ひとり山歩き569 : 剣桂から甲子山、須立山、三本槍岳、赤面山と周回してきました。甲子山から赤面山の間は、紅葉が見頃になっていました。例年よりは一週間程度早いようです。
剣桂から甲子山(1549)〜須立山(1720)〜三本槍岳(1916)〜赤面山(1701)周回
2014年9月27日(土) 晴れ
1 行程
@コースタイム : 自宅(0:10) = 剣桂駐車場(2:15/2:25) − 甲子温泉登山口(3:15/3:20) − 猿ケ鼻(4:50/4:35) − 甲子峠分岐(5:35) − 甲子山(6:00/6:10) − 新旧道分岐(5:35) − 坊主沼避難小屋(7:25) − 主稜線出合(7:40) − 須立山(9:05/9:10) − 三本槍岳(10:30/10:45) − 赤面山分岐(11:25) − 赤面山(12:25/12:40) − 廃白河高原スキー場分岐(13:15) − 標高点1150(14:35) − 三角点1052(15:25) − 剣桂ハイキング道分岐(青少年自然の家)(15:40) − 剣桂駐車場(16:20/16:40) = 自宅(18:35)
Aルートマップ
B写真集

2 自宅 − 剣桂
 今年の夏は、天候不順で山行回数が少なく、身体が鈍ってしまった。9月に入って、やっと天候も落ち着き月8日に立山、9日に白山に遠征してきた。帰宅二三日後に、持病とも言える踵を痛めて(踵骨滑液包炎)山どころか歩くのもままならずの状態になってしまった(4年前から毎年7〜9月に発症、その他の時期にはなし)。約2週間で痛みもとれたので、23日にリハビリを兼ねて鶏頂山に登ってきた。再発はないようなので、本格的な山行に復帰することにした。今月は長野、山梨に遠征することにしていたのだが、踵に一抹の不安があり地元に近い山に計画を変更。
 11年6月7日(ひとり山歩き441)に甲子山、須立山、三本槍岳、赤面山を縦走した際、紅葉の時期に歩いて見たいと考えた。昨年の10月上旬に実施すべく計画したが、都合と天気がマッチせず涙を呑んだ。ネット情報から紅葉は例年よりも一週間程度は早めと読み、踵の故障再発が心配だが決行することにした。本日は土曜日で原則として休日には山行はしないのだが、紅葉狩りには絶好と実行することにした。3年前よりは体力の衰えで確実に歩行速度は遅くなっている上に、故障上がり(?)ということもあって、1時間早めにスタートするとにした。栃木県内の山行では高速道は使うことはないが、スタート地点の剣桂までは約110kmだが県外ということで一部高速道を利用。白河ICからは国道289号で約17km走って、甲子温泉への旧道を700メートル程進むと剣桂駐車場に達した。ここをスタート地点に選んだのは本日のコースで標高が一番低く、下山後に下りが続くから。車載温度計11度(屋外実質10度程度)

3 剣桂 − 甲子温泉 − 甲子山 ー 須立山 − 三本槍岳   紅葉は例年より1週間程度早いようだが、グッドタイミングで満足 
 今回のルートは11年6月7日(ひとり山歩き441)と全く同じなので、コースの概要はそちらを参照願う。今回は紅葉の状態を主に記述する。
 剣桂から甲子温泉の旧道は工事のために通行止めになっていた。早朝に歩くには支障なし。甲子温泉の大黒屋に到着時はまだ真っ暗で写真も撮れず。一度通っているので迷うことなく、大黒屋を通り抜けると登山道ですぐ先が阿武隈川でコンクリート橋をわたると山道になる(注:08年9月8日に甲子トンネルが開通するまでは車の通れない国道289号だった)。登山道は地形図のように大きなジグザグ登りでなく、振れ幅の小さなジグザグを繰り返しながら登ってゆく。真っ暗な中をヘッデン頼りに歩くのは、周辺が見えないから気が散らず、急勾配もさほど感じず楽に登れるので大好き。周辺が見えないので、確認のために立ち止まることが多い。ICレコーダーに記録するときも足元が覚束ないので立ち止まることが多く、歩行速度があげられないのが欠点。ジグザグが終わると尾根形が明瞭となり、猿ケ鼻の道標をみる。このあたりは未だ色づきを感じない。
 猿ケ鼻からも道筋は明瞭で歩きやすい。甲子峠分岐でヘッデンを格納。このたりで少し色づき始めている程度。勾配がきつくなるとロープやクサリが設置してあるが、雨等で足場が悪くなければ使う程ではない。甲子山山頂からの展望を期待していたが、霧で遠望利かず。時々青空が見えるので天気は心配なし。山頂付近はかなり色づいているので先が楽しみ。


