ひとり山歩き70 : 群馬の三境山から根本山までの尾根歩きを楽しんできました。石鴨から三境山は踏跡が薄くしばしば道を見失いましたが、三境山〜根本山尾根の踏跡は薄いがそれほど難しいものではありません。落葉樹林の枝越しに日光連山、白根山、皇海山、袈裟丸山を見ながらとても静かな山歩きができました。
三境山〜根本山の尾根歩き
2002年12月5日(木) 晴れ
1 行程
自宅(5:30) − 三境林道分岐(7:05/7:15) − 石鴨登山口(7:30) − 三境林道出合(8:25/8:30) − 三境山(9:55/10:15) − 黒坂石分岐(12:25) − 中尾根十字路(13:00) − 根本山(13:10/13:35) − 中尾根十字路(13:45) − 不死熊橋(14:55) − 三境林道分岐(15:00/15:10) − 自宅(16:50)
2 自宅 − 三境林道分岐1069ピークから見る三境山
 11月6日に根本山から野峰の尾根歩きをしたときに、三境山が気になった。家に帰ってからホームページで調べてみると、根本山〜三境山間の尾根歩きの報告を三例見つけた。紅葉が過ぎて落葉したこの時期なら、男体山白根山皇海山袈裟丸山の連なりを見ながら歩けることを期待した。三境山に関するガイドブックを持ち合わせていないので、ホームページ報告と地形図だけが頼りとなる。石鴨〜三境山のルートが判明しないので、ホームページ報告とは逆コースを取り、石鴨から三境山への登りから始めるべく計画した。
 前日の雨と気温上昇により、外は霧が深かった。これなら天気予報どおり好天が期待できると、委細かまわず石鴨目指して出発する。ルートは11月6日の根本山〜野峰歩きのときと全く同じ。梅田湖を通過する頃には問題の霧も晴れてきた。石鴨天満宮のすぐ先に三境山への登山口があるので、確かめながら通過する。三境林道分岐に車を停める。 
3 石鴨登山口 − 三境山  道標を全然見かけず踏跡は薄い ひたすら北西に向かうので不安はない
 三境林道分岐から石鴨登山口まで約1kmほど下ると石鴨天満宮から200m位手前で小さな沢が桐生川に流れ込む。その沢の更に20m程手前に庚申塚に並んで登山口らしいものがある。
 庚申塚の横から登山道に入ると、沢の左岸の杉林の中に薄い踏跡が続く。時々踏跡が分らなくなるが、沢の傍に再発見できる。砂防堤が設置されているところでは踏跡が消えるので、その都度斜面を攀じ登り踏跡を探すのだが、斜面の土が崩れやすく難儀をする。これを何度か繰り返す。踏跡にソフトドリンクの空き缶がかなり捨てられているので、林業等の作業で人が結構入るのであろう。右上に林道のガードレールが見え出すと、程なく三境林道に出合う。標高で220m登るのに丁度一時間かかってしまった。
 三境林道の20m程左手に、北に向かう作業道を発見する。地形図では西北西に向かうよ三境山山頂(祠と三等三角点)うになっているが、他に道が見つからないので、この作業道を進むことにした。ところが作業道に入って20m位の所に西北西に向かう沢とその左岸に踏跡らしいものが認められた。どちらへ進むか迷ったが、地形図では谷を進むようになっている。しかしホームページの報告例は谷の記述よりか尾根歩きの記述が多いので作業道を進む事にした。進むほどに東よりに方向を変えるので、不安になり戻って先刻の沢沿いに進むことにした。このため15分のロス。
 沢に取り付いて約10分進むと踏跡が分らなくなる。右手は北北東に向かう尾根のようなので、沢から尾根によじ登る。尾根で一息入れながら地形図を見ると、三境山と野峰を結ぶ線上にいることが判明した(標高約800m)。この尾根はブナ、コナラ等の雑木林の中にあり、踏跡も続いている。踏跡を辿ったり、無視して直登したりしているうちに、北に向かう尾根の上に出た。北のピークを目指して進むとゴツゴツした岩が多くなる。その間を登ってゆくと、小祠と三等三角点の設置された三境山山頂に着く。
 平成10年に桐生工業高校山岳部が設置した山頂標識が破損していて役に立たない。近辺を探すとブリキ製の標識が地面に落ちていた。三境山と書いてあったので安心する。山頂は落葉樹林に囲まれているので、十分な展望は得られないが日光連山、白根山、皇海山、袈裟丸山の連なりが美しい。袈裟丸山が全然白くないが、雪は積もっていないのかな?それとも樹林で隠れてしまっているのかな?反対方面を見ると根本山・熊鷹山・丸岩岳・野峰の山並がはっきり見える。熊鷹山の右手後方に双耳峰の山が雲の中に浮かんで見える。筑波山のようである。幻想的な姿だ! 
