ひとり山歩き556 : 霧降滝駐車場から霧降隠れ三滝、大山経由で霧降高原ハウスまで行き、復路は戊辰の道経由で駐車場に戻りました。往路は滝や展望が楽しめる変化に飛んだコースですが、復路は展望もなく単調な笹道歩きとなります。今の時期はヤマツツジが各所で楽しめました。
霧降隠れ三滝〜大山〜戊辰の道
2014年5月19日(月) 晴れ後曇り
1 行程
@所要時間 : 自宅(3:10) = 霧降滝駐車場(4:20/4:40) − 霧降滝観瀑台(4:45/4:55) − つつじケ丘(ハイキングコース入口)(5:05) − 丁字滝(5:45/5:50) − 玉簾滝(6:00/6:05) − マツクラ滝(6:35/6:40) − 猫ノ平(7:05/7:10) − 大山(8:10/8:25) − 合柄橋(9:10) − 戊辰の道分岐(9:20) − 霧降高原ハウス駐車場(10:10/10:25) − 戊辰の道分岐(10:50) − 六方みねの石祠(11:10) − 舗装道歩き(11:40/11:45) − つつじケ丘(12:35) − 駐車場(12:45/12:55) = 自宅(14:35)
Aルートマップ 
B写真集

2 自宅 − 霧降滝
 今シーズンの残雪歩きはおしまいにした。自分の経験から今の時期はマダニが最も活動する時期で、藪こぎは避けよう。ツツジ見物で人の多い山も嫌だし、そんなことを考えていると行く山がなくなってしまう。霧降高原へ行くたびに、いつかは行かねばと思っていた大山ハイキングコースに併せて霧降隠れ三滝見物に行ってみよう。一人でわざわざ行くような場所でもないので、かみさんを誘ってみたら強烈な肘鉄を食らう。そんなら一人で行ってみっか。復路は戊辰の道なるルートで戻ることにする。更にはいつも横目に素通りの丸山へ登っても10時間程度で通常の行動時間内。
 大山ハイキングコースのスタート地点がつつじケ丘でヤマツツジが盛りのようだ。いつものように明るくなったら歩き出すという考えで、霧降滝の駐車場に到着した時には、他に車を1台見るだけだった。(8度)

3 霧降隠れ三滝 − 大山 − 霧降高原ハウス
 駐車場付近のヤマツツジは見頃のようだ。ハイキングから戻る頃には、霧降滝の観瀑も混雑している可能性が高いので最初に見物を済ませておく。石畳の多い遊歩道を緩やかに5分も下ると霧降滝観瀑台に達する。樹木が茂り滝の全容が見えないのが残念。来た道を戻りつつじケ丘方面へと進むとヤマツツジが出迎えてくれる。つつじケ丘で大山ハイキングコースの案内板を見てヤマツツジで赤く染まる遊歩道へと進む。
 すぐにツツジは少なくなり、ポツポツと見えるだけになってしまった。植林から広葉樹林になると長い丸太階段(土が流れてしまいとてもじゃないが歩く気になれない)の脇を下って、沢(霧降川)に達すると「隠れ三滝」の小標識を見て、先々にはこの程度の標識しかなそうで喚起する。木橋で左岸に渡るとすぐ先で、左はマツクラ滝1.4km大山3.3km、右は大山3.2kmの道標を見る。大山ハイキングコースは右へ進むのが本道のようだが、三滝をめぐるために左へと進む。遊歩道は明瞭で歩きやすいが、踏跡が多いので惑わされないこと。先刻の道標から約10分で遊歩道の左手に丁字滝入口を示す小標識を見る(うっかりすると見逃してしまいそう)。分岐から約5分で霧降川の枝沢に落ちる丁字滝に達する。滝の落差(定義を知らないが)は素人には読めないが10メートルはなさそう。踏跡を見つけて滝壺に下りてみたら滝の全容が見えなくなってしまった(下りて見るほどの価値はない)。
 丁字滝分岐に戻って霧降川の左岸を2分ほど進むと小さな標識が玉簾滝へと案内してくれる。5分程度で玉簾滝に達する。玉簾滝は霧降川本流の滝で、遊歩道に戻ると休憩所の東屋が設置してある。その看板によると、落差6m、幅20mとあった。左岸の遊歩道沿いに古い有刺鉄線が張ってあり、休憩所から約15分で道標があり、大山は右(東)へ2.1km、マツクラ滝は直進0.2kmとあった。三滝最後のマツクラ滝目指して直進すると、すぐ先で牧場の管理舗装道(右手はゲートで通行止め)を横切ると、霧降川に出合う。先刻の玉簾滝と同じくマツクラ滝も本流にあると思い込み川筋を遡る、様子がおかしいので地形図を確認すると枝沢にあるのが分かり、もとの場所に戻ると小さな木橋が見えた。これを渡って枝沢を遡るとすぐにマツクラ滝(落差20mという)に達した。


