ひとり山歩き221 : 粟野町上粕尾田ノ端から尾根に取付き発光山経由で横根山まで登りました。尾根筋には数センチの積雪があり、今年初めてのスノーハイクを楽しめました。復路は勝雲山付近から上粕尾へ尾根下りをトライしましたが、時間切れの不安があったので舗装道を歩いて駐車地に戻りました。
上粕尾田ノ端から発光山(960)〜横根山(1372)周回
2005年12月8日(木) 曇り
1 行程
ルートマップ    
自宅(5:20) = 上粕尾田ノ端BS(6:25/6:35) − 尾根取付き(6:50) − 発光山(8:35/8:40) − 前日光林道出合(8:50) − 標高点1063(9:35) − 井戸湿原南西端(10:50) − 象ノ鼻(11:15/11:50) − 横根山(12:15/12:25) − 前日光ハイランドロッジ(12:40) − 牧場入口ゲート(13:10) − 勝雲山駐車場(13:25) − 尾根取付き(13:30) − 退却(14:20) − 県道58号復帰(15:05) − 粕尾峠(15:30) − 田ノ端BS(17:25/17:35) = 自宅(18:40)

2 自宅 − 田ノ端
 先週から県南の主要尾根の未踏部歩きを再開した。今週は前回の続きで横根山から勝雲山間をつなぐことにした。この間を歩くだけでは面白くないので、日光稜線紀行のstarionさんの足跡を辿って上粕尾田ノ端から発光山(ほっこうさん)経由で横根山に登る。勝雲山までは時間の都合で舗装道を歩くことにした。勝雲山駐車場付近からは南尾根(地形図に破線あり)を下って上粕尾の山ノ神付近に下ることにした。
 県道15号(鹿沼足尾線)の粟野町上粕尾田ノ端バス停を目指し、バス停南側の公園に車を駐めた。支度を整えて県道を東に5分ほど戻ると、左手に草が生えて荒れた林道が見える。林道に入ってみるとそれほど荒れてはいなかった。

3 田ノ端 − 発光山  藪危険箇所ともなく典型的な里山登り発光山山頂
 道なりに進むと西から北に向きを変えて林道は崩壊で行き止ってしまった。ここから尾根に取付き苦手の急斜面を数分登ると尾根型が現れ一息つく。この先は一部を除いて左手に自然林、右手に植林が続く。植林があるので尾根筋には薄い踏跡が残り、里山に登るときにどこにもあるような尾根歩きとなる。尾根に取付いて約1時間の標高730で右手が伐採地となり展望が開ける。前方には横根山が手前の稜線上に姿を現してくれる。
 伐採地に沿って進み西から北にむきを変えると再び左・自然林、右・植林の樹林帯に入ってゆく。地形図800付近で右手に杉幼木地帯、鹿防止ネットに沿って進む。ネットは尾根筋から離れていつの間にか見えなくなってしまった。すると今度は林道終点を見て更に尾根を進むと昭和13年11月と彫り込んだ石標を見る。この石標の意味は分からないが、その先から向きが北北西になり尾根筋には薄く雪が付きだした。左(南)に枝越しにピラミダルな尾出山を見て、左右とも植林の中を少しばかり登ると三角点のある発光山に到着した。福田氏の「発光山 平成16年4月1日」とRK氏のお馴染みの標高板を見る。三角点のすぐ先には日光社寺境界杭64がある。植林の中で展望は全くなしで、長くとどまる気にはなれない。

