ひとり山歩き577 : 奥多摩の御岳山から鍋割山、大岳山、鋸山と縦走してきました。登山道はあまりにも整備されているので多少物足りなさを感じました。展望は大岳山かしか期待できません。
御岳山(929)〜鍋割山(1084)〜大岳山(1266)〜鋸山(1109)縦走
2014年12月26日(金) 晴れ
1 行程
@コースタイム : 自宅(2:30) = 青梅市御岳苑地駐車場(5:50/6:05) − 滝本駅・御嶽神社参道口(6:45) − 御岳山・御嶽神社(8:20/8:40) − 奥の院・男具那の峰(標高点1077)(9:40/9:50) − 鍋割山(10:15/10:20) − 大岳山荘・大岳神社(11:25/11:35) − 大岳山(11:45/12:00) − 鋸山(13:25) − 石祠と石像(14:55) − 愛宕山・愛宕神社(15:35) − 下山(15:55) − 奥多摩駅(16:05/16:18) = 御嶽駅(16:35) − 御岳苑地駐車場(16:45/16:55) = 自宅(20:10)
Aルートマップ
B写真集

2 自宅 − 青梅市
 雪山に行きたくてウズウズしているのだが、指先にしもやけができてしまい、雪山に行くと凍傷になりそうで自重していいる。今年最後の山行は気分転換に栃木の山から離れて、奥多摩の山にいってみることにした。高校時代にクラス仲間と奥多摩の山にハイキングに二三度行ったことがある。それがどこかは全然記憶していないが、青梅線の鳩ノ巣駅だけは名称が面白いので記憶している。ハイトスさんのHPで読んだ記憶のある御岳山から大岳山を縦走することにした。そのHPを調べてみると、2012年1月3日に初詣を兼ねての記録が収録されていた。この記録を参考に準備を整えた。
 自宅から御嶽駅近くの御岳苑地駐車場までは自宅から約120km、高速道がうまく利用できないので、圏央道を利用してもしなくても20分程度しか差がない。それなら1400円ばかり倹約して一般道で行くことにした。栃木周辺の山なら120kmでも3時間かかることはないが、市街地ばかり通るので信号待ちが多く3時間20分も要してしまった。駐車場への分岐はすぐに分かり、坂を下ると御岳苑地駐車場はすぐ(50台収容、100円/時(上限800円)だが、徴収期間は3月1日から11月30日まで)、広い駐車場には他に車はなかった。(車載温度計マイナス4度)

3 駐車場 − 御岳山・御嶽神社  御嶽神社まで完全舗装 今は参道を歩く人は少なそう
 ザックを背負い先刻下った道を登り返して国道411号へ、そして10分ほど国道を歩き御岳山分岐で鳥居をくぐる。けっこう勾配のきつい舗装道を登ってゆくと、途中でP1、P2、P3と十数台規模の駐車場を見かける。更に登るとケーブルカーの滝本駅に到着。御嶽神社参道口は駅の反対側。ケーブルカーの始発は7時30分、スタート時点からケーブルカーに乗るつもりはなかったので、参道へと進む。
 参道口に「杉並木一号大杉」とあるが、樹木に打ち付けてある番号は上に行くに連れて若くなる(この大杉の背番号は読みそこなったが、気づいた時には6○○だった)。参道は完全に舗装されていて、緊急車が通るとの標示を時々見かけた。実際に登ってゆく途中で軽トラ3台とすれ違った。「うまたてば」、「おおまがり」、「なかみせ」等の昔名残りの標識を見る。ケーブルカーのレールをくぐる地点で始発便が上っていた。杉の背番号が小さくなり参道の終点が近いことを知る。「くろもん」の標示のある杉が背番号1、昔はここに門があったとのこと。さらに舗装道を10分ばかり登りつめるとビジターセンターに到着。人家(山荘等)が多くて、神社への道筋が解り辛い。途中の看板を見ながら高みへと登ってゆく。途中で神代欅なる大木の横を通り過ぎる。山荘の間を通り抜けるという感じで登って行くのだが、交通の便がよい現在は近場の人はあまり利用しないだろう。遠方から参詣に来る人が多いのかなア。迷路のようなところを通ってどうにか御嶽神社の鳥居前についた。階段を昇るのは苦痛で、ケーブルカーで参詣に来た人のあとを追うのがやっと。御嶽神社本殿で写真を撮ってから近くにいた山荘関係者らしい人に、御岳山の山頂はどこかと尋ねると、「ここです」とつれない返事。こりゃ聞いてもダメだわいとGPSで標高点929へ近づくと、大口真神社(帰宅後調べたらこの付近が標高点)で行き止まり、諦めて本殿まで戻る。


左: 滝本駅 (駐車場は左奥へ) 右: 御嶽神社参道入口 (杉並木の舗装道が続く)


