ひとり山歩き89 : 三滝から氷室山遊歩道で宝生山・氷室山経由で椀名条山に行き、帰りは十二山付近から三滝に下りました。一部に踏跡が不明瞭な所もありますが、総じて道はしっかりしていました。アカヤシオの開花は1000m以下でポツポツでした。
三滝から宝生山・氷室山〜椀名条山
2003年4月25日(金) 小雨
1 行程
自宅(4:20) = 熊穴橋(5:35/6:05) − 白ハゲ口(6:30/6:35) − 氷室山分岐(7:00) − 尾根へ取り付く(7:55) − 宝生山(8:35/8:40) − 氷室山神社(8:55/9:00) − 椀名条山分岐(9:20) − 1022ピーク(9:40) − 椀名条山(10:10/10:25) − 椀名条山分岐(11:15) − 氷室山神社(11:25/11:35) − 十二山分岐(12:20) − 三滝分岐(12:30/12:35) − 氷室山分岐(13:05) − 三滝展望台(13:10/13:20) − 白ハゲ口(13:45) − 熊穴橋(14:05/14:15) = 自宅(15:30)
2 自宅 − 熊穴橋4月7日に大岳沢林道から撮影
 椀名条山という奇妙な名前の山が以前から気になっていた。4月7日に葛生町から地蔵岳まで林道歩きをした時に、椀名条山を見かけた。大荷場木浦沢林道の最高点である切通から登るのでは物足らない。インターネットでルートを検索した結果、三滝から宝生山に登り、氷室山神社経由で椀名条山に行くのが面白そうと考えた。同じルートで戻るのではつまらないので、復路は熊鷹山から白ハゲ口または十二山から三滝に下ることを計画した。
 ゴールデンウィークを前に天気は芳しくない。天気の回復を待ちきれずに、小雨も覚悟して家を出る。皮肉には家を出てすぐにポツポツしだした。雨がひどければ三滝見物で帰るつもりで車を走らせる。田沼町でR293号から県道201号を走る、小戸口を数キロすぎた所で水を汲んでいるのが見れた。名水でも出るのであろうか。更に進み学林口の駐車場を通り越して熊穴橋の手前で駐車をする。この先は通行止めとなっていた。
3 往路(熊穴橋−宝生山−椀名条山)  三滝からの宝生山ルートは尾根への取り付き点が重要白ハゲ口
 熊穴橋手前に白ハゲ口2.2km、三滝3.5kmの道標と共に道路崩れのため車進入禁止の看板が設置されていた。道路は大戸川の右岸に沿って登って行くのだが、確かに道路が崩壊している所があった。白ハゲ口まで車で行けた時もあったようだ。道は決して悪くはない。大戸川の対岸にアカヤシオがほんの僅か開花しているのが見られた。今年はじめてお目にかかる。前方に吾妻屋、トイレ、案内看板が見え出すと白ハゲ口の広場に到着となる。
 広場の案内看板を確かめて出発する。小看板によると吾妻屋左手の斜面を急登すると熊鷹山への尾根道となるようである。ひょっとして帰りはここへ下ってくるかもと思いながら吾妻屋の右手を進む。白ハゲ沢を渡り杉植林の中を登ると、山コース/川コースの分岐になる。今日は山コースを辿る。ジグザグに登って行くと直ぐに杉植林から雑木林となる。尾根を横切りやや下ると、三滝/氷室山の分岐になる。丸太橋と氷室山道標 (ここから沢歩き)
 この分岐から氷室山方面へほんの僅か進むと、左に十二山への登りを示す小標識が見られる。かなりの急斜面でロープが見えた。この先を急降下すると丸太橋の架かる沢にたどり着く。沢の手前に氷室山遊歩道を示す小標識がぶら下がっていった。丸太橋とはいうがこんな細い丸太橋を渡れば沢に落ちるのは必至。石伝いに沢を渡ると本格的な沢筋歩きとなる。
 沢筋の踏跡は途切れることがあるが、沢に沿って進むと踏跡が現われる。それ程難しい沢ではない。何度か渡渉を繰り返して進むうちに、断続的だった雨が連続となった。大降りでないのが幸いと雨具もつけずに進む。問題はどこから尾根に取り付くかである。ガイドによると、二俣を二回右俣へ進んで尾根に取り付くとなっている。この二俣が問題で、二俣に四回であった。いずれも右俣を進む。四度目の右俣を通過して標高約940mの所で左手に尾根筋が見えた。斜面を注意深く見渡すと、かすかに踏跡らしいものが見えた。偵察をかねて尾根に取り付いてみると赤テープと踏跡が見つかったので、この北西に向かう尾根を進む事にした。