4 発光山 − 横根山  スズタケの藪と積雪に悩まされる  途中から雪もチラつきだした笹原(標高1150付近)
 発光山から緩やかに下り始めると、スズタケがほんの僅か姿を見せだした。それにしても日光社寺境界杭は多い!! 極端なところは数メートルピッチで目に付く。何の意味があるのか、会社で効率化合理化でやってきた身には理解しがたい。次の小ピークを下ると前日光林道出合の切通で、薄い踏跡が左に導いてくれる。前日光林道には雪がまだらに残っていてタイヤ跡が見られた。
 切通のコンクリート擁壁の切れるところに踏跡があったのでここから再び尾根に取付く。今までとは一変して急斜面に背丈のスズタケが出迎えてくれる。県北のスズタケに比べたら密度が低いので藪漕ぎはそれほどの苦痛ではないが、急斜面には参った。途中でスズタケ先端で鼻の中を突っついてしまった。藪を漕ぐときは目は気をつけているのだが、鼻を突っつくとことは想定外だった。この尾根は急なので切通の300メートルほどの西の尾根に取付いたほうが楽かもしれない。やっとのことで前述の尾根を左から合わせると、すぐに標高点1063の小ピークで数センチの積雪があった。(今日は発光山付近から横根山そして粕尾峠まで数センチの積雪があった)
 左(西)に先週登った地蔵岳を枝越しに見ながら先へ進む。尾根は細くなり背丈ほどのスズタケが前途を塞ぐ。いやらしいのは葉に雪を付けていて通過する際衣服に付着し、払っても落ちずにシャーベット状になってしまった。衣服が徐々に濡れ始めたが雨具を着用するタイミングを逸してしまっ数センチ積雪の横根山山頂た。尾根筋は広くなりスズタケから腰以下のミヤコザサに変わったのでそのまま歩き続けた。悪いときに悪いことが続くもので、雪がチラチラしだした。先刻まで後方に見えていた青空まで消えてしまった。光度計から類推するに気圧変化は少ないようなので、急変はないと判断してそのまま進むことにした。ミズナラ林の尾根筋は広いが迷うようなことはなく、北北西そして北へと登ってゆけば迷うような所ではない。やがて地形図に破線のある尾根を左下から合わせた。積雪があるので踏跡があるか確認はできなかった。
 向きを北東に変えて小動物の足跡を追うように登ってゆくと、小ピークに広場が現れた(地形図でY型に破線が交わる点)。広場の先端(北東)に進み、樹木に「オオヒダ」の名板を見て北北西に下る。明瞭な道型があり雪下には丸太階段が隠れているようだった。例の日光社寺境界杭を見ながらの下りとなる。広場から数分で鹿防止ネットに突き当たり下方には井戸湿原が見えた。ネット内に入るのもわずらわしいのでネットに沿って下ってゆくと、ネット出口から再び道筋歩きとなった。仏岩の説明板を見ると象ノ鼻分岐(象ノ鼻は左0.1km、横根山は右0.9km)に達した。雪が僅かだがちらついているので、象ノ鼻に寄って様子を見ることにした。
 防寒着を着用し昼食を摂って天候の回復を待つ。普段ならここからは眺望はよいのだが遠望は全くダメ。そのうちに雪も止み空が明るくなり始めたので、横根山へ行ってから復路をどうするか決めることにした。数センチの積雪では抉れた道筋が残っているので迷うようなことはない。一旦下って登り返すと、栃木県中継局の施設を左に見る。その先で道標にしたがって横根山に向けて北進する。丸太階段をアップダウンし、ツツジのトンネルをくぐり緩やかに登りつめると横根山山頂で三角点を始め、山部3Dプレートと栃木の山紀行の山名板を見る。山頂も今日は展望は全くダメ。象ノ鼻を出ると天候は回復基調にあり徐々に青空が広がりだした。予定時刻よりも1時間半遅れてしまったが、計画実行と決めて下山にかかる。

5 横根山 − 勝雲山駐車場  スノーハイクを楽しむ方塞山(左)   (ハイランドロッジ付近から) 
 山頂から北西に下る。積雪は数センチで登山道を見失うことはない。2月に来たときには腰までもぐってしまった始めての本格的なラッセルを思い出す。右から前日光ハイランド林道に出合い、ここからは舗装道歩きとなる。前日光ハイランドロッジは完全に窓を塞いで休業状態、付近から夕日岳が辛うじて撮影できた。舗装道には積雪の上にタイヤ跡が残る。こんなこともあろうかと今日はダブルスットクできたのが正解で、スリップすることもなくスイスイと歩けた。念のためにタイヤ跡は外して歩く。閉鎖された牧場入口ゲートまでは多少のアップダウンはあるが下り勾配と天候の回復でスノーハイクを楽しむ。 
 ゲートから先は県道58号で自動車の往来で雪が一部融けているので、スリップに気をつけて歩く。先週は雪は皆無だったのに、この一週間で様変わりだ。思ったよりは快調に勝雲山駐車場までは歩けた。

6 下山  時間切れを嫌い、舗装道を戻る
 勝雲山駐車場から数分歩くと左手に道筋が見えたので、ここから尾根に取付くことにした。積雪があるが抉れた道筋を1300ピークの東側を巻いて進む。尾根筋は広くなり道筋を見失う。コンパスを合わせて南西に緩やかに下ってゆくと再び抉れた道筋に出合った。落葉樹林に林床は膝程度のミヤコザサで小動物の足跡が縦横に走っているのを見ながら自分の足跡をつけて歩くのは気分快適であった。
 地形図の破線どおり1283ピークの東をトラバースして南に尾根筋を下ってゆくと、大きな作業小屋(現在は使用していない?)に行き当たり、再び尾根筋は広い雪原になってしまった。樹木を避けながら進んでいるうちに微妙に方向がずれたようで、気づくと小枝尾根に入り込んでしまった。積雪や樹木でルートを探すのに思ったよりは時間を要した。計画の下山尾根は等高線が小刻みに波打っている、即ち小枝尾根が多いように思われる。ルーファンに手間取り時間切れも予想されたので標高1180付近で退却することにした。
 当初からエスケープルートとして考えていた県道58号−粕尾峠−上粕尾田ノ端へと舗装道歩きをすることにした。このルートなら距離は長いが暗くなっても問題なく歩ける。先ずは1283ピークを目指して登り返す。そこからは北西に雪原を下って県道58に復帰した。粕尾峠までは路面が露出しているところがあるも僅かに積雪していた。途中で見た地蔵岳は一週間前とは様変わりで白くなっていた。粕尾峠から県道15号は通行量が多いので道端を除いては舗装面が露出していた。下山予定地を通過する際、念のためにとヘッドランプを装着したが、上弦月でランプを点燈することなく駐車地まで戻ることができた。 
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