ひとり山歩き615 : 積雪の太郎山に新薙コースで挑みましたが、新薙直下で踵骨の痛みに耐えかねて退却しました。前日のトレースに助けられ沈みは踝ないし脹脛程度ですみましたが、持病の踵の痛み(踵骨後部滑液包炎)に耐えかねて途中退却となりました。
積雪の太郎山(新薙直下で退却)
2015年12月7日(月) 晴れ
1 行程
@コースタイム : 自宅(2:45) = 裏男体林道駐車場(梵字飯場跡)(5:10/5:25) − 太郎山分岐(6:10) − 新薙登山口(6:35) − 旧道分岐付近(標高1820)(7:35) − 寒沢宿分岐(標高1900)(8:10) − 旧道合流(標高2140)(10:00) − 退却(標高2180)(10:25) − 寒沢宿分岐(11:50) − 新薙登山口(12:45) − 駐車場(14:00/14:15) = 自宅(16:35)
Aルートマップ
B写真集
2 自宅 − 裏男体林道駐車場
 いよいよ雪山シーズンの始まり。最初は奥日光の山と決めていたが、どこにするか迷った結果、まだ積雪期に登っていない太郎山に新薙コースで挑戦することにした。今の時期なら裏男体林道の積雪は少ないので、FF車でも問題なし。前日にスタッドレスに履き替えて出発準備は完了。明るくなってから登山開始ということで新薙登山口を6時半ころスタートできるよう見計らって家を出る。
 いろは坂の明智平付近になると、道路わきに除雪塊を見るようになり、菖蒲が浜を越すと道路わきの雪が目立つようになった。裏男体林道に入ると薄く圧雪状態(工事車のために除雪をしているらしい)になるも全然問題なし。案の定、梵字飯場跡駐車場の先は通行止め。駐車場の利用は少なく轍があまりない。車載温度計マイナス14度

3 往路  トレースに助けられて新薙直下まで フカフカの積雪で踝なしは脹脛程度の沈み
 駐車場先の通行止めの横を通り、裏男体林道を進む。路面は薄く圧雪状態となって、キャタピラ跡が残っている点から判断して定期的に除雪しているようだ(工事車両のためか)。前日以前の薄いトレースが所々で認められる。以前なら志津乗越または新薙登山口近くまで車で行けたのだが。湯殿沢橋からシルエットの太郎山を眺めて、今シーズン初めての雪山歩きどうなるやら期待と不安。湯殿沢橋を通過する際、スリップして危うく股裂きになりそうだった。その他は凍結箇所はなく問題なし。橋を渡るとすぐに太郎山分岐に達した。
 志津乗越方面は除雪してるが、太郎山方面は除雪なし。積雪はせいぜい5cm程度で歩くには支障がない。昨日のものと思われる往復のトレースが明瞭に残っている。これが太郎山山頂まで続けばと期待しながら歩いているうちに新薙登山口に到着。 

左: 梵字飯場跡駐車場先は車両通行止め 右: 湯殿沢橋から太郎山
 トレースを追って新薙コースに入って行く。積雪は少なく平均的には踝までの足の沈みだから、トレースが歩行の助けにはあまりならないが、ルーファンの手間隙いらずで大助かり。標高1820あたりでトレースは東へ向かっている。その地点を旧道分岐、帰宅後GPS軌跡を調べると、そこは旧道分岐のやや手前で、新薙ルートから外れていることが判明した。トレースは東から北向きに変わってきたのでやがて新薙ルートに重なるだろうと、トレースを追い続ける。やがて見出し標やマークを目にするようになり新薙コースに復帰した。

左: 新薙登山口(前日のトレースあり) 右: 最初に目に入った風景 皇海山〜白根山 (標高1750付近)


