ひとり山歩き579 : 鶏頂山荘から釈迦ヶ岳を目指しましたが、深雪とノートレースが相まってスノーシューでも残雪期の倍の時間がかかり途中退却となりました。

鶏頂山荘から釈迦ヶ岳(敗退)
205年1月4日(水) 晴れ
1 行程
@コースタイム : 自宅(1:25) = 大丸温泉駐車場(3:40) = 北温泉駐車場(3:55/4:10) − 北温泉・余笹川渡橋して退却(4:45) − 北温泉駐車場(5:10) = 鶏頂山荘口(6:30/6:50) − 枯木沼鳥居(7:35) − 廃鶏頂山スキー場最高部(8:25/8:30) − 弁天沼(9:00/9:10) − 主稜線到達(鉱泉汲取敷付近で退却)(10:25/10:45) − 弁天沼(11:15) − 廃鶏頂山スキー場最高部(11:50/12:10)− 枯木沼鳥居(12:55) − 鶏頂山荘口(13:40) = 自宅(16:00)
Aルートマップ
B写真集

2 自宅 − 大丸温泉・北温泉 − 鶏頂山荘口
 指先の血行障害(端的にいうとしもやけ)が治ったので、今シーズン最初の雪山は北温泉から中の大倉尾根、三本槍岳、朝日岳をスノーシューで歩いてみることにした。年に一二度は大丸温泉か北温泉の駐車場で強風のために追い返される。今回は強風の可能性は小さいが、新雪で追い返されることもありうる。そのような場合には鶏頂山荘から鶏頂山へ行くことにしているのだが、いつも同じでは能がないので今回は釈迦ヶ岳へ行く準備もしておいた。
 北温泉から三本槍岳と朝日岳を13年3月4日(ひとり山歩き509)にピストンした経験はあるが、雪の状態に左右される。本日は風の影響は少なそうだが、果たして雪の状態はどうであろうか。用を足したり、最終登山準備(登山靴とスパッツ着用)のために道の駅・那須友愛の森に必ず立ち寄ることにしている。ここでの風の音で、那須岳登山は可能かどうかある程度判断できる。道の駅での風は弱いのでその影響は少ないと判断し、後学のために大丸温泉駐車場での風の強さを調べて(こことしては弱いが、外界なら強いと感じる)、北温泉駐車場に到着。車は3台(登山者のではないだろう)。車載温度計マイナス7度 無風状態
 スノーシューをザックにくくりつけて、北温泉に下る。道筋は圧雪状態でダブルストックで注意しながら下り、北温泉前を通って余笹川の橋を目指すもトレースは全くなくて踏抜きの連続。やっとのことで余笹川を渡橋し、スノーシューを着用して山腹の登り口を探したが、何時もなら微かに残っているトレースを追って進めたのだが、登山口は完全に雪に埋まってしまい膝まで何度も踏み抜きながら探したが、80ルーメンのヘッデン(通常はこの明るさで充分なのだが、遠方が見通せず)諦めて退却(過去には何度もヘッデン頼りで登った経験あり、ここで退却したことはない。
 北温泉駐車場に戻り、行き先変更を家に電話連絡して鶏頂山荘口へ向かう。日塩もみじラインは、完全に除雪してあり、圧雪部も凍結部もないといってもよいくらいで、楽々走行できた。今日は平日の早朝ということもあってハンターマウンテーンに向かう車は皆無。鶏頂山荘口の除雪スペースは最大3台まで。車載温度計マイナス7度 無風状態
3 鶏頂山荘 − 釈迦ヶ岳(鉱泉汲取敷で退却)  思ったよりも雪に深く、スノーシューでも悪戦苦闘 残雪期速度の半分で釈迦ヶ岳は諦める
 指先の冷え込み防止のためにスノーシューを履いてスタートする。スノーシュートレースもあり、これを追って廃業の鶏頂山スキー場の管理棟のある鶏頂山登拝口に達して、いつものように 思うなだが、鶏頂山荘てどれなの(この管理棟のこと、それとも以前は別にあったの)? 登拝口から枯木沼まではトレースが残っているが、スノーシューでも踝程度の沈みで、トレースを外れると時には膝まで踏み抜く。降雪後日数が経っていないので、今日は苦戦は必至。枯木沼鳥居の笠木と貫に残っている雪は今までになく多い。
 枯木沼の木道は完全に雪の下で、なんとなくこの下が木道だろうと判断できる程度。ルートは南東に進むのだが、東へとトレースは伸びている。これを追えば赤鳥居コース(西登山コースていうのかな)に出合うのかもと、このトレースを追うとエーデルワイススキー場の縄張りが現れ、トレースは更に東に進んでいる。ここで方向を修正して赤鳥居コース方面へ向かう。以降はトレースは皆無で踝上までの沈み。標高1410あたりで、赤鳥居コースらしい極く浅いV字溝に出合った。この浅いV字溝を追うことにする。ちょっとそれると膝までの踏み抜きを繰り返しながら、我慢を重ねる。廃鶏頂山スキー場最高部に達するのに、約1時間半要した(通常は1時間前後)。ここから女峰山の写真は必ず撮るようにしているのだが、樹木が年々育って女峰山の山腹が隠れてしまう。あと何年かすると、女峰山てどこ?てなことになるかも。スキー場から先は植林で、U字溝が残るも踏跡は皆無。自然林に変わると弁天沼で、この間だけは通常と所要時間はほとんどかわりなし。
 鶏頂山方面へは何時もなら踏跡が残っているのだが、今日は踏跡の痕跡も見えない。当然ながら釈迦ヶ岳方面への踏跡もない。12年4月6日(ひとり山歩き472)に、鉱泉汲取敷経由で釈迦ヶ岳に登っているが、その時も踏跡はなかった。この時点では少しきついが釈迦ヶ岳の山頂は踏めるだろうと楽観的で、コンパスを設定して鉱泉汲取敷(主稜線)を目指して歩き始める。時には赤テープを追っていたが、すぐに見失ってしまった。正常ルートから外れてしまったらしが、沢筋らしいところを選んで進んで行く。膝までの踏抜きはしばしばで、腰までの踏抜きも数回経験。どうにかこうにか主稜線(鉱泉汲取敷付近)に乗り上げた。弁天沼からここまで1時間15分、前回は30分で登っている(ピッケルとアイゼンだったが、今回は雪に締まりがなくスノーシューとダブルストック)。トータルで前回は1時間45分に対し今日は3時間35分で丁度倍の時間要した。これでは釈迦ヶ岳は無理とこの地点で退却することにした。ここからは鶏頂山は間近にしたが、肝心の釈迦ヶ岳は目にすることはなかった。


