ひとり山歩き549 : 菅平牧場から中尾根で四阿山をピストンしてきました。気温上昇で雪の締りはあまり良くありませんでしたが、ワカンなしで歩けました。尾根筋と山頂からの展望を十分楽しめました。
菅平牧場から四阿山(2354)
2014年3月24日(月) 晴れ
1 行程
@所要時間 : 自宅(1:35) = 菅平牧場管理事務所前駐車場(5:20/5:35) − 四阿山登山口(5:45/5:50) − 小四阿(1919)(7:45) − 中四阿(2106)(9:05/9:15) − 根子岳分岐(10:50) − 四阿山(11:15/11:50) − 根子岳分岐(12:05/12:20、10分ロス) − 中四阿(13:20/13:25) − 小四阿(14:05) − 四阿山登山口(15:25) − 駐車場(15:35/15:50) = 湯楽里館(16:40/17:15) = 自宅(19:55)
Aルートマップ 
Bウォッちず : 菅平牧場事務所前駐車場  小四阿  中四阿  四阿山
C写真集

2 自宅 − 菅平  カーナビ設定ミスで、あずまや高原ホテルでなく、菅平牧場へ
 人出の多い三連休の山は避けて、本日(月曜日に)行くことにした。第一候補は那須岳だが、強風が気になる。第二候補としては先日浅間山(前掛山)から見た四阿山とする。どちらに行くかは、零時ころの現地の気象を調べて決めることにして床に入った。零時に起きて調べると、那須岳ロープウェイ付近の風速は5〜10m/秒でとてもじゃないが、行く気になれない。
 事前に四阿山の積雪期の登山ルートを調べておいた。あずまや高原ホテルから南西尾根をピストンするのが一番多いようだ。次には菅平牧場から根子岳〜四阿山を縦走して中尾根を下るルート。無雪期に好まれる鳥居峠からは積雪期には殆ど登る人はいないようだ。今月の23日に相互リンクのみー猫さんが菅平牧場から根子岳〜四阿山を周回している。その記録を読んで興味を持ったが、根子岳山頂東の岩場が気になった。藪山には自信があるが、雪山にはあまり自信がないので一番歩かれるあずまや高原ホテルから南西尾根を往復することにした。場合によっては中尾根で菅平牧場に下り、二重破線(牧場の管理道路?)沿いにあずまや高原ホテルに戻ること(ヤマレコに記録あり)も一応準備した。
 那須岳はまたの機会にして、四阿山へ行くことにしてカーナビの設定をあずまや高原ホテルにして家を出た。高速道のSAで体調を整えながら5時頃に登山口に到着するよう走り、上田菅平ICを下りてあとはカーナビ任せ。進むに連れて目的地とは別の方へ走っているような感じがした。カーナビに間違いはなかろうとそのまま車を進めると、目的地間近で案内がストップしてしまった。そのまま車を進めると菅平牧場の管理事務所に突き当たった。その左手前の駐車場に入って確認すると、みー猫さんが利用した菅平管理事務所前駐車場と判断できた。家をでるときに、目的地をあずまや高原ホテルと見誤って設定してしまったようだ。車を替えてまだ一ヶ月で長時間運転は今度が三回目で、カーナビの操作に精通していないので走行しながら全体ルート表示や目的地確認方法を知らなかったのが敗因(音声で前の車と同じ言葉を発すると、意図することとは別の画面が出てしまう)。ここから当初目的地のあずまや高原ホテルまでは30分は掛かりそうなので、中尾根で四阿山に登ることにした。
四阿山からの展望(ショートビデオ)


3 往路(中尾根で四阿山へ) 踵の肉刺の痛みと新調のカメラ操作に不慣れでペースは遅い  トレースは残り、ワカンなしでも足の沈みは踝程度
 すでに明るくなっていたので、必要な用具(スノーシュ、アイゼン、ピッケル等)の収まったザックを担いで、除雪した二重破線の舗装道を四阿山登山口目指して進む。登山口で風の強さと雪の締りをチェックして、目出し帽、チェーンスパイク、ゴーグルを着用して登山道に入る。牧場内には薄くトレースが残り踝程度の足の沈み。大明神沢へ下り始めるとトレースは明瞭となるが、歩く人が少ないせいかトレースはつぼ足状で溝形にはなっていない。大明神沢をスノーブリッジで渡るとダケカンバ林の登りとなり、つぼ足トーレスを追うことになる。あまり展望はないが、標高1850過ぎると右(南)が開けて、大松山(スキー場)とその後方に北アそして湯の丸山・烏帽子岳などが展望できた。
 尾根筋が細くなり右(南)に弱い雪庇が張り出してくる。細尾根には明瞭なトレースが残り、雪庇下には樹木がはえているので高度感は少ない。道標の立つ地点が小四阿の山頂なのだろうが、帰宅後GPSで確認すると三角点(1917.2)よりは少し先のようだ。小四阿からは四阿山への稜線がしっかり確認できる。小四阿の細尾根を越すと、稜線は幅広となりノンビリ気分で歩けるようになる。
 と言いたいところだが、先週の日曜日に浅間山に登った際、右足踵に肉刺ができて、その痛みがまだ残り歩行速度が上がらない。おまけに今日は新調のカメラを持参したのだが、操作がよく分からず難儀する。最初に写真を撮ろうとした時は、スィッチをいれても液晶モニターが真っ黒なのには参った。何度スィッチ操作をしても同じで、諦めてザックから今までのカメラを取り出そうとした時に突然モニターに景色が写った。大きな手袋を着用したまま操作していたので、電子ファインダーを手袋が覆ってしまい、モニターを消してしまうことに気づいた。手袋がファインダーを覆わないように持つと、手袋の指先が写ってしまうなどテンヤワンヤ。次には雪景色の露出補正の仕方が分からない。デジイチならボタンやダイアル操作で出来たのだが、ミラーレスは初めてでメニューから探しださねばならい(家に帰っていろいろいじってみたら簡単にできることが判明)等々で歩くよりも止まっているほうが長いような感じ(肉刺の痛みを回復させるには有効だったが)。みー猫さんは5時間強で根子岳〜四阿山〜中尾根を周回しているが、今日のペースでは10時間位かかりそう、それどころか中尾根のピストンも危ぶまれる。根子岳へ行けるかは山頂到達したら考えることにして、なんとしても山頂までは我慢我慢。
 再び細尾根状態となると中四阿で最高部は雪を被った岩で巻いて通過して、エネルギーを補給し、ストックからピッケルに替えて利き腕の腕力を活用することにした。


