ひとり山歩き705 : 井戸沢右岸尾根経由で中倉山に登ってきました。ザレた細尾根部分が多いので注意が必要です。標高1350以上の急登部は踵の痛みで一般コースにエスケープしました。
井戸沢右岸尾根から中倉山
  2018年9月18日(火) 晴れ
1 行程
@コースタイム : 自宅(3:00) = 足尾銅親水公園(5:05/5:15) − 井戸沢右岸尾根取付き(5:50) − 右岸尾根エスケープ開始(8:50) − 上久保沢一般コース出合(9:10) − 三角点1499.6(9:40) − 中倉山(9:45/10:10) − 孤高のブナ(10:15) − 中倉山(10:20/10:40) − 上久保沢分岐(11:10) − 上久保沢登山口(12:00) − 銅親水公園(13:00/13:15) = 自宅(15:20)
Aルートマップ
2 自宅 − 足尾銅親水公園
 このところ天気はあまりパットしないので、遠出はおろか地元の山にもなかなか行く気になれない。本日は夕刻には雨が予想されているので、短時間勝負ということで足尾の中倉山に登ることにした。中倉山には過去7回登っているが、最初の3回は無雪期、最後の4回は積雪期。最後の無雪登山からはすでに12年経ってしまった。最近のヤマレコには井戸沢右岸尾根を登る記録が多い。今回はこの尾根を辿ってみることにした。 
 初めて中倉山に登ったのは03年11月24日(ひとり山歩き123)で、このころは現在の上久保沢コースのような一般的コースはなかった。、ネットで調べるて中久保沢左岸尾根なら登れそうな感触を得た。この尾根筋は標高1350付近で井戸沢右岸尾根と合流し、石塔(当時は有名でなかった)を経由して現一般コースに標高1450で出合った。復路でもこの尾根筋を辿るつもりであった、治山工事で敷設した踏跡が、三角点1499の真南の1390(ひとり山歩き123では1400)級ピークを経由して、更に南に続いているようだった。この踏跡の行き先がわからないので、この1390級ピークから南東尾根(上久保沢左岸尾根を下った。二回目の04年11月10日(ひとり山歩き174)のころには現コースの上久保沢(治山工事で敷設した道筋)が話題になっていたので、これを辿ってみた。以降は上久保沢コースが一般的になった。
 井戸沢右岸尾根のようなザレた細尾根歩きは苦手で避けてきたのだが、歩く人が多くなったのだから踏跡もできているようだし、自分でも大丈夫と判断し、決行することにした。配達されたばかりの新聞にザット目を通して家をでる。出発すると、すぐにフロントウィンドウに雨滴が付き始めた。夕刻までは大降りはなしと運転を続けるとすぐに雨はやんでくれた。道の駅日光に隣接のコンビニで食料調達。銅親水公園到は一番乗り。車載温度計15度

03年11月24日のルート(中久保沢左岸尾根を登り、上久保沢左岸尾根を下る)
3 井戸沢右岸尾根で中倉山 ザレた細尾根→草付き→樹林と変化 ザレ部は安定している 上部の急勾配に踵の痛みに耐えきれずイッパンコースへエスケープ
  銅親水公園入口で用意してきた登山者カードを投函して、井戸沢まで舗装林道を歩く。井戸沢下流ダム記念碑のところに犬がいる。近寄ってみると犬ではなくキツネだったが、3メートルに近づいても用心はしているが逃げようとしなかった。ここから林道は100メートルほど北上し前方にダムを見ながらUターンすると、すぐにカーブミラーが設置してある。そのすぐ先から薄い踏跡を追って井戸沢右岸尾根に取付く。最初は笹薮ついで足元がズルズル滑るザレ斜面を20分ほど登ると、尾根上に達した。尾根上はザレてはいるが足元が滑るようなことはなく、尾根の先端から取付いたほうが楽そう。さらに10分ほど進むと、ザレた細尾根となる。バランス感の劣る自分はこんな場所が大の苦手で、こんなのが続いたらいやだなと細尾根部を渡ると、予想に反して足元が滑るようなことはなくひと安心。標高950辺りまではザレ細尾根が繰り返し出てくるが、恐れるほどではないが、息抜きはできない。

井戸沢下流ダム記念碑 (逃げないキツネ)


このカーブミラーの左手から尾根に取りつく(標高点826付近)


笹藪とザレ斜面を突破して尾根上(標高890)に達する  (尾根の先端から取りついた方がよさそう)


早速ザレた細尾根登場(標高890) 以降も断続


標高920から井戸沢沢右岸尾根を見上げる(苦労しそう) 右手は横場山尾根


標高930付近 嫌らしいザレ尾根が続く 足元が滑るほどではないが滑落には注意


標高950付近 右の横場山尾根はもっといやらしそう
 標高970くらいになると尾根は草付きとなる。ザレた細尾根に比べると滑落の心配はなくなるが、踏跡が消えて草を漕ぐのに少しばかり苦労する。滑落の心配がなくなると、多少は余裕ができて右手の横場山尾根の観察や、備前楯山が目に入るようになった。
 標高1130辺りで樹林に突入する前に石塔らしき岩が目に入った。樹林内は踏跡もあり安心して歩けたが、長くは続かなかった。

