ひとり山歩き649 : 北温泉から中の大倉尾根へスノーハイクに行ってきました。積雪は厳寒期ほど深くはありませんがスノーシューでも沈みが大きく、スタミナ不足で標高1650で退却しました。
北温泉から中の大倉尾根スノーハイク
2016年12月20日(火)
1 行程
@コースタイム : 自宅(3:10) = 北温泉駐車場(5:30/5:50) − 北温泉(6:00/6:05) − 尾根上到達(6:40/6:45) − 夏・冬ルート分岐(7:30) − マウントジーンズスキー場展望台(8:25/8:30) − 中の大倉尾根口(北温泉・スキー場分岐)(9:20) − 退却(標高1650)(10:25/10:30) − 中の大倉尾根口(11:50/12:05) − 夏・冬ルート分岐(12:35) − 尾根別れ(12:50) − 北温泉(13:25) − 北温泉駐車場(13:40/14:00) = 自宅(16:20)
Aルートマップ

2 自宅 − 那須(北温泉)
 今シーズン最初の雪山として12月8日に菅沼から白根山計画したが、三本松より先は吹雪であきらめてしまった。これで年内の雪山はやめて、奥多摩への山行準備を整えていた。12月18日に北温泉から三本槍をめざしたが、ワカン着用でラッセル疲れで清水平分岐で退却となったとのヤマレコ記録を目にした。健脚のshige-pon氏ですら難儀するくらいだから、とても自分には無理は承知の上で、北温泉から三本槍岳は無理としても中の大倉尾根をスノーシューハイクすることに急遽変更した。その理由は、スノーシューを購入して10年が経過して、年に一二度活用してきたが、ニ三年前からゴムのストラップが劣化(硬化)し、うまく機能せず踵部のストラップが外れて、シューが脱げてしまうようになった。ネットで調べて新品のストラップ(786¥X8pcs=高けー!)に更新した。その効果を調べるには勝手知った中の大倉尾根なら好都合と判断した。
 残雪期の3月には北温泉から中の大倉尾根経由で那須岳(三本槍、朝日岳、茶臼岳)には三度成功しているが、1月と2月のトライはいずれも標高1700あたりで跳ね返されている。今回も赤面山分岐(標高1800付近)までで登れば御の字と考え、雪の締まった早朝に高度を稼ぐことはしないことにした。
 道路は甲子分岐あたりから薄い圧雪状態となったが、全然問題なし。北温泉分岐からは薄い圧雪状態だが、三分の一程度は路面が現れていた。北温泉駐車場には車が数台(多分湯治客のもの)車載温度計で1度
2 往路  中の大倉尾根のは灌木帯になると足の沈み大きくなる ストラップ交換後のスノーシューは快調だが、脚は引き攣り 予測通り標標高1650で退却
 駐車場から北温泉への舗装道は圧雪部の間に路面露出部あり、スリップしないよう道端の残雪部を歩く。北温泉の建屋は煌々としているが、余笹川縁に行くと暗くなるがトレースがついているので容易に渡橋できた(残雪期の早朝歩きでトレースがないとルートを探すのに苦労)。擬木の丸太階段が尾根上到達地点まで続く。登るにつれて地肌の露出少なくなるが、夏道は明瞭。

左: 北温泉  右: 尾根上まで擬木丸太階段が続く 積雪は断続


左: 尾根直下 右: 尾根上到達 丸太階段終了
 尾根上の積雪はまだ浅く、トレースが道案内してくれる。つぼ足でも踝まで沈むことはあまりない。積雪が少ないので、トレースは夏道の抉れが残っている。標高1340で夏・冬ルート分岐となる。夏道にはトレースが続くが、冬ルートの尾根上にはまだ笹薮がいっぱい。積雪期に夏ルートを歩いたことはないが、今日はトレースを追って夏道へ。

トレースが続く 左: 尾根到達地点のすぐ先 右: 標高1310付近  つぼ足でも足の沈みはごくわずか


夏・冬ルート分岐 左: 夏道にはトレースが続く 右: 冬ルートの尾根上は未だ藪が埋もれていない
 積雪は浅く、踝まで沈むことはない。樹林内の歩きで展望はないが、一か所だけ樹木の隙間から茶臼岳が目に入った。途中でスキー場への案内を見て急にスキー場の展望台から那須岳の様子を見たくなり、右折してスノーシュートレースを辿って登ってゆく。15分ほどでスキー場の展望台に到着。復路で寄るつもりだったが、疲れて寄る気を失っているかもしれないし、曇っているかもしれないので、寄ってよかった!

