ひとり山歩き406 : 8年ぶりで志津乗越から女峰山・帝釈山・小真名子山・大真名子山を周回してきました。好天に恵まれ展望を楽しむことができました。
女峰山(2483)〜帝釈山(2455)〜小真名子山(2322)〜大真名子山(2376)
2010年6月24日(木) 晴れ
1 行程  
ルートマップ(GPS)   ウォッちず : 女峰山〜帝釈山  小真名子山〜大真名子山
自宅(3:15) = 志津林道駐車地(5:45/5:55) − 志津林道ゲート(6:00) − 馬立分岐(6:50) − 馬立(7:10) − 水場(8:05) −唐沢小屋(8:25) − 女峰山(9:20/9:40) − 専女山(10:10) − 帝釈山(10:25/10:35) − 富士見峠(11:25/11:40) − 小真名子山(12:50/13:00) − 鷹の巣(13:30) − 大真名子山(14:50/15:10)」− 志津乗越(16:40) − 駐車地(16:50/17:00) = 自宅(19:40)

2 自宅 − 志津
 今週は天気に恵まれず山行は諦めていた。前日の天気予報によると本日は晴天が期待された。W杯の対デンマーク戦は24日とばかり思っていたが、日本時間では25日の早朝ということが分かった。梅雨の小休止を利用しない手はない。02年6月1日(山歩きを始めて丁度1年後)に志津から女峰山・帝釈山・小真名子山・大真名子山を周回した。その後、女峰山・帝釈山は何度か登っているが、小・大真名子山は日光連山の中では珍しく、8年もご無沙汰である。この際、前回と同じコースを辿りコースタイムを比較してどの程度脚力が衰えているか把握することにした。
 奥日光を早朝に奔っていると道路際に鹿が多く出没するので注意が必要。道路上にいる鹿は、自動車が近づくと横に逃げずに、道路上を2・30メートル逃げるからそれを追う形となる。志津乗越には車が2台駐まっていた。いつもはここに駐車するのだが、今日は志津林道ゲート付近まで車を進めて路肩に駐車した。

3 志津 − 女峰山 − 富士見峠  コースタイムはドンドン遅れる  展望がよいのが救い
 最近の山行にしては珍しく、完全に明るくなってからのスタートとなる。志津林道ゲートを通過し、野州原林道を富士見峠方面に進む。標高1800が馬立分岐で女峰山の道標を見る。明瞭な登山道を下り、ガレ沢を横切っると馬立で裏見滝・寂光滝からの登山道を合わせる。その後は針葉樹林の単調な登りが続く。有る時期は砂防堰提建設でモノレールが仮設してあったが、今は完全に工事が終わっている。8年前に比べてガレ沢に堰提がいくつ増えたのだろうか。小真名子山のナギ (帝釈山から)
 標高2100あたりから尾根の右手を巻き気味に進みガレ沢(唐沢?)を横切る。梅雨時のせいか、水量の多い沢沿いに進むとすぐに水場となる。15分ほど登ると左手が切れて男体山と大真名子山を見ながらひと息つく。唐沢小屋は今日も通過点に過ぎない。いつの日にか泊まってみようとは思うのだがその機会なし。ガレ場を横断するとしばらくは足元が悪く緊張が続く。樹林帯の登りが続く、遭難碑を見るとすぐに神社が見えて女峰山山頂である。ゲートからの所要時間は3時間20分。8年前は2時間50分で30分遅い。今日は晴天で360度の展望が広がる。女峰山は今回が11回目だが、これだけ好展望が得られたのは二・三度で気をよくする。
 女峰山からの下りは、岩がしっかりしているとは言えど嫌いな箇所。下る途中で「剣峰」の標識を初めて見かけた。山頂直下の岩場を無事に下っても、ヤセ尾根が続くので安心はできない。振り返れば急峻な女峰山、前方には日光連山が展望できて気持ちはよい。途中でイワカガミ群生を見たり、本体だけの石祠も見る。ヤセ尾根を歩き、鎖で登ると専女山となる。専女を辞書で調べてみると「たうめ=老女」というのが見つかった。日光連山には父の男体山、母の女峰山、子供たちの太郎山や大・小真名子山があるのだから、祖母の専女山があっても不思議ではない(これは勝手な推測)。ここからの展望はなんと言っても急峻な女峰山とそれに続く尾根筋であろう。
 専女山からは多少のアップダウンを加えて、最後に40メートルほど登ると広々とした帝釈山の頂きに達する。男体山にはガスがかかりだした。ここまで来ると太郎山と小真名子山が間近となる。これから登る小真名子山のナギが目につく。いつの日にか行くかもしれない三界岳をここで見納める。
 帝釈山を下りはじめたら、若者が登ってきた。これから5分以内に更に3人の単独行者とすれ違う。こちら側から登る人もけっこう多いことを知る。帝釈山からの下りは殆どが針葉樹帯の幅広尾根の下りであるから、特別の危険箇所はないが、展望が得られないので面白みには欠ける。途中で単独行者に追い抜かれる。富士見の広場に達すると針葉樹林帯から開放されてホットする。ゲートからここまでの所要時間は5時間25分、8年前は4時間25分。女峰山から30分の遅れ、計1時間の遅れで嫌になってしまう。この調子だと小・大真名子山経由だと志津乗越まで約5時間、気分が滅入ってしまう。エネルギーを補給しているうちに、疲れも回復して小真名子山に向かうことにした。
女峰山からのパノラマ(ビデオ)


