ひとり山歩き674 : 桜平から硫黄岳に登ってきました。登りやすい山で、日曜日ということもあって大変な賑わいでした。清澄度がよくなくて北アは辛うじて見える程度でした。
桜平から硫黄岳(2760)
2017年9月10日(日) 晴れ
1 行程
@コースタイム : 自宅(0:10) = 桜平中駐車場(4:45/4:55) − 林道ゲート(5:05) − 夏沢鉱泉(5:40) − オーレン小屋(6:35/6:40) − 夏沢峠(7:15) − 硫黄岳(8:50/9:45) − 赤岩ノ頭分岐(10:05) − 峰の松目分岐(10:35) − オーレン小屋(10:50) − 夏沢鉱泉(11:30) − ゲート(11:50) − 駐車場(12:00/12:10) = 自宅(16:05)
Aルートマッ

2 自宅 − 桜平
 前回(9月4日)は久しぶりに、菅沼から白根山〜前白根山〜五色山〜金精山と10時間以上の歩きで、怠けていた脚をたたき起こした。今回は南八ヶ岳の権現岳を観音平から編笠山と前三ツ頭経由で周回することに決めていた。休日は混雑するので、月曜日か火曜日に計画していたが、天気は思わしくないようだ。ブランクを開けると、せっかく眠気を覚ました脚腰が眠ってしまいそうで、気乗りはしないが日曜日の本日決行することにした。23時に起きだして、支度をしながら考えた。観音平駐車場のキャパは30台程度らしい。前泊等で4時到着では遅すぎると気になり、予備として準備していた桜平から硫黄岳〜横岳に急遽振り替えることにした。桜平の駐車場なら、最後の4kmがガタガタ道で4時過ぎ到着でも問題なかろう。計画変更の旨、書置き(遺書じゃない)して出発。 
 カーナビを桜平中駐車場付近に設定して、順調に進む。ところが桜平はカーナビでは案内してくれない(事前にパソコンでシミュレーションしたときはOK)。事前に調べておいた唐沢鉱泉との分岐を目的地に設定し、フォレストCC三井の森を進むと、小さな分岐に、左は唐沢鉱泉、右はオーレン小屋(夏沢鉱泉だったかも)の標識を見て、右の林道へ突入。ダートの林道は、ガタガタ道だが、この程度の林道は驚くに当たらない。思っていたよりも幅は広く、凹凸も少ない。車の腹を擦らないように慎重に林道を進む。この林道は桜平に通じていることを信じて進むと、1kmほどで大きな駐車場があり、1台駐まっていた。多分ここが桜平下駐車場であろう。途中に醤油の滝なる標識も見かけた。徐々に路肩駐車(路駐禁止の看板あるも・・・路チュウなんていうものは国会議員の専売特許のはずなのに)が目に着く、唐沢鉱泉分岐から約4kmの地点に駐車場有り、ここが桜平中駐車場で上段下段合わせて20台位は駐まっているようだが、まだまだ余裕あり。(車載温度計14度)
3 桜平 − 夏沢峠 − 硫黄岳  特に危険個所なし 大勢の登山者で普段のペースつかめず
 ヘッデンを点して林道ゲートへ向かう。林道は荒れが少なく、これならゲートの先150メートルにある上駐車場まで行けた。でも満車で戻ることを考えたら(500 - 150 = 350メートル)を余分に歩くだけ。かえって足慣らしにいいか、などと考えながら歩くこと10分で上駐車場との分岐であるゲートに到着。
 ゲートの先は、いったん緩やかに下りコンクリート道路を急登し、工事現場からは砂利道となる。夏沢鉱泉までは業務車が入るので、普通のダート道。夏沢鉱泉の建屋の前の薪の多さに驚かされる。鉱泉を沸かすのに必要なのだろう。ここで用意してきた登山カードを投入。カードボックスの上に「桜平登山口 この先は登山の装備が必要です」と書いてあった。

左: 林道ゲートの標示板 右: コンクリート道路の急登(工事用に敷設?)


左: 夏沢鉱泉まではこのような林道が続く 右: 夏沢鉱泉(いかにも鉱泉といった感じの薪)
 夏沢鉱泉からは、林道に近い幅広登山道が続く。特にややこし場所はない。夏沢鉱泉用の取水施設で写真を撮っていると、単独行者が追い越していった。コケの登山道を静かに歩き、この辺りでは来てよかったという気分、いつものように自分のペースでのたりのたり。 夏沢の右岸・左岸・右岸と何度か木橋を渡って高度を上げてゆくとオーレン小屋に到着。小屋前には、子供連れの家族三人が準備中、宿泊者はすでに出発したのか、これからなのか分からないが、静かなもんだね。
 オーレン小屋先で根石岳・天狗岳の分岐を左に見送って、幅の狭くなった登山道を進む。岩っぽい道筋にはコケが目立つ。数人グループに追い越されたが、まだまだ自分のペースで歩けた。北東から東そして南向きに変わると夏沢峠に到着。山びこ荘とヒュッテ夏沢手前の広場に、これから硫黄岳に向かう登山者で賑わっていた。

左: 取水管 コケが目につく 右: 取水設備(夏沢鉱泉用)


左: 幅広の道筋が続く 右: オーレン小屋(屋外には三人ほど)


