ひとり山歩き306 : 前日光林道から地形図の破線を辿って横根山を周回してきました。全行程に薄く積雪していましたが、踏跡を感じながらの歩きで気持ちよく歩けました。象ノ鼻からは好展望で日光や足尾の山々がとてもきれいでした。
前日光林道から横根山(1372)周回
2008年1月14日(月) 晴れ
1 行程
ルートマップ(GPS) 
自宅(5:35) = 前日光林道・尾根取付き(7:05/7:20) − 標高点1188(8:45) − 1320ピーク(9:20) − 象ノ鼻(9:55/10:15) − 横根山(10:40/10:45) − 五段ノ滝(11:15) − 下山尾根到達(11:30) − 尾根分岐(12:05) − 前日光林道・下山地点(12:35) − 尾根取付き(13:50/14:05) = 自宅(15:30)

2 自宅 − 前日光林道
 週末の降雪で男体山登山は諦めて近場の山を探した。横根山には前日光ハイランドから登る人が圧倒的に多い。次に古峰ケ原から三枚石や方塞山経由で登られる。地形図を見ると、横根山の東側と南側には破線が目に付く。これらの道は何のために敷設されたのかは知らないが、現在ではこれらの道筋を辿る人は少ないと思われる。これらの破線部に踏跡が残っているか興味があり、まだ辿ったことのないルートを辿ることにした。
 往路は標高点1005、1188を含む南西尾根、象ノ鼻経由で横根山に登る。復路は井戸湿原、五段ノ滝経由で標高点1068を通る南東尾根を辿ることにした。県道15号鹿沼足尾線を粕尾峠方面に進み、上粕尾の「山の神バンガロー」のすぐ先で前日光林道に入る。1km先で奥深沢林道分岐で右折して更に1km進んだ地点が破線の末端で、ここを尾根取付きとする。車は付近の路肩に駐める。

3 往路  全体に薄く積雪  破線部に踏跡が認められる  象ノ鼻からの雪景色は抜群尾根取付き地点
 薄く積雪した斜面を急登すると、植林となって尾根形が明瞭になり、やや窪んだ踏跡が認識できるようになる。尾根に取付いて25分で日光社寺境界杭bS0を見る頃には自然林となる。薄く雪を被っているが、踝程度のミヤコザサが林床となっていることが分かる。標高点1005付近で境界杭bR2を見る頃には尾根筋はミズナラが主となり、足底ないし踝が雪に沈む程度で気持ちよく歩くことが出来る。標高1100付近で左手に白くなった袈裟丸山が一時姿を現す。しばし緩やかに登り僅かに急登すると小さなコブを呈する標高点1188に達する。家に帰ってGPS軌跡を見ると、標高点1005から標高点1188は地形図の破線と大きくずれている。この間は尾根上を歩いていたので、GPS軌跡がずれているように思える。付近には障害物がなく軌跡がずれるような要因は見出せない。原因は分からない。
 林床のミヤコザサは膝丈だが雪の上に頭を出しているだけなので踏跡は認識できる。ミズナラとリョウブが混在するようになると笹丈は腰程度になり、右から尾根を合わせる。この枝尾象ノ鼻からの展望根は05年12月に発光山経由で登って来た尾根で、この先は象ノ鼻経由で横根山まで同じルートを辿っているので参照願う。尾根上は笹薮が深いので右手の灌木帯を体を丸めて通過すると、小広場の1320ピーク(地形図破線のY地点)に達する。右手に筑波山を見ながら小広場の北端に進むと、左手に幅広の丸太階段の道筋が認識できる。これを北に下って行くと、井戸湿原のネットの南西端に突きあたる。この先は道筋は認識できなくなってしまう。右(東)へネット沿いに行けば開閉戸があるのだろうが、前回どおりネットに沿って北へ下って行く。数分下るとネットに開閉戸が設置してあり、その先は再び雪を被った道筋歩きとなる。道なりに進むみ仏岩で横根山は右0.5kmだが、ひとまず左0.1kmの象ノ鼻に進む。東屋の展望台に荷を降ろして好展望に見とれる。高原山・日光連山・皇海山・袈裟丸山・赤城山が雪を被って素晴らしい。好天にもかかわらず今日は富士山は雲を被っているのが残念。
 エネルギーを補給して横根山に向かう。仏岩を過ぎて小ピークから一旦下った鞍部付近で真新しいトレースが横根山方面に向かっている。犬の足跡もついているようだ。トレースは右にそれたが、再び現れて今度は左にそれている。ひょっとしたら猟師?? この付近は害獣(鹿と猪)は猟が認められているらしい(昨年末、勝雲山付近の道路で小看板を見た)。一人と一匹だから猟師とは違うかも知れないが要注意。横根山中継局を見て分岐を左の横根山に向かう。そこから約5分で東屋が見えて横根山の山頂に達した。積雪はせいぜい5cmだが、どこか様子が違う。山頂の看板に取り付けてあった山部3Dプレートと栃木の山紀行のプレートがなくなっている!! 牧場のほうから犬の鳴声が聞こえる。猟師だと嫌だなア・・・早逃げに限る。

