ひとり山歩き598 : 栃木百名山の最後となる高館山に登ってきました。併せて雨巻山と高峯まで足を伸ばしてきました。コース全体を通じて登山道はよく整備されていました。
高館山(301)〜雨巻山(533)〜高峯(519)
2015年6月8日(月) 晴れのち曇り
1 行程
@コースタイム : 自宅(3:05) = 高峯登山口(自転車デポ)(4:35) = フォレスト益子(4:50/5:10) − 展望塔(5:25/5:30) − 高館山(6:00) − 西明寺(6:20/6:55) − 県道262号(益子公園線)出合(7:15) − 大川戸口(雨巻山登山口2km)(7:35) − 大川戸駐車場(登山者専用駐車場)(8:05/8:10) − 足尾山(9:00/9:10) − 御岳山(9:25) − 大峠(林道分岐)(9:45) − 雨巻山(10:50/11:00) − 三角点398(11:35) − 県道286号(中飯岩瀬線)出合(11:45) − 高峯登山口(12:00) − パラグライダーテークオフ(12:35) − 高峯(12:45/12:55) − 高峯登山口(13:30) − 自転車デポ地(13:35) − フォレスト益子(14:30/14:40) = 自宅(15:40
Aルートマップ
B写真集
2 自宅 − フォレスト益子
 栃木百名山は5月21日の新湯富士で終了と思っていたが、リストを再チェックしたところ高館山が未踏であることが判明した。高峯には2回登っているが、何れも茨城側から登っている。栃木百名山はすべて栃木側から登るという趣意に反しているので、今回は高館山から雨巻山そして高峯まで足を伸ばすことにする。高峯下山地点からスタート地点のフォレスト益子まで約12kmの道路が横たわっている。今回も自転車を活用することにする。
 自宅からフォレスト益子までは車で約35kmだが、自転車を途中にデポすると当然ながら遠回りとなって約50km。4時半にはフォレスト益子をスタートすべくカーナビ任せで車を走らせる。体調を整えるため道の駅にのみやに立ち寄ったので、フォレスト益子には計画よりも遅れて到着。車載温度計14度
3 高館山  関東ふれあいの道をたどる 山頂部はふれあいの道から離れている 
 駐車場東側の芝生広場から関東ふれあいの道へと進む。種々のトリム施設の間を進んでゆくと、すぐに展望塔が現れる。写真を撮り損なってしまったが、高さは20メートル位あり、最上部からは全展望で、東西南北に山座同定用の写真が備えてある。南から南東にかけてはこれから行く高館山、更には足尾山〜雨巻山が展望できる。最近訪れた芳賀富士も見えている。残念ながら日光連山は霞んで見えなかった。

左: フォレスト益子駐車場 右 : 関東ふれあいの道はトリムコースを通って


展望塔からは全展望だが、日光連山は霞んで見えず 左: 手前は高館山 後方に足尾山〜雨巻山  右: 芳賀富士
 展望塔から少し戻って西明寺方面へと進む。すぐ先で吊橋(窯眺橋)を渡ると、西明寺1.5kmの道標を見る。遊歩道はよく整備されているから迷うようなこともなく、特別危険な箇所もない。ちょっと注意が必要なのは、ふれあいの道は高館山山頂を通らないので、石階段を登ったら
踏跡を見つけて尾根上に登る。高館山の山頂は踏跡よりは幾分高みにあるので通り越してしまう。山頂には三角点と02年6月に取付けられた山部3Dプレートが目に入る。岩の多い樹林の中で展望は期待できない。山頂部には城跡らしいものがあるようだが,今日は栃百の帳尻合わせでただ単にコースを素通りするだけで探索する気は全くなし。 

左: 窯眺橋を渡って進む 右: 関東ふれあいの道はよく整備されている


左: 高館山の山頂 (関東ふれあいの道は通らないので要注意) 右: 02年6月に取付けられた山部3Dは健在


左: 高館城址駐車場の看板 右: 権現平 (樹木の育ち考慮していない展望台・・・世の中にはこんなのが多いネ)
 山頂部には道標はないので、適当に踏跡を追って下ってゆくと、県道益子公園線に出合う。その地点は駐車場で高館城址の説明板と益子町森林公園案内板を見る。30メートルほど県道を南に進み、西明寺への道標を見てふれあいの道を下る。数分進むと展望台のある広場に達する。ここを権現平というらしい。樹木が育ち展望台は役立たつ。このような将来を見通さずに造られた展望台はあちこちにある(こういうのをお役所仕事というのだろう)。更に数分下ると西明寺に達した。天平時代に開山された由緒ある寺のようで、県有形文化財の本堂をはじめ国の重文である三重塔、閻魔堂(内部には閻魔大王像がある。笑っているということらしいが、自分には目は怒り、口元は笑っているように見えるのだが)、重文の楼門と見応えがある。

西明寺 左: 本堂(県の有形文化財、天平時代に開山らしい) 右: 三重塔(国の重要文化財、1538年建立)


左: 閻魔堂内 左から悪童子、閻魔大王、善童子 (格子の隙間から撮影) 右: 樹齢800年(?)のこうやまき(樹高30m、周囲5.4m)