左: 夏道(標高1350付近) 右: 樹木の隙間から茶臼岳、手前は鬼面山


左: スキー場分岐 右: スキー場へのスノーシュートレース


マウントジーンズスキー場展望台からの眺望 南月山、茶臼岳、鬼面山、朝日岳、 1900P、中の大倉尾根
 スキー場からはスノーシュートレースを追って中の大倉尾根口(北温泉・スキー場分岐)に下る。トレースを外すと膝までの沈みだが、トレースを追えばつぼ足で全然問題なし。分岐の道標から判断して積雪は残雪期に比べて3・40cmは少なそうだ。トレースを追って中の大倉尾根を進むのだが、つぼ足でもせいぜい踝程度の沈み。
 標高1500あたりから喬木が疎らになり、灌木が目立つようになると、当然ながら日当たりがよくなって雪面が軟らかくなりなり、足の沈みが大きくなる。灌木地帯は積雪が浅くなったり深くなったりで思ったよりは歩き辛い。標高1520(9時)でスノーシューの調子確認を兼ねて装着する。

左: スキー場、スノーシュートレースが続く 右: 中の大倉尾根口(北温泉・スキー場分岐) トレースは続き、つぼ足で歩く


左: 標高1470付近 つぼ足で踝程度の沈み 右: 標高1530でスノーシュー装着 笹薮が埋まっていないのでスキーシュプールはなし 前方に朝日岳
 トレース幅が狭くシューでは歩き辛い。トレース外を歩くとシューでも踝以上に沈むので、我慢をしてトレース内を歩く。積雪が浅いので笹がまだ雪面に出ている(残雪期には笹の頭が僅かに露出する程度)。喬木がまばらになってくるので、那須岳や赤面山が見えるようになり気分転換にはなる。残雪期に比べたら歩行速度はかなり遅い。高度が上がるにつれて、シューの沈みは大きくなり、疲労は増してきて三本槍どころかスダレ山も無理。シューの古いストラップでは装着に時間がかかり、踵部が外れて脱げてしまった。新品は弾力性があり、装着が容易で、ストラップの外れも皆無。もっと早い時期に換えればばよかった(購入した時に6千数百円は高いと思ったが、使ってみるとそれなりの効果はある)。
 標高1600を超えると、前方の登りが途轍もなく高く見える。比高にして250m程度だが、今日のコンディションではとても無理、気温上昇で復路での沈み増大を考えるとここらが潮時。標高1650で名誉(最初から無理と思っていたので不名誉ではなかろう)の退却とする。

標高150付近で 左: 赤面山 右: 茶臼岳、1816、朝日岳、1900 積雪は浅く笹薮露出 溝状トレース幅狭くシュノーシューでは歩き辛い


標高1570付近から 左: スダレ山はまだ遠い 灌木が疎らになると、積雪の深さにむらあり 積雪深いとシューの沈み大きくなる・・・もうバテ気味


パノラマ (残雪期なら笹の頭がチョロチョロ雪面に出ている程度) 気温が高く雪面が軟くなってきた・・・あそこを越さねばならないの?状態


標高1650で大腿が引き攣り、我慢の限界  中の大倉尾根の過去二回の途中退却はいつもこの辺り
4 復路  スノーシューを外して楽になった? 樹林帯では脚の沈みせいぜい踝程度
 スノーシューを履いたまま往路のトレースを追って下る。気温上昇でシューの沈みは大きくなるも、下りは楽だわい、なんて喜んでいたが、大腿部が引き攣り始めた。立ち止まるとすぐに回復していたが、標高1560付近で両足が引き攣り、立ち止まってもなかなか治らない。それどころか立っているのも我慢できず大の字になって数分脚を休める。樹林帯になれば沈みは多少は軽減されるだろうと判断し、思い切ってシューを外した。 以降はつぼ足で脛程度の沈みだったが、徐々に少なくなり、中の大倉尾根口にたどり着いた時には、沈みは気にならなくなった。ここでエネルギーを補給。
 復路ではスキー場に寄らず、夏道を下ってゆく。積雪は浅くトレースが連続しているので、先刻の引き攣りがまるでうそのよう。夏・冬コース分岐以降も足の沈みはせいぜい踝程度。残雪期にはつぼ足なら踏み抜きに苦労するのだが、今の時期は積雪が浅いので助かった。尾根分れからの丸太階段の下りは、雪が熔けてグジャグジャだが、凍結していないので安心して下れた。
 北温泉から駐車場に戻る途中で温泉に行くと思われる単独行者二名とすれ違う。駐車場に戻りザックを担いだまま駒止の滝観瀑台に立ち寄る。

北温泉


左: 北温泉駐車場直下 左手に駒止の滝観瀑台 右: 駒止の滝(落差20m、幅2m・・・ネット情報)
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