ひとり山歩き609 : 黒菱無料駐車場から唐松岳をピストンしてきました。盛りを過ぎた箇所もありますが、紅葉が素晴らしく大勢の登山者とハイカーで賑わっていました。
唐松岳(2695)
2015年10月6日(火) 晴れ
1 行程
@コースタイム : 自宅(0:05) = 黒菱無料駐車場(4:40/5:05) − 黒菱平(5:30/5:40) − 八方池山荘(6:15/6:20) − 第三ケルン(八方池)(7:35) − 丸山(9:15) − 唐松岳山荘(10:15/10:25) − 唐松岳(10:45/11:00) − 唐松岳山荘(11:20) − 丸山(12:00) − 第三ケルン(13:05) − 八方池山荘(13:45) − 黒菱平(14:20) − 黒菱無料駐車場(14:40/15:00) = みみずくの湯(15:30/15:55) = 自宅(20:20)
Aルートマップ
B写真集
2 自宅 − 黒菱
 塩見岳を鳥倉登山口から三伏峠小屋でテント泊して往復する計画を立てていた。日帰り往復にしたいのだが、先日の飛越トンネルからの黒部五郎岳の結果から無理筋と判断した。これからは日帰りできる山が限られてくるので、テント泊の練習を積んでおくのも目的のひとつ。すっかり準備は完了したが、問題は二日続きの好天が得られるかで、慎重に検討した結果6日から7日なら問題なさそうであった。前日の天気予報でチェックすると長野県南部(特に、飯田市や大鹿村)は6日の夕刻に短時間ではあるが降雨がありそう。5日の夜23時に起きて予報を見るとやはり夕刻に降雨となっていた(帰宅後の7日にチェックするとやはり短時間だが塩見岳付近は降雨があったようだ)。テント泊で降雨は嫌らしいので、あっさり諦めて予備として準備していた唐松岳に行くことに決めた(7、8日なら良かったのだが、いくら毎日が日曜日でもそう簡単には日程は変えられない)。
 明るくなる前に黒菱無料駐車場から黒菱平への急勾配の舗装道歩きを済ませてしまうように、いつものように真夜中に家をでる。カーナビでは自宅から黒菱まで3時間半だが、省エネ運転に努めてほぼ目標通りに4時半に黒菱無料駐車場に到着。広い駐車場には20台くらいは駐まっているようだった。車載温度計7度  黒菱林道は7、8kmだが、道幅は約4メートルで草に隠れた側溝が不気味。対向車があると離合が難しそう(復路は明るい時に走ったが、側溝さえ注意すれば離合も問題ないレベル)。
3 黒菱 − 唐松岳  特に危険箇所なし 展望と紅葉に満足
 ヘッデンを点けて業務用道路のゲートを通り抜ける。最初はダートだがすぐに舗装道になり歩きやすくなると言いたいとところだが、本日のコースで最高の傾斜(写真ではなだらかに見えるが)歩き。これでは明るい時に歩く気になれない。黒菱第三ペアリフト終点の黒菱平に到着時にヘッデンを格納する。
 黒菱平の1998年冬季長野オリンピックの女子滑降スタート小屋前からトレッキングコースへと進む。木道はすぐに終わり石畳(時には岩階段状)の道を登ってゆく。振り返れば黒菱平の紅葉が美しい。これなら高所でも楽しめそう。グラートクッワドリフトを左手に眺めながら高度を上げて、その終点が八方池山荘である。周辺の紅葉に高揚する(?)。ここで案内板を見たりしているうちに単独行の若者が追い越していった。 

左: 業務用道路のゲート 右: 業務用道路から振り返ると白馬市街地と後方に高妻山(?)が見えている  道路の傾斜は大、ここは最もゆるかな場所


左: 黒菱平からトレキングコースへ進む 八方池山荘へのグラートクワッドリフトが見えている 右: 振り返ると黒菱平 紅葉は帰路のお楽しみ


陽が射すと紅葉がさえる 左: グラートクワッドリフト終点(左)と八方池山荘(右) 右: 八方池山荘から進行方向 ガスに隠れているのは鹿島槍ヶ岳
 八方池山荘から30メートルほど登ると木道歩きになり、途中で湿原コースと尾根コースに分岐するが、尾根コースを選ぶ。木道の終点を過ぎた三角点1973に八方山ケルンを見る。地形図の八方山にもケルンがあり第二ケルンと称している(第二ケルンの先に八方ケルンなんていうのもあり紛らわしい)。本日のコースは短時間コースなので展望と紅葉を楽しみながらゆっくりと登ってゆく。残念ながら北東方面の山々(雨飾山、火打山、妙高山、高妻山等)は山頂部しか姿を終日見せなかった(また、お出でと言っているのかも、次の機会に五竜岳もいいな。でも自分の力量では鹿島槍〜五竜岳〜唐松岳〜不帰ノ嶮〜白馬岳の稜線歩きは無理だね) 第三ケルン(標高点2086)まで来ると下山者や撮影目的の人が多い。下山者は唐松岳山荘泊りの人だろうが、写真屋さんはこんなに早く黒菱駐車場から来たのかな?それとも八方池山荘泊? 見る場所によっては八方池に不帰ノ嶮が映り込むのかもしれないが、先へと進む。

