ひとり山歩き642 : 鶏頂山の南西尾根に存した旧登山道をたどって鶏頂山に登り、釈迦ケ岳まで足を延ばし西登山口に下山しました。鶏頂山南西尾根の旧ルートは一部しか辿れませんでしたが、随所で展望が楽しめました。
旧登山道を追って鶏頂山(1765)〜釈迦ケ岳(1795)
2016年10月7日(金) 晴れ
1 行程
@コースタイム : 自宅(3:35) = 日塩ももみじライン・放牧場(高冷地育苗ほ)入口に駐車(5:50/6:00) − 舗装道終点(高原山無線中継所)(7:15) − 南西尾根(7:15/9:30) −鶏頂山(9:30/9:45) − 弁天沼分岐(10:05) − 弁天沼近道分岐(10:15) − 石祠(御岳山)(10:30) − 釈迦ケ岳(11:15/11:40) − 石祠(御岳山)(12:20) −弁天沼近道分岐(12:35) − 弁天沼(12:55) − 廃スキー場最高部(13:15) − 西登山口(赤鳥居)(14:00/14:10) − 駐車地(14:30/14:45) = 自宅(16:50)
Aルートマップ
2 自宅 − 日塩もみじライン
 左手小指を骨折して3ケ月でほぼ完治(まだ握力不足)したが、この間に足腰が鈍ってしまいその回復が不十分。昼時間が短くなっているのでロングコースの藪漕ぎはまだ無理。それで残雪期に歩こうと準備していたコースを急遽歩くことにした。それは、鶏頂山南西の放牧地(高冷地育苗ほ)から南西尾根の旧登山道を辿って鶏頂山に登り、釈迦ケ岳まで足を延ばして西登山口へと下山するショートコース(8時間以内予想)である。この南西尾根の旧登山道に気付いtのは、かなり前で、鶏頂山山頂に「井出沢崩れ 眺望良」なる小標識が立ち木にぶら下がっている。この標識の意味は、井出沢の崩壊箇所があり、そこからは眺望が良いというのか。眺望の良い井出沢崩れが遠望できるという意味なのか。帰宅後調べても井出沢崩れの意味が判明しなかった。古い地形図や地図を調べてみると、1972−1982年版地形図に南西尾根に破線道が記入してあった。昭文社の栃木県道路地図(1996年5月発行)にも同じく破線が記されている。その反面、両者とも弁天沼方面から鶏頂山へのルートは記されていない(弁天沼から釈迦ケ岳への破線はあり)。いつかは、井出沢崩れと南西尾根の旧登山道を調べねばとペンディング事項としていた。
 このところ二日続きの好天がないのに、昨日と本日は好天が予想されている。計画していたロングウォークは来年回しにして、南西尾根の旧道を辿ってみることにする。西登山口に下山して放牧場入口まで、約3kmの舗装道歩きは下り勾配とはいえ嫌なので、事前に西登山口前の駐車場に自転車をデポして放牧場(高冷地育苗ほ)入口に車を駐める(地形図に放牧地の記載はない。高冷地育苗ほに関しては最近の地形図には記載なし)。
3 旧登山道を追って鶏頂山  標高1360までは舗装道を歩く 標高1550以上で踏跡拾える 藪は大したことなく、展望は良好
 舗装道を進むとすぐにゲートがあり、舗装道には分岐があるので多少の注意は必要。1982年版地形図によると、旧登山道は標高1200あたりから北西に延びていたようだが、現在は舗装道が標高1360まで敷設されているので、この舗装道を歩くことにする。女峰山や県境尾根を見ながらの舗装道歩きは退屈しない。今日は、スズメバチ対策(子供のころ巣をつついて刺されたことがあるので)として夏でも着ない白シャツの薄着で肌寒く感じる。放牧場は閉鎖されているような感じ(ネットで調べても判明せず)。景色を楽しみながら高度を上げていくと牧場の柵がなくなりアンテナ塔が見えてくる、さらに進むと二番目のアンテナ塔があり、そこで舗装道は終点となる。このアンテナ塔の施設には高原山無線中継所の標示があった。1982年版地形図には舗装道は途中までしかない。無線中継所用に標高1360まで延長されたのであろう。古い地形図や地図に記載の「高冷地育苗ほ」は廃止となって放牧場になったように推測する(当てずっぽう・・・ネットでヒットしない)。

放牧場内舗装道歩き 左: 標高1160付近 右: 標高1170付近


舗装道歩き(標高1300付近) 左: 中央に女峰山 右: 道路わきに北東に向かう赤ペとピンクリボン


左: 明神ケ岳(中央やや左)、後方に県境尾根 (標高1350付近から) 右: 舗装道終点に高原山無線中継所
 無線中継所の南側に標高1300付近で道路わきに見かけた赤ペンキとピンクリボンが北東に連続しているようなので、これを追って樹林内に突入する。ピンクリボンは新しいもので旧登山道とは異なり林業関係者が取り付けたものであろう。マークに沿って薄い踏跡が続くも、標高1400付近で南東へそれてしまったので、コンパスを北東に合わせて針葉樹林内を登ってゆく。標高1420から1440にかけて露岩帯そして倒木帯で足場が悪くなる。標高1500でもう一度倒木帯を越すと、林床は脛程度の笹で特別な障害物もなく、歩きやすくなる。振り返ると鬼怒川温泉や女峰山が随所で見えるようになってくる。 

