ひとり山歩き269 : 奥日光の中ッ曽根をスノーシューで目指しましたが、深雪で敢え無く途中退却。次いで外山東尾根を坪足で登るも、これまた途中でリヤイヤとなりました。余った時間で湯滝見物と戦場ケ原北端の泉門池までのスノーハイクでお茶をにごすことになりました。
奥日光中途半端物語
2007年2月7日(水) 晴れ
1 行程
ルートマップ   
自宅(3:55) = 湯元温泉ビジターセンターP(5:45/6:35) − 中ッ曽根(五色山)登山口(6:50) − 退却(標高1700付近) (8:05) −登山口(8:50) − 駐車場(9:20) − 外山東尾根取付き(10:05) − 退却(標高1700付近)(11:55) − 尾根取付き点(12:30) − 湯滝観瀑台(13:05/13:15) − 泉門池(14:05/14:10) − 湯滝観瀑台(14:45) − 駐車場(15:25/15:35) = 自宅(17:50)

2 自宅 − 湯元温泉
 残雪期になる前に、中ッ曽根をスノーシューで登れるか試してみることにした。湯場見平まで登れない場合は、湯滝から泉門池経由で戦場ケ原をスノーハイクにきりかえることにする。
 装備はスノーシューに加えてアイゼンとピッケルも持参して、奥日光ビジターセンターを目指した。いろは坂では道端の除雪片も少なく、普通道並みの走行。戦場ケ原を通過する祭は、道端の薮が雪に埋もれ一面が真っ白になっていた(今までは、薮で積雪状態は確認し辛かったのだが)。湯元温泉ビジターセンター駐車場で出発準備を整えて車内で暖をとっていると、三脚を担いだ高齢者が三々五々湯ノ湖方面に向かう。冬場は最初に写真愛好家が動き出すようだ。

3 駐車場 − 中ッ曽根  急斜面で雪が軟らかくてスノーシューでは登れなかった・・・無理は承知だった中ッ曽根(中央) 金精山(右) 五色山(左)
 いつも肩からぶら下げているボトルホルダーがないことを登山口付近で気がつく。ザックに湯水は充分あるのだが、飲みたいときにいつでも飲める状態にしておかないと具合が悪い。 仕方なしに駐車場まで戻り、25分のロス。現在の登山口は、大きな標柱よりも約200m先になっている。道端に積んだ雪を乗越えて樹林に入ると、僅かに低くなった登山道に残る古いスノーシュー跡を追う。最初はトレースを追うことができたが、途中からはトレース不明瞭になり磁石にしたがって進んだ。登山口から十数分歩くと、坪足では脛までもぐるようになったので、スノーシューを着用。目前に中ッ曽根の東端が見える。地形図の登山道はもう少し西に進んでジグザグに登るような感じがする(02年6月に下っているが、全然記憶にない)。登山道どおりに登れるはずもないので、中ッ曽根(尾根というよりも急斜面)を登り始めた。最初は雪が少なく、スノーシューで調子よく登れると喜んだ途端に雪は深くなりしかも全然締まっていない。膝まで沈んでも直登できるうちはまだよかったが、スノーシューが後戻りしてしまい難儀しだす。雪の締まった場所を探すためにトラバースすると傾斜がきついので、上側のスノーシューを雪の上に踏み出すのが一苦労。100m登るのに50分要した。勾配の緩む湯場見平まではまだ200mも登らねばならない。もともとスノーシューでこんな所を登るのが無理な話(自分にとっては)で、標高1680くらいの地点で退却することにした。
 15分でスノーシュー取付け地点まで下る(登り時間の1/3以下)。自分のトレースを辿って登山口に戻り、スノーシューを脱いで朝食(3時にも食べているので、ブランチ?)。