11年6月7日撮影(今回は暗くて写せなかった) 左:甲子温泉・大黒屋 右: 本館の前を通って、この先が登山口


左 : 甲子峠分岐 右: このあたりから色づき始める


左: 甲子山山頂 期待に反して霧で遠望利かず 右: 山頂付近から色づく
 甲子山から灌木帯を50メートル程下ると、縦走路の新旧道分岐にたっした。ここは前回通り新道を南に進む。新旧道分岐からは緩やかに登ってゆく。途中で小さな沢(涸れ沢含め)が多い地点を過ぎると、急斜面にロープが設置してあり、その助けを借りる。紅葉はまだ先で黄色に色づいている程度。坊主沼避難小屋でみる旭岳山腹の紅葉はもう少し先が見頃の感じ。避難小屋周辺はけっこう目を楽しませてくれた。
 避難小屋から僅かに下って、旧道を合わせると旭岳稜線のトラバースとなる。一部区間は、ネマガリダケを踏んでの歩きとなる。ネマリダケのトラバースは滑って歩きづらい、しかも露で濡れているので滑って始末が悪い。この藪は前回(3年前)歩いた時も同じだった。旭岳から三本槍岳に連なる主稜線出合でほっと一息。この先は藪こぎはないが、露を含んだ灌木枝が接触し、上半身がずぶ濡れ(下半身は濡れず)となる。早朝に歩くときは雨具を着用したほうが良さそう。
 標高点1638あたりからは紅葉は鮮やかになり、目の保養にはなるが、足取りは遅い。幸いに踵に痛みを感じないのが救い。前方の須立山の紅葉が素晴らしい。大倉尾根は遠いのと光線の関係かパッとしない。須立山北鞍部で振り返ると、旭岳が姿を現していた。三本槍岳までに旭岳はあまり姿を現さなかったのだが、運良く写真におさめる。須立山の北斜面は急勾配でしかも登山道はガレでロープが展張してある。120メートルを登るのに約30分要した。このロープがなかったら1時間で登れたかな? 苦労した甲斐があった須立山山頂からは360度の素晴らしい展望が待っていた。残念ながら旭岳はまたしてもガスの中。これから進む三本槍岳、スダレ山から赤面山あたりの様子も窺えた。。


左: 縦走路(旭岳の真東)の紅葉 右: 旭岳東斜面の紅葉(避難小屋付近から)


左: 坊主沼避難小屋の紅葉 右: トラバースのネマガリダケ(本日唯一の藪こぎ、濡れたネマガリダケは滑って悪戦苦闘、区間は短い・・・3年前と変わらず)


標高点1638付近から 左: 須立山 右:大倉尾根


須立山北鞍部付近から 左: 須立山(中央の筋はガレた登山道、ロープあり) 右: 振り返って1638と旭岳(珍しく姿を現した)