左: 四阿山登山口  中: 大明神沢  右: 標高1780付近(ダケカンバ林にトレース)


左: 大松山(スキー場) 後方は北ア (標高1840から) 右: 湯の丸山と烏帽子岳 (標高1870から)


左: 小四阿から四阿山(手前のピークが中四阿)  右: 小四阿の細根を越して幅広となる


左: 中四阿の山頂を巻いて通過 右: 中四阿から四阿山への稜線(この地点を越すと幅広となる)
 中四阿の雪庇を過ぎると、小四阿と同じく尾根筋は幅広となり、真っ白な浅間山も見えるようになった。尾根筋には針葉樹が雪を被りクリスマスツリーが目立つようになり、標高2190あたりは急登で場所によっては膝までのラッセルとなる(今日一番の沈み箇所)。標高2230あたりで写真を撮っていたら単独行者が追い越していった。今日の歩行ペースから判断して四阿山から根子岳経由で下山は難しそうだが、念の為に根子岳分岐から先にもトレースがあるのを確認した。分岐からはエビのしっぽや雪の芸術が現れる。先刻の単独行者の後を追って最後の急登こなすと四阿山の山頂に無事辿りつけた。4時間半暗いと推測していたが、足の痛みと不慣れなカメラ操作で時間を費やしてしまい約6時間・・・ウーン 情けなや!?

左: 振り返って中四阿、後方に北ア後立山連峰  右: 根子岳 (標高2120から)


左: 真っ白な浅間山 右: 湯の丸山と烏帽子岳、後方に八ケ岳 (標高2220から)


左: あずまや高原ホテルからの登山者(標高2230付近)  右: 根子岳分岐付近(中央奥は浅間山)


左: 雪の芸術  右: えびのしっぽ  (標高2300付近)


左: 山頂への最後の登り  右: 四阿山の山頂
山頂到着後、更に二人の単独行者が登ってきた。三人ともあずまや高原ホテルから登ってきたようだ。エネルギーを補給しながら根子岳経由にするか考える。今日は踵の肉刺の痛さは我慢するとして、根子岳経由はかなりつらいが明るいうちには下山できるだろう。どうするか悩む。根子岳分岐から稜線を見て考えることにして下山にかかる。 


左: 山頂から北東方面(中央やや左が本白根山9 右: 南東方面(中央白いのが浅間山)


パノラマ 浅間山から北ア

パノラマ 根子岳(中央) 後方は北アから妙高

4 復路  気温上昇で雪が緩み踝以上の足の沈み
 山頂まではチェーンスパイクで登ったが、復路は気温上昇でチェーンスパイクが高下駄になってしまうのと、安全を考慮してアイゼンを装着した。往路よりも増えたトレースを追って下り、油断して根子岳分岐を通りすぎてしまった。戻るかすこしばかり悩む、10分程かけて根子岳分岐に戻る。トレースを追って根子岳稜線の見える場所まで行って、足が進まなくなってしまった。ここから鞍部まで250メートル下って、170メートル程登り返さねばならない。おまけに根子岳直下には岩場もあるし、ここまで来て根子岳に寄らないのも癪にさわる。少しばかり悩んだが、無理は禁物と往路を戻ることに決めた。
 気温上昇で緩んだトレースを追っているうちにあずまや高原ホテルへのトレースに引き込まれてしまった。幸いすぐに気付いたが、注意力が散漫になっているので要注意。
 往路の自分のトレースは場所によっては消えていたが、追うに困るようなことはなかった。それよりも気温上昇で雪が腐り、足の沈みは大きくなり、アイゼンに団子が付着するようになった。アイゼンを脱ごうかとも思ったが、面倒なのでそのまま歩き続けた。何度も何度もピッケルで団子落としをしながらの下りで、大明神沢を渡渉した地点で罰が下った。木の根にアイゼンを引っ掛けつまずき、その勢いでアイゼンを新調して二回目のゴアズボンを引き裂いてしまった。今日は新調の車(カーナビ)で登山口を間違え、新調のカメラ操作で歩行がはかどらず、最後に新調のゴアズボンを引き裂く。なんとも締まらない話しだ。もうひとつのしんちょうがあれば良い山歩きができたろうに。第四のしんちょう、それは慎重さだ。
 駐車場に無事戻ると、もう一台車が駐まっていた。帰り支度をしながら車の主と話すとそこは私有地で、正規の駐車場ではないとのこと。でも空いていれば駐車可とのことだった(持ち主がそこで弓矢の練習をしたくてじれていたようだ。確かに駐車場の片隅に的がぶら下がっていた)。
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