ひとり山歩き56 : 女夫淵温泉から鬼怒沼・鬼怒沼山を往復してきました。鬼怒沼ではいろいろの花と白根山、燧ケ岳等の遠望を楽しみ、久しぶりにゆったりとした山歩きができました。
鬼怒沼と鬼怒沼山
2002年8月7日(水) 晴れ
1 行程
自宅(3:10) − 女夫淵温泉(5:15/5:30) −八丁の湯(6:25/6:30) − 加仁湯(6:40) − 日光沢温泉(6:55) − 丸沼分岐(7:15) − オロオソロシノ滝展望台(7:40/7:50) − 鬼怒沼(9:20/9:45) − 鬼怒沼山(10:20/10:30) − 鬼怒沼(11:00/11:25) − オロオソロシノ滝展望台(12:20) − 丸沼分岐(12:40/12:45) − 日光沢温泉(12:55) − 加仁湯(13:05) − 八丁ノ湯13:10) − 女夫淵温泉(14:05/14:20) − 自宅(16:50)
2 自宅 − 女夫淵温泉
 最近は県外への遠出が続いたので、今回は県内でまだ行ったことのない地区へということで、鬼怒沼を選んだ。
 今市からR121で川治温泉にでて県道23号で女夫淵温泉を目指すのがもっともオソドックスな行き方。この道は何回か通ったことがあるので、未経験の道ということで、今市から県道245号で栗山村の青柳を目指した。県道245号は特別に難しい道ではないが、山道なのでスピードは上げられない。距離的にはやや短いが、時間はかかってしまったかもしれない。県道23号に出ても、早朝では通行している車は殆ど見かけない。
 女夫淵温泉の駐車場は結構広いが、3割くらいは埋まっていた。これは、温泉客の車が殆どで、登山者のは少ない。
3 女夫淵温泉 − 鬼怒沼  静かな山歩きを楽しむ八丁の湯
 駐車場西側の奥鬼怒林道入口の手前を右に折れて、鬼怒川の左岸を進む。数分で絹姫橋を渡って、山道に入ってゆく。なだらかな山道を進むと、山道崩壊のため鬼怒川左岸の林道歩きとなる。林道も工事中で、歩行者は桟道歩きを余儀なくされる。やがて橋を立て続けに二つ渡り、鬼怒川左岸の紅葉樹林帯を緩やかに進むと八丁の湯に着く。数棟の建物が並んでいる。数名の湯治客が宿の前を散歩していた。
 八丁の湯の先で橋を渡り右岸を歩き始めると、前方に林道の鉄橋が見えて、すぐ先に加仁湯の建物が見え出す。加仁湯の建物の左手を登って、更に鬼怒川の右岸を進むと、すぐに日光沢温泉に着く。これらの温泉の間は緩やかな登りであるが、苦もなく着いてしまう。奥鬼怒温泉郷は鬼怒川の上流に行くほど鄙びた感じがしてくる。何時の日には、日光沢温泉あたりに泊まって、根名草山から金精峠へと抜けてみたいものである。
 日光沢温泉の建屋をつなぐ渡り廊下の下を潜って、アルミ階段を登ると、温泉神社と分岐がある。根名草山への道を見送り鬼怒沼方面へと進む。分岐のわずか先で橋を渡って、広葉樹林の緩やかな山道を進む。橋から約10分の登オロオソロシノ滝(展望台から)りで、丸山分岐を左に見送ると山道となり、急登が始まり鬼怒川から離れてゆく。このあたりは雑木林で、根っ子、小石、窪みと変化が多いが、それほど登り難い道ではない。丸沼分岐からジグザグに急登してゆくと、突然ロオソロシノ滝展望台にたどり着く。展望台の正面の谷向こうに細い滝筋が見える。光線の加減と樹が茂っているため、残念ながら全体を見ることはできない。オロオソロシノ滝と妙な名前が付いているが、説明のひとつもないのは淋しい。
 桧、黒檜、コメツガ等の雑木林の急登が続く。露岩も多く、時々はロープが設置されている。このあたりがこのコース最大の難所。展望台から約30分の登りで、木のテーブルが置かれている休憩所に着く。ここからは奥白根山の頭と、根名草山を間近に眺められる。休憩所のすぐ先からは登りも緩やかになる。その反面、道に水気が増える。所々で水が道の上を流れているが、ぬかるんでいないので歩き難いことはない。トウヒ、シラベ、アスナロ等処々に名札が掛けてある。よく似通った樹木が多いので、名札だけではなかなか覚えきれない。このような静かな所を歩くのがたまらなく良い。笹が煩わしくなり、鬼怒沼100mの標識を過ぎると、突然前方が開けて、鬼怒沼に到着する。湿原の入口の説明板に次のようなことが書いてあった。
