ひとり山歩き548 : 浅間山荘から火山館コースで浅間山(前掛山)に登ってきました。雪はよく締まり、ワカンは無用でしたが、山頂付近は強風で吹き飛ばされそうでした。
浅間山荘から前掛山(2524)
2014年3月16日(日) 晴れ後曇り
1 行程
所要時間 : 自宅(1:20) = 浅間山荘(5:10/5:30) − 一の鳥居(6:15) − 不動滝(6:35) − 二ノ鳥居(6:45) − 火山館(8:25/8:30) − 森林限界(2149)(9:35) − 浅間山第二外輪山稜線出合(10:35/10:45) − 前掛山(11:25/11:30) − 第二外輪山稜線別れ(11:50) − 森林限界(12:25/12:40) − 火山館(13:30) − 二ノ鳥居(14:10) − 一ノ鳥居(14:35) − 浅間山荘(15:05/15:45) = 自宅(19:00)
Aルートマップ
Bウォッちず :  浅間山荘  火山館  前掛山
C写真集

2 自宅 − 浅間山荘
 例年なら今頃は盛んに雪山へ行っているのだが、地元・栃木の山は積雪が深かったり、その他個人的事情で出かける機会が少ない。気分転換の意味も含めて県外の人気の雪山ということで浅間山荘から火山館コースで前掛山をピストンすることにした。休日は人出が多いので避けたいのだが、歯の治療や他の予定があって止むを得ずを日曜日に出かけることにした。
 歩行速度が遅いので途中で抜かれるのは仕方がない。最初くらいは先頭に立つべく5時頃浅間山荘をスタートするよう見計らって家をでた。佐久平北ICで下りてカーナビに従って、チェリーパークライン(?)を進み、途中から看板を見て浅間山荘へは4kmだが、ダート道で除雪はしてあるが少しでこぼこがある。おろしたての新車ということでカーナビの操作に慣れていないことや慎重運転で、予定よりはすこしばかり遅れて浅間山荘の駐車場に到着した時はガラガラだった。
3 前掛山への往路  雪はよく締まっていた(ワカンは無用、アイゼンは森林限界で装着すればよい) 強風で山頂滞在は短時間
 駐車場のすぐ先の鳥居を潜ると除雪は終了。。鳥居の先で用意してきた登山カードを投函してトレースを追う。橋を三回渡るとカラマツ林の登りとなる。トレースは明瞭で雪はよく締まりサクサクと歩ける。途中でアイゼンを装着するのは面倒なので、最初から装着してきたが失敗だった。爪が雪に刺さり足を上げる時に僅かだが負担がかかり,長時間歩く間に疲労の蓄積となる。途中で大勢に抜かれたが、アイゼンをつけている人は稀で、灌木地帯で装着する人が圧倒的に多かった。一ノ鳥居からは不動滝経由の沢コースを取ることにした。不動滝は殆ど凍結していた。ここから少しばかり急登するとニノ鳥居に到着。今日は気温はあまり低くはなさそうで、写真撮影は前回試みた手袋着用のままボールペン先端でのカメラ操作は面倒なので止めて、アウター手袋を外したが指先に痛みは感じなかった。
 ニノ鳥居からは再びカラマツ林となり、しばらくは展望のない退屈なトレース歩きとなる。標高1800を過ぎた長坂あたりになると枝越しに牙山(ぎっぱ)が見え出し、道標(火山館1km、浅間山荘3km)を見ると樹木は薄くなり、牙山を間近にし、その左奥には浅間山の頭が見えるようになった。進路には岩や岩峰が目につくようになり、雪で覆われた沢を渡るとすぐに火山館に到着。途中で二人に抜かれたが、二人目の人がテラスで休憩していた。


