ひとり山歩き623 : 古賀志山の南コース登山口から反時計回りで古賀志山馬蹄形を歩いてきました。岩場が多くかなりハードなコースですが、ほどよい緊張感が伴い充分楽しむことができました。
古賀志山馬蹄形
2016年2月22日(月) 晴れ
1 行程
@コースタイム : 自宅(4:15) = 古賀志山南コース登山口(5:25/5:35) − 古賀志山(6:10) − 東稜展望台(6:15/6:25) − 富士見峠(6:35) − 標高点559(7:15/7:20)  − 鞍掛山分岐(8:25/8:30) − 送電線下(9:05) − 標高点444(9:45/9:50) − 崩壊地帯に下山(10:25) − 登山再開(旧西登山口付近)(10:30/10:45) − 籠岩(11:20) − 標高点432(北ノ峰)(11:35) − 赤岩山(12:20) − 標高点546(中岩)(13:30) − 御嶽山(14:05) − 南コース出合下山開始(14:15) − 南コース登山口(14:40/14:50) = 自宅(16:00)
Aルートマップ
2 自宅 − 南コース登山口
 古賀志山馬蹄形歩きは08年8月14日(ひとり山歩き310)に西登山口から挑戦したが、赤岩山〜御嶽山の間は山火事による通行止め等で途中退却、二回目は13年12月16日(ひとり山歩き539)に赤川ダムからスタートしたが、準備不足等でミスが多く途中で退却した。三回目の正直、今回こそはの決意で準備を整えた。当初計画では明るくなってから赤川ダムをスタートすることにして床についた。
 本日の早朝に通常通り2時に起床し、パソコンチェック(通常なら早朝散歩に出かける)、朝食をとりながら新聞を読んでいるうちに、今から出かければ、南コース登山口からスタートすれば古賀志山東稜で日の出を迎えられるかもしれないと思いつく。そうと決めたら即実行。途中のコンビニで食料を調達し、南コース登山口に5時25分に到着。日の出は6時22分だから、間に合うか微妙。車載温度計マイナス2度
3 前半 : 登山口 − 古賀志山 − 559 − 444 − 下山  踏跡は連続(余分な踏跡多いので注意は必要) 444先の腰掛岩からの下りはスリップに注意
 ヘッデンを灯して南コースへと進むと、丸太階段の連続。標高430あたりで直登コースと階段コースに分岐するが、暗いので安全な階段コースを進む。30分たらずで稜線に到達すると、今までとは異なり岩っぽい登山道歩き。日の出に間に合うように、古賀志山は写真を撮って素通り。東稜展望台に到着は6時15分で日の出(6時22分)にかろうじて間に合うも、東の空に雲があり太陽は拝めなかった。お決まりの日光連山と高原山の写真を撮って先へと進む。

左 : 南コース登山口 右: このコースは木階段が多い


夜明け直前の古賀志山山頂


東稜展望台から 左: 中央やや左に筑波山 右: 日の出(6時22分)に間に合ったが、東の空は雲が多く、太陽が姿を見せなかった


展望台から 左: 日光連山 右: 高原山
 古賀志山方面へ少し戻り、富士見峠へとロープの張ってある荒れた登山道を急下降、平坦になると富士見峠で右から北コースを合わせる。ここから少し登り返した小ピークは左手(西側)が伐採地で、後半に歩く赤岩山〜古賀志山稜線と日光連山が展望できる。伐採地のピークらは岩っぽい箇所あるも特に危険な箇所もなく、下って登り返すと中尾根の標識を見る。この中尾根とやらはまだ歩いたことがないのでいつの日にか。559ピークが目前に迫る。僅かに下って、急斜面をジグザグに登ると標高点559ピーク。山頂部には丸太ベンチがそなえてあり、ここからは日光連山と高原山が遠望できる。鞍掛山や篠井富屋連峰もまじかに見える。


