ひとり山歩き701 : コマクサ観賞のために菅沼から奥白根窪地〜前白根山〜五色山を周回してきました。窪地と前白根山のコマクサは楽しめました。
菅沼から奥白根窪地〜前白根山〜五色山周回
2018年7月11日(水) 曇り
1 行程
@コースタイム : 自宅(0:55) = 菅沼登山口駐車場(3:15/3:25) − 冬コースへ迷い込み(3:35、1時間50分ロス) − 登山道復帰(5:25) − 道標(弥陀1.9/菅沼1.0)(5:45) − 道標(弥陀0.9/菅沼2.0)(6:55) − 弥陀ケ池(7:30/7:40) − 五色沼の道標(8:35) − 奥白根窪地(9:30/9:40) − 白錫尾根(2385P)(10:30) − 避難小屋分岐(11:00) − 前白根山(11:35/11:45) − 五色山(12:25/12:30) − 五色山分岐(登山口)(13:35) − 弥陀ケ池(13:40/13:50) − 道標(弥陀0.9/菅沼2.0)(14:15) − 道標(弥陀1.9/菅沼1.0)(15:10) − 菅沼(15:45/15:50) = 自宅(18:30)
Aルートマップ

2 自宅 − 菅沼
 今年の梅雨明けは6月29日と例年よりも22日も早かった。山行が楽しめると思いきや、皮肉にも梅雨明け宣言後のほうが梅雨らしい天気が続いている。山に行きたい日と天気がマッチせず、フラストレーションがたまるばかり。足腰もますます衰えてしまいそう。困ったときには奥白根山、天気は良くはないが雨はなさそうなので、景色の代わりにコマクサでも観てくることにする。
 今日は猛暑が予想されているので、早朝に白根山に登ってしまおうとの考え。どうしたことかカーナビが画面は出るが、作動せず。勝手知った道筋だから困ることはなかったが、他県への遠征だったら中止せざるを得なかった。菅沼登山口駐車場に到着は一番乗り(平日だものネ)。車載温度計13度
3 往路(菅沼−弥陀ケ池−五色沼−奥白根窪地) 暗くて冬コースへ迷い込み、1時間50分ロス
 ヘッデン点して無人の駐車場を出発。下の写真から先は道幅が狭まるとともに踏み跡が複数になる。夏コースと冬コースの分岐は暗いときに歩くと分かりづらい。過去何回かこの辺でウロチョロしている。今日は地面が濡れているので、踏み跡がはっきりしない箇所あり、こんなことを想定してGPSにルートを収めてきたので安心。GPSを確認しながら進んでゆく。なんとなく雰囲気が異なるもGPSに従って進んでいるので安心していた。ところが道筋には小岩が多く、右手(西側)の斜面はガレ場、ここでやっと冬コースの落石地帯の下限付近にいることが理解できた。この時点で基本通り戻れば20分程度のロスで済んだのだが、明るくなり始めて地形が見え始めたので助平根性(好色でなく、欲張りの意)がでて夏コースにショートカットしてみようと大胆でお粗末な考えに至った。ガレ場の小岩は不安定で足元がズルっとすべるので、這うようにして登ってゆく。下方から見えた樹林にやっとの思いで辿り着いた。でも、その先には岩が隠れていた。少しばかり何とか突破しようと試みるも岩と樹木との隙間が小さくザックが引っかかって身動きが困難となる。
 夏コースへのショートカットは諦めて、沢筋を夏コース取り付きまで戻ることにした。このガレ場は登るのも困難だったが、下るのも困難、ほとんどは尻をついての下り。谷筋を戻って登山道に復帰するまでに1時間50分もロスしてしまった。これじゃ早出の意味がなかった!

ヘッデン歩き開始


気付かずに冬(谷)コースへ進んでいた


冬コースの落石地帯の西斜面、ここを登って夏道へショートカットしようとしたのだが、岩と樹木で身動きできなくなり退却
  写真ではイージに見えるが小岩がずり落ちて這って登る 右上の樹木の奥には岩が隠れていた


退散後は尻をついて下る


冬コースの落石地帯は雪がないとこんな感じ


夏道に復帰  ルートミスに気づいた時点で戻れば20分程度のロスだったが、無理してショートカットしようなんて阿保やな 1時間50分もロス
 登山道に復帰する直前に単独行者が通り過ぎる。復帰直後に別の単独行者が続く。弥陀ケ池までの登山道はすでにお馴染みであるから省略。弥陀ケ池に到着した時には、予想通り白根山の山頂部はガスの中。2時間近いロスと山頂からの展望は望めないので、白根山は省略して、五色沼経由で奥白根窪地に向かうことにした。
 弥陀ケ池から五色沼、避難小屋の間もお馴染みで省略。避難小屋の先で白根山登山口を横目に草叢を10分ほど進むと奥白根窪地に達した。草の中を砂礫部まで下ると、お目当てのコマクサの群生地。


道標(弥陀ケ池0.9km/菅沼2.0km) 標高2160位


弥陀ケ池北端から 予想通り白根山は雲の中


ルートミスでの体力消耗と展望なしの山頂は面白くない・・・計画変更


五色山分岐(登山口) 標高2280位  復路はここへ下ってこれるかな?


