ひとり山歩き567 : 別当出合から砂防新道で白山に登ってきました。登山道の整備度は抜群で、今までに登った百名山の中でも最高級にランクします。弥陀ヶ原からは好天と相まって展望を楽しむ事が出来ました。平日にもかかわらず登山者は多く、室堂泊りあるいは日帰りの登山者(下山者)が途切れることはありませんでした。
白山(2702)登山
2014年9月9日(火) 晴れ
1 行程
@コースタイム : 室堂出合駐車場(2:15) − 別当出合センター(2:25) − 中飯場(3:25/3:30) −甚之助避難小屋(5:40/5:50) − 黒ボコ岩(7:25) − 弥陀ヶ原(7:30) − 室堂センター(8:05/8:20) − 御前峰(9:25/9:40) − 室堂センター(10:20/10:30) − 黒ボコ岩(10:55) − 甚之助避難小屋(11:50) − 中飯場(13:15) − 別当出合センター(14:05/14:10) − 別当出合駐車場(14:10/14:30) = 白山温泉永井旅館(14:45/15:30) = 自宅(9/10 1:50 途中SAで2時間仮眠)
Aルートマップ
B
写真集

2 出発前
 1時頃に駐車場に車が到着、ヘッデンを点けてすぐに出発したようである。3時頃の出発を予定していたが、朝食としてアンパンを一個かじって準備に入る。先刻の車の他には隣に1台、その隣に一台(前夜出発準備中にやってきた)を合わせて上段の駐車場には数台。前夜が中秋の名月だから、今はその続きで駐車場は明るく照らされている。2時15分の出発、これは普段の起床時刻とほぼ同じで全然苦痛を感じない。むしろ気分は爽やか。

3 別当出合 − 砂防新道 − 白山・御前峰  登山道の整備度は抜群
 ヘッデンを点けて駐車場の端にあると登山口に進む。明瞭な山道で迷うような場所はない。約10分で別当出合センターに到着。ここにも駐車場があるが進入禁止となっている。何か行事のあるときだけ使用なのかも。センターに寄って用意してきた登山カードを投函して、別当出合登山口に進む。往路は砂防新道を辿るので、帰路に使うかもしれない観光新道を左に見送り鳥居を潜って別当谷にかかる吊橋を渡る。明瞭な登山道を進むと、すぐに左手に通行禁止の看板を見て更に進むと丸太留めの石階段がしばらく続く。下山専用ルート分岐まで石岩階段は続いた。これから先、いちいち説明しないで済むようにここでまとめて書いておく。白山登山道(少なくとも砂防新道経由)では、道筋はよく整備(岩階段、石畳、短い木道など、自然要因としては水はけが良く泥濘は皆無で、滑るような場所もなかった)されていて、特別な危険場所は言うまでもなく、非常に歩きやすい。この整備度は最高水準に位置する。昨夜は中秋の名月で、通常のヘッデン照明よりも明るく、後方から誰かが追って来ているような錯覚。中飯場には立派なトイレが設置してある(これだけ整備されているのに駐車場にトイレがないのは不可解)。
 家にあったガイドブックを読んでいたら、中飯場の先で砂防工事用の車道を二回横断すると書いてあった。いつになっても道路横断なんてない。復路で地形図をよく見たら車道はトンネルになっていることがわかった(古い地形図では、ルートが今よりは東にあり、確かに二回道路横断するようになっている)。登山道の道標も多数設置してあり、今どのあたりにいるか判断しやすい。標高1730で別当覗の道標が目についたが、何も見えない(復路では気付かずに素通りしてしまった)。標高1850あたりで、工事用と思われる小屋から動力音が聞こえた。甚之助谷の法面補修工事のようだ。途中でベンチを二箇所で見ながら更に登ってゆくと明るくなり、甚之介避難小屋に達した。トイレを利用して小休止していると、中から単独行者(後刻、身軽な格好で追い抜いていった)と夫婦(これから下山)の三人が現れた。小屋からは荒島岳が見えるはずだが、生憎ガスの中。
 ここでヘッデンを格納して、通常の昼歩きとなる。避難小屋から約30分登ると南龍ケ馬場(1.0km)・エコライン経由室堂(2.4)分岐に達した。ここは室堂へ直行(2.0)する。分岐からは勾配が緩み、トラバース気味に登ってゆくと道筋に太い黒のゴームホースを見かけるようになり、二箇所で取水場を見た。ゴムホースは途中で千切れていたりするので工事で使用した名残りだろう。更に進むとジグザグになり、霊峰白山延命水に達した。備え付けの容器でがぶ飲み。このあたりは花が多いようだ。大岩を仰ぎながら登ってゆくと、黒ボコ岩で観光新道の分岐(復路でこれをたどる元気が残っていればよいのだが)。このすぐ先が弥陀ヶ原で前方に御前峰が見えるようになった。 

左: 別当出合登山口(砂防新道は直進し吊橋を渡る、観光新道は左へ) 右: 中飯場のトイレの上に中秋の名月


左: 甚之助避難小屋 右: 荒島岳は左手中央なのだがガスの中?


