ひとり山歩き543 : 早朝に大丸温泉駐車場をスタートして茶臼岳に登ってきました。山頂までは強風に悩まされましたが、途中での日の出と山頂からの展望を楽しみました。低温と強風により指先に痛みを感じたので、自重して南月山は諦めました。
那須茶臼岳(1915)
2014年1月18日(土) 晴れ
1 行程
@所要時間 : 自宅(2:45) = 大丸温泉駐車場(4:40/5:05) − ロープウェイ山麓駅(5:30) − 峠の茶屋(5:55) − 中の茶屋跡(6:55) − 茶臼岳取付き(7:05) − 登山道出合(8:10) − 茶臼岳山頂(8:40/8:50) − 峰の茶屋(9:30) − 中の茶屋跡(10:00) − 峠の茶屋(10:30) − ロープウェイ山麓駅(10:40) − 大丸温泉駐車場(11:00/11:25) = 自宅(13:30)
Aルートマップ
Bウォッちず : 大丸温泉駐車場  茶臼岳山頂
C写真集

2 自宅 − 大丸温泉駐車場
 1月5日に本年の登り始めとして大丸温泉駐車場から茶臼岳〜南月山をスノーハイクすべく出かけたが、強風のために中止して鶏頂山スノーハイクに変えた。天気予報によれば本日は午前中は晴れで強風もなく、前回のリベンジのチャンス。次の二点(@中の茶屋跡付近で日の出を迎える。もし強風で登れない場合は、高原山に転じて鶏頂山登拝口から釈迦ケ岳を往復)を考慮して、5時前に大丸温泉駐車場に到着すべく家を出る。例によって登山準備をするために道の駅・那須高原友愛の駅に立ち寄り、車から下りると風は弱く、これなら決行可能と大丸温泉駐車場に向かう。殺生石を越すと路面は徐々に白くなるも、圧雪状態で走行には全然問題なく大丸温泉駐車場に到着した。先着車(商店の車が多い?)は数台で、人の気配はなかった。車から下りてみると多少の風は吹くも、出発可能と判断して準備にかかる。通常のルートで茶臼岳を往復するならアイゼンでなくチェンスパイクで十分(実績あり)だが、本日は茶臼岳に中の茶屋跡付近から直登することと、南月山へ行く際、茶臼岳西側は凍結斜面化している可能性があるので、最初からアイゼンを装着。日の出平の前後は雪が締まっていないので、ワカンを背負うことにした。
茶臼岳からの展望(バッテリーあがりで短編)


3 茶臼岳往路  トレースなしで足取りは遅い 強風で指先に痛み、おまけに抜けそうな歯に痛み
 トイレの右手から冬道に進むと、トレースは完全に消えている。トレース跡と思しき箇所は3、40cm幅で小さな雪の固まりが続くのでわかり、この間を通っている限りは踝程度の沈み。道路横断時、路面は圧雪状態だったので、道路を中心にロープウェイ山麓駅まで歩く。その先は路面は積雪しているので、冬道を歩く。トレースは消えているが、吹き溜まりでは脛まで沈むが、件のトレース跡を追う限りは踝程度の歩き。トレース歩きよりは当然労力を要するが、自分で足跡を残すのも気持ちがいいものだ。峠の茶屋駐車場は風と