五色沼と前白根山


避難小屋


奥白根窪地
 奥白根山にはコマクサが4ケ所に生育している(日光白根山に生育しているコマクサの DNA分析結果について  file:///C:/Users/M-HORIE/Desktop/130430aa.pdf による)らしい。そのうちの1ケ所が奥白根窪地で、もう1ケ所が後刻訪ねる前白根山の南西斜面である。
 前出の文献によると、昭和11年以前の文献には奥白根山にはコマクサ生育の記録はないとのこと。ここ奥白根窪地のコマクサは蔵王山のコマクサとDNAが一致。前白根山のものは本白根山のコマクサとDNAが一致しているようだ。誰かによって移植された可能性がある。

窪地のコマクサ ここのコマクサは蔵王山由来?
興味のある方は http://www.env.go.jp/park/nikko/topics/data/130430aa.pdf 参照








4 復路(白錫尾根−前白根山−五色山−弥陀ケ池−菅沼) 窪地から白錫尾根へ、この辺りは展望○○!! 前白根山のコマクサ容易に見つかった
 奥白根窪地からは避難小屋経由で前白根山に登るつもりであったが、白錫尾根へ浅い谷筋を登れば藪はなさそうに見えた。過去には枝尾根を辿ってシャクナゲ藪に悩まされたが、浅い谷筋なら藪があっても左右に逃げられると判断。最初は白根隠山の北鞍部を目指したが、途中で北側の浅い谷筋の方が容易に見えたので移動した。一面草付きで、高度が上がるとシャクナゲも出現したが、横に避けられたので藪漕ぎは皆無で白錫尾根の標高点2385ピークに到達。窪地から白錫尾根まで160メートル登るのに小一時間要したのは、早朝の冬コース迷い込みで消耗した影響大。でも、2385ピーク付近からの好展望に多少は疲れも癒された。

窪地から白錫尾根への浅い谷筋には、この程度の草付き・・・藪なし


途中で白根隠山 シャクナゲはポツポツで邪魔にならず


白錫尾根の標高点2385ピークから白根隠山 窪地からの登る途中で白根隠山は断念


同じ場所から男体山と中禅寺湖
 白根隠山にも寄りたかったが、心身ともに前白根山方面へと向かってしまった。なんども通った尾根で景色を楽しみながら避難小屋分岐まで下った。前方に見える前白根山のどの辺にコマクサが生えているのか、すぐに見つかるか少しばかり心配する。過去に一度見ているがすぐに見つかったと記憶しているので大丈夫だろう。標高2340付近で振り返って白根山と五色沼を写真に収めて、砂礫地の踏み跡の右手にコマクサがポツポツと生えているのが目に入った。

2360級ピークから白根山


観測小屋? 2002年から見ているが、つぶれそうでつぶれない 残雪期には屋根だけ見たことあり


前白根山 コマクサはザレ場のどこに


前白根山に登る途中(標高2340位)から白根山と五色沼
奥白根窪地のコマクサはピンクだが、こちらのは赤でより鮮やか。ズルズルの砂礫地に生えているので、近寄って撮影は困難。踏み跡に近いものを撮影して我慢。

前白根山砂礫地のコマクサは窪地のものよりも色が濃い
本白根山由来? http://www.env.go.jp/park/nikko/topics/data/130430aa.pdf 








ポツポツなので気付かずに通り越してしまうかも
 五色山から西鞍部に下って数十メートルの登り返しはきつかった。左右の大腿が交互に引き攣り、その都度一二分立ち止まって回復させるの連続。五色山分岐(登山口)に下って、やれやれ。
 弥陀ケ池でエネルギーを補給して、菅沼までのくだりでは、数人に追い越されたが、自分のようにダブルストックで歩いている人は見かけない。それどころかストックはザックに収めてヒョイヒョイと下る人ばかり。夏コースと冬コースの分岐を写真と脳裏に収めるも、次回にヘッデン頼りで間違いなく夏道へ進めるかな? 菅沼登山口駐車場には、まだ数台残っていた。

前白根山から白根山


前白根山から湯元温泉と湯ノ湖


温泉ケ岳も


五色山から白根山と五色沼


五色山分岐(登山口)へ戻れた (最後の登りでは脚が攣ってしまい、休み休みだったが)


弥陀ケ池から白根山を見納め


往路のルートミスはここを左に進んでしまった
暗くて夏路の取り付きを見逃がさないようにGPSにルートを収めていたのだが、冬コースのだったとはお粗末


菅沼登山口の駐車場 
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