左: 参道入口の大杉 (参道終点付近のくろもんまで600本以上の杉・・・それぞれに背番号がついている)  右: ケーブルカーの始発便が目の前を通り過ぎた


左: くろもん(昔はここに門があった 後方の杉が背番号1) 右: 神社への途中で見かけた神代欅(樹齢千年 樹高30m 目通り(目の高さでの幹周)8.2m


左: 御嶽神社鳥居 右: 階段を上ると本殿


左: 本殿 右: 大口真神社・・・このあたりが標高点929

4 御岳山 − 鍋割山 − 大岳山  よく整備された道筋が続く 時には鎖場あり(凍結時には要注意らしい)  展望を楽しめるのは大岳山頂だけ
 本殿から少し下って看板を見て大岳山方面へ、ジグザグに下るとよく整備された登山道に出合う。これを進むと分岐で岩石園(ロックガーデン)方面へ進む人の方が多いようだが、尾根歩きの好きな自分はハイトスさんに倣って奥の院、鍋割山方面へと進む。更に岩石園への道を分けると天狗の腰掛け杉の右手を進む。この先も背番号付きの杉並木が続いている。山の中に道ありでなく、道の脇に山があるという感じ。何人かでのハイキングには楽しいかもしれないが、藪好みの自分には面白みを感じはない。登りがきつくなった標高1000付近で鎖場が現れた。岩場は好きでないが、今日のようなコースでは面白みを感じるから不思議。突然お堂が目に入った。これが奥の院かと思ったが、すぐ傍に奥の院・鍋割山方面の標識を見つけて登ってゆくと標高点1077ピークで山頂部は広場になっていて石祠と青梅市の二級基準点が設置してある。ここを男具那のというらしく、奥社があったのではなかろうか。枝越しにこれから行く大岳山が展望できる程度。
 岩稜を少し下るとお堂前を通る巻き道に合流し、平坦な道歩きとなる。本日のコースでは珍しく胸丈の笹地帯を通過するも道へのはみ出しは全くない。大岳山への巻き道と別れて尾根筋を急登すると鍋割山山頂に達した。枝越しに大岳山と御前山が見える程度。ここでたまらずエネルギー補給。鍋割山からは方向を南に転じて、退屈な平坦な道歩きとなる。巻き道を合わせ、二度目の笹地帯を過ぎると「スカウトの森」なる東京都ボーイスカウト連盟の標識があり西側へ薄い踏跡が伸びている。こんな山奥で活動することもあるのだ。岩石園方面からの道を合わせ、やがて道筋は岩っぽくなり、多数の短いクサリが張ってある。日本山岳耐久レース55km地点なる標示も見た(ハセツネのことかな)。それほど危険箇所とは思えないが、滑落注意の標識が多い(帰宅後調べてみると凍結すると危険らしい)。岩場を過ぎると朽ちかけた建屋を見かける。これが廃止となった大岳山荘で、すぐ上に大岳神社がある。山荘付近で、三人の単独行者に追い越された(この人達はケーブルカーを利用した人達であろうか元気が良かった)。あまりみっともない姿を見せたくないので、神社の前で写真を一枚撮って素通りしてしまった。帰宅後調べると狛犬が独特な形をしているらしい。
 神社前からは登りがきつくなり、地形図の破線とは異なった道筋をたどり、岩場を越すとやっと大岳山山頂で数人が憩っていた。ここへ来てやっと展望が広がる。富士山は言うに及ばず丹沢から大菩薩あたりが展望できた。人の姿を入れずに山頂部の写真を撮るのは難しい。人の多い場所は好きでない、エネルギーを補給して下り始める。 


左: 本殿から少し下って大岳山方面へ(この先で更に分岐あり) 右: このような道筋が多い


左: 橘姫命の石碑(どんな意味があるか不明) 右:鎖場(奥の院の北東)


左: このお堂が奥の院? 右: お堂の左横を通って登りつめた標高点1077ピーク 男具那の峰というらしい ここが奥の院跡? 正面に大岳山 写真後方に青梅市の二級基準点あり


左: 1077からの下り(時には岩場もある) 右: 同じく時には笹も見かける


左: 鍋割山 展望良くない(枝越しに大岳山と御前山?) 右: 大岳山荘の北東に位置する岩場にクサリ多い


左: 大岳山荘(廃止) 右:すぐ傍の大岳神社(狛犬の形が珍しいらしいが後の祭り


展望の良い大岳山 左: 丹沢〜富士山〜雁腹摺山あたり 右: 御前山 左奥に大菩薩嶺
5 大岳山 − 鋸山 − 愛宕山 へいたんな道下るが多い
 大岳山から標高にして100メートルほどクサリを使ったりしながら下ってしまうと平坦な道歩きとなる。標高点1158と1107の小ピークは巻いて通過。御前山と月夜見山分岐を過ぎると鋸山への登りで岩っぽくなる。ここで大岳山方面に向かう単独行の若い女性とすれ違う。13時過ぎなのにどこまでゆくのだろう。鋸山の山頂にはベンチが備えてあるが展望は全くなし。
 この先は特記するような箇所もなくドンドン下ってゆく。標高750付近で愛宕神社1.7kmの道標をみて更に下ると、クサリと鉄ハシゴで下って岩稜を少し登り返すと石祠との石が祀ってある岩峰に達した。この先は時に危険箇所はなく植林の中を急ぎ足で下る。送電線鉄塔とアンテナ塔を越すとすぐに林道に出合い、愛宕神社前の駐車場に達した。この時点で15時43分発の奥多摩駅発の電車を諦めて、愛宕山・愛宕神社へ石階段を登る。愛宕山山頂部には神社と後側には平和の鐘と戦没者慰霊の五重塔をみて、参道と思しき山道を下り、急な石階段を下れば、下山は無事終了。通常ならン何人かに追い越されても不思議でないのに、大岳山以降は追い越されることはなかった。御岳山から大岳山そして愛宕神社へと縦走する人は少ないのかも。
 


左: このような道筋多い 右: 鋸山山頂 (展望なし)


左: こんな根の張った小ピークもあった  右: ひっそりと三角点1046.7


左: クサリと鉄ハシゴを越すと少し厳しくなって 右: 石祠と石像の小ピーク


左: 愛宕神社 右: 参道の急階段


左: 御岳苑地駐車場への分岐(右下へ下る) 右: 駐車場(12月から2月は無料)
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