ひとり山歩き583 : 日向大谷から両神山をピストンしてきました。積雪は浅く、ラッセルや踏抜きは皆無でした。小雪がちらついたり、強風で展望は皆無でした。
日向大谷から両神山(1723)
2015年2月15日(日) 曇り

1 行程
@コースタイム : 自宅(2:45) = 両神山荘駐車場(6:00/6:25) − 七滝沢コース分岐(会所)(7:10) − 八海山(8:35) − 弘法ノ井戸(9:20) − 清滝小屋(9:30/9:35) − 七滝沢コース合流(9:55) − 産泰尾根出合(10:05) − 横岩(10:35/10:45) − 両神神社(11:05/11:10) − 両神山(11:55/12:05) − 両神神社(12:50/13:00) − 清滝小屋(13:55) − 七滝沢コース分岐(会所)(15:25) − 駐車場(16:05/16:25) = 自宅(19:35)
Aルートマップ
B写真集
2 自宅 − 両神山荘
 行きたいだけでは雪帯には行けない。大げさだが一大決心をして雪山に行くことにした。栃木の雪山では変わりばえしないので、ヤマレコを見て目を着けていた日向大谷から両神山にすることにした。積雪は多くないし、小学校低学年の児童でも登っている記録も見た。それなら自分にもできるだろうとの単純な理由がことの発端だが、問題は交通の便が良くないということ。
 自宅から日向大谷の両神山荘までは一般道で約130km、高速道で行くと約150kmで時間的にはあまり変わりがないようだ。ホンダのインターナビではそんな結果が出るが、実際に走行すると、栃木よりは信号にひっかるのが圧倒的に多いので、高速道を利用することにした。でも最後の50kmは一般道走行となる。両神山荘の手前5km位からは道幅が狭くなるも道路上には残雪は無く、安心して走行できた。歩くにはまだ暗いので、両神山荘手前のバス停脇駐車場に車を駐めて支度にかかった。車から下りてみると、10月からこの駐車場も500円の有料、と書いてあった。同じ500円なら登山口の両神山荘駐車場を利用することにした。途中のSAで体調を整えたり、登山靴やスパッツを装着したりしたので、3時間以上要してしまった。奥多摩や奥秩父の山は栃木からは長野の山に比べて時間的に遠いな!! 車載温度計マイナス1度

3 両神山荘 − 両神山  トレースあり 積雪は浅く踏抜きもラッセルもなし 特別危険箇所はないが、クサリの岩場は要注意 小雪と強風で展望はまったなし
 登山カードを投函し、入場者数チェックのカウンターを押して先に進む。土道で雪はなく歩きやすい。10分程で鳥居を潜ると祠内に観蔵行者像を見る。ゆるやかに登って下ると小さな沢を渡る。増水時通行禁止と標示がある。登り始めると最初のクサリが現れる。更に登って下ると七滝沢コース分岐で、すぐ下のベンチのある河原あたりで七滝沢と薄川が合流しているので会所というのだろう。
 七滝沢を丸太橋で渡り薄川の左岸へと道は続く。落ち葉の積もった道筋に薄く積雪が連続し、不動明像に達した。この先も雪は連続しそうなので、早めにチェーンスパイクを装着した。よく締まったトレースを追って薄川を何度か渡渉しながらゆるやかに登ってゆく。標高1000あたりから川筋から離れての急登となり、八海山の道標をみる。その後ろの岩基部に小さな大頭羅神王(八海山大神、御嶽山信仰の山に多く見かけるらしい)像が祀ってある。道筋はいったん薄川から離れて北側山腹へと登ってゆくと、日当たりが良いのか(今日はどうしたことか雪がちらついている)地肌が現れている。こんな場所はチェーンスパイクはアイゼンよりもはるかに歩きやすい。川筋に下りて(標高は当然上がっている)くると弘法ノ井戸に達する。
 弘法ノ井戸を過ぎるとトレース上の積雪が若干増えたようで、刃の短いチェーンスパイクでは引っかかりが悪くなるが何ら支障もない。.清滝小屋に到着すると同じくして、先刻追い抜いて行った人が山頂方面へと進んでいった。

左: 登山口 カード投函 入場者数チェック 右: 鳥居と祠(観蔵行者を祀る)


左: 七滝沢コース分岐(下方にベンチが見えている) 右: 河原のベンチ、ここを会所という?


