ひとり山歩き622 : 南八ケ岳の編笠山を富士見高原からピストンしてきました。好天にめぐまれ山頂からの展望を満喫してきました。
南八ケ岳の編笠山(2523)
2016年2月11日(木) 快晴
1 行程
@コースタイム : 自宅(1:35) = 富士見高原ゴルフB−1駐車場(6:25/6:40) − 五叉路分岐(7:10) − 盃流し(7:20) − 臼久保岩小屋(8:05) − 標高1900(アイゼン装着)(8:25/8:35) − 標高2200(9:50) − 森林限界(10:50/10:55) − 編笠山(11:40/12:15) − 森林限界(12:45) − 標高2200(13:20) − 臼久保岩小屋(14:25) − 盃流し(14:55) − 五叉路分岐(15:05) − B−1駐車場(15:35/15:55) = (19:55)
Aルートマップ
2 自宅 − 富士見高原
 南八ケ岳へ行ってみようと、ヤマレコ等で調べてみたら編笠山が比較的容易で山頂からの展望がよいことが分かった。登山者の比較的少ない平日にと考えたが、本日は建国記念の日で休日だが、えり好みしていると行きそびれてしまう。休日なら高速料金は3割引き、思い切ってゆくことにした。天気予報では一昨日は長野県は雪印がついていたので、足回りは念のためワカン、雪山にはかかせないアイゼンとピッケルを持参することにした。トレースが締まっている場合にはチェーンスパイクが有用なのだが、ワカンを持参するので自宅待機。
 登山口は富士見高原ゴルフ場になるが清里方面へは何度も行っているのでカーナビ任せで省エネ運転に委徹する。野辺山付近のコンビニで食料を調達して、八ケ岳鉢巻道路へ入ってゆく。権現岳登山口の天女山入口の駐車スペースは6時前ですでに満杯(数台)、今時分の休日に権現岳に登ろうとしたら、深夜到着が必要か。そこから30分ほどで士見高原ゴルフ場B−1駐車場(最上部)に達した。広い駐車場に車を駐めて準備にかかると、相次いで5台の車が入ってきた。通常は準備ができたらすぐに出発するのだが、1時に軽食を取って家をを出てすでに5時間。途中でのシャリバテを防ぐために、バナナ2本を食べてザックを担ぐと、2番目のスタートとなってしまった。
3 往路  よく締まったトレースが続く 森林限界からの登りで大腿部が引き攣り 山頂からの展望には大満足
 登山口から林道を進むとすぐに除雪が終了。ゲートをすり抜けると左手に踏み跡が見えたが、そのまま林道を進んでしまう。方向がおかしいので、すぐに気づき戻って登山道へ進む。以降は明瞭なトレースが続き迷うような箇所はなかった。二度目の林道横断地点が五叉路分岐で、ここは直進。「標高1510」標識のある林道を横断すると、すぐに盃流しの標識を見る。沢筋には雪がついているので、なぜ盃流しの名称がついたのかはわからない(平安時代に一枚岩に盃を流し、流れる間に句を読む貴族の遊びがあった。 その一枚岩に似ているので『盃流し』の名が付いた。・・・ネットから引用)。
 例によってドンドン追い越される。ワカンを背負っている人はごくわずか、アイゼンを装着している人もごくわずか。このようにトレースが締まっていればアイゼンでなくチェーンスパイクでもよさそう。今日は足回りの選定を間違えたようだ。臼久保岩小屋の内部にはめぼしいものは見当たらなかった。付近は日当たりがよく登山道には地肌が露出。
 勾配が幾分増してきたので、「標高1900」の標識地点で早めにアイゼンを装着(「標高標識」はかなり正確だが、1900だけは低めで1850あたりに設置)。

左: 登山カードを提出して登山口へ向かう 右: 振り返ると駐車場の向こうに鳳凰三山〜甲斐駒


左: 林道ゲートを越して、すぐ左の登山道へ  右: トレースを追って二度目の林道出合が五叉路分岐で直進


左: 盃流し・・・雪で覆われて、無雪時の様子うかがえず 右: トレースは明瞭、ドンドン追い越される


左: 臼久保岩小屋、付近は日当たりよく登山道に雪なし 右: 「標高1900」あたりから勾配が急になるのでアイゼン装着・・・ワカンなど持参せずにチェーンスパイクもってくるべきだった
 依然としてトレース歩きだが、「標高2100」を越すと積雪は深くなったようで、トレースが深くなったり荒れたりしている。標高2200あたりは、さらに勾配が増して相変わらずの針葉樹林内でストレスもたまってきた。ヒップソリを背負った人に追い越される。ヒップソリは最近よく見かける。値段を調べてみたら1000円も出せば手に入るようだ。標高2300付近で露岩帯を通過、岩の間のトレースを進むので、さして歩き辛いことはない。今日は風もなく樹林内の歩きだから気温は低い(ポカリスウェットがシャーベットになることはなかった)のだろうが寒さは感じない。樹林内の歩きだから展望は得られない。ゆっくりめの計画に比べても遅れだした。歩行速度があがらない(最近はいつものことだが、今日は特に遅いようだ・・・こんな調子では西岳経由の周回がおぼつかない)。追い越させるために立ち止まり、振り返ると樹木越しに南アルプスが展望できた。追い越されたカップルの後を追って岩場を乗り越すと森林限界で展望がパッと広がり、疲れも癒されたといいたいところだが、足腰が言うことを聞かず。仕方なしに岩に腰かけて写真撮影。