4 復路   地形図どおりに踏跡は認められる  横根山頂
 計画通り井戸湿原と五段ノ滝経由で南東尾根を下ることにする。南東尾根については日光稜線紀行のstarionさんがH17.5.4に登りで通っているので参照願う。
 横根山中継局まで戻り、直進して井戸湿原に向かう。湿原手前でネット内に入り、五段ノ滝方面に左折して東に向かうと、これまた真新しいトレースが往復でついているのを目にする。ネットを出って更に数分東へ進むと五段ノ滝分岐表示板(60m先の手書きあり)を見る。
 五段ノ滝は既に見ているので割愛する。日瓢鉱山に向かっているトレースと分かれて井戸湿原周回路を戻る。5分ほどで周回路は右(西)へ折れているが、直進(南)に丸太階段が認められたのでこれを登る。途中で道筋は右(西)の破線に向かっているが、無視して南へ登り詰めると尾根上に達した。ここが下山予定の南東尾根で地形から間違いないと確信する。
 尾根上にはやや窪下山地点んだ道筋が認められる。林床は低いミヤコザサで樹木の小枝がややうるさい程度。時には踏跡を見失うが尾根筋は単調で迷うことはないと安心して下る。途中で左手に幾分高い尾根筋が見えた。地形図をよく見ると南側の小枝尾根に入り込んでしまったようだ。5m深さの谷を越して隣の尾根に簡単に復帰できた。途中で多数見かける。utの境界杭を確認しながら歩けばずれることはないのだが・・・この尾根の境界杭には往路で見かけた日光社寺の代りに境界標の刻印がついている。どちらも頭にbェ付してある。この境界標たるや場所によっては数メートルピッチで敷設してある。地形が入乱れているような場所でもないのに・・・民間会社で経費節減に努めてきた身にとってはなんとも合点が行かない。境界標を設置するには結構な金もかかる筈。数メートルピッチで設置せねばならない理由があるのなら知りたいものだ。
 再びルートミスをしないように慎重に歩く。相変わらず薄く雪がついているが、踏跡は確認できる。ところで往路で辿った尾根にしても、復路の尾根にしてもこれらの道はなんのために敷設されたのであろう。登山のため? 境界杭を設置するため? 大昔からの信仰の道? これらの道筋は麓からではなく、前日光林道を基点にしている。ということは登山道として敷設された??? 途中から左手が植林、右手は自然林となる。植林を挟んで尾根が分岐する。ここは右の南東への尾根筋を下る。すぐに植林の歩きとなる。境界標bP00から幾分方向を変えた。暫くしてb確認すると07になっていた。最後に09を見ると前日光林道が目前というか眼下に現れた。林道に下りるには2メートル高のブロック擁壁がある。飛び降りるわけには行かないし、擁壁の切れる所を探すのも面倒で、藪にしがみ付いて擁壁に足を掛ける。藪から手を離すと特にショックもなく林道に下りることが出来た。
 日蔭に雪の残る前日光林道を駐車地目指して約5kmの歩きとなる。一旦下って100m程の登り返しとなる。途中で法面の修復工事が行われている。3月末(だったと思う)までは8時から17時は通行止めになっている。最後に100m強下ると見覚えのある尾根取付き地点に達した。 
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