左: 落ち葉を被った土道に積雪が連続となる 右: すぐ先で不動明王像、ここでチェーンスパイクを装着

左: 明瞭なトレースは続く (標高900付近) 右: 八海山 岩基部の像は大頭羅神王(八海山大神)


左: 八海山からしばらくは雪のないところが多い 右: 弘法ノ井戸


左: 清滝小屋 右: 山頂へは小屋と小屋の間を通って トイレは右下にあるが今の時期は使えない
 急斜面を100メートルほど登ると七滝沢コースが合流する。その先で鈴ケ坂なる標示を横目に急登すると産泰尾根出合(道標では産体)で、ここで初めてうっすらと両神山を展望する。天気予報では小鹿野町は好天ということで出かけてきたのだが、山の天気はわからないものだ。山頂からの展望は期待できそうもない。いつも思うのだが、山歩きは楽しくなければならない。その前提は天気が良いことだ。今日みたいにモノトーンの中を歩き、先の期待もできないと憂鬱になってしまう。標高1500あたりからクサリ場となるも、手がかり足がかりがしっかりしているので、さして困難ではない。早くも下山者(多分小屋泊)とすれ違う。三四箇所のクサリ場を越して鉄階段を越すとヤレヤレ状態となる。大きな岩の基部に石祠が祀ってある横岩に達した。チェーンスパイクでも不安は感じなかったが、積雪が深く(といっても、踝まで沈むことはない)かかりが悪くなってきたので、アイゼンに着替えた。
 横岩を過ぎると樹林帯の歩きとなり、特に障害物もなく安心して登ってゆくと鳥居が見えて両神神社に到着。手前が両神神社で奥が御嶽神社かな? ここまで約5時間、計画よりは30分遅れ(以前の基準で計画すると最近は遅れるのが当たり前になってしまった。といって基準を変えて計画を弛めると安心して益々遅くなってしまうしで、以前の基準で計画しておいたほうが無難)。



左: 産泰(体)尾根出合 右: 両神山が見えた、これが本日唯一の遠望・・・晴れというから出かけてきたのに ウーン(・へ・)


左: クサリ場が連続(足場が悪く全体像が撮れない) 右: これを越すと山頂直下まではノンビリと


左: 横岩 (トレースは明瞭だが、雪が少し深くなったのでアイゼンに履き替え) 右: 樹林帯(標高1580付近)に入る


左: 両神神社 奥の神社が御嶽神社? 右: ベンチもある  

 両神神社から緩やかに尾根筋を下ってゆく。標示では尾根の右(北)側に夏道があるようだ。鞍部から登り返してクサリ場に達した。ここまでに特別な危険箇所はなく、途中で抜かれた3名の単独行者はすべて下山していった。これを登ると山頂尾根でここにベンチが備えてある。ここから先は痩せ尾根や鎖場で休憩する場所はない。いよいよ山頂直下でクサリ場の連続となる。アイゼンの前爪で足場に困る事があった。軽アイゼンのほうが無難かもしれない。途中で出逢っていない下山者とすれ違った。ヤマレコで調べると八丁尾根を登り、落合橋に直接下ったようだ(01年10月31日ひとり山歩き16と同じコース)。両神山の山頂に達したが、積雪と強風で狭い山頂部を自由に動けない。期待の展望は皆無。写真を数枚撮って退却。


左: 神社からしばらくはゆるやかに下ってゆく 右: 鞍部から登り返し、このクサリを越すと山頂尾根でベンチあり・・・この先には休めるような場所はない


左: ここからが山頂直下の難所 右: 山頂の石祠が見えてきた アイゼンを履いているので足場に困る


山頂は狭く積雪と強風で身動きできず  期待の展望どころではない 写真を何枚か撮って退散
 復路で3名の単独行者が登っていった。両神神社でたまらずエネルギーを補給。下山途中で何組かとすれ違ったが、最終は13時15分に鉄ハシゴのところで。八海山あたりで大腿が引き攣り、しばらくの間は休みやすみの歩き。不動明王像でアイゼンを外すとなんと足の軽いことよ。からのアップダウンも軽かった。でも両神神社の先ですれ違った人にも追い越された。最近は抜かれるばかり、追い越すなんていうことはまずない。誰にも追い越されることのないのは無人の藪山だけ。登山口に達した時点で先刻追い抜いていった2名が帰り支度しているのが見える。両神山荘に寄って駐車料金500円をポストに投函して駐車場に戻る。計画8時間半に対して9時間半。ヤマレコでは7時間程度が多い。
 帰路は東北道羽生ICから栃木ICまで35kmの高速道利用で計130km、3時間10分。往路の高速道95km、計150kmで3時間15分。往路もインターナビに従っておけばよかった(後の祭り)。
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