左: トレースを追って(標高1760付近) 右: 旧道分岐(とおもったが、分岐のやや手前 夏道は正面へ、トレースは右へ)
 標高1900で赤テープと赤/黄マークが目に入った。無雪期とは様子が異なるが、標高とマークからここを寒沢宿分岐と判断。雪はフカフカで足の沈みは踝程度でたまには脹脛まで沈むが、勾配がゆるいので今シーズン初めての雪山歩きとしては快調とはいえないが、まずまず。男体山や大真名子山を樹木の隙間から時々目にしては気分転換する。標高2000あたりで最初の固定ロープが現れた(新薙にかけて固定ロープが5箇所と記憶)。ロープはほとんど雪に埋まり、一部がでている程度。足場が悪く身体を引き上げるのに難儀する。
 勾配がきつくなり踵にかかる圧力が増すにつれて、右足の踵骨が痛みだした。これは持病(怪我でもないし、なんというのが正解かな・・・言うなればしばしば起きる故障)の慢性的踵骨の痛み(踵骨後部滑液包炎)が現れ始めた。高2000付近で休憩。この先はますます勾配がきつくなるので、無理せずに引き返すかと考え始める。トレースを追ってここまで来たのだからもう少し我慢と、ストックからピッケルに替えて、フカフカ雪だからあまり効果はないが、段差越しで根っこをふむことあろうかとチェーンスパイクを装着。更に腹が減っては・・・でエネルギー補給。

左: 寒沢宿分岐(標高とマークから推定) 右: トレースを追って(標高1930付近)


標高2020付近から 左: 大真名子山 右: 男体山


左: 標高2090の大岩(右手を通過) 右: 標高2100の固定ロープ(以降はロープあるもほとんど雪に埋もれている)


標高2120から 左: 帝釈山(女峰山は写真ではわからない) 小真名子山 大真名子山 右: 大真名子山と男体山
 標高2130あたりの岩頭から富士山を目にして、踵の痛みに萎える気分を奮い立たせて先に進む。足場がかなり悪くなってきた。標高2140で見覚えの旧道合流地点(写真撮り忘れ)に達した。ここからは段差も多くなり、勾配は一層きつくなる。夏道ならどうということはないのだが、左下が切れ落ちているので慎重に歩を進める。標高2180で頼りにしてきたトレースが消えてしまった。ここから新薙までは標高にして70メートルで勾配は新薙コースで最大となる。新薙にたどりつけば勾配は緩むからと、自分に言い聞かせる。トレースが消えてしまったことでガッカリしてしまい、踵の痛みは一層ましたようだ。もうこれ以上歩を進めることはできそうにない。残念ながら退却としよう。トレースがなかったらここまで来れなかっただろう。前日のトレースに感謝して下山にかかる。

左: 社山〜南岸尾根 富士山もかすかに(標高2130岩頭から) 右: 標高2180で前日のトレース消え(ヤマレに記録あり) て、急登が続き右踵の痛みに耐えかねて退却する・・・トレースなければここまで来れなかっただろう

4 復路
 気温上昇に伴いチェーンスパイクが高下駄状になり危険で、下山にかかるとすぐに外した。標高2050くらいからは勾配が緩み、ひと安心。標高1860で往路のトレースに分かれて新薙コースを歩く。トレースは無論ないが、踝程度の沈みで踵の痛みも忘れるほど。途中で往路のトレースに出合、以降はこれを追う。下るに連れて気温上昇で雪が緩み、正月が近づいたので景気よく尻餅をついて、無事に登山口に下山。 

左: 未練が残る太郎山(標高1850付近) 右: 往路とは異なり正規のルートをたどる(トレースなし) (標高1840付近)


左: 往路の写真に比べて明るくなっている 右: 下山(新薙登山口)
 太郎山分岐手前で振り返ると太郎山が、又のお越しをお待ちしていますだとさ。太郎山分岐から志津乗越方面は除雪してあるせいで路面がでている。久しぶりの雪上歩きで疲れたのか、登山口から駐車場までは、復路は下りにもかかわらず長くかかってしまった。5月の上旬まで大好きな雪あるきが楽しめそう。早く踵の痛みを直さねば(過去の経験から10日位で山に行けるだろう)。

左: 太郎山分岐付近からの太郎山 右: 太郎山分岐 正面が太郎山方面 右が志津乗越方面


左: 湯殿沢橋 右: 駐車場(手前側)先の様子
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