左: 標高2300付近のトレース(かなり雪が深くなっている) 右: 標高2320あたりで露岩帯通過


左: 振り返ると南ア(鳳凰三山、北岳、駒ヶ岳、仙丈ケ岳(標高2390から) 右: この岩を越すと森林限界(標高2400)
 山頂まで標高にして120メートルの登りだが、ここからが塗炭の苦しみ。森林限界からは岩場の登りで、積雪があっても段差乗り越しでドッコイショ歩きが増える。途端に大腿部に強烈な引き攣りが生じる。今までも何度も経験しているが、少し休めば治ったのだが、今回は尋常ではない。休んでも登り始めるとすぐに再発する。休み休みで標高差120メートル登るのに45分も要して、どうにか編笠山山頂に到達。かなりの人に追い越されたが、山頂にいる人は数人。下山者とのすれ違いを考慮しても数が合わない。西岳経由で周回する人が多いのだろう。


森林限界で展望が広がり、意気揚々と言いたいのだが・・・  左: 富士山 右: 南アルプス


左: 奥に中央アルプスと御嶽山 右: 御嶽山(左端)、乗鞍岳、北アルプス(北アの全容は先のお楽しみ)

岩場で大腿部が攣ってしまい休み休みの登り 左: 森林限界からは岩場登り(標高2420付近) 右: 標高2450あたりから見上げるも山頂はまだ見えず 


左: こんな標識(標高2480)が目に入るのだが、脚が攣って頂上にたどり着けるかいな、の苦しみ 右: どうにか山頂、阿弥陀岳、赤岳、ギボシ〜権現岳 

 山頂でしばらく休むと引き攣りも治まったようなので、エネルギーを補給し景色を楽しむ。今日は風もなく寒さは全然感じない。インナー手袋だけでも指先が痛むようなことはなかった。南八ケ岳の入門は編笠山として次の機会に権現岳を目指したい。西岳方面へもトレースはついているが、今日の体調(大腿部の引き攣り再発)を考えたら、自重し往路を戻ることにした。


パノラマ(南東〜西) 瑞牆山、国師ケ岳〜富士山〜南アルプス〜 中央アルプス〜御嶽山


パノラマ(西〜北東) 御嶽山〜乗鞍岳〜北アルプス〜蓼科山〜南八ケ岳(阿弥陀岳、赤岳、ギボシ〜権現岳〜三ツ頭)


大菩薩(奥の左端)〜富士山〜毛無山


南アルプス 鳳凰三山 北岳 駒ヶ岳 仙丈ケ岳


奥に中央アルプス 空木岳〜駒ヶ岳


北アルプス 乗鞍岳〜穂高岳〜白馬岳 手前は西岳(登山者の奥)


蓼科山 北横岳 西天狗岳(右端の白いピーク)

4 復路 大腿部の引き攣りは何度も再発 原因はバナナ??? ネット情報では、山歩きにはよくないとも、運動前にはバナナがいいとも・・・どっちが正しいかはわからない
 治まったかに思えた引き攣りも急斜面を下り始めると再発。休んでは歩きの繰り返し、今日ほど強烈な引き攣りは初めてだ。森林限界で正面に富士山を見納めて、樹林内に突入し通常のトレース歩きになっても引き攣りは繰り返す。この原因は何なのだろう? 3、4年前に登山ではバナナンは引き攣りの原因になると、ネットで読んだことを思い出した。今日は家を出る前に1本。駐車場で登山開始前に2本も食べた。バナナはカリウムを多く含むのでよくないと。でも、ネットで調べると運動前にカリウムを摂取するとよいの記載もある。どっちがどっちかは知らないが、過ぎたるは及ばざるごとしで、次からはバナナはやめて様子を見よう。
 往路と同じく「標高1900」あたりでアイゼンを外してもよかったのだが、面倒でそのまま履き続ける。復路では気温が上昇し登山道の雪解けが進んでいた。根っこにアイゼンをひっかけてスッテンコロリ、チェーンスパイクならこんなことはないのだが、いまさらどうしようもない。五叉路分岐でアイゼンを脱いで駐車場までぶら下げて歩く。駐車場には20台以上の車を見かけた。
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