ひとり山歩き66 : 不死熊橋から根本沢コースで根本山に登り、次いで熊鷹山・丸岩岳・野峰と縦走し石鴨に下りました。紅葉を楽しみながら静かな山歩きができて、満足の一日となりました。
根本山〜熊鷹山〜丸岩岳〜野峰
2002年11月6日(水) 晴れ
1 行程
自宅(5:15) − 三境山林道分岐(6:45/7:00) − 不死熊橋(7:05) − 籠堂跡(8:25) − 根本山神社奥の院(8:45) − 峰の平((9:10/9:15) − 中尾根十字路(9:30) 根本山(9:40/9:45) − 根本山神社(9:55) − 氷室山分岐(10:05) − 熊鷹山(10:25/10:45) − 丸岩岳(11:15/11:20) − 野峰(12:25/12:35) − 石鴨天満宮(13:35) − 三境山林道分岐(13:50/14:00) − 自宅(15:50)
2 自宅 − 三境山分岐根本山(熊鷹山から望む)
 紅葉を求めて根本山・熊鷹山・丸岩岳・野峰と縦走を考えた。登り始めを根本山にするか野峰するか迷った。今年の2月16日に熊鷹山から根本山を登り、根本沢コースで下ろうとしたが、雪のため峰の平から退却し中尾根コースで下山した。その時からずっと気になっていたので、先ずは根本沢からスタートしようと決めた。本来なら道筋のハッキリしない野峰への登りからスタートすべきだが、その逆を選んだ。その前提としては、野峰からの下山道が分らない時は丸岩岳に戻り石鴨林道を下るということであった。
 天気予報によると、北部山沿いでは雪の可能性ありだが、南部は晴れということなので決行する。三境山林道分岐へのルートは、2月16日の時と全く同じ。栃木市・田沼町を経由し梅田湖を目指し、桐生川沿いに遡る。
 駐車場に着くと同時に、日が差しているにもかかわらず白いものが舞いだす。車の中で様子見をしているとすぐに止む。
3 不死熊橋 - 根本山 − 熊鷹山  根本山神社奥の院〜峰の平の紅葉が素晴らしい
 不死熊橋を渡り沢の左岸に設置されたロープを伝わって根本沢コースに入ってゆく。不死熊橋から籠道までは沢を何度も渡り返しながら沢沿いに進む。要所要所にハイキング道を示す標識が設置されていて道筋はハッキリしているが、沢を渡る時に見えなくなるときがある。その時は迷わず沢沿いに進めばすぐに道筋は発見できる。高度を稼熊鷹山から日光連山を望む(中央左は男体山、右手の女峰山は雲の中)ぐに連れて樹木の色づきが濃くなってくる。途中で十丁石を始めとして何箇所かで丁石を見かける。やがて20段程度の石段を登ると、燈篭を見かける。この辺りが籠堂跡である。
 籠堂から更に沢筋を進むと鉄梯子が現われる。これを登り少し進むと地蔵と石碑を見かける。そのすぐ先で赤テープに導かれて、右の斜面へ取り付き鎖を登ると、すぐ傍に鐘楼を見かける。ここが根本山神社奥の院である。
 今日は先が長いので寄り道せずに、左手の岩稜の痩せ尾根に進む。ここからは鎖の連続である。この辺りから紅葉が素晴らしい。岩稜の痩せ尾根しかも勾配はきつい。登りよりは下りの方が嫌な場所である。石祠を見た頃から道はやや緩やかになり、根本山についての説明板の設置された峰の平に到着する。このあたりも紅葉はきれいである。今登ってきた道を考察してみる。2月16日に峰の平から雪の中を無理して下らなかったのは正解であった、と自分を納得させる。
 峰の平を下る時に鎖が設置されていた。前回は雪で隠れていたのを掘り起こしてよじ登ったことを思い出す。一旦下ってからは尾根の右手をトラバースする。途中で黒坂石への道を左に見送って進むとすぐに、中尾根十字路に達する。根本山は展望がないが、ここまで来たからには寄らない手はない。前回はシャーベット状の雪の上を歩いたが今回は落ち葉の上を歩く。10分程で根本山山頂に到達する。紅葉は峰の平周辺程は冴えない。
 水分補給しただけで、熊鷹山から望む丸岩岳(丸岩岳の右に野峰がほんの僅か頭を出している)根本山神社目指して東へ向かう尾根を下る。左手の枝越しに男体山は先刻までは辛うじて見えていたのに、雲の中に隠れてしまった。ひょっとしたら雪が降っているのかも知れない。中尾根十字路からの道を合わせると、そこは根本山神社であった。祠、神社由来説明石碑や参拝者記帳函等を見かけるも素通りする。尾根の右手をトラバースしていると丁石をただひとつ見かける。神社から10分で氷室山分岐に達する。
