ひとり山歩き604 : 男体山登拝大祭の最終日に夜間登山に挑みました。睡眠不足で足取りは重かったが、山頂でご来光を迎えることが出来ました。
男体山登拝大祭
2015年8月7日(金)・8日(土) 晴れ
1 行程
@コースタイム : 自宅(8/7 20:05) = 栃木県営中禅寺湖第一駐車場(22:00/22:45) − 男体山登拝門(23:00/23:35) − 四合目(8/8 0:35) − 六合目(1:25) − 八合目(滝尾神社)(3:10/3:15) − 山頂(4:20/5:35) − 八合目(滝尾神社)(6:00) − 六合目(7:05) − 四合目(7:35) − 登拝門(8:25) − 中禅寺湖第一駐車場(8:40/8:50) = 自宅(10:50)
Aルートマップ
B写真集

2 自宅 − 男体山登拝門
 天候不順、暑気と膝の違和感等で県外遠征を見合わせている。あまりブランクが開くと身体が鈍るので、男体山登拝大祭の最終日に夜間登山で山頂からご来光を仰ぐことにした。夜間登山は何度も経験しているが、登山開始前には四五時間 は睡眠をとっている。今回は睡眠をとらずに夜間登山をしたら、どうなるか経験して見ることにした 。
 近隣の山にロングウォークに出かける場合は、睡眠を四五時間とってから家をでる。遠征で車中前泊する場合も四五時間を睡眠をとっているが、今回は昼間にTVを見ながら居眠りしただけで、実質的には登山前の睡眠はなしと言える。登山のために20時ころに家をでるのは初めて、まだ車の往来が多くヘッドライトに惑わされるこことが多かった。登拝大祭最終日で土曜日と重なるので、駐車場が混雑するかと予想していたが、二荒山中宮祠の駐車場に到着時は車は皆無であった。どこにどのように置けばよいか分からないので、下山後に車が動かせなくなるのを心配して、栃木県営第一駐車場に移動した(310円 7:00−22:00となっているが時間外でも出入り可)。車載温度計21度
 二荒山神社に事前に問い合わせた結果、最終日の登拝門開門は23時30分ということで余裕をもって登拝門に移動して受付を行った。
3 夜間登山  夜間登山は慣れているのだが、暑さと人の多いのには参った   
 受付を済ませて登拝門付近をブラブラしていると、今夜の開門は23時半と放送があるも、開門前のお祓いに集まったのは、自分を含めて2名。どうやら開門は零時と思っている人や山頂でのご来光に合せて出発を遅らせる人が多いようだ。お祓いを受けて最初に登拝門をくぐる。石階段からスタートし土道となる。一合目を過ぎると、特別の照明はなくヘッデンの灯りが頼りで通常の夜間(早朝)登山と同じ。道筋は土道で何筋にも分かれるが、迷う心配はないのでもくもくと登ってゆくだけ。時々振り返ると登拝門で同じく拝礼を受けたた御仁は適当な間隔で後を追ってくるのがヘッデンの灯りで分かる。岩がゴツゴツしだすと三合目でここから四合目は舗装林道を歩く。夜間歩きは慣れているので、道筋を追うことは問題はないのだが、蒸し暑くって汗びっしょり。先週の白根山への登りも暑かったが、その比ではない。
 四合目からはえぐれ気味の土道歩きだが、高度が上がるにつれて岩がゴツゴツしだす。相変わらず樹林の登りで風はなく、下着は汗でびしょ濡れで、吸収しきれない汗が肌を流れ落ちるほど。ほぼ同時に登拝門をスタートした人のヘッデンは付かず離れずだったのだが、急に近づいてきた。それほどペースが落ちてはいないのだが、と考えながら歩く。「こんばんは」と挨拶された方は別の人で、多分、零時ころにスタートされたのだろう。五合目の小屋を過ぎると完全に岩道で苦手の段差歩きでますます消耗してきた。今日は登拝門から山頂まで4時間半で登れば日の出に間に合う計画(零時にスタートとして計画、でもスタートが30分早まって余裕ができた)で、過去の実績からペース配分をつくり、今のところは計画通りに進んでいる。この頃になると追い越してゆく人が増えてくる。いつもの夜間歩きは全くの単独で人の気配を感じないから、気ままに歩けるのだが、後方からヘッデンが近づくと、追われているようでペースが乱れる。
 六合目からは樹林帯のジグザグ登りとなる。七合目の小屋を過ぎると完全にバテてしまい、グロッキー寸前となる。熱中症が心配で、ついにザックをおろして岩に座り退却を考え始めた。すると同時にスタートした人がついに追い越して行った。今から下ると登山者とすれ違うので嫌らしい。七合目の小屋に下って休もうかと考える。観音薙の上にいるので多少は風通しが良くなり、身体が冷えて気分も良くなった。これならなんとか登れそうと再びザックを担ぐ。時間的にもスタートが30分早まったので、山頂でのご来光にはなんとか間に合うだろう。八合目の標石を見るとすぐ上が瀧尾神社。若者グループが写真を撮っていたので素通りする。
 