4 外山東尾根  計画外で偵察  標高1700付近は膝上から腰下のラッセル 上に行くほど展望がよくなる気配男体山と戦場ケ原 (外山東尾根から)
 駐車場に戻って湯滝へ行くべく湯ノ湖湖畔にでたら、日光稜線紀行のstarionさんが紹介している外山東尾根が目に付いた。登山口の様子だけでも見ておこうと、湯ノ湖を反時計回りで西岸の遊歩道を進む。西岸遊歩道は針葉樹に覆われ雪はよく締まっていて坪足でも歩ける。一箇所だけ遊歩道が斜面になっている所があったが、大部分にスノーシュートレースが残っていた。南岸が近づくにつれて湯ノ湖は南半分が凍結していて、凍結面に雪がたまりあたかも雪原の様相を呈していた。外山東尾根の標高点1502の西鞍部は遊歩道から数メートル登れば尾根上に達する。湯滝から戦場ケ原をスノーハイクする予定を急遽変更して外山東尾根に取付いてみることにした。
 尾根上には南側に鹿避けネットが張ってあるが、積雪は少なく所によっては根が張り出している。南側が凍結した湯ノ湖ネットが南へ下るあたりからは尾根筋は広くなり、積雪がやや深くなって膝まで潜るようになってきた。ネット沿いに残っていた古い足跡はいつの間にかなくなってしまった。このあたりまでは右後方に湯ノ湖、左後方に戦場ケ原が樹木の隙間から伺う程度。この尾根筋は標高が上がるほど好展望が得られるようなので、日光連山が枝に邪魔されないで展望できる所まで頑張ってみる気になった。
 標高1700直下はダケカンバ疎林で場所を選べば男体山、大真名子山、太郎山が枝に邪魔されることなく展望できるようになった。あちこち場所を移してそれぞれの山を写真に納める。標高1700付近からは勾配がこの尾根で一番(地形図から判断)の急になり、ダケカンバから針葉樹林となる。しかも雪下には笹薮が隠れていて、雪が締まっていないので腰下までのラッセルとなってしまった。スノーシューを履いてという考えも浮かんだが、今日はどうあがいても外山までの往復は時間的に困難。写真も撮れたし、尾根の偵察もできたし、12時と時間の区切りもよいのでここで退却(標高1700付近)することにした。早朝発でスノーシュー等を活用すれば残雪期まで待たなくても外山まで登れそうな感触をえた。残雪期ならアイゼンにピッケルでそれ程の苦労はなさそう!!
 尾根取付き地点まで登りに110分要したが、下りは35分で楽々。中ッ曽根同様に下りは登りの1/3以下!!  遊歩道を進み、湯川に架かる橋上から半分凍結した湯ノ湖や金精山・五色山・外山の写真を撮って湯滝へ進む。湯滝

5 湯滝 − 泉門池  今回も戦場ケ原をハイクできなかった!! 今日は中途半端な歩きに終始
 上部から覗いても湯滝は凍結している様子は全くない。階段状の遊歩道を下って観瀑台に下りてみた。滝を見上げても凍結している部分は全く見当たらない。エネルギーを補給しながらこれからの計画を考える。戦場ケ原を赤沼まで歩くて湯元温泉まで戻るには時間的余裕がないので、泉門池まで往復することにした。
 ガイドブックの地図を頼りに磁石を見ながらスノーシュートレースを追ってゆく。途中からスノーシュートレースが入乱れてトレース幅が広くなり、脛まで踏みぬくことが多くなってきた。踏み抜きというやつはペースが乱されて疲れること甚だしい。仕方なしにスノーシューを履くと歩行も楽になった。道標がないので多少の不安はあったが、迷うことなく泉門池(いずみやどいけ)に辿りついた。鴨が見れるかと期待してきたが見当たらなかった。男体山を写真に納めて湯滝へ戻ることにした。
 復路は湯川左岸沿いの遊歩道を戻る。この遊歩道は木道でスノーシューは不要だが、一旦履いてしまったら背負うよりも楽。途中でワカンを履いた犬連れの人すれ違う。湯滝観瀑台に戻ってスノーシューを脱いで、湯元温泉に戻る。途中で何人もカメラ愛好者とすれ違う。大きな望遠レンズつきのカメラの割には足回りが頼りない感じ!! 
 今日は中ッ曽根、外山東尾根、戦場ケ原と全部が中途半端な歩きになってしまった。今の時期は残雪歩きに比べて行動に制限がありすぎる。早く来い来い 残雪期!!
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