 この尾根の勾配は結構きつい。踏跡と何種類ものテープが見られるので安心して登れる。標高1000m位になるとアカヤシオが散見できた。この辺りから尾根は岩っぽくなる。いつの間にか霧が湧いてきて見通しが悪くなるが、道筋がハッキリしているのでそのまま登りつづける。標高1100mで岩がなくなり勾配もゆるくなると、直ぐに宝生山頂上に到達した。山頂は三等三角点が設置された雑木林の中。これでは霧がなくても展望は期待できない。
 霧状の雨が続くが大降りはないと、雨具を着けて先に進む事にした。宝生山を下り氷室山神社を椀名条山の山頂目指す。途中、右に大荷場分岐次いで左に黒坂石分岐を見送って進むと、あっという間に氷室山神社に到着した。霧が更に濃くなり、神社の祠も霞んで見える。この先どうするか地形図を見て再検討する。椀名条山への尾根は高低差が少なく、尾根が複雑に枝分かれしていないことを再確認して出発することにした。
 氷室山神社から尾根の左手をトラバースして笹っぽい道を北に進む。1109ピークを巻いて葛生方面に進む道を右に見送って、椀名条山分岐のピークを目指す。ピークには石祠がぽつんと祀られ、そこから西に伸びる尾根が確認できる。
 分岐ピークからは雑木林を下る。今日のような天気の日に針葉樹林帯の薄くらい所を歩くのはごめんだ。幸い今日のコースは雑木林が多いので、気分的に救われる。下りきって登り返したピークが1022ピークである。このピークを通過する時は北に伸びる尾根に取り付かないよう注意ガ必要。ここ以外は間違いそうな所はないと思う。
 1022ピークから更に三つのピークを通過すると椀名条山に達する。山頂は雑木林の中の小広場で三等三角点が設置され、山名プレートを三つ程見かけた。 
4 復路(椀名条山−十二山−三滝−熊穴橋)  十二山から三滝への下りは急降下だが道筋明瞭
 往路をそのまま氷室山神社まで戻る。ここで、下山ルートを検討する。熊鷹山から白ハゲ口への下りに未練はあるが、熊鷹山のアカヤシオは期待できないので、地形図から判断して、最も単純な十二山から三滝に下ることに決めた。
 昨年の3月25日に熊鷹山まで歩いているので、参照願う。宝生山を巻いて、緩やかに尾根をトラバースして進む。霧状の雨は相変わらずだが、この辺りは気持ちよく歩ける。
 十二山分岐目指して標高にして50m程度の登りが、疲れた足には多少こたえた。十二山分岐からも尾根をまいて進む。右に梅田ダム方面への道を見送ると、すぐに熊鷹山へのまき道を右に見送って左の道を三滝分岐のあるピーク目指して登る。3分の登りでピークに達する。三滝 (展望台から)三滝は左手(東)の標識がある。最後の水分補給をしながら東に伸びる尾根を覗くと道がしっかりついているので一安心。
 雑木の尾根を急降下する。道筋はしっかりしている。標高1050mあたりでアカヤシオが散見できた。更に下ると白樺が何本か目に付いた。標高950mあたりからはやや緩やかな下りとなるも、すぐに急降下がまた始まる。今度はロープが張ってある。この辺(約900m)では沢音が聞こえ出した。ジグザグ下りになると沢音は更に大きくなり、往路で通過した小看板のある十二山分岐に下りついた。そこから3分で三滝分岐に達した。ここまで来ると余裕ができて、三滝見物してみようということになる。三滝方面へ下ってゆくとアカヤシオが目に付きだす。三滝展望台に寄って写真を撮ろうとしたら、レンズが湿っていてボケてしまう。レンズを拭こうにも布類が全部湿っていて役に立たない。残念!展望台からは三段の滝はかすんで全体像がハッキリしなかったが、目の前のアカヤシオが美しい。
 帰りは川コースを通って白ハゲ口に戻る。川コースは健脚向きとあるが、アップダウンが多くうなずける。白ハゲ口を通過して無事に熊穴橋に戻る。
5 熊穴橋 − 自宅
 宝生山までは降ったり止んだりであったので、横着して雨具をつけなかった。運転していると下着まで湿っていて気持ちが悪い。歩いている間はどうということはなかったのだが。山歩きを始めて略二年。今回が89回目の山行であるが、雨に降られたのはこれで二回目。たまには雨中山行もよい経験になる(負け惜し)。 
HOME  
inserted by FC2 system