左: 延命水手前から別山 右: 延命水


左: 黒ボコ岩(観光新道分岐) 右: 弥陀ヶ原 前方に御前峰
 弥陀ヶ原の木道を歩いてゆくと、盛んにヘリコプターが室堂センターへ工事資材を運搬していた。木道の終端がエコラインの分岐で、この先は灌木帯の中の登山道を登る。相変わらず登山道の整備状況は良好。登るにつれて室堂泊の下山者が増える。今までに甚之助避難小屋宿泊者に追い越されただけ。室堂センターには大勢いて、デポ中のザックを多数見かける。軽くエネルギーを補給して御前峰に向かう。
 これから登る人も下る人も荷物が小さくて楽そう。登る途中で右(東)に御嶽山らしい山が見えたりするが、このあたりは馴染みがないのでよく分からない。大きなザックを担いだ別当出合発の登山者らしい二人組に抜かれた。やっとの思いで御前峰山頂に達した。まずは石垣で囲まれた白山奥宮の前を通って三角点に登る。風が強くて油断すると吹き飛ばされそう。次に山頂部を移動して方位盤に行くと更に風が強く、カメラを構えるのがやっと。吹き飛ばされないように方位盤に肘を置いて撮影しようとしたら、方位盤が揺れている感じ。北ア方面の写真を撮って奥宮に退避。この頃になると大きなザック組がどんどん登って来た。
 駐車場から御前峰まで6時間と踏んでいたが、計画よりも1時間も遅れてしまった。これから池めぐりコースで室堂センターに下る予定だったが、あまりにも風が強いので自重して往路を戻ることにした。

室堂センター直下から 左: 弥陀ヶ原・別山方向 下山者とすれ違うようになる 右: 御前峰方面(室堂センターは隠れて見えない)


左: 室堂センター 右: 社務所の右手から御前峰へ


左: 高天ヶ原 右: 室堂発の登山者(?)がこれから増える

白山奥宮(強風対策か石垣で囲まれている)


左: 槍ヶ岳〜穂高岳(奥中央) 右: 乗鞍岳(左)と御嶽山(右) 強風で立っているのがやっと


山頂から 左: 大汝峰(左)と剣ヶ峰(右)中央に翠ケ池 右: 室堂センター

4 下山
 室堂センターに下って行くに連れて登山者は多くなる。室堂センターから先は、登山者はますます多くなる。下山者も多くそのうちに誰が小屋泊りで誰が日帰りかわからなくなる。弥陀ヶ原を通りすぎて、黒ボコ岩で観光新道を下るか少しばかり思案。別当出合まで砂防新道で5.1km、観光新道で5.2km。距離は殆ど同じだが、ガイドブックによると往路の砂防新道の登りは3時間40分、観光新道の下りは3時間20分とある。観光新道の下りは砂防新道よりもきついと判断して、往路を戻ることにした。 甚之助避難小屋によると10人以上が憩っていた。中飯場の上部で柳谷導流落差工なる初めて見るタイプの砂防ダム工事現場が見えた。
 登山者とは中飯場付近までひっきりなしに出逢った。別当谷にかかる吊橋を渡って、室堂センターに無事戻って、自販機でコーラを買って喉を潤す。更に10分で駐車場に戻った。復路は約4.5時間、往復で約12時間。自動車の運転時間に比べたら短い短い!!

柳谷導流落差工 左: 全体 右: 下部拡大



左: 別当出合登山口 右: 別当谷にかかる吊橋
5 帰路
 駐車場から5km下った白山温泉永井旅館に寄って汗を流す。これから先はカーナビ任せで約500kmの長丁場。夜間割引を利用するために、途中のSAで2時間ほど仮眠して、帰宅は午前様。家の車庫で荷物を下ろす際、カメラをコンクリートの上に落としてしまった。カメラがレンズを認識しなくなってしまった。修理に2、3万円掛かりそう・・・3月に買ったばかりなのに、イテテ!!
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