左: 二荒山神社大鳥居 右: 中神門


左: 開門前の登拝門 右: 登拝門をくぐって登山開始
 滝尾神社(実質八合目)から約10分ほどで薙から脱出して樹林内の土道で勾配が緩み、これなら充分日の出に間に合うと、抜かれるのを気にせずに幾分遅いペースで歩く。九合目付近からは土留階段を登り、ついに樹林帯を脱出。ヘッデンを格納してザレ場をゆっくりゆっくり登ってゆく。奥宮の鳥居を潜ると山頂部には人ひとまた人、何人いるか数えなかったが、これだけの人に途中で追いぬかれたのかとガックリ。夜明け前で東の空が朝焼けで美しい!! 早朝登山の醍醐味だ。山頂のすぐ先の岩まで進み日の出を待つ。登山開始前に今年は毎日ご来光が拝めたと聞いたが、今日も間違いなし。日の出までは30分近く山頂でじっと我慢の子(爺)であったが、半袖下着と夏用長袖シャツで快適。他の人達はフリース等で防寒。4時55分に東の雲海の上に太陽が登る。登拝祭の夜間登山は苦しかったが、目的を達して至福の時を迎えた。
 


左: 奥宮の鳥居 右: 夜明け前の山頂


左: 夜明け直前の小・大真名子山と帝釈山・女峰山 右: 日の出(4時55分)


日の出直後(5時) 左:錫ヶ岳〜白根山〜燧ケ岳(右手最奥) 左: 小・大真名子山〜帝釈山・女峰山


日の出直後 左: 山頂部 右: 奥宮


左: 中禅寺湖はガスの中 中禅寺湖南岸尾根 皇海山(中央奥) 右: 錫ヶ岳〜白根山


左: 五色山、金精山、温泉ケ岳、太郎山 右: 二荒山大神

4 下山
 登山前から違和感のあった左膝が痛み出した。ゆっくり下れば問題になるほどではない。ザレ場を下ってゆくも中禅寺は相変わらずガスの中。途中で追い越したり追い越されたり(こちらのほうが圧倒的に多い)でガレ場を下る。膝に痛みを感じるので、ストックを使って慎重に下りてゆく。登山時は暗くって写真をとれなかたので、チェックポイントの写真を撮ってゆく(見慣れた写真ばかりなので割愛)。夏休みの土曜日ということで登山者は多い。ガレ場を無事に下り、四合目からは土道歩きで段差が少なくほっとしたのがいけなかった。右脚を滑らし、左足で受け止めるような格好となり、左膝をますます痛めてしまった。ダブルストックでどうにか登拝門をくぐる事ができた。登拝祭の後片付けの進む境内を足を引きずりながら駐車場へと戻る。派手やかだった大鳥居付近も灯りが消えると様変わり。


左: 登拝門 右 中神門


左: 登拝祭の後片付け 右: 夜中とは様変わりの大鳥居
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