ひとり山歩き544 : 今市の低山を城山を中心に瓢箪形で歩いてきました。低山特有の複雑な地形をルートキープする楽しさを味わうことができました。
今市低山瓢箪形歩き(城山・不動山・石ざき山・観音寺山・狐山・立石山)
2014年1月27日(月) 晴れ
1 行程
@所要時間 : 自宅(5:25) = 下板橋公民館・三光神社(6:40/6:50) − 三角点280(7:00) − 城山・板橋城跡(7:55/8:00) − 不動山(9:10/9:15) − 石ざき山(10:05/10:10) − 板橋川渡橋(11:00) − 観音寺山・猪倉山(12:15/12:20) − 猪倉城跡・雷電神社(12:35/12:40) − 泉福寺入口(13:10/13:15) − 狐山取付き(13:45) − 狐山最高部(14:10) − 星の宮神社(14:20) − 立石山取付き(14:35) − 立石山(14:35) − 下山(15:40) − 下板橋公民館・三光神社(16:00/16:10) = 自宅(17:15)
Aルートマップ
Bウォッちず : 下板橋公民館・三光神社 城山・板橋城跡 不動山 石ざき山 観音寺山・猪倉山 猪倉城跡 泉福寺 狐山 立石山
C写真集
2 自宅 − 今市・下板橋
 今市城山馬蹄形は一昨年の年末にHPやブログを賑わしたのを知っていたが、当時は低山歩きに今一興味が湧かなかった。しばらく山行を控えていた@宇都宮さんが活動を再開し、篠井富屋連峰のルートマップを掲示板に提供いただいた。そのルートを追ってみると、山歩きを始めたころの初心に帰り低山歩きの面白さを思い出した。今市城山馬蹄形をさらに広げた山行マップを最近掲示板に提示して頂いたので、さっそく真似てみることにした。
 スタート地点としては、たそがれおやじさんのように城山登山口に近い上板橋集落センター、みー猫さんのように板橋トンネルといろいろ考えられる。今回のコース取りでは途中でかなりの舗装道歩きが含まれているので、いったん下山して舗装道を歩いてから再び尾根歩きは避けたい。いろいろスタート地点を探したが、完全に満足する地点はない。@宇都宮さんのスタート地点である下板橋公民館(三光神社と同じ敷地)がいちばん自分の要求にかなているよう。今回は完全に@宇都宮さんの後追いにすることにする。奥日光に行くのに例幣使街道は数えきれないくらい通っているが、付近の地理は全く知らないので地図で調べてカーナビを前日にセットしておいた。例幣使街道は精通しているが、カーナビに従い街道からそれると、どこをどう通ったかわからない。途中で下板橋公民館の案内を見て、曲がってみるとすぐ先が下板橋公民館と三光神社であった。公民館前の広場に駐車。車載温度計マイナス4度。

3 下板橋公民館 − 城山(板橋城跡)
 下板橋公民館から車で来た道を少し戻り、正面の山には下の写真中央の階段から登り始める。石祠の先は照葉樹の灌木藪をひと漕ぎすると三角点280ピークに達した。展望はなく、栃木の山紀行の標高標識を確認して先に進む。山頂の先は雑木になっているが、今回のルートを通じて99%は杉または檜植林と記憶しておいてほしい。鞍部には電気柵や古い道跡を見ながら、進んでゆくのだが尾根筋は比高が低いので左下に樹木越しに道路が見えたりする。もしもの場合は数分で道路に下れるので心配はない。尾根筋は低い山にしては単純で、途中で何度か出合う作業道を下ってしまわない限り、地形図なしでも問題はない。自分はどんな山でも地形図を首からぶら下げて、ちょくちょく見ながら歩いている。そうすると自分が今どこにいるかがはっきりわかるので、大きな迷いをすることはない。これを10年以上続けてきたから、栃木の藪山ならどこでも行ける自信がある。
 固定トラロープで急登すると、ちょとした岩の前に天狗岩なる標識があった。そのすぐ先で尾根上の平坦な岩には文字の消えた標識があったが、形状からして畳岩というのだろう。
 右:下板橋の道標を見て丸太階段を登ると平坦地でここが城山山頂で板橋城跡である。東屋のある山頂からは好展望が広がる。とりわけ日光連山と高原山が素晴らしい。残念ながら反対側は逆光で確認できなかった。

左: 下板橋公民館と三光神社 中: 三角点280への取付き 右: 三角点280


 左: 三角点280西のヒサカキ藪 中: こんな場所が多い 右: 城山手前の踏跡


左: 天狗岩 右:畳岩(名板の文字消えていた)