左: ガレ道とコケが続く 右: 夏沢峠(山びこ荘とヒュッテ夏沢) 左奥に硫黄岳 手前の広場にはこれから出発する大勢の登山者
 家を出る直前に軽くエネルギーを補給しただけで、ぼちぼち腹が減ってきた。腹が減っては戦ができぬというが、小屋前の登山者に追われないように素通り。最初は針葉樹林の中を緩やかに登り、標高2450あたりで東側崩落で僅かな区間だが迂回路に入る。標高2500あたりで、北西に北ア(穂高岳〜槍ヶ岳)が霞んではいるが展望できたので、我慢の限界とザックを下してエネルギーを補給。すると後続者が続々と登ってき始めた。風が強いのでゴアの上着を着こんで5分ほどでザックを担ぐと、下山者も増えだした。グループ登山者が多いので、追い越させると待たねばならない。追い越されないようにすると、心拍数が上がる。下山者とすれ違うにも道を譲ったり、譲ってくれる人には待たせないように急ぎ。普段は人のいない山を自分のペースで、息を整えながら登るのとは大違い。
 登る人も下る人も、小屋泊まりで休養充分な上に、荷物を小屋にデポして身軽だから、24時から運転そして登山というバカ丸出しの松本安五郎(サッカーの松木安太郎ではない)では太刀打ちできない。そのうちに大勢の小学生(中学生かな?)にも追い越される。山頂直下を見上げると列をなしているのが見える。気分転換に立ち止まっては写真を撮るが、清澄度が低く遠望がパッとしない。

左: 最初はこんな優しい登りから 右: 前方は崩落で迂回する


標高2500あたりからは展望が開ける 左: 振り返って根石岳(天狗岳はまだ見えない) 夏沢峠の小屋も見える 右: 北ア(穂高岳〜槍ヶ岳あたり)


左: 登る人下る人多数(ペースが狂っちゃうウ) 右: 爆裂火口壁が目につく


左: 振り返ると天狗岳(標高2510付近で) 右: 硫黄岳の広い山頂部にはひと人ひと(日曜日に来るべきでなかった!!)
 硫黄岳山頂にやっとたどり着くと、平坦で広い山頂部には大勢の登山者、先刻の小学生の団体は記念写真の撮影中。賑やかな山頂部から、人の少ない北東部にガイドロープの間を、火口壁を覗きながら10分ほど進むと、行止まりとなっていて三角点までは行けない。この辺りは、人が少なく風も弱いので休憩にはもってこいだが、あまり展望はよくない。

左: 山頂標識 小学生(中学生かな?)の団体記念撮影中 右: 爆裂火口壁はどこからでも


左: 北東部に向かう途中で山頂を振り返る 右: 行止まり付近から天狗岳


左: 爆裂火口壁に沿って北東に進むと行止まり 右: 三角点は行止まりの先
 再び山頂部に戻ると、小学生の団体は、硫黄岳山荘方面に下り、一般登山者の数もピークを過ぎたのか、かなり少なくなった。ザックを下して横岳〜赤岳〜阿弥陀岳方面を眺めながらエネルギー補給。今日の計画では、14年10月8日(ひとり山歩き570)に杣添尾根経由で登った横岳までゆくつもりだったが、行く気が失せてしまった。時間的にも体力的にも問題ないが、自分のペースが保てなかったせいか、意欲が湧いてこない。風が強いのを理由に中止し、赤岩ノ頭分岐経由で下山することにした。

山頂部とその北稜線の爆裂火口壁


左: 山頂に戻ると人は幾分少なくなったようだ 右: 横岳 赤岳 中岳 (権現岳) 阿弥陀岳


アップで 左: 横岳(ここまで行くつもりだったのだが)と赤岳 右: 中岳 (権現岳) 阿弥陀岳 (西岳)
4 硫黄岳 − 赤岩ノ頭 − 桜平 展望のない土道の下り 
 硫黄岳から赤岩ノ頭分岐まではガレ気味の登山道を下る。分岐からは灌木の中の土道、途中で暑くて上着を脱ぐ。峰の松目分岐の手前からは針葉樹林の中を下る。道筋には危険個所はないが、展望も皆無。こちら側を下る人は少ない(若者二人組に追い越されただけ)が、登る人は単独行あるいは二三人グループが、けっこう多い。キャンプ場をすり抜けるとオーレン小屋に到着。

左: 阿弥陀岳を見ながら下る 右: 赤岩ノ頭分岐


左: 赤岩ノ頭分岐からは、灌木の中の土道 右: 峰の松目分岐あたりからは針葉樹林の中  展望は皆無
 オーレン小屋も夏沢鉱泉も憩う人を横目に素通り、ゲート近くまで登山者とすれ違う。この時間帯なら小屋泊まりなのだろう。桜平中駐車場に戻ると、上段も下段もまだ満車に近かった。予約のタクシーも1台。
 中駐車場から戻る途中で道脇に1台駐車していた。すれ違うのがやっと。団体客を迎えに来たマイクロバス(2台)は通れたかな。幅広の路肩に駐めるならまだしも、狭い道筋に駐めるとは言語道断(一時的に席を離れていたとしても、場所を考えろ!)。

オーレン小屋と夏沢鉱泉 憩う人々を横目に通過


桜平中駐車場 左: 上段 右: 下段
HOME
inserted by FC2 system