か下り勾配であるが、部分的に見ると幾つもピークを越すので決して楽な歩きではない。踏跡は薄いがテープの目印が多くあり、他の尾根に迷い込む心配は少ない。針葉樹林帯の尾根であるから展望は期待できないが、距離的には三分の二、時間的には半分のところに伐採地がありほんの一時だけ左手(南東方面)の展望が開ける。伐採地を過ぎると前方に笹目倉山が見えてくる。
 笹目倉山への最後の登りはかなりきつい。約30分の喘ぎとなる。上のほうに祠が見えたときにはホットする。山頂はちょっとした広場になっていて、中央に三等三角点が設置されている。ステンレスで外張りした祠と石灯篭が祀られている。山頂からは展望がないので、笹目倉山の肩の方へ二三分行くと樹林帯が切れて、前方にかすんで男体山、右手に鶏鳴山が見える。ここで荷を解いて、景色を眺めながら昼食をとり今までの疲れを癒す。 
5 笹目倉山 − 坂本バス停  踏跡の見えない尾根を下る こ笹目倉山(坂本バス停付近から)れが正規の登山ルートらしいのだが
 休憩をとったところから5分も進むと道が見えなくなる。右手に尾根が延びている。踏跡は不明瞭であるがこの尾根を下ることにする。あまり太くない尾根を急下降するが、相変わらず踏跡はなくしかも赤テープも見かけない。多少の不安はあったがこのまま下れば必ず沢に行き当たると、地図で検討をつけて委細かまわず下る。下り始めて30分ほどで沢の音が聞こえたときには安堵する。そのまま数分進むと沢に突き当たる。この沢の対岸に赤テープと廃林道らしい道が見つかる。
 この道を沢沿いに進み、沢を渡ると林道に入る。左手に沢を見ながら林道を更に15分進むと道路の入口はクサリで閉鎖されていた。この先の川を渡って進むと坂本バス停にたどり着く。車は100mほど先に停めてある。いま戻ってきた道が今朝行くべき道であることが判明した。今朝は車を停めて先へ行ってしまったのが間違いの元であった。それにしても今朝のアプローチは今戻ってきたアプローチと状況が良く似ている。このあたりは林道が多いのであろうか。なんと低山の取っ付きの難しいことよ!お陰で面白い山登りができた(負け惜しみ含む)。 
6 坂本バス停 − 自宅
 来た道を忠実に戻る。窓を開けて運転したがそれでも暑いので今年初めてエヤコンを回す。一気に夏になってしまったような陽気である。本格的な登山シーズンまでもう少しの辛抱だ。
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