左: 城山山頂(板橋城跡) 右: 板橋城跡説明板


城山山頂から 左: 日光連山 右: 高原山

4 城山 − 不動山 
 次の不動山方面へは東に進むのだが、@宇都宮さんのマップに従って北へと登山道を下って愛宕神社と羽黒山神社を詣でる(ただ単に写真におさめただけ)。少し戻って道標に従い駒乗り馬場に向かう。植林の小ピークが駒乗り馬場。こんな狭い場所で駒掛け? 昔は植林などなくて樹木が少なかったのだろう。感激するような場所でもなく素通りして先を急ぐ。篠竹藪を少し漕ぐが大したことはない(今日のコースでは特記事項にあげられるが)。その先はあまり手の入っていない植林歩きで多少荒れてはいるが、特記するようなことはない。
 鞍部から小ピークを二つほど越すと、左下に自動車の往来と板橋トンネル北入口付近が眼に入った。トンネル上と思しき浅い鞍部には古い道筋があり、石柱(風化していて文字の有無は不明)。古い道筋を横断して登り始めると、すぐに北側から作業道に出会う。地理院の地図の細い実線と一致しているようだ。@宇都宮さんが指摘しているように、地理院地図の細い実線は作業道を示している可能性が強い。今後もこの細い実線を注視したい。
 少しばかり照葉樹が眼につくピークにSHCカワスミさんの山名板を見て不動山・標高点368に着いたことを知る。地形図を確認して、東にわずか下ると不動明王堂がある。不動明王像を納めた堂は檜造りでまだ新しい。北に丸太階段があり、これを少し下ると石祠が祀ってあった。堂が新しいことから判断して、最近でも定期的に祭事を執り行っているのかも。 

左: 上板橋からの登山道にある愛宕神社と羽黒山神社 右: 愛宕神社(奥)と羽黒山神社の石祠


左: 駒乗り馬場(植林の中の小ピーク) 右: 板橋トンネル上の古い道筋と石柱


左: 不動山山頂 右: 不動山の東にある不動明王堂


左: 不動明王像 右: 北へ丸太階段(参道)を少し下った地点の石祠

5 不動山 − 石ざき山 − 観音寺山取付き
 不動明王堂から南に下った浅い鞍部には東西に古い道筋が認められた。今日の山域は比高が低いので、マイカーの普及していない時代に隣りの集落へ行くのに山を避けて平地を遠回りするよりも尾根を乗越したほうが短時間で往来できたのであろう。しばらくは南への平坦な尾根歩きになる。植林の歩きで展望はないが、方向を南から南東に変えるあたりでは右手に大鳥屋山から笹目倉山方面が枝越しに見えるだけ(山座同定できるほどの展望はない)。方向を変えて50メートルほど登ると標高点384で石ざき山のカワセミ名板と石祠を目にする。
 この先も下るだけで楽勝かと思ったが、今日のコースでルーファンにいちばん苦労した。石ざき山から観音寺山取付きの道路までは比高でたった120メートル下るだけなのだが、小ピークをふたつ越して、やっと平地に下山して板橋川の小さなコンクリート橋をわたってからが大変。@宇都宮さんのマップに従って林道状の道を進み、トラックやレッカーが置いてある作業場につき合った。作業場の縁を歩こうかとも思ったが、黙って通るわけにもゆかず手前の窪んだ草原を通ることにした。枯草の下は湿地で水を避けながら舗装道に上がった。ここは有限会社日光有機の前で、ここから観音寺山に取付ことにして、エネルギーを補給する。



