ひとり山歩き640 : 菅沼から白根山〜前白根山〜五色山〜金精山を周回してきました。左手小指骨折からの回復は十分でなく、下降時の固定ロープと梯子操作は問題が残ります。白根山登りでの日の出はガスでかないませんでしたが、好天に恵まれ展望を楽しむことができました。
菅沼から白根山(2578)〜前白根山(2373)〜五色山(2379)〜金精山(2244)周回
2016年9月10日(土) 晴れ
1 行程
@コースタイム : 自宅(23:35) = 菅沼登山口駐車場(1:45/2:00) − 弥陀ケ池(4:15/4:25) − 白根山北峰(6:05/6:20) − 白根山山頂(6:25/6:40) − 避難小屋(7:55/8:00) − 前白根山(8:50/9:00) − 五色山(9:40/9:45) − 国境平(10:10) − 金精山(10:40/10:45) − 金精峠(11:50) − 菅沼登山口(12:55/13:10) = 自宅15:45)
Aコースマップ

2 自宅 − 菅沼
 6月27日に骨折した左手小指は回復基調にあるが、小指を曲げても掌と指先の隙間は1.5〜2cm(通常は掌に先端がぴったり接する)で曲げると多少の痛みが残り握力不足。固定ロープ程度の太さの物は握っても握力不足で身体を支えることはできない。こんな状態でどの程度のことができるか、金精山から金精峠へくだり、固定ロープと梯子操作を試して見ることにする。鈍った足腰の鍛錬を兼ねて、菅沼登山口から白根山〜前白根山〜五色山〜金精山周回する(このコース取りは6年9月9日ひとり山歩き252と同じとする)。
 最近は天候が不安定でなかなか計画が立てられなかったが、本日は晴天が予想されている。土曜日なので白根山での混雑を避けて、白根山へ登る途中で日の出(5寺12分頃)を迎えることにして家を出た。菅沼登山口駐車場に到着時にはすでに数台の車が駐まっていた。車載温度計13度
3 登山口 − 白根山  日の出は拝めなかったが、山頂ではガスが切れて展望を楽しむ・・・白根山は相性の良い山、24回で展望なしは2回だけ
 前日の降雨で地肌は湿っている程度で歩くには影響なし。忠実に登山道を辿り、すんなりと冬道(谷筋)分岐から山道に入れた。以降は迷う個所はない。露岩と土道が交互に繰り返しとなる。標高2000付近の露岩帯は長く続く。道迷いはないが、ヘッデンでは視野が狭いので突然道筋が消えてしまい立ち止まってキョロキョロすることが多く、明るい時より歩行速度が遅いのは仕方ない。弥陀ケ池まで0.9kmの道標を見てからが結構時間がかかる。弥陀ケ池は水量が多そう。
 ガスの中の歩きで日の出は諦め(家を出る前からあきらめていた)、山頂でガスによる展望なしは嫌なので、ゆっくり歩くことにした(脚力の衰えをカバーする口実にもなるし)。ダケカンバ樹林帯を抜けるとぼちぼち日の出(5時12分・・・東側に山並みがあるので遅れるだろうが)だがガスではどうしようもない。山頂ではガス切れを期待して、時間調整もかねて暗闇でのカメラの操作練習をするために何度も立ち止まる。弥陀ケ池までは蒸し暑くかなり発汗し、その反動で微風ながら寒さを感じる。

左: ヘッデンを点けてスタート 右: 道標 弥陀ケ池0.9km 登山口2.0km


左: 弥陀ケ池の木道 水は多そう 右: 座禅山分岐で、日の出前40分前、ガスが切れるのを期待しながら


左: ダケカンバ林通過(4時55分 日の出前約20分・・・ガスが濃く、あきらめムードで歩く 右: 日の出5分前(標高2390付近で)・・・山頂でガスが切れるの待つのは嫌・・・ゆっくり登る
 北峰到達時にはガスで南峰の山頂部がかすかに見える程度。山頂部は風当たりが強いので、北峰でエネルギーを補給しながら時間つぶし。白根山は今回が24回目の登頂だが、展望が広がらなかったのは、記憶では2回だけ。白根山は相性のよい山だからきっとガスは切れると念じていると山頂部が見え始めた。チャンスとばかり山頂に向かい白根山山頂に立つとガスでアルプスまでは見通せないが、十分に展望を楽しむ(富士山もかすかに)。中禅寺湖が雲海の下というのは今回が初めて。

