ひとり山歩き676 : 業務道路で天神平に登り、谷川岳を往復してきました。谷川岳付近の紅葉は見ごろで、土曜日と相まって登山者で大賑わいでした。
谷川岳(1977)
2017年9月30日(土) 晴れ
1 行程
@コースタイム : 自宅(0:00) = 土合駅(2:50/3:00) − 業務道路入口(3:15) − 田尻尾根登山口(3:55) − 天神平(5:15/5:20) − 避難小屋(6:25/6:30) − 肩ノ小屋(8:25) − トマノ耳(8:35/8:45) − オキノ耳(9:00/9:20) − トマノ耳(9:35/9:40) − 肩ノ小屋(9:50/10:10) − 避難小屋(11:10) − 天神平(12:00/12:05) − 土合口駅(12:15/12:20) − 土合駅(12:45/12:55) = 自宅(15:20)
Aルートマップ

2 自宅 − 土合駅
 前回(9月21日)、観音平から権現岳を目指したが、押手川から編笠山への急登で踵骨を痛めてしまった。その後、痛みもだいぶ和らいだので、15年ぶり(02年7月18日・ひとり山歩き53)に谷川岳に登ることにした。その時は厳剛新道で登ったが、次に登るときは日本三大急登のひとつに数えられている西黒尾根経由にしようと思っていた。踵骨の痛みがぶり返す心配があり、他のルートを探したところ、天神平の業務道路を利用することにした。これを使えば、天神平ロープウェイ利用者に先行して山頂到達できる。
 本日は土曜日(休日は混雑するので避けたいのだが、都合のつく平日に天候が合致しない)でロープウェイ開始は7時だから、健脚者にも追い越されないようにするには、天神平に5時半ころ到達を目指す。23時過ぎに起きだして、軽く食事を摂って正子(24時)丁度に家を出る。北関東道からはいつもは上信越道なのだが、今日は上越道に乗り、水上ICで高速を下りる。約16kmで土合駅に到着。暗くてよくわからないが、十台以上はすでに駐まっていた。(車載温度計11度)
3 往路  山頂西斜面の紅葉は○○ !!
 西黒橋(だったと思う)を渡って、西黒沢左岸の業務用道路(正式名不詳)へと入って行く(案内標識はない)。道筋は岩っぽいが、歩き辛いというほどではない。左岸から右岸更に左岸と何度も位置を変える。ヘッデンだけでは、数メートル先が見えるだけで、この道が天神平へと通じているか多少の不安を抱えて登り続ける。標高920付近で右手に田尻尾根登山口の標識を見てひと安心。
 西黒沢の左俣(名称不詳)の左岸をひたすら登ってゆく。勾配はきついが、ヘッデン歩きでは周りが見えないから、それほど急には感じない(登りで早朝のヘッデン歩きを好む理由のひとつ)。標高1100を越すと、勾配が更に増して道筋はつづら折れになり、岩が少なくなって土道が主になる。そうすると道の真ん中は草付きとなる。SUV車では無理のようで、必要な時にはブルドーザーでも使うのかも(キャタピラの跡もタイヤ跡もないようだ)。
 振り返ると日の出には30分あるも白毛門稜線が明るんできた。業務用道路は天神平まで続いていた(事前にヤマレコで調べておいたので当然だが、最初は間違っていないか不安だった)。ネットでの事前調査では谷川岳の日の出は5時30分。10分以上待っても日の出が見えるとは限らないので、先に進むことにした。
左: 天神平業務道路入口(標高740) 右: 田尻尾根登山口(標高920)


左: 岩っぽい道が続く 右: 標高1100位でジグザグ道になると土っぽくなる


左: 夜明け30分前の白毛門稜線 右: 天神平到着(谷川岳ロッジ)

日の出10分前の天神平から 左: 白毛門 右: 谷川岳(トマノ耳とオキノ耳)
 天神平から山頂までは約3時間の見積もり(ヤマプラ時間x1.3)、ロープウェイ登山者に2時間弱の先行、いくら健脚者でも途中で追い越されることはないだろう。でも世の中には、すごい人がいるから油断は禁物。そんなつまらないことを考えながら、避難小屋を目指す。登山道の大部分に木道が設置してある。木道のない部分も特に悪路はなく概して歩きやすい。道筋の樹木は色づき始めたばかり。避難小屋で軽くエネルギを補給。

左: 日の出直前の至仏山〜武尊山 右: 天神平から避難小屋の間は、断続して木道続く


左: 谷川岳と西黒尾根(標高1400から) 右: こんな道筋も(標高1420付近)