左: この程度の展望しかない(大鳥屋山〜笹目倉山方面、石ざき山の北西から) 右: 石ざき山山頂


左: 下山地点 中: この橋を渡る 右: この作業場手前の湿地を渡るのが一苦労、石ざき山は中央二股の左のピーク
6 観音寺山 − 泉福寺
 日光有機の門から左手の尾根に取付く。灌木藪をかき分けて急斜面を登るとすぐに尾根上に達する。最初の小ピークから方向を転じて北東へと尾根を登ってゆく。途中で篠竹藪と灌木藪が現れるが僅かな区間でこれを突破すると、東西に古い道筋を横断し、作業道が現れる。作業道が途切れた地点から急斜面を登り尾根に復帰する。しばし急勾配の尾根をを登ると緩やかな別尾根となり、ほんの僅かな区間だがコナラ等の雑木となる。再びすぐ杉林になると三角点420ピークに達する。ここには観音寺山と猪倉山の山名板がついている。もちろん展望はない。
 少し戻って東へと緩やかに下ってゆく。浅い鞍部から登り返すと小ピークに達する。石碑を見て猪倉城跡と知り、小高い所に登ってみると雷電神社で鳥居と2基の石祠が祀ってある。城跡にある案内板に従って、すずり石方面に進む。道筋はよく整備されていて歩きやすい。途中で順路標識のそばに、第55番南光寺の石仏があり、その先にも多数の石仏を見かける。すずり石へ行ってからここに戻るつもりだったが、順路標識につられて石仏を撮影しながら下って第63番で道筋が消えてしまった。戻るのは癪でそのまま下って行くと第81番石仏で順路に出合った。遊歩道を下ってゆくと、泉福寺の金網フェンスで行く手を遮られてしまった。仕方なしに石仏見ながら順路標識に従っていたが、すずり石へ行くのはあきらめて泉福寺のフェンスに沿って下ってゆく。とうとう泉福寺には入れずに舗装道まで下ってっしまった。ここからは大・小真名子山から女峰山と高原山の山頂部が目に入った。すぐ先が泉福寺入口だが、寄る気にはならなかった。 

左: 観音寺山取付き 右: 観音寺山(猪倉山)山頂


左: 石碑・猪倉城ここにありき 右: 猪倉城跡説明板


左: 猪倉山不紀伊のマップ 右: 雷電神社(猪倉城跡)


新四国88ケ所めぐりの石仏 左: 第55番 中: 57番 右: 85番 計26体見た


左: 大・小真名子山〜女峰山(泉福寺付近から) 右: 左端が半蔵山?
7 狐山 − 立石山
 狐山は聞きなれない山で、@宇都宮さんによると昭和5年の宇都宮5万地形図に載っているとのこと。現在の地形図では中猪倉の三角点257の西、柳戸(やなご)の標高点259(星の宮神社)の南側の窪地である。しばらくは舗装道歩きで、GPSをカーナビ代わりにして中猪倉の三角点257を目指す。三角点へ行くには人家の中を通らねばならない。道路際に関係者以外立ち入り禁止の標識を見て、人家の裏山に取付く。三角点はあきらめて藪っぽい尾根筋を詰めてゆく。途中で給水設備小屋があり、さらに登ってゆくと尾根上には朽ちた鉄条網が残っている。標高300あたりが狐山最高部で、その先は樹木で見通せないが採石場のようだ。採石場に沿って下ると標高点259の星の宮神社前に下山。

左: 三角点257はこの人家の先 右: こんな藪っぽい尾根を登る(事務所らしい建物が見える)


左: 樹木越しに狐山山頂部は窪地の採石場となっている 右: 下山地点が星の宮神社前

 星の宮から最後の立石山目指して再び道路歩き、神社付近は道路工事中で間違った道を歩いてしまいカーナビで修正。ラインヒルゴルフ場の北西から立石山に取付く。尾根筋には大した藪はないが、どういうわけかゴルフボールが数個見つかった。OBボールなのか、山に向かってためし打ちしたものかは不明(こんな高所までOBボールを打ち上げる下手なロングヒッターもいるのか不思議)。かなり疲労しているので足取りは重い。方向が南から西に代わる小ピークまで長く感じた。この小ピークで南向きの2基の石祠を見る。立石山へはいったん下って登り返すのだが、左下(南側)ニゴルフ場が見えたりする。三角点327の立石山にはカワスミ名板。今日はカワスミ名板を確認に来た感じ。
 尾根に沿って下り、今日の予定ピークはすべて踏んで無事下山する。駐車地までの舗装道歩きはGPSでカーナビ運転。@宇都宮さんのルートをごく一部を除いて網羅して、約30分の短縮。時間だけ見るとそうなるが、@宇都宮さんは途中で数えきれないくらいの特記事項を拾い上げている。もし自分が同じようにピックアップしながら歩いたとしたら倍の時間はかかりそう(幸か不幸か自分にはそんな緻密さがないから歩けたのだ)。
 楽しい低山歩きの情報を提供いただいた@宇都宮さんに感謝、合わせて一昨年の年末に城山馬蹄形歩きをされた方々の記録を参考にさせていただきました。 


左: 男体山の手前に城山の頭、右のピークは石ざき山(星の宮神社付近から) 右: 中央奥が石ざき山、右は330級ピーク(ラインヒルゴルフ場付近から)


左: 立石山山頂 右: 立石山手前小ピークの石祠
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