北峰でガスの切れるのを待ちながらエネルギー補給


ガスが切れた! 白根山頂は相性が良い 左: 錫ケ岳方面 右: 雲海に浮かぶ男体山、中禅寺湖は雲海の下


左: 至仏山 右: 四郎岳〜燕巣山(後方に燧ケ岳)
4 白根山 − 前白根山 − 五色山  景色を楽しみながらのノンビリ歩き 前白根山からのダケカンバ林の急下降は少し苦労
 いつものように窪地の不動明王像に挨拶して避難小屋に向かう。南東斜面の登山道歩きは、無風で日射しが強く発汗はないが暑さを感じる。ザレ部でスリップしないように両手の用心棒に頼って慎重に下ってゆく。途中で単独行者とすれ違う。ダケカンバ樹林帯に入ると鹿が出迎えてくれた。丹沢の鹿ほどではないが、奥日光の鹿もだいぶ人馴れしてきたようで、20メーtルくらいでは知らぬ顔(?)して草をむさぼる。そのうち餌をねだって人に寄ってくる?? 避難小屋でルートをどうするか少考。駐車場から避難小屋まで06年9月9日(ひとり山歩き252)よりも1時間30分遅い(大部分は白根山山頂までの遅れ、脚力衰え+時間調整+ヘッデン歩き)。疲労的には問題なしで計画通り歩くことに決めた。避難小屋付近は色付き始めている。 

左: 不動明王像 右: 南側窪地から白根山山頂 不動明王像は左側中央部の岩の基部


左: ダケカンバ樹林に入ると、鹿が出迎え 右: 避難小屋 周辺は色付き始めている


左: 2330級の小ピークから見る白根山 左側斜面に登山道がクッキリ 右: 前白根山
 避難小屋を過ぎるとすれ違いが多くなる。湯元温泉発よりも金精トンネル発が多いのだろうと勝手な推測。菅沼登山口の駐車場が有料(1000円は場違いに高い・・・白根山が関東以北で最高峰だから駐車料金も見習った?・・・勝手な独り言)になってからの現象か(帰路に通過した時にはトンネル前の駐車場はあふれていた)。
 前白根山への途中でマルバタケブキもハンゴンソウの時期はとうに過ぎている。前白根山の北峰で展望を楽しみながら一息入れる。南峰から斜面を下る二人、五色山からの単独者を見送ってザックを担ぐ。ダケカンバ林の急下降は右手で樹木の助けを借りながら、左手は用心棒にすがる。登りは左手の不自由さをさして感じないが、下りになると顕著。五色山山頂には数人が憩っていた。避難小屋から五色山までひとり山歩き252に比べて遅れは15分。

前白根山山頂直下から 左: 白根隠山稜線と右奥に錫ケ岳 右: 白根山と五色沼(水が多い)


前白根山から 左: 五色山 左奥に至仏山 右: 根名草山〜温泉ケ岳〜高薙山
5 五色山 − 金精山 − 金精峠 − 登山口 金精山下りの固定ロープと梯子に苦労  金精峠から菅沼は道筋明瞭
 五色山から国境平への下りは膝ないし背丈の笹道歩き、左手の不自由さは特に感じず。国境平から下る途中で右手が少し切れて金精山と笈吊岩を展望する。鞍部まで約50メートル下って70メートル登り返すと金精山山頂に到達。単独行者がひとり。これから白根山は無理筋でどうするか考えているようだった。金精山下りのロープと梯子を考えると、少しばかり逡巡。10年8月4日(ひとり山歩き409)で辿った北西尾根を下ろうか検討する。所要時間は金精峠経由とほぼ同じ。藪漕ぎはまだ先のこととして、計画通り金精峠経由に決める。

左: 五色山への登りから湯元温泉 後方太郎山、女峰山、大真名子山 右: 五色山山頂からの白根山と五色沼 左手奥に白檜岳(2394)


左: 五色山の北側から日光連山と湯元温泉 右: 国境平 中央に温泉ケ岳


左: 金精山と笈吊岩 右: 金精山山頂から金精道路と湯ノ湖
標高2150から2050にかけてのトラバース区間は固定ロープと梯子(2、3ヶ所)が続く。左手は固定ロープを握っても力が入らないの役に立たない。前向きに下ったり、後ろ向きに下ったりで左手は使わず慎重に下る。おまけに岩が濡れていて滑りそうで嫌らしかった。、途中で二人ほどに追い越された。トラバース区間を過ぎると、特に問題なし。金精峠は写真を撮って通過。

ロープと梯子地帯通過 ・・・ 左手の握力が不十分で下るのに苦労


金精峠 左: 菅沼へは道標の左手へ 右: 男治山と湯ノ湖
 金精峠から菅沼への登山道は明瞭で迷うような箇所はない。ざっくりいって最初は広い登山道も下るにつれて狭まる。ガレていたり、笹道だったりするが、特別歩き辛いという感じはない。菅沼登山口駐車場への入口から100メートルほど手前で国道に飛び出す。駐車場には入りきれず国道近くまで路駐。駐車料金1000円を投函して帰路に就く。次回は藪漕ぎになるかな、それとも県外へ遠征?

金精峠から菅沼への道筋 道筋は明瞭 


左: 金精峠への入口(登山口駐車場入り口は後方約100メートル) 右: 駐車場からあふれる
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