富士見峠先の小ピークからのパノラマ 左手に後半に歩く古賀志山〜赤岩山稜線 右奥に日光連山


標高点559ピークから 左: 日光連山 右: 高原山


559ピークから 左: 山頂のベンチ 右: 古賀志山〜赤岩山稜線

 559ピークから西へと下ってゆくと目の前にロープと鎖の岩場が現れる。その直下に鞍掛山方面への小標識を見かける。これを見逃して岩場を登ってしまうと、鞍掛山方面へは行けなくなってしまうので要注意。標識を見て、トラバースにかかる。すぐ先で北尾根に達する。ここまで来ると、なぜ岩場を登ってはいけないかガッテン(尾根筋は岩壁状で下るのは危険)。
 道筋は岩っぽくなり、鞍部で鎖場に達した。鎖を使って下り始めると、垂直で下部の足場が見えない。宙吊りになって身動きができなくなるのを恐れて、少し戻りトラバースして下る。下って岩場を見上げると上部の鎖は見えなかった。ここを過ぎると植林の中を歩いたりでノンビリと歩けるようになる。540級小ピークから日光連山を見たりしながら進み、鞍掛山分岐に到達した。明瞭な目印はないが、鞍掛山への踏跡は北から北東へと変わる。


左: 559P下りから 中央右に鞍掛山 右: 鞍掛山への小標識 (写真左手の岩場を登らないこと)


左: 鎖場手前から道筋が厳しくなる 右: 鎖の下降は雰囲気悪く、巻き道へ
 鞍掛山分岐から進む方向は急斜面で踏跡が見えない。コンパスを合わせて下ってゆくと、赤テープ付きの踏跡を拾えた(分岐で丁寧に探せば踏跡あったのかもしれない)。 以降は踏跡も明瞭で、特に注意を要するような場所もなく、主として植林の中を歩く。標高点383ピークには北西にも踏跡がるので要注意。赤テープの案内で南から西に回り込むように下った鞍部で送電線下を通過。送電線下からは前方に三角錐の444ピークを見て、小藪の中を登り返す。444ピークへの登りになると岩場が現れ、岩稜歩きとなりそうなので右手の斜面を巻いて登ってゆく。登り切ると山頂部が平坦な標高点444ピークでここには石祠が祀ってある。
 444ピークから南西にゆるやかに下ってゆくと、小さな岩が現れた(この岩を腰掛岩ということ呼ぶらしい。帰宅後ネットで調べていて判明)。ここからは踏跡は西と南に分かれる。ここは計画通り南斜面を下ることにしたのだが、急斜面のくだりで、落ち葉と枯小枝で滑りやすく、前半戦でもっとも苦労した。10分ほど転倒に注意しながら下ると尾根筋が明瞭となり、勾配も緩みヤレヤレの気分。下方に浅い谷筋が崩壊しているのが見えてきた。沢筋に下山すると沢の上下流とも両岸の樹木は総倒れ。鉄砲水で崩壊したのだろうか。
 後半戦の取付き地点を求めて泥濘の沢筋を歩いてゆくと、登山道らしい踏跡に出会う。ここは西登山口(以前は、馬蹄形のスタート地点だったが、ネットで調べても最近は西登山口からスタートしていない。・・・この崩壊で県道70号(宇都宮今市線)から林道へ進入禁止になってしまったのかもしれない)。


左: 鞍掛山分岐から少し下ると踏跡が現れる  右: 標高点383(右へも踏跡あるので要注意・・・ここは左手へ


左: 送電線下から三角錐の444ピーク 右: 植林の444ピーク


左: 腰掛岩(?) 帰宅後ネットで調べると類似の写真が見つかった  右: 浅い谷筋は、上下流とも沢の両岸は崩壊し樹木が倒れている(鉄砲水で崩壊したのかナ?)

 後半 : 北ノ峯 − 赤岩山 − 御嶽山 − 下山  道筋は明瞭だが、岩場の連続で気を抜けない
 西登山口からの踏跡に出合ったので、ここを後半戦のスタート地点として腹ごしらえ。西登山口方面から夫婦がやってきた。この後を追って、南東へと踏跡を登ってゆく。見覚えのある作業小屋の前を通って進むと、北ノ峯/無縫塔・籠岩分岐に到達。無縫塔は初めて知ったので寄ってみた。岩の隙間に丸いものが見えたが、まり興味がないので歩きながら撮影(見事にボケていた)。夫婦は戻って北ノ峯に直登するとのことで、ここで分かれる。尾根上に達すると道標あり、右手の籠岩に寄ってみる(家に帰って調べたら、08年2月14日(ひとり山歩き310)によると籠岩は三角点432の南東に位置する岩峰であったが、ここに引っ越ししてしまった? 籠岩からは二股山や日光連山が展望できた。 戻って踏跡を辿ると三角点432.8ピークで、先刻の夫婦が憩っていた。このピークには北ノ峯のプレートが設置してあるが、以前にはなかった。このピークからも日光連山が展望可。
 北ノ峯からは登山道に岩が多くなり、今までよりも厳しくなる。写真で示せればよいのだが、単独行だと岩場の写真は岩と鎖やロープを間近で写すので迫力がなく割愛しているが、前半戦に比べたら、かなり厳しい歩きとなる。猿岩、風雷神社分岐を経て赤岩山山頂に達した。あまり展望はよくないが高原山あたりが見える。