左: 白馬三山 (木道始点付近から) 右: 木道分岐付近から鹿島槍ヶ岳 五竜岳は雲に隠れてる


八方山ケルンから 左: 鹿島槍と五竜岳 右: 中央に白馬三山(白馬鑓ガ岳〜杓子山〜白馬岳)


第二ケルン(地形図の八方山)から 左: 唐松岳〜不帰ノ嶮〜天狗の大下り 右: 第二ケルン 中央やや左奥に見えるのが第三ケルン


第三ケルン手前から 左: 振り返って 手前のピークは第二ケルンの八方山 後方に雨飾山、火打山、妙高山、高妻山・・本日はごご機嫌斜めで山頂部だけ 右: 八方池 後方に不帰ノ嶮〜白馬鑓ガ岳


第三ケルン手前からのパノラマ: 左手奥に鹿島槍、五竜岳 右手奥に唐松岳、不帰ノ嶮(V、U、T峰)、天狗の頭、鑓ガ岳、杓子山、白馬岳、 小蓮華岳


第三ケルン(標高点2086)から 左: 白馬三山 右: 第三ケルン 唐松岳は隠れて見えない
 第三ケルンを過ぎると周辺の山腹に紅葉が素晴らしい。標高2230あたりからはダケカンバの黄葉が目につく。標高点2361の南直下の扇雪渓(僅かだがまだ雪が残っている)あたりまでは紅葉がキレイ。扇雪渓を過ぎて標高2350あたりからはハイマツ地帯に突入(もちろん登山道はキチンと確保されている)。第三ケルンの設置された小ピークの丸山に達した頃にはガスが上がり始めて白馬三山は隠れそう。唐松岳山頂時点では多分ガスで展望はよくないだろう。もしそうだとしても今までの展望と紅葉で本日は満足して帰れそう。

左: 標高2100あたりの様子 左: 北斜面の紅葉 右: この先はダケカンバ林


 左: 標高2250あたりの紅葉 右: 標高2300付近の紅葉 奥に鹿島槍と五竜岳


左: 扇雪渓 右: 標高2350を過ぎるとハイマツ地帯 ガスが上り始めた


左: 第三ケルン(丸山) 右: 唐松岳は隠れている
 第三ケルンを過ぎると下山者が増えてきた。ここまでに追い越されたのは三人の登山者と、男女の2名のトレイルランナー。一部に崩落地もあるが特に危険な場所はない。唐松岳山荘でシャリバテ気味だったので、エネルギーを補給していると単独行の女性が追い越していった。キャンプ地を見下ろすと女性がテントをたたんでいるのが見えたが、小屋周りは静まりかえっていた。
 小屋から唐松岳稜線を眺めるといかにも険しそうだが、登ってみると全然問題なし。約20分で唐松岳山頂に達すると先刻の単独行の女性を含めて先着者は三人。残念ながらガスが登ってきた、五竜岳が見える程度。

左: 標高2300から 唐松岳(左端)〜不帰ノ嶮〜貼合の頭 何箇所かで雪渓を見た 右: 崩落地はあるも特別な危険箇所はない 先行するはトレイルランの女性


左: ついに唐松岳山荘 右: 山荘から唐松岳(特に危険箇所はない)


左: 唐松岳への稜線 右: 振り返ると唐松岳山荘


左 唐松岳山頂 右: ガスがのぼって五竜岳しか見えなかった

4 復路
 下山を開始すると登ってくる人が急に増えだした。本日のリフト運行は8時だからこれを利用した人達だろう。唐松岳山荘を過ぎて第三ケルンまではひっきりなしに登山者とすれ違う。第三ケルン(八方池)以降は大勢のハイカーが混ざる。下りは楽だったが、黒菱平からの業務用道路の下りは傾斜がきつくて疲労の足腰には堪えたて斜め歩きとなる。途中の紅葉は日差しの関係で登りとは一味異なる味わいがあった。黒菱駐車場の車は早朝よりもだいぶ増えていた。
 塩見岳に行けなかったのは残念だが、展望と紅葉を充分楽しめたからよしとしよう。みみずくの湯(600円)によって汗を流して帰路につく。北関東道の波志江PAで最後の休憩をとって本道へ戻るつもりが、スマートICとは知らずに一般道へ下りてしまった。約1時間帰宅が遅れた(往路でなくてよかった)。

左: 急に登山者が増えだした。リフト運行開始が本日は8時、これを利用したのだろう 右: 標高2150付近のダケカンバ


標高2100あたりで 左: 北側斜面 右:南側斜面


左: 木道上端から八方池山荘を見下ろす 右: 黒菱平の紅葉、陽射しを受けて早朝よりも鮮やかさを増している


左: 黒菱平の1998年長野冬季オリンピックの女子滑降スタート小屋 右: 黒菱駐車場を見下ろす 
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