左: 一ノ鳥居 中: 凍結した不動の滝 ギ: 二ノ鳥居


牙山(ぎっぱ) 左: 長坂(標高1840付近) 右: 標高1920から、浅間山が姿を現す


途中の様子 左:標高1870付近 中: 標高1910付近 右: 火山館手前の雪で覆われた沢筋


左: 沢から見る牙山 右: 火山館
 火山館からは浅間神社の左手を通ってカラマツ林を緩やかに登ってゆく。途中のシラビソ等の針葉樹林は踝程度の足の沈みとなるもワカン(背負ってはいるが)は不要、やがて灌木地帯に入ると後続者にドンドン抜かれる。灌木もなくなると風は強くなるが、展望は開けて目には優しい。森林限界の標高点2149で途中で追い越されたグループがアイゼンを装着していた。調査不十分で最初からアイゼンを履いてきたのは失敗だった。途中にアイゼンを必要とするような場所もなかったので、ここで装着すればよいのだ(参考にしたヤマレ記録では単にアイゼン必要としか記載)。森林限界から前掛山には直登できそうに見えるが、登山道に沿って登ってゆくと山腹はかなりの急斜面だということがわかってくる。こんな強風の日に直登するような御仁は見かけなかった。
 登山道は北東から東へと時計回りに登ってゆくのだが、風で吹き飛んでしまうのか積雪は浅い。トレースは明瞭だが、短区間でアイゼンの刃形しか残っていない場所もある。登るにつれて四阿山から横手山・本白根山あたりが霞んで見えるようになる。風はThe higher the stronger(中学校の頃にこんなフレーズ習ったような)という感じ、バラクラバを被っているので寒いという感じはない。第二外輪山稜線出合に達すると、ますます風が強まったので念の為にピッケルを手にする。ここからは前掛山山頂への稜線がよく見えて、稜線を歩く人の姿が目に入る。
 標高点2478までは稜線が広く、風が強くても危険を感じることはなかった。ここを過ぎる勾配はゆるやかになるが稜線は狭まるので、強風に煽られて身体がぐらつく場面もある。先行者がドンドン下ってくる。どうやら強風で山頂に到着したらすぐに下山にかかるような気配。前掛山の山頂に達した時点では、滞在者は誰もいなかった。吹き飛ばされそうで立っているのも容易ではない。写真を数枚撮るのがやっとだった。幸か不幸か今日は春霞でアルプス等の遠望は利かなかったので、短時間で山頂を後にする。


左: 標高2100付近、この頃9:20になると追いついてくる登山者多い 右: 浅間山第二外輪山(前掛山稜線) (標高2120付近から)


浅間山第一外輪山(トーミの頭、黒斑山、蛇骨岳、仙人員だけ、Jバンド) (標高2150付近から)


左: 四阿山(左奥)〜横手山・本白根山  (標高2260付近から) 右: 標高2260あたりを登る


左: 第二外輪山出合から2478(人のいるところ)前掛山山頂(左奥) 右: 前掛山山頂直下(写真では分からないが、強風が吹き荒れている)


左: 前掛山から浅間山(奥) 右: 第一外輪山  強風で立っているのがやっと、春霞で遠望が利かなかったのは幸い


左: 剣ヶ峰、牙山は低いところ  右: 霞んだ四阿山  前掛け山頂から、この4枚を撮るのがやっと

4 下山  最初に出て最後に戻る ノンビリ歩き・・・これがやっとなのかも
 風が強いとはいえ下山はやはり楽。森林限界まで下って強風の中、エネルギーを補給する。その間にも後続者数人に追い越された。今日の計画時間は往路6時間、復路4時間を見込んできた。往路はドンピシャリ6時間。自宅で立てた計画はあまりずれることはない。ある程度余裕を見ているので、計画よりも遅れなければ、大勢に追い越されようとも慌てず急がずだ。山歩きを始めた頃は心臓をバクバクなんていうことが多かったが、今では心臓がバクバクなっんていう歩き方はしない。こんなデレデレ歩きをしているせいか翌日以降に疲労を持ち越すことは少ない。火山館とその先で途中で休憩をしていた2グループに追い越された。
 ニノ鳥居では外輪山稜線出合でシャッターを押して上げた二人組みに抜かれた。この二人の後を追って山コースで一ノ鳥居に戻ると、数人グループが谷コースで先行していった。以降は抜かれることはなかった。どうやら最初に出発して最終下山者になったような感じがする。登山口の鳥居でアイゼンを外しながら時間を見ると、復路は3時間半で、往復で9時間半はほぼ計画通り。ヤマレコ記録を見ていると、今の時期は7時間〜8時間が多そう。
 浅間山荘の駐車場に戻り、荷物を下ろて山荘の温泉に浸かる。駐車場500円、温泉600円(駐車料金なしは800円) 
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