左: 色づき始めている(避難小屋の手前で) 右: 避難小屋
 避難小屋を過ぎると、標高1480から1550にかけて岩場が続く。特に難しいということはないが、ネット情報によると渋滞することが多いようだ。復路で渋滞がなければよいのだが、念じながらの歩き。しばしば樹木が切れて遠くの山々が見えるが、山頂での楽しみにとっておく。
 登るにつれて紅葉が進んでいる。時々振り返ると、まじかに天神平が見えて、まだこれだけしか登っていないのかとガッカリ。半面、人に追われないで自分のペースで登れるから心身とも楽でよい。前回、痛めた踵骨は今のところさしたる痛みは感じない。途中で肩ノ小屋泊りと思われる三人の単独行者とすれ違った。遠方の山々が目に入るが、無視して登り続けると肩ノ小屋に到着。トマノ耳に登る人や、下る人が目につく。身軽の人が多いので、小屋泊りの人なのだろう。

避難小屋を過ぎると岩場が現れる(標高1480〜1550)


左: かなり色づいている(標高1590で) 右: 振り返ると、天神平が見えている


標高1700付近


避難小屋直下で 左: 右手ピークの先に谷川岳主脈が続く 右: 武尊山〜日光連山〜赤城山


肩の小屋(宿泊者多いようだ) 谷川岳主脈
 トマノ耳山頂には身軽な人や登山装備の若者を見かける。若いザック組は西黒尾根経由だろうと推測(登山口から山頂まで健脚者なら4時間以内)。トマノ耳からオキノ耳西斜面の紅葉が素晴らしい遠望も素晴らしいが、山座同定するほどは興味なし。混雑する前にとオキノ耳へ向かう。
 鞍部付近からはオキノ耳もトマノ耳も西斜面の紅葉が素晴らしい。登山者で賑わい始めたのでオキノ耳山頂でも山座同定はせずに、下山にかかる。

トマノ耳


オキノ耳の紅葉 (後方に茂倉岳と一ノ倉岳)
 トマノ耳に戻ると、先刻よりは登山者の数が多くなっている。ロープウェイ利用の天神平組がドンドン到着し始めたのだろう。肩ノ小屋でエネルギー補給の小休止。二つあるトイレも混雑。下山を開始すると、登山者の行列。登山者優先だが、待っていたら時間がかかるので、足場(登る人が通らない)のよくないところを選んで下りてゆく。登る人が道を譲ってくれると、待たせないよう急ぐのでけっこう草臥れる。

トマノ耳とオキノ耳鞍部から 左: 振り返ってトマノ耳 右: オキノ耳の西斜面


左: オキノ耳山頂 右: 谷川岳主脈は右手に続く


オキノ耳から 左: 白根山〜(武尊山)〜錫ケ岳〜赤城山 西黒尾根(手前)と天神尾根(右手中央) 右: 朝日岳 右後方に平ケ岳

4 復路  登山者の行列  15年前の記憶は皆無に近かった
 毎日が不貞腐れの世捨て人(?)は人気の山には休日には出かけるべきでないと思っているのだが、天候を第一優先にするから仕方なし。
 渋滞を懸念した岩場の通過は、全然問題なし。この時間帯になると、登山者のピークが過ぎているのだ。避難小屋からは登山者とのすれ違いよりも、下山者に抜かれるほうが多い。田尻尾根分岐で、これを下ろうかとも一瞬考えたが、ここまでくると楽する気持ちのほうが強い。天神平に戻ると、登山者でなく観光客で賑わっていた。
 15年前に厳剛新道(最近は西黒尾根経由のほうが圧倒的)で谷川岳に登り、山頂から天神平まで下ったが、その時の記憶は皆無に近かった。ロープウェイで下るときに、白毛門が前方に見えたのだけはなぜか記憶していた。ロープウェイ10分で土合口駅に下山。
 土合口駅から舗装道歩き25分で土合駅に帰着。駅前の広い駐車場は満車に近い。

登山者が増えだした!左: トマノ耳に向かう登山者 右: 標高1800あたりを登る人


振り返って 左: 標高1800付近から 右: 標高1600付近から


左: 天神平から谷川岳を見納め 右: ロープウェイは楽でいいなア! (前方に白毛門)


左: 往路で辿った業務道路が見えている 右: 谷川岳ロープウェイ


左: 谷川岳遭難者慰霊碑(写真は一部のみ) 右: 土合駅(右手前にも駐車あり)

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