左: 須立山北斜面のガレ道と山頂まで続くロープ・・・ロープなしでは登るのもきつい急斜面 右: 須立山山頂 右奥は大倉尾根


須立山山頂から 左: 大倉尾根方面 右: 三本槍岳方面 

 須立山で前回に比べて約1時間遅れで1時間早出した分を使ってしまった。この調子だと(前回は赤面山分岐からのトラバースで失敗して50分ロス・・・これを補正して)、駐車地に戻るのは踵の故障が再発しないとして・・・うーん!?頑張らなくちゃ。撮影箇所を少し減らして急がねばと、鞍部の鏡ケ沼分岐目指して下ってゆく。標高点1638までに濡れた上半身も乾いて気分は快適、足どりは遅遅。おまけにカメラのレンズカバーが充分開かずに何度も開閉を繰り返したりで、余分な時間を要する始末。
 鏡ケ沼分岐から遅れを取り戻すべく、下向きで懸命に登ってゆく。標高1800あたりで下ってくる方に声を掛けられる。HPにも殆ど姿を載せていないのだが、小生のことを気づいたようで「みー猫です」との名乗られた。びっくりするとともに感激!! お互いに何度かブログのコメントやHPの掲示板に書き込んでいたので、初めてのような感じがせずに話が弾む。もっと長く話をしたかったのだが、明るいうちに下山せねばという焦りもあったので、失礼させてもらった。みー猫さんは自分とは逆回りで、しかも旭岳にも登ったとのこと、ブログでその健脚は知っていたいが、驚くばかり。
 大峠分岐まで登ってゆくと、何人かが下ってきた。三本槍岳山頂に到着してびっくり。山頂部は人ひとまた人で、座る場所もないくらい。休日にあまり山に出かけないので、栃木の山でもこんなに人が多いとは知らなかった。まるで北アルプスに行ったみたい。ここまで前回に比べて70分遅れ。

左: 須立山と鏡ケ沼 (この少し前に、みー猫さんに出逢う) 右: 大峠への稜線、中央が1826(左下と右上の黒色部はレンズカバーが充分開かず)


左: 三本槍岳から大倉尾根 右: 山頂 人ひとまた人


三本槍岳から 左: 大峠への稜線(中央に頭を出しているのは須立山、旭岳はガスの中)右: 朝日岳方面(茶臼岳はガスの中)
4 三本槍岳 − 赤面山 − 剣桂 廃白河高原スキー場分岐から先は紅葉は未だ
 三本槍岳からの下山は登る人が多く、道を譲ったり譲られたり。スダレ山の紅葉が素晴らしい。北温泉分岐からは峰の茶屋方面からの人に比べると北温泉方面からはグッと少なくなる。赤面山分岐から赤面山への途中で三脚を手持ちした人に出逢っただけ。トラバースは一部ガレがあるがほとんどは笹の中の道。前回は残雪で滑って少し滑落して思わぬ藪こぎの苦労をしたが、今回はノートラブル。紅葉を楽しみなが赤面山山頂にたどり着くと、団体が下山する直前ですぐに二三人の静かな山頂となった。ここでやっと甲子山〜旭岳〜須立山の三役揃い踏み。ここまでの遅れは75分で三本槍岳からはほぼ前回並みで歩けた。
 赤面山からは下るに連れて赤色は少なくなり黄色のみとなる。廃白河高原スキー場分岐から先はその黄色もだんだん薄くなる。途中で先刻の団体を追いこす。標高点1150をから下った那須甲子道路へのエスケープ分岐地点で70分の遅れ。三本槍岳からはほぼ前回並みで歩いている。この分岐から西へ少し進むみ、沢を渡渉してゆるやかに登ってゆくと三角点1052(地理院地図の旧版には記載されていなかった)に達する。ここからは歩きやすい道筋を下ってゆくと舗装道に出合う。これを下るとすぐに那須甲子少年の家に達する。ここを左に折れ剣桂ハイキング道に進む。途中で赤ペンキ/黄ペンキコースに分かれるが、赤ペンキコースを下ってゆくと国道289号に出合う。15分の舗装道歩きで、無事に剣桂駐車場に戻れた。エスケープ分岐からは安心したせいか、歩きが遅くなり結果的に前回よりも90分遅れとなってしまった。今日は踵の痛みも再発せず、紅葉を楽しみながら全工程を歩き通したことに満足。

三本槍岳からの下山途中で 左: スダレ山 右: 三本槍岳(東側)


左: 赤面山分岐トラバースから赤面山 右: 手前鞍部から赤面山


左: 赤面山からスダレ山、三本槍岳方面 右: 先行下山する団体


赤面山から 左: 茶臼岳、朝日岳 右: 須立山〜旭岳〜甲子山


左: 那須甲子道路へのエスケープは左へ 右: 渡渉 (登山道は左上へ)


左: 那須甲子少年自然の家、剣桂へはここを左へ 右: 国道289号出合(赤ペンキコース)


剣桂

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