 石階段を駐車場まで下って、次の大川戸駐車場にはどう行ったらいいの?状態になってしまった。計画では西明寺に寄るつもりはなく、高館山頂から尾根筋を県道297号線に下るつもりだった。駐車場から舗装道を下るとどうも方向がおかしい。舗装道を行ったり来たり。高館山頂まで戻るのは面白く無い。地形図と相談すると北東に登ってゆけば、県道益子公園線に出合う。今日は遊歩道歩きばかりだから短時間の藪こぎも面白かろうとコンパスを北東に併せて涸れ沢に下りると、薄い踏跡が見つかった。断続する踏跡をたどって斜面を適当に登ってゆく。小枝が邪魔になる程度で藪を漕ぐというほどではない。約20分で無事県道に出合い、この先は道なりに舗装道を歩く。
 県道297号に出合うと、芳賀富士と足尾山あたりが展望できた。県道297号を150メートルほど南下し、大川戸口(雨巻山登山口2km標示あり)で左折(東へ)するとこの道は県道益子公園線の延長らしく地蔵院へと続く。数百メートル進むと、雨巻山登山口1.5kmの標識を見る。ここで右折して南に緩やかに登ってゆくと、大川戸駐車場(雨巻山登山者専用)に到着(収容スペース50台)。
4 足尾山 − 雨巻山  登山道はよく整備され迷うことも、特別危険もない
 駐車場の南東から登山道に入ると、すぐに沢/尾根コース分岐に至る。沢筋は好きでないので尾根筋に進み地形図を見ると、主稜に登ってから足尾山へは戻ることになりそう。引き返して沢コースに進む。少し下ると地蔵院分岐でここからは沢に沿って左岸右岸を何度か繰り返しながら登ってゆく。道筋はよく整備されているから、迷うことも特別の危険もない。標高330メートルで沢内の滑状の箇所にはロープが張ってある。ここだけは滑りやすいので要注意。ピークを時計回りに巻くように詰めると足尾山山頂に達する。道標には数字が記入してある(雨巻山山頂で入手したイラストマップには道標の数字が書いてあり、事前に入手出来たら便利)。


左: 大川戸駐車場(登山者専用50台) 右: 沢/尾根コース分岐(沢コースへ)


左: 沢内歩き、ロープあり(標高330) 他は沢の左岸右岸沿いに 右: 足尾山山頂
 足尾山から南南西に下って登り返すと岩っぽくなり、くさり場を越すと標高点433で御岳山というようだ。御岳山の次の小ピークで尾根コースを合わせる。尾根コースを登ってきたら、多分御岳山と足尾山には寄らなかっただろう)。このピークの外れに東小丸山430mなる小さな標識を見る。この標識は大峠と453ピークでも見かけた。木製の道標は自治体が整備したとすれば、これとは別に個人か山岳会が取付けたものだろう。コナラ等の自然林の中の尾根道は明瞭で歩きやすい。藪好みの自分には面白みはない。峠(件の小標識では大峠)は林道分岐だが、地形図に破線は見当たらない。標高点453手前で尾根を横断する破線は見かけなかった(薄くて気付かなかったかも)。
 大峠から先も道筋があまりにも整備されていて印象に残るものは、標高400付近の急勾配をジグザグに登る地点だけ(猪転げ坂というらしい)。雨巻山山頂には先行者1名、エネルギ-を補給しているとトレイルラン1名が西へ下っていった。山頂からは北側が僅かに開けているが何も展望は得られなかった。03年2月4日(ひとり山歩き78)では枝越しに日光連山が見えたのだが。

左: 御岳山直下のくさり場 右: 御岳山(433P)


左: 道筋は整備されている 右: 大峠(林道分岐)


左: 雨巻山山頂 右:リ・リーフ鬼道 (途中で熊手を見たが、ここまで理由がわからなかった)
 エネルギーを補給して、高峯目指して県境尾根を下ってゆく。03年ころには、シノダケ藪をかなり漕いだ記憶が残っている。その後登山道は整備されたのだろう。山頂直下には展望台も設置してあった。条件が良ければスカイツリーも見えそうだが、今日は筑波山がせいぜい。三角点398は登山道ぞいにあるのだが、笹で見えずに少しばかり探す。このピークの外れで屋根の落ちた石祠を見る。前回見た時には屋根も載っていたのだが。前回は県境を通したのだが、今ではシノダケの深い県境を避けて栃木側に下ってゆく道筋が付いている。県道286号に出合って、200メートルばかり北進し、仏頂高峯遊歩道案内板を見て右折して舗装遊歩道を緩やかに登ってゆく。約600メートル進むと左手に擬木丸太階段を見る。ここを高峯登山口とする。


左: 山頂直下の展望台から 加波山・燕山と筑波山 右: 道筋はよく整備されている


左: 仏頂高峯遊歩道入口 右: 高峯登山口(左手の丸太階段へ)
5 高峯  遊歩道が整備されている
 この遊歩道も擬木の丸太階段など設置してあり、歩きやすい。遊歩道の右側に通行止めとなている道筋(マウンテンバイク用か)も付いている。パラグライダーテークオフは、今は使われていないようで斜面は草ぼうぼう。前回はここから富士山が見えたのだが、今の時期は加波山・燕山と筑波山がやっと。
 テークオフから一旦下って登り返し、五大力堂からの道を合わせるとすぐ先が高峯山頂で12年ぶりの訪問。山頂部には小さな山名板がなくなっていたが、様子は変わっていないようだ。南北が少し開けているが展望は得られなかった。

仏頂高峯遊歩道はよく整備されている


左: パラグライダーテークオフ(草ぼうぼう)から加波山・燕巣山と筑波山 冬の好天なら富士山も見えるのだが 右: 高峯山頂
6 帰路  自転車は楽ちん
 高峯登山口までは往路を戻り、舗装道を100メートルほど進んだ地点で自転車を回収。以降はフォレスト益子まで約12km戻るのに約1時間、徒歩なら2.5〜3時間。時速12km/hは遅いようだが、20インチ自転車では危険でスピードを抑制しているのでこの程度だろう。今回は道路地図を見る時以外は足を地面につけることはなかった。
HOME
inserted by FC2 system