左: ピンクリボンが北東に続く(標高1400で南東へそれる) 右: 露岩帯 (標高1420付近)


左: 倒木帯に突入(標高1450付近) 右: 樹間に鬼怒川温泉(枝にかくれている) (標高1530付近で振り返って)


標高1540付近で振り返って 左: 鬼怒川温泉(左手中央) 女峰山(後方中央やや右) 右: 放牧場(ズームで)
 標高1540を過ぎると樹木は少なくなり、膝下の笹が続くが、踏跡らしいものが拾えるようになる(獣みちか旧登山道かは判明せず)。高度が上がるにつれて踏跡も明瞭になる。その反面、笹原に幾筋もの獣みちも現れる。

標高1540から上には笹の下に踏跡が断続(旧道か獣みちかははっきりしない)


標高1600付近で 左: 西平岳 右: 明瞭な踏跡
 振り返って女峰山や放牧場を眺める。旧登山道があれば、現在の弁天沼経由よりも楽しめることは間違いない。なぜ廃道になってしまったのだろう。もったいない!! 標高1700あたりから勾配が緩み樹木がまばらになると、笹が深くなり獣みちが増えて旧登山道と思しき踏跡を見失う。

標高1640付近から (前出の1540からの写真に比べて高度感あり?) 右: 放牧場をズームで(写真の右下にアンテナ塔)


標高1640付近から 左: 西平岳南西尾根 右: 六方沢橋が肉眼では、見えるのだが


標高1700付近から 左: 中岳〜西平岳 右: 笹が深くなり獣みちが増えて旧道を見失う(写真の右手にあり?)
 山頂直下で山頂ん向かう幅広な踏跡に出合う。この踏跡は下方にも続いているが、どこまで続くのか確認しなかった。次に機会があれば山頂から下って確認してみよう(いつになるか知れないが)。井出沢崩れはどこかいなア? 中岳と西平岳の西斜面に崩れがあるが、そのどちらかな・・・それとも全然違う場所なのかな? そんなことを考えていると、すぐに例の小標識「井出沢崩れ 眺望良」を見て鶏頂山山頂に到達。単独行者が後から現れて、先に発つ。

左: 山頂直下で幅広道に出合う(下方へも続いていたが、確認せず) 右: 後出の井出沢くずれは、中岳西斜面の崩れ、それとも西平岳の西斜面の崩れ????


左: 標識が外れてしまった(今回も井出沢崩れ判明せず・・・紛らわしい標識だなア) 右: 鶏頂山山頂

4 鶏頂山 − 釈迦ケ岳 − 下山
 鶏頂山で出逢った単独行者と大間々台分岐ですれ違い。その他とは出逢いなしだったが、釈迦ケ岳山頂には数人が憩っていた。その他は省略。 

左: 爆裂壁(弁天沼近道分岐から覗く) 右: 石祠手前から鶏頂山(こんな写真を挿入すると紅葉が素晴らしいと思ってしまうが・・・)


左: 石祠(ここを御岳山とする・・・最高部はもう少し先だが) 右: 標高点1655付近から釈迦ケ岳・・・紅葉らしきものは所々でこの程度


釈迦ケ岳山頂 左: 釈迦如来像 右: 目前に鶏頂山、後方に女峰山〜帝釈山・田代山の県境尾根  
 釈迦ケ岳から弁天沼経由で西登山口に下山するも一人も出逢わず。釈迦ケ岳へは大間々台からの方が多いのだろうか。西登山口前でデポしておいた自転車を組み立てて、日塩もみじラインを下ってゆく。通常は自動車で通り過ぎてしまう白滝に立ち寄る。立派な公衆トイレがあることを知る。次いで展望台に立ち寄るも、すでにガスがのぼって女峰山は見えなかった。途中で二ヶ所に立ち寄ったが、約3kmを20分で駐車地に下る。この間、自転車を漕いだのは、数十メートルだけ。20インチ折り畳み自転車は下りにばかり使用するので、ブレーキが真っ先に行かれてしまうだろうな。今日勾配が緩かったので、ブレーキは悲鳴を発しなかったが。

左: 弁天沼 右: 廃スキー場最高部(この辺りは何故だか笹が蔓延らないネ


左: 西登山口の赤鳥居、この鳥居をくぐったのは14年ぶり・・・残雪期にはこの前の駐車場が使えないからネ 右: いつもは自動車で素通りの白滝(今日は自転車だから寄る気になった)

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