ひとり山歩き95 : 早朝に仙酔峡から阿蘇山(高岳と中岳)に登り、その足で牧ノ戸峠まで行って久住山に登ってみました。仙酔峡のミヤマキリシマは盛りが過ぎ、久住山のは未だ早すぎたようです。
阿蘇山(1592.4)と久住山(1786.8) 
2003年5月21日(水) 晴れ
1行程
霧島山(ひとり山歩き94)より
 かんぽの宿阿蘇(4:30) = 仙酔峡(4:40/4:55) − 高岳(6:45/6:55) − 中岳(7:10/7:20) − 火口展望台(7:35/7:40) − ロープウェイ東駅(7:45) − 仙酔峡(8:10/8:45) = かんぽの宿阿蘇(9:00/9:05) = 
牧ノ戸峠(9:45/9:55)  ー 沓掛山(10:20) − 西千里ガ浜(11:05) − 久住分かれ(11:20/11:25) − 久住山(11:50/12:20) − 久住分かれ(12:40) − 西千里ガ浜(12:55) − 沓掛山(13:35) − 牧ノ戸峠(13:55/14:35) = 久住高原荘(15:00)  祖母山(ひとり山歩き96)へ続く
2 かんぽの宿阿蘇 − 仙酔峡
 5月10日から25日の間、仙酔峡道路はミヤマキリシマ見物で混雑するのでマイカー規制が行われていることを前日の下見で判明した。前日に手配しておいたタクシーで仙酔峡まで行く。3800円は予定外の出費だったが、計画どおりに仙酔峡に着けた。これで午後に久住山にも登れる。仙酔峡に着いた時は未だ暗かったが、名簿に記入したりしているうちに明るくなり早速出発する。ミヤマキリシマ撮影のため数人がマイカーで来ていたが、この人たちは7時までに下らねばならないので暗いうちから撮影の場所決めをしていた。
3 阿蘇山(高岳・中岳)   外輪山が霞んでいたのが心残り 仙酔峡のミヤマキリシマ中岳火口 (展望台から)は盛りを過ぎた
 花酔橋を渡り、美しく咲くミヤマキリシマの中の遊歩道を進む。5分も登ると遭難碑で遊歩道に別れて尾根に取り付く。この尾根は南の高岳山頂に向かう岩稜尾根で、馬鹿尾根と呼ばれる。最初は右下の仙酔峡のミヤマキリシマを眺めながら登っていたが、道筋がはっきりしない。左側に移ってみたら白ペンキが誘導してくれている。丹念に白ペンキを追うと道筋ができているので登りやすくなった。
 標高1350mあたりからは勾配が一層急になり、ジグザグに登るようになる。目印の白ペンキと白杭が増えてくる。丹念にこれを追うと岩を乗り越えるようなことをせずに済む。単調な馬鹿尾根を登りつめると高岳の火口壁に着く。
 砂礫のなだらかな火口壁を5分程右へ進むと高岳山頂に到着した。山頂仙酔峡のミヤマキリシマからは高岳東峰、中岳等の近くの峰は見える。根子岳は逆光で姿しかわからない。阿蘇周辺を旅行するたびに雄大だと感心していた外輪山が霞んで薄っすらとしか見えない。最も期待してきたのだが・・・
 中岳に向けて岩ばかりの道を下ってゆくと、砂千里から登ってきた2人組に出会う。群馬から来た人たちで、昨日は久住山、明日は霧島山と私とは逆回りするとのことであった。あっという間に中岳に着く。火口が目の前に迫り、なんだか別世界に来た感じがする。
 中岳からの下りは砂礫で滑りやすい。ジグザグに下ってゆくと右下に幾つかの避難小屋が遊歩道沿いに設置されている。噴煙もさることながら避難小屋を見て活火山に来ているのだなと実感する。痩せ尾根を下ると火口展望台に着く。ロープウェイが動いていないので観光客は未だいない。
 無人の遊歩道を我が物顔に下ってゆく。ドンドン下ってゆくと、仙酔峡のミヤマキリシマのピンク色が鮮やかに目に写るようになる。ロープウェイ駅に着くチョット前に運転が始まったようである。観光客で賑うミヤマキリシマの群落を素通りして、仙酔峡のシャトルバスの発着場に急ぐ。
4 仙酔峡 − 牧ノ戸峠
 シャトルバスでかんぽの宿阿蘇付近まで戻る。車に戻って靴だけ履き替えて、牧ノ戸峠を目指す。一の宮町から牧ノ戸峠まではやまなみハイウェイで一本道。30年以上前に家族旅行で何回か通った道で、昔のことを思い出す。
 牧ノ戸峠の駐車場には結構余裕があった。
5 久住山  ミヤマキリシマには早すぎた? なだらかで危険箇所が少ないのでハイカーが多い
 登山口で計画書を投入して、階段状の遊歩道に入ってゆく。阿蘇山は早朝に登ったので人が少なかったが、ここは老若男女とにかく人が多い。これで山に登れるのかというような人のほうが多い(ミヤマキリシマ観賞にやっと姿を見せた久住山 (西千里ケ浜)途中までの人が多いのかもしれないが)。沓掛山直下の展望台に寄って山容を確認する。久住山は山頂部がほんの僅か頭を出しているだけ。どうやら途中までは久住山は見えないようである。この先のピークが沓掛山である。岩の上に登ってみたら、標識が設置されていた。沓掛山周辺ではミヤマキリシマが多少開花していた。
 沓掛山を通り越してしまうと、草原のなだらかな道になる。三俣山、星生山、扇ケ鼻等を見ながらノンビリ歩ける。スニーカーのハイカーが多いのが分かるような気がする。扇ケ鼻分岐付近の多少岩のゴツゴツしたところを通過して、星生山分岐あたりに来ると、やっと前方に三角形の久住山が見え出す。星生山分岐のすぐ先が西千里ガ浜でこのあたりは草原で気持ちよく歩ける。
 西千里ガ浜を越すと、岩の間を縫うように進む。久住山の三角形が迫ってくると共に、岩場の下に旧噴火口らしい窪みがあり、避難小屋が見えてく九州最高の中岳 (久住山頂上から)る。このあたりが久住分かれである。
 山頂まで標高にして約150mの登りになる。山頂まで稜線が見え、登る人、下る人が多数目に付く。ガレ場を登リ始めると中岳(九州の最高)分岐を左に見送る。帰りに登るだけの元気はあるかな、と思いながら喘ぎ喘ぎ登る。山頂までずっと黄色ペンキの●印が多いのに驚く。道筋の岩という岩に全部マーキングされているのではと錯覚する。これほどまでにするのは何か理由があるのであろう。霧の発生が多い?山の怖さを知らないハイカーが多いから?道筋を外すと危険だから?そんなことを考えながら登りつめると、岩稜の久住山山頂に到着した。
 山頂には20人程が休憩していた。山頂からは近くの中岳、星生山、三俣山等はよく見えるのだが、今回の九州遠征ではどこへ登っても、霞んで遠望が利かない。時期が悪いのか、普段の行いが悪いのか。それでも雨に祟られないのが救い。
 中岳への稜線を見ながら、帰りに登ってみるか一応検討してみる。中岳は九州で最も高い山といっても、久住山よりたった4m高いだけ。明日以降のスケジュールも考えると意欲が湧かない。時間的には未だ早いがこのまま下山して宿で休養することに決めて下山する。 祖母山(ひとり山歩き96へ続く 
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