左: 後半戦取付き(奥に薄い踏跡あり) 右: 作業小屋


左: 無縫塔 右: 籠岩(以前は北ノ峯の南東の岩峰を籠岩と称していた?) 二股山、日光連山展望


左: 三角点432.8ピークに北ノ峯の名称がついていた 右: 北ノ峯から日光連山


左: 猿岩 右: 赤岩山
 赤岩山のすぐ先にパラグライダーのテークオフがあったのだが、今は使われず面影が残っている程度。赤岩山までに下方に着地点や飛行中のパラグライダーを見かけたのだが、どこに移ったのだろうか。山頂から50メートルほどで踏跡が二方に分かれる。左の踏跡のほうが明瞭だが、樹木の根元に切れたテープ線が落ちている。右の踏跡は急下降で緑色のネット残骸が残っている。方向としてはこちらだが、テークオフへ下ってしまう心配がある。左手は方向がわずかにズレているが、先ずは歩きやすい左手の踏跡を下ってゆく、すると方向が北向きになってしまたので、これは違うと元の地点に戻る。右手は下方が確認できないので、逡巡したが緑色のネットにつかまりながら下ってゆくと、すぐに踏跡が明瞭になった(帰宅後調べてみると02年3月20日(ひとり山歩き34)でネットの下を通ったと記してあった)。
 登山道はますます厳しくなり、暗部からロープを伝って岩場を登り、少し進むと二尊岩なる標識を見る。さらにロープ付きの岩場を越してたどりついたピークが標高点546で山頂の中央に岩があり中岩なる標識を見る。中岩とはこの岩を指すのかそれともピークを指すのか不明。このピークから赤岩山を振り返ってみると、パラグライダーのテークオフは山頂よりも下方に設置せてあるのが判明。
 546ピークからの下りも気を緩めることはできない。鎖場を苦労して下りると巻き道があったが、後の祭り。鞍部から登り返して風雷神社分岐を過ぎるとすぐに御嶽山山頂で、石祠が祭ってある。山名板には、弘化3年(1846年・・・筆者追記)木曽御嶽山勧請 旧名:中の鳥屋山と記してある。山頂から北東方向には正面に鞍掛山、その奥に篠井富屋連峰を見納めにする。
 神社跡を通り往路の稜線出合から階段コースを下る。階段は定期的に補修されているようで、杭の頭の白ペンキが上部では真新しかった。南コース登山口に無事下山。坊主山は前方200メートルとあるが、いったん着地してしまうと行ってみようなんて気は起らない。いつの日にか行くこともあろう。

左: 二尊岩 右: 標高点546 中岩の名称・・・山頂の岩を指すのか、それともこのピークを指すのか?


中岩から 左: 赤岩山 (パラグライダーテークオフの場所が下方に移動している・・・以前は山頂に隣接していた) 右: 御嶽山方面


左 : 御嶽山の山頂 右: 神社跡


左: 南コースはこのような階段の連続 右: 南コース登山口
5 後書き
 三度目にして馬蹄形歩きがやっとできた。本日の歩きを振り返ってみると、前半戦は岩場もあるがノンビリ歩ける場所も多い。要注意個所は、@559ピーク北西鞍部への鎖は使わず巻き道を勧める。A腰掛岩からの下りはスリップで転倒しないよう注意が必要。後半戦は、岩場の連続でノンビリと歩くような場所は少ない。初心者は避けたほうが無難。全般に踏跡は明瞭だが、思わぬ踏跡が多いので注意が必要。久しぶりに程よい緊張感で低山歩きができた。

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