左: 霧降滝駐車場付近 右: 霧降滝(観瀑台から)


左: 大山ハイキングコース入口(つつじケ丘) 右: ハイキングコース案内図(隠れ三滝含まず)


左: 隠れ三滝コース分岐 右: 丁字滝


左: 玉簾滝 右: マツクラ滝
 先刻の道標まで戻って大山方面に進むと、遊歩道は笹のはみ出しが増えてきた。有刺鉄線の前に踏み台を見る、なんの目的で設置してあるか分からずに左手へと薄い踏跡を追う。牧場の管理道の擁壁上に出て踏跡は消えてしまった。遅まきながら先刻の踏み台は有刺鉄線の跨道橋(?)だということが理解できた(この先で何度も現れる)。踏み台まで戻るのは癪、方向を併せてヤブをこぐと、有刺鉄線に出合い、緩んだ箇所で跨ぐと遊歩道に復帰出来た。笹道を進み、標高950あたりで踏み台を跨ぐと勾配は緩み猫ノ平に達した。ここは牧場の南端の平坦地で、鳴虫山〜夕日岳〜丹勢山~男体山〜赤薙山〜大山が展望できた。
 牧場東端部の遊歩道を展望を楽しみながら緩やかに登ってゆく。突然、牧場管理舗装道歩きとなる。このあたりからは赤のヤマツツジに混ざって紫のミツバツツジを目にするようになる。舗装道を道なりに進み、開放のゲートを過ぎると前方に赤薙山を間近に見るようになった。舗装道はまだ先に続く、様子がおかしいので地形図を見ると、大山への分岐をかなり通り越しているのが判明。舗装道を戻ると、道路の北側のフェンスに狭いゲートがあり、その奥に道標が目に入った。先刻は楽な舗装道歩きで注意力が緩慢となり、このゲートと道標を見逃してしまったのだ。登山道や道路歩きは注意力が散漫となり苦手だ。藪こぎでこんなミスをしたら、労力が倍返しになるから、しょっちゅうコンパスを当るから道歩きに比べたらミスは少ない。でも最近は頭がぼけてきたのか、藪山でもミスすることが多くなったような気がする。ゲートをすり抜け(やっと通れる程度)て笹道を進み、何度目かのフェンス跨ぎで大山に達した。ここは牧場の最高部で北東端に位置する。
 展望を楽しみながらエネルギーを補給する。展望は猫ノ平からとほぼ同じで、鶏鳴山から赤薙山、丸山が展望できる。天気は申し分なしで、これなら丸山にも登れそうだ。

左: 鉄条網を跨ぐ踏み台 右: 猫ノ平


猫ノ平から 左: 男体山と赤薙山・丸山 右: 大山



左: 夕日岳〜薬師岳方面 右: 牧場内の出入り(やっと通れる程度の幅)