草付きとなる(滑落の心配はなくなるが踏跡が消えてしまう) 標高980付近の様子


隣の尾根を歩くのは勇気がいるネ 標高1000付近で


標高1050あたりで尾根筋を振り返ってみる


岩の左手を通れるから問題なし 標高1070付近


標高1090あたりで左手に備前楯山


標高1130で樹林に突入 石塔が右手に見える
 03年11月24日(ひとり山歩き174)の記録によると、標高1150辺りで上久保沢左岸尾根は井戸沢右岸尾根に合流しているので、これから先は歩いてはいるのだが、全然記憶に残っていない。
 標高1250辺りでザレやガレは最後で、樹林内の踏跡歩きとなる。標高1310辺りで、この尾根筋で初めて人工物である岩に赤ペンキを見た。樹林内は安心して歩けるのだが、勾配がきつくなるにつれて最近悩まされている踵骨が悲鳴を上げだした。どういうわけか左右とも踵骨が1センチほど飛び出しているので、急斜面の登りになるとかかとと靴の接触が面でなく点となってしまうから始末が悪い。
 石塔に向かうには標高1350辺りからは方向を北西から北向きに変える必要がある。そうすると傾斜はますます急になる。我慢の限界、03年11月に石塔(当時は今ほど名が知れてなかった)付近を歩いているので、一般コースにエスケープすることにした。高度を極力上げないように笹斜面を西に向かうと、エスケープ開始から20分で明瞭な踏跡のある一般コースに出合う。

樹林を抜けると又もやザレ場、尾根下方よりも容易 標高1180付近 03年11月にはこのあたりから上方は歩いている


最後のガレ場 標高1200付近


樹林内の薄い踏跡を追う 勾配がきつくなりだして、踵骨がうずきだす 標高1260付近


唯一の人工物 標高1310付近


 踵骨が1cmほど飛び出しているので、靴に面でなく点で接触する感じで、急斜面登りでは苦痛
03年11月には石塔のそばを通ったらしい(当時は有名でなかった?)
踵の痛みと以前の石塔付近を通ったということで、一般道へエスケープ


一般登山道出合 標高1400
一般コースは傾斜は緩やかで踵骨(実際に痛むのはクッションの役を果たす踵骨後部滑液包かアキレス腱皮下滑液包?)の痛みが和らいで、のんびりと山頂に向かう。途中でコースから僅かにそれて岩頭に寄ってみる。エスケープせねばこの付近に登ってきたはず。横場山尾根の先には銅親水公園辺りも見える。
 一般登山コースに戻り、標高1450の展望所からは付近の樹木は色づき始めていることがわかる。三角点1499.6は保護石に囲まれて笹にうずもれ真上からしか見ることができない。大平山は先刻からガスの中。

この付近(標高1400)に登ってくるはずだった 


標高1450の展望所から横場山尾根筋 だいぶ色づいてきた


同所から大平山はガスの中


三角点に向かう 


早いもんだネ もうすぐ紅葉の季節


三角点は笹に埋もれて保護石の真ん中に隠れている


三角点から半月山


中倉山は間近


中倉山山頂
 中倉山山頂でザックを下ろしてエネルギーを補給して写真を撮っていると、同年配の二人組が登ってこられた。シャッターを押しあったり、しばしの雑談。そのさなか単独行者が沢入山方面へスルー。

庚申山 オロ山 (皇海山・・わずかに) 沢入山


大平山は姿見せず


男体山と社山は残念ながら 半月山はクッキリ


備前楯山(中央)
近頃人気を集めている孤高のブナを見に行く。03年11月と04年11月にその辺は通過しているのだが、話題にものぼっていなかった。よって山行録にも写真撮影もなし。

標高1520から孤高のブナ(中央)


孤高のブナ


そばに寄って
4 一般コース(上久保沢)で下山  明瞭な踏跡が連続
 中倉山に戻って先刻の二人組としばしの雑談。一般コースを下ってゆく、明瞭な踏跡は途切れることがない。途中で男女三人組とすれ違い。上久保沢分岐には黄/赤のマークが樹木に打ち付けてあった。このマークは分岐直下にもうひとつ。

中倉山に戻る ガスが湧いてきた


一般ルート(上久保沢)には明瞭な踏跡が続く


上久保沢分岐 (標高1290) 黄/赤マークあり
 標高1260辺りで樹木の隙間から備前楯山が見えた他には展望は皆無。ジグザグに明瞭な踏跡が連続し、コースを外しようがない。標高1000から940にかけてガイドロープが連続。ほどなく上久保沢登山口に無事下山。
 上久保沢、中久保沢、下久保沢を確認しながら林道を下る。林道は上久保沢と中久保沢の中間あたりで草付きダートから舗装に変わる。銅親水公園駐車場には8台、登山者よりも観光客の車のほうが多そう。


標高1260付近で枝の隙間から備前楯山


標高1000〜940にかけてガイドロープ連続


上久保コース登山口(標高900) 中倉山から登山口まで明瞭な踏跡が連続


足尾ダム


銅親水公園駐車場
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