標高約2100m、尾瀬ヶ原より約600m高い、日本有数の高層湿原で鬼怒川の源流。東西410m、南北720m、池塘大小250。ひとつの火口が埋没、隆起してできた。


4 鬼怒沼 − 鬼怒沼山 奥白根山、根名草山、燧ケ岳を間近に眺める 草花が目鬼怒沼と奥白根山を楽しませてくれる
 前方から高年の夫婦が戻ってくる。しばし立ち話。加仁湯を5時に出てきて、これから戻るとのことであった。かなりの年配のようであるが、とてもお元気な様子。鬼怒沼から尾瀬に抜けて、燧ケ岳や至仏山に登ったの昔話をうかがう。
 湿原の中ほどまで進み、振り返ってみると奥白根山根名草山が素晴らしい。根名草山は登ったことがあるが、こんな間近から眺めるのは始めて。登った時よりかはるかに急峻に見える。右手に鬼怒沼山が見える。あまり食欲(?)をそそられる山でないが、最も高いところに登って見ないわけには行くまい、と沼の最北端を目指す。左手に、完全な双耳峰である燧ケ岳が目に飛び込んできた。手前には物見山が見えるが、鬼怒沼山と同じ様相をして鬼怒沼と鬼怒沼山は後方に隠れているいる。こちらは省略する。木道からはワタスゲ、タテヤマリンドウ、キンコウカ等の草花が楽しめる。
 鬼怒沼山へは湿原の最北端の東西に走る山道を右(東)に進む。手前の2141mピークを巻くように通過する。途中で、女峰山と太郎山がチラット見えたが、そこ以外は全く展望がない。2141mピークのまきみちを下り、鬼怒沼山の標識を見て、右へ折れて登りにかかる。踏跡はしっかりしているので迷うことはない。10分足らずの登りで山頂に達する。山頂はとても狭く、3人が立つのがやっと。標識と三等三角点があるだけ。樹林の中で見通しは利かないが、奥白根山だけが見ることができる。その他は木の枝の間から男体山の頭らしいのが窺える程度。長居は無用、給水してもと来た道を戻る。
 鬼怒沼に戻ってみると、三々五々数グループを見かける。鬼怒沼を留守にした1時間余りの間にこんなに賑うとは思ってもいなかった。矢張り中高年者が多いが、夏休みのせいか、学生らしい若者も交じっているようであった。
5 鬼怒沼 − 女夫淵温泉  
 下り始めて30分位の間に、4組とすれ違う。下るに連れて、高校生らしいグループが目に付いてくる。若者らしく元気に登って行くの見ると気持ちが良い。軽装でこれで山歩きをするのかというグループもなかには見かけた。何箇所かに設置されている注意標識にもあるように、山をなめてはいけません!
 オロオソロシノ滝展望台では往路では光線の加減でうまく写真が撮れなかったので、復路にと期待して行ってみたら、ガックリ!20人位の学生グループ(大学生から高校生くらいの混成)が展望台で宴会でもしているかのごとく独占しているではないか。写真どころではなく、そのまま通過する。先週、吾妻山で出会った統率のとれた学生グループとは雲泥の差。リーダーさんしっかりしてくださいよ!
 復路は、丸沼分岐で給水しただけでノンストップで、女夫淵温泉まで戻る。駐車場には、今朝と同じ位の車が停まっていた。久しぶりの短時間コースなので、矢張り疲労度少ないようだ。 
6 女夫淵温泉 − 自宅
 往路はオーソドックスに川治温泉、今市経由で帰ることにする。距離的には約10km長いが、最近(?)開通した竜王峡ラインとR121の有料道路を使用したこともあって、思ったより早く帰宅できた。それにしても下界は暑い!
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