ひとり山歩き82 : 安蘇の不動岳から尾出山まで尾根歩きをしてきました。展望はあまり開けませんが、思ったより藪は少なく静かな山歩きを楽しめました。
安蘇の不動岳〜尾出山尾根歩き
2003年3月5日(水) 曇り/晴れ
1 行程
自宅(6:25) − 三毳材展示林口(駐車)(7:35/7:50) − 落倉橋(8:25/8:30) − 塩沢峠(9:20/9:25) − 不動岳(10:00/10:15) − 塩沢峠(10:45) − 642ピーク(11:15/11:20) − 高原山(11:50/12:05) − 825ピーク(12:40) − 尾出山峠(12:55/13:00) − 尾出山(13:25/13:35) − 尾出山峠(13:55) − 三毳材展示林口(14:35/14:45) − 自宅(16:10)
2 自宅 − 落倉橋登山口(落倉橋と落倉沢林道)
 昨年の3月25日に大荷場木浦沢林道の粟野町と葛生町境界の切通から氷室山・熊鷹山を歩いた。その時からこの切通から椀名条山あるいは地蔵岳辺りを歩いてみたいと考えていた。問題は林道の途中(猿岩の滝の下)で道路決壊修理工事中であった。工事状況の偵察をかねて周辺の山を歩いてみることにした。
 不動岳から尾出山までの尾根歩きを計画した。自動車回収という制約があるので、低山といえどもどこからでも取り付けるものではない。地図を見ながら決めたのが、塩沢峠に取り付き、不動岳〜高原山〜尾出山と尾根を歩いて、最後に尾出山から大荷場木浦沢林道に下るルートである。下山後に楽をしたいので、尾出山峠から下った三毳材展示林口に車を置くことにした。
 自宅からのルートは国分寺町から栃木市経由で葛生町に行き、R293から県道200号秋山万町線を北上する。分岐から約13km先の落倉橋BSの右手の落倉沢林道を横目で見て、更に4km先の三毳材展示林口(右手の林道に展示林の看板あり)に車を停める。落倉橋までは標高にして約100mを歩いて下る。 
3 落倉橋 − 不動岳   塩沢峠まではやや道が荒れている
詳細ルートマップ塩沢峠の首なし地蔵
 落倉橋BSで橋を渡って落倉沢林道に入る。軽トラ一台分の砂利道を小さな沢沿いに進む。道が荒れて凹凸が激しくなると二岐となる。コンクリート杭に左は山道、右は永野村と書いてある。ここは右へ進む。昔は、隣村へ行くのに峠を越していった名残であることを知る。安蘇は放射状に山塊が走っているので、峠を越した方が早かったのであろう。
 分岐からは道が細くなり山道となる。道は倒木や杉の枝葉で荒れているが、特に歩き難いという程ではない。標高400m位になると登りが急になり、方向も東から北東寄りに変不動岳頂上わる。そして、標高500mあたりからは方向は東南東になり、落ち葉の積もった斜面歩きとなる。尾根の右を巻くように登ってゆくと。南北に走る尾根上に達した。ここは首なし地蔵が祀られている塩沢峠である。地形図では略直線的に東に登るようになっているが、実際はかなり北から巻いて登る。
 先ずは、右手の不動岳に向かう。塩沢峠から不動岳までは、最初は南進から徐々に弧を描くように東進に変わってゆく。尾根道は薄いが尾根筋は単純なので迷うことはない。桧とコナラの雑木が続くが藪はそれ程酷いことはない。途中で幾つもの小さなコブを越すが高低差が余りないのでノンビリ歩ける。
 痩せ尾根を越して約60m程急登すると不動岳の頂上に達した。山頂は雑木林の中で充分な見晴しは得られない。三等三角点と小さな山頂標識が三つほど見られた。
4 不動岳 − 尾出山  尾根で迷うことはなく、ノンビリ歩け
 不動岳から塩沢峠までは往路で通ったことと下り勝手ということで周りを楽しみながら余裕の歩行。といっても余り展望は開けないが、北西に熊鷹山の連なりと北に横根山と日光連山の一部がチラチラと見える。
 塩沢峠からは目の前に急なピークが控えている。落ち葉で滑りやすい尾根を息を切らしながら50m程登る。このピークからは緩やかな尾根歩きが暫くは続く。前方には高原山と尾出山が見えてくる。逆に先が長いのを知ってガックリとする。尾根の左側がコナラ等の雑木、右側が桧林であったかと思うと、少し先ではこれが逆転しているのが面白い。ほんの少し登ると、石祠がポツンと祀られた642mピークに達する。