左: 鶏頂山登拝口の鳥居 (駐車は手前のスペースにmax3台) 右: 鶏頂山荘付近から県境尾根(右端に帝釈山〜田代山)


左: 枯木沼の鳥居(降雪があったばかりのようだ この付近にはトレースあり) 右: 枯木沼から鶏頂山


標高1420付近の様子 左: 進行方向にはトレースなし 右: 振り返って自分のトレース (復路ではこのあたりまでスノーモビルトレースがついていた)


廃鶏頂山スキー場最高部から女峰山 左: 今回・・・樹木が育ちやがて女峰山も隠れてしまうだろう 右: 09年1月26日には、よく見えたのだが


左: スキー場最高部から弁天沼までは溝場トレースあるも踏跡はなし(大沼分岐付近) 右: 弁天沼 (この付近はトレースの痕跡も見えなかった)


左: 時にはテープを拾いながら進む 右: やがてテープを見失い(ルートから外れて)、ダケカンバ林に突入


やっとこさ(?)で主稜線到達(鉱泉汲取敷の近く) 左: 鶏頂山 (釈迦ヶ岳は目にせずに、ここで退却 右: 中央に鶏鳴山(踏み出して爆裂口を覗くなんてクワバラクワバラ)
 復路の下りは疲労で思ったほど速度があがらない。廃鶏頂山スキー場最高部では樹木の少ない地点から写真を撮ろうと、ザックをおろしストックもなしで廃メイプルヒルスキー場方面へと進む。ここらは灌木地帯で腰まで何度も踏み抜く。ストックやピッケルを待たずにこのような場所(手がかりの灌木も雪面に少しでているだけ)で腰まで踏み抜くと脱出するのに往生する。やっとのおもいで写真を撮ってコースにもどり、エネルギーを補給する。標高1410あたりからは往路にはなかったスノーモビルのトレースが赤鳥居コース方面に沿ってついていた。残念ながら僅かの利用でこれと別れて枯木沼に向かう。鶏頂山登拝口への途中で、樹木の間から荒海山が目に入った。更に下って鶏頂山登拝口の上でに女峰等日光の山々を見納めにして鶏頂山荘口に戻る。今日は他に車なし。
 今日はコース選定に失敗したが、いい運動にはなった。さてと次回は何処へ征こうか。


復路で 左: スキー場最高部から腰まで踏み抜きながら南へ下って、樹木の映り込みを避けた 右: 往路ではなかったスノーモビルトレースが(標高1420)


復路で 左:樹木の間(標高1380)から荒海山 右: 鶏頂山荘付近から、男体山(頭がちょこっと)・女峰山・太郎山・白根山
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