4 三境山 − 根本山  紛らわしいところがあるが、郡界杭を追うこと 静かな山歩きを楽しむ
 これから歩く尾根は標高差が余りないので特徴を掴み難い。更に道標は期待できないので、地形図で自分の位置が正確に把握できるか少し心配。郡界杭を頼りに尾根を踏み外さないよう注意することを頭に入れて、根本山向けて出発する。
 三境山からは北東に向かって郡界杭に沿って進むが、右側は桧の植林で左側は落葉樹林帯が続く。左手に袈裟丸山から日光連山までの連なりを見ながら歩けるので気は紛れる。25分程進んだ小ピーク(1069mピークか)に三境山への方向標識が木に括り付けられていた。ここから今来た方向を振り向くと枝越しに三角形の三境山が見えた。この周辺は蹄跡と動物の糞が多く見られる。更に15分程で左(北西)に向かう尾根が分かれている。どうやらここがたぬき山(白浜山)への分岐らしい。ホームページ報告では標識があるように書かれているがこの近辺では見当たらなかった。
 踏跡は薄く時々道を失うが、郡界杭とテープに助けられ不安はない。むしろ静かに快適な山歩きが楽しめる。安心してテープに頼って歩いていたために落し穴にはまってしまった。1091mピークの手前のピークでテープに引きづられて南東に向かうと、テープも続き踏跡も比較的ハッキリしているのでドンドン進むと進行方向が南過ぎることに気が付く。郡界杭が見あたらないのに気が黒坂石分岐付近から見る男体山つき先刻のピークまで戻る。約10分のロス。ピークから北東に尾根が続いているのでこちらに進むと郡界杭も見つかった。
 1091mピークからは方向を東に向きを変えて緩やかにアップダウンとなる。更に次のピークに桐生工業高校山岳部設置の指導標が破壊されていた。南東に向きを変えて下り傾向となる。この辺りは両サイドが落葉樹林で落ち葉の上を歩くのはカサカサと気持ちが良い。鞍部で黒坂石分岐の標識を見つける。標識には黒坂石方面しか書いてない。よく見ると鉛筆書きで根本山は右と書いてあった。腑に落ちない点があったが鉛筆書きに従って右に尾根を巻くように杉植林を進む。数分で本神社分岐を右に見送る。この分岐のすぐ先は樹木が少なく、男体山や皇海山がよく見えた。本日一番の好展望である。黒坂石分岐からずっと尾根の右をトラバースしている。しかも肝心の郡界杭が見当たらないが、テープは続いている。おかしいなと思いながら進むと、鎖が現われた。鎖をよじ登り更に進むと、左は十二山(十二時山とかかれている)右根本神社の標識のある分岐に突き当たる。どこかで尾根に取り付き損なって遠回りをしてしまったようだ。左に進むと数分で中尾根十字路に着いた。計画とは反対方向から根本山に登ることになってしまった。今年三回目の根本山山頂で昼食休憩を取る。
5 下山 − 自宅  ビニル袋を目印にするのはやめよう!
 時間的に余裕があれば沢コースを下ろうと思っていたが、予想より小一時間遅くなってしまったので中尾根コースを下ることにした。中尾根コースは2月16日に下っているので、一点だけ特記する。買い物でもらうビニール袋が目印のテープ替わりに使用されている。十数枚だがとても見苦しい。どんな積もりで目印にしているのか知れないが、こんな愚かなことはやめにして欲しいものである。
 三境林道分岐に戻ってみると大宮ナンバーの車が一台停まっていた。着替えを手早く済まして帰路につく。
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