左: ミツバツツジが初めて目に入った(舗装道出合) 右: 舗装道を歩いていて見逃した牧場内への出入口


大山から 左: 男体山と赤薙山 右: 鶏鳴山〜鳴虫山〜夕日岳〜丹勢山方面
 地形図の破線に沿って牧場のフェンス沿いに北西へと進むうちに踏跡が消えてしまった。地形図の破線方向に軌道を修正してみたが、遊歩道は見つからなかった、再びフェンス沿いに軌道修正して下ってゆくと、古い有刺鉄線の残る浅い涸れ沢に下ってしまった。じっくりと地形図を見て南に戻るように沢筋をたどると、遊歩道に復帰出来た。この地点に有刺鉄線を跨ぐよう注意書きがあった。家に帰って、ヤマレコ記録でGPS軌跡を調べると、遊歩道は大山からまっすぐに西に進んでいる。大山で地形図を読んだのが大間違いだった。遊歩道や登山道はあまり下手に地形図を読むよりは自分の目で周辺を確かめたほうが良いようだ。
 下生えは低い笹だが、遊歩道は明瞭で以降は外すような場所はない。高原ハウス1.4kmの道標を見て涸れ沢を渡り、方向を西から南西に変えて数分進むと合柄橋の道標(高原ハウス1.3km)で、涸れ沢(霧降川)を渡る。昔はこんな場所に橋がかかっていたのかな? あるいは単に地名なのかな(検索すると、栃木県塩谷町と宮城県色麻町に地名として出てくる)? 合柄橋から南東に登り返すと崩落地となり、ここを過ぎると戊辰の道分岐である。この道は復路で通ることにして、まずは高原ハウスに進む。分岐からは結構ハードな登りとなる。途中で男女4人組、続いて女性2人組、男性単独行者とすれ違う。どうやらバスで高原ハウスまで来て、大山ハイキングコースを霧降滝まで下るのがこのコースのスタンダードのようだ。スタート時は赤のヤマツツジだったのが、このあたりになると紫のミツバツツジに完全に変わってしまった。霧降道路下をくぐる際、コンクリート壁に井上昌子の落書きがあった。まだ、残っているのだ。山歩きを始めた(2001年)頃に下火にはなっていたが、あちこちの山で見かけたのだが、今でもこんな落書きがあるなんて思いも寄らなかった。
 高原高原ハウスが近づくにつれて、紫が目の保養になるが、曇り空となってしまい丸山の山頂部はガスで隠れそう。高原ハウスの第二駐車場でザックを下ろしてエネルギーを補給。丸山ハイキングコースは2時間も見ておけば十分だが、曇天では登る気が起きない。


左: 合柄橋の道標 右: 涸れ沢(霧降川)を渡る・・・橋がないのになぜ合柄橋という?


左: 霧降高原ハウスが近づくと紫色が目につく 右: いつのまにか曇って丸山に登る意欲がなくなってしまう(大山からは晴れてよく見えたのに)


第二駐車場から 左: 霧降高原ハウスと丸山 右: 小丸山(展望台へは1445段の階段を登る。意欲もなくなってしまった)

4 霧降高原ハウス − 戊辰の道 − つつじケ丘 
 高原ハススから戊辰の道分岐までは往路を戻る。分岐からは、戊辰の道をたどることにする。笹道だが道筋は明瞭で迷うような場場所はない。展望は戊辰の道分岐から少し下った地点で大山を展望するだけ。途中に六方みねの石祠で説明板と石祠2基を見る。その他には戊辰戦争を彷彿させるようなものはない。ツツジは途中までミツバも見えたが、六方みねの石祠を過ぎるとヤマツツジに変わる。
 下って沢を渡ると少し登り返して再び下ってゆくと、舗装道に出合う。往路のハイキングコースとは異なり道標は皆無で、戊辰の道が何処へつながるかわからなくなる。右(西)に行けばすぐ先で破線道に出合うかもしれないがあてにならない。ここは左(東へ舗装道を進めば、往路でマツクラ滝へ行く時に横切った場所に着くはず。ここは確実と思われる左へ進んだ。案の定、数分の舗装道歩きで見覚えの場所に達した。この先は隠れ三滝には寄らずに往路をたどり、つつじケ丘に戻ることができた。早朝とは様子は全く異なり、つつじケ丘の狭い駐車地は車で埋まり、見物人でごった返していた。ヤマツツジを眺めながら霧降滝駐車場に戻ると、つつじケ丘以上の混雑。ちょうど10時間のハイキング、丸山に行けなかったのが残念だが、いつでも行ける(いつでも行けるは行かないの裏返し)。いつか積雪期にでも行ってみよう。

左: 戊辰の道分岐の説明板 右: 戊辰の道のスタート


左: 大山(戊辰の道分岐付近) 右: 同じく道筋


左: 六方みねの石祠 右: 紫は消えて赤となる(六方みねの石祠ふきん)



左: つつじケ丘から霧降滝駐車場方面 右: 霧降滝駐車場手前
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