ひとり山歩き654 : 大菩薩嶺を丸川峠から上川峠へと周回してきました。好天に恵まれ展望は大いに楽しめたのですが、積雪は少なく期待外れでした。
大菩薩嶺(2056) 丸川峠から上日川峠周回
2017年2月4日(土) 晴れ
1 行程
@コースタイム : 自宅(1:25) = 丸川峠分岐駐車場(5:15/5:35) − 尾根取付き(6:00) − 丸川峠(8:10) − 大菩薩嶺(10:1010:20) − 雷岩(10:30/10:40) − 賽の河原(11:05) − 大菩薩峠(11:25/11:45) − 福ちゃん荘(12:30) − 上日川峠(13:00) − 千石茶屋(14:30) − 丸川峠分岐駐車場(14:50/15:00) = 自宅(17:50)
Aルートマップ
2 自宅 − 丸川峠分岐
 1月18日の雲取山(ひとり山歩き652)が快適であったので、雲取山同様に積雪のあまり多くない大菩薩嶺にゆくことにした。ヤマレコ記録から判断してチェーンスパイクとストックがあれば大丈夫そうだが、軽アイゼンとピッケルを持参することにした(ピッケルは雲取山同様に無用の長物になるかもしれないが、万一の場合に役立つし、持参したからとてその重さに耐えられないということはない)。
 ルートとしては積雪期のヤマレコ記録で標準的な丸川峠〜大菩薩嶺〜大菩薩峠〜上日川峠の周回とする。積雪の多寡にもよるが、今の脚力では9〜10時間と推測。展望のない尾根登りは精神的にきついので、暗いうちにできるだけ標高を稼ぐべく、今回も早出。自宅から駐車地である丸川峠分岐までは約190km、ノンストップで約2時間半。夜間での視力が落ちていること、ハイブリッド車の燃費を抑えるために高速道でも80km/hr以上にはスピードを上げない。SAで山行前の体重調節(?)等で推測所要時間は約4時間。正子に起床して天候や道路状況をチェックして自宅を出発。圏央道の五霞ICで高速道に乗り中央道の勝沼ICで降りる。国道411から約1kmで丸川峠分岐駐車場に到着。先着車1台 車載温度計マイナス4度
3 丸川峠分岐 − 丸川峠 − 大菩薩嶺 積雪が連続するのは丸川峠から、積雪は薄く明瞭な踏跡委が続
 出発準備中の先着者に先立って、ヘッデンを点してダートでごく一部に簡易舗装の林道へと進む。尾根取付き地点を見逃さないよう首を左右に振りながら進むと、林道右手に尾根取付き地点の標識を見る。尾根に登ると林道同様に雪は皆無。標高1360付近になると、登山道沿いに残雪が認められるようになる。雪がないと着衣を含めて重装備がやけに重く感じる。
 標高1500あたりまで登ると凍結路が断続、こうなると途中で装着は面倒と出発時から着けてきたチェーンアイゼンのカカチカチという音が気持ち良い。途中で先着車の夫婦(と思う)に追い越された。積雪が連続するのは丸川峠の150メートルほど手前だが、積雪は少ない。丸川荘から富士山を眺めて、計画よりも30分ほど遅いことを知る。最近は自分のたてた予想時間を守れないことが多い。

丸川峠南東尾根の様子 左: 標高1300付近 雪は皆無 右: 標高1360あたりでわずかな残雪


左: 標高1500付近から凍結路が断続 右: 丸川峠の150メートル手前から積雪連続となる


左: 丸川峠と丸川荘 右: 丸川荘から富士山(ズーム)
 方向を北東から東へと変えて登りにかかる。積雪は連続するが少なく、しかも圧雪路が続くので歩きやすい。カラマツ林が続き展望はなく単調で面白みはない。標高1760付近で枝越しに南アルプスが展望できた(もう一か所あったように記憶する)。気が付くとカラマツ林からコメツガ林に変わっている。標高1800から1900にかけては緩やかな登りがダラダラ続き単調で、逆回りにした方がよかったかな、なんて考えてしまう。標高1900からは大菩薩嶺に直登でなく北西側を巻きながら登るので、なかなか山頂に達しない。
 後続者に追い越され、未だかまだかと思いながらトボトボ歩きすると、やっと大菩薩嶺の山頂に到着。先行者は入違いににザックを担いで雷岩方面へ。展望のない山頂でエネルギーを補給していると単独行者が二人。一人は先行して下って行った。

左: 丸川峠を過ぎると極く一部を除いて積雪連続 右: 標高1760で枝越しに南ア


左: カラマツ林が続く (標高1800付近の様子) 右: コメツガ林(標高1900付近の様子)


左: 標高2000付近 右: 大菩薩嶺の山頂
4 大菩薩嶺 − 大菩薩峠  展望が素晴らしい 雪が少なく地肌部多い
 大菩薩嶺から僅かに下り樹林帯を抜けると雷岩で、展望がパッと広がる。ここで4・5人が憩っていた。ヤマレコ記録では丸川峠分岐から雷岩まで、4〜5時間が多いようだ。逆算すると6時頃に出発したことになる。健脚の人はもっと遅い出発かも。自分だったら今頃大菩薩峠についているかな? そんなことを考えながら展望を楽しむ。  

左: 雷岩 右: 富士山と日川ダム


左: 南アと甲州(旧塩山)市街地 右: 南アをズーム(聖岳・赤石岳・悪沢岳  農鳥岳・間ノ岳・北岳 


雷岩からのパノラマ
 富士山と南アはこれから先も随時見られるので、下りにかかる。積雪は少なく、地肌がが出ている部分も多い。予想以上に雪が少ない、ピッケルを持っている人は終日見かけなかった。場違いな所へ来てしまったような感じ。でも、たった一人だけワカンを背負っている人を見かけて、うれしくなった。不案内な雪山に行く場合は、備えあれば憂いなしで、多少の過装備の方が無装備よりも好ましい。途中で重さに耐えられなくなったら撤退すればよいのだから。軽装備でドンドン進み、思わぬ事態に遭遇した時に困るよりも。
 途中で振り返ると、雷岩では見られなかった乗鞍岳と八ケ岳(権現岳と赤岳)が展望できた。積雪はますます少なくなり、スノーハイクというよりも陽だまりハイクの感じ。すれ違う人が増えてきた。自分とは逆回り上日川峠経由の登山者の方が多そう。

左: 標高2000付近の様子、積雪は薄い 奥に丹沢(蛭ケ岳〜檜洞丸) 右: 標高2000米地点(西暦2000年記念標柱)


左: 標高2000の先、積雪ほとんどなし 右: 雷岩方面、左手奥に乗鞍岳と八ケ岳(権現岳〜赤岳) (標高1950付近から振り返って)


左: 標高1950付近から南ア 乗鞍岳 八ケ岳(権現岳〜赤岳) 右: 賽の河原(標高1950)
 避難小のある賽の河原から僅か登り返すと親不知の頭で、もう少し下ると富士山は近場の山に隠れてしまいそうで、見納めにパチリ。介山荘を見下ろしながらわずかに下ると大菩薩峠で、富士山はもう見えないが南アはまだ見えている。北東に目をやると先月登った雲取山らしい山が見えていた。

親不知の頭


標高1900付近から 左: 大菩薩峠 右: 見納めの富士山


大菩薩峠
5 大菩薩峠 − 上日川峠 − 丸川峠分岐
 店開きの介山荘の先から上日川峠に向かって幅広の登山道を下って行く。最初は薄く積雪があったが、標高1750くらいまで下ると日陰以外には雪はなくなる。多くの登山者とすれ違う、雲取山同様に比較的容易に登れる人気の雪山なのだ。栃木にはこのような雪の舗装道がある山はなさそう。強いて言えば丸沼高原からの白根山とd締まる温泉かrsの那須岳くらいか。男体山が冬場に閉山でなければ舗装道(?)が敷かれるだろうが。
 勝縁荘からは林道歩きで、富士見山荘で右手の通行止めの富士見新道の標識に目移りし、富士山が見えるか確認しそこなった。更に10分たらずの林道歩きで福ちゃんに達した。山荘を過ぎるとすぐ先に裂石(山道)への案内標識を見てカラマツ林入って行く。積雪は皆無に近い。多少のアップダウンが あるので、林道を通った方が早いかもしれない。林道に出合うと上日川峠で、ロッジ長兵衛には人のいる気配がなかった。 

上日川峠からの下り 左: 標高1820付近 右:標高1750になると、雪は殆どない


左: 富士見山荘 右: 福ちゃん荘


上日川峠 左: ロッジ長兵衛 右: ロッジ長兵衛のすぐ先で山道へ
 ロッジ長兵衛から舗装道を50メートルほど進むと裂石への山道へと進入。ここからの駐車地までの下りが、本日一番の難敵だった。危険個所や険しい箇所があるわけでなく、長いので嫌になってしまう。積雪はないが、日陰部分には凍結箇所もあるのでチェーンスパイクは装着したまま(外すのが面倒と、履いて歩くも背負うも重量は同じと変な屁理屈)。標高1400あたりで舗装道を横断して山道へ。途中に第二展望台、第一展望台の標識を見るも、展望はよくない。後者で枝越しに南アが見える程度。
 標高1150付近で山道から林道へ下山し、これを少し下ると、千石茶屋で、上日川峠から下ってくる舗装道に出合う。ここからは舗装道を歩いても山道を歩いても時間的にも距離的にも変わりなさそうだが、チェーンスパイクを外して山道へ。再び舗装道に出合うと、すぐに丸川峠分岐のゲートで、その横手に駐車場。まだ、5台残っていた。途中で出逢った人や抜かれた人から推測すると、車の数があ少ない。バスで裂石口まで来た人が多いのかも。

左: 標高1550付近 積雪はなし(日陰に凍結部あり) 右: 道路を横断して、山道へ (舗装道は薄く残雪あり)


左: 丸川峠分岐のゲート 右: ゲート前の駐車場

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