 642ピークからはブッシュを手で払いながら下ってゆくと、突然林道に出る。霜柱の立った林道を暫く歩き、尾根道に再び戻る。杉林の中を鉄塔目指して登りに掛かる。杉の枝葉で踏跡が判らなくなるが、そのまま登りつめると送電線鉄塔下に到着した。鉄塔下の広場からは東に二股山等鹿沼の山々、西に氷室山方面が望める。
 鉄塔からひと登りすると高原山の頂上に到着する。山頂は三等三角点と小さな山頂標識があるだけで、雑木林で特別の展望は得られないが北に急峻な尾出山が枝越しに窺える。日光高原山頂上 (標識の左が尾出山)浴しながら昼食を摂って鋭気をを養う。
 高原山からは北西に下ってゆくと、前日光の横根山から鹿沼の二股山等の山が展望できた。一旦登り返すと左手の防鹿ネットに沿ってなだらかな尾根歩きをしばし楽しめる。雑木林の枝越しに氷室山の連なり、秋山川沿いの集落など眺めながら余裕の歩きとなった。左が桧、右がコナラ・栗雑木の中央を僅かに登ると鳥獣保護区の看板のある825ピークに着く。ここからは右前方に急峻な尾出山が目に飛び込んでくる。
 この急峻な山を登るのかと覚悟して尾出山峠目指して下りに掛かる。痕跡程度の雪が残り、急降下中に掴んだ枯れ枝が折れて尻餅をつく。尾出山を枝越しに見ながら下ってゆくと、赤テープが目に付く鞍部に達した。ここが尾出山峠である。右手に昨年登った寺沢林道からの道が見えたが、帰りに下る道は地形図とは異なり南西に戻るような薄い踏跡を確認した。
 峠から山頂まで標高差が約200mの急登となる。最初は雑木林の中を北西に登るが、やがて岩が目に付きだすと北東に向かって急登となる。途中で思いがけなく下山者に出会う。東京の人で、仕事で栃木に滞在しているとのこと。暇を見つけては山歩きを楽しんでいるとのことであった。数分間、立ち話をして分かれる。そこからひと登りで尾出山頂上に到着した。山頂には見覚えのある勝道上人修行第二宿堂跡の石碑と石祠が最初に目に飛び込んでくる。山頂の北から北西にかけて、男体山(横根山の上に頭だけ)、奥白根山、皇海山、袈裟丸山と展望が利いた。 
5 尾出山 − 三毳材展示林口(大荷場木浦沢林道)下山口 (大荷場木浦沢林道の三毳材展示林口)  杉の枝打ちで一部踏跡不明瞭
 汗が乾かぬうちにと、山頂から尾出山峠に来た道を下る。尾出山峠から大荷場木浦沢林道への下りは、地形図では西の谷へ下るようになっているが、実際は南西の方向に尾根を下ることになる。杉林の中を南西へ下ってゆくが、道はしっかりしている。安心して歩いていると、谷部で杉林の枝打ちした所に差し掛かり、道が不明確となってしまった。杉林で嫌なのはこの枝打ちである。今までに何回も道を失い藪こぎを強いられた苦い経験を思い出す。赤テープを拾いながら進むと尾根道になり道もハッキリしてきた。ドンドン下ってゆくと標高400m位のところで林道に出会った。これを進むと大荷場木浦沢林道の手前で沢の右岸に敷かれた別の林道に出会う。舗装された大荷場木浦沢林道の出口に三毳材展示林の看板があり、今朝停めた自動車の所に戻った。途中の様子や、自動車駐車場所の地形から見て地形図の道は北側にずれているようだ。 
6 三毳材展示林口 − 自宅
 今日の目的の一つである道路工事状況の偵察のため帰り道とは逆に北上する。4kmも進むとやはり昨年と同じ場所で工事が行われていた。道路マップに記載されているように3月末までは工事中なのであろう。いつから工事を継続しているのか知らないが、少なくとも1年は続いている。なんと長い修理工事なのであろうか。こんな長期間使えないという事は道路の必要性余り高くないということであろう。全く勝手なことを考えながら、工事箇所の手前でUターンして家路につく。
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