4 富士見峠 − 小・大真名子山 − 志津  登り下りで脚力の衰えを認識
 針葉樹林を数分登ると、ナギが現れる。見上げると嫌になるほど急で長い。岩の黄ペンキを見ながら薄い踏跡を登って行く。下地は安定していて登り易いのが救い。約20分、標高にして約100メートル登るとナギは狭くなる。ここからは小さな浮石が多く滑って登りづらい。約10分、標高にして30メートルの登りで樹林帯に入ってひと息つく。途中で夫婦とすれ違う。計4箇所でトラロープの助けを借りると、登山道の両端にナギが現れる。帝釈山で小真名子山の北東斜面に見えていたナギが船の碇を逆さにした形に見えたのを思い出した。どうにかナギを突破して樹林帯に入りヤレヤレの気分で歩いていると大きな反射板に達した。すぐ先には三角点も確認できる太郎山から左に白根山、遠くは会津駒ケ岳あたりまで展望できた。三角点の先で樹林帯に入ると最高部で小真名子山の山頂となる。石祠が祀ってあり、ここからの帝釈山〜女峰山の形がよい。
 山頂のすぐ先で大真名子山帝釈山〜女峰山 (小真名子山から)とその後ろに男体山の一部が展望できる。ここからは針葉樹林帯の下りで特に危険箇所はない。約200メートル下ると、小広場の鷹の巣で道標を見る。登山道は急で、息が上がらないよう注意しながら歩く。標高2280までは我慢に我慢を重ねる。やっと勾配が緩んだと思ったら、前方に見える大真名子山ははるか遠くに見える。途中で左手が開けて、ナギの頭を通過する。ピンクリボンが多いので何かの調査が入ったのだろう。最後に30メートルほど急登して蔵王権現像が見えて大真名子山の山頂に達した。ナギの頭からたった60メートル登るのに20分も要した。山頂には銅像、神社、石祠と宗教色濃い。白根山や太郎山が展望できたが、北西のピークに三角点があるのが分かったが行くだけの元気なし。
 大真名子山を下り始めるとすぐ先でくさり場現れる。くさりや樹木にすがって下ると、岩に「千鳥返し」の標識を見る。このあたりはくさりや梯子の助けを借りる。今日は日光三険のふたつを越したことになる(女峰山直下の馬の背渡りと大真名子山直下の千鳥返し、残りのひとつは太郎山の新薙)。通過してしまうとそれ程危険であるという感じはしなかった。大岩の上に三笠山神像を見て、標高2200でくさりを見るがこれはあまり必要なそう。今まで記述しなかったが、最近はちょっとした段差下るのに片脚で保持できなくて、腰を下ろして足場を確保することが多くなったようである。脚力が落ちたせいであり、速度が上がらない原因ともなっている。下るにつれて腰を下ろす場面はなくなって、八海山神像に達した。大きな樹木が倒れて銅像は傾き掛けている。直撃を受けなかったのは幸い。この銅像からは下草が笹となるが、刈り込んであり登山道へのはみ出しは少ない。これなら早朝に通過してもずぶ濡れということはなかろう。01年8月24日に山歩きを始めて2・3ケ月で経験がなく無防備で入り込み、ずぶ濡れになったことを思い出す。3基の石碑を見て、5分で志津乗越に無事下山。車が1台とオートバイが1台駐まっていた。富士見峠から志津乗越まで5時間、02年は4時間10分で50分の遅れ。今日の行程では約2時間の遅れ。その時の気温や写真撮影等を考量すると単純比較はあまり意味がないが、8時間強の行程で2時間遅れはひどすぎる。歩行速度は遅くなっているが、疲労度(感じではあるが)が大きくなったということはない。歩みを遅くして疲労度を残さないようにしているのであろう、即ちその分が年齢的な衰えと認識して置くべし。脚力の衰えを少しでもカバーするには、学生時代から保っている体重を減らすのが効果的と思うのだが、これは非常に難しい。何故かって? この歳になって大病もせずに生活態度を改めるなんてとてもじゃないが・・・無理無理!!
HOME
inserted by FC2 system