 この辺りからは笹が密集して生えているが、特に歩き難いというほどでもない。十二山の右をトラバースして膝まである笹道を進み、登りはじめると見覚えのある木櫓が突然現われ熊鷹山の山頂に着いた。2月に来た時には完全に落葉していたが、今回は紅葉していてきれいであった。残念なのは日光連山、袈裟山、赤城山といった北から西にかけての山が雲の中であった。反面、根本山やこれから行こうとしている丸岩岳へ続く尾根は紅葉が映えている。野峰は丸岩岳に隠れ頭を少し出しているだけで様子がハッキリしない。 
4 熊鷹山 − 野峰 − 石鴨  静かな尾根歩き 道筋は薄い  野峰から石鴨への下りは踏跡不明確
 木櫓の展望台から丸岩岳方面をよく観察して、熊鷹山を下り丸岩岳を目指す。緩やかな下野峰山頂り勾配の膝まである笹道をサッサと音を立てて歩くのはとても気持ちが良い。晴れているのに時々粉雪が舞う。風も冷たい。小ピークを越すと丸岩岳が間近に見える。ナラ等の樹林帯の笹道を10分程急登すると丸岩岳山頂に達する。山頂は樹林の中で展望はない。丸岩岳の標識が木にぶら下げられているのと、作原方面、熊鷹山方面の標識が設置されているだけで山頂という感じはしない。
 標識に野峰まで70分のペン書きを見て、尾根上の笹道を下る。丸岩岳からは踏跡が一層薄くなる。数分下ると石鴨林道を横切り尾根道に再突入する。この尾根の紅葉は余りさえない。踏跡はハッキリしないが、幸い針葉樹林帯でないため明るいのが救い。紛らわしい枝尾根がないが、時々地形図を見ながら尾根筋から外れていないかチェックしながら進む。展望が利かないので、多少不安はあるが時々見かける赤テープに安堵する。途中で幾つかの小ピークを越すが、全体としては下り勾配にあるので、肉体的ハードさは感じない。標高約900mまで下ると、野峰への急登が待っている。笹道を15分程急登すると桧林の薄暗い野峰山頂に達する。北に僅かな隙間があり根本山のみが展望できる。根本山の左後方の男体山は完全に雲の中。熊鷹山は枝越しに見るだけ。山頂には三等三角点と山頂標識が設置されている。
 石鴨への取り付きが分らなければ、丸岩岳手前まで戻り石鴨林道を下る覚悟で下山にかかる。左手に注意しながら約5分で標高950mまで下ると、左手の木に赤テープを見かける。念のため赤テープを拾いながら進むと、踏跡は何とか分る。これなら何と石鴨天満宮(このすぐ下に野峰への取り付きあり)かなるだろうと石鴨へ直接下ることに決める。痩せ尾根上の背の低い桧と潅木の鬱蒼としたトンネルの中に踏跡は続いている。枝を手で払いながら進むこと10分で山腹のまきみちに変わる。樹林のガレた道を赤テープと踏跡を探しながらジグザグに下る。踏跡は薄いがなんとなく道筋はわかる。取り付きから約30分下った標高650mあたりで、杉林の枝打ちした枝葉で踏跡が分らなくなる。沢沿いに藪こぎすること15分で荒れた廃林道らしい道に出る。そのまま進むと砂利道の林道に出る。そこから約5分で石鴨の天満宮の少し下側に出た。
 天満宮から三境林道分岐までは1km強、約100m登らねばならない。アスファルト道を登ってゆくと、車の通行が結構多い。駐車場までに登り下り併せて10台ほど出会う。駐車場に戻ると1台しか停まっていない。どうやら三境山方面に紅葉を見に行くのではと推測する。  
5 三境山林道分岐 − 自宅
 朝駐車場に着いた時は雪がちらつきどうなるかと思ったが幸い晴天が続き、静かな山歩きができた。紅葉も楽しめたし、当初の計画どおりのルートを歩けたの満足感も大きい。
 駐車場から家までの間の沿道で紅葉しているところはまだ見かけなかった。平地の紅葉はまだ先のようである。さしたる渋滞もなく順調に帰宅できた。帰宅後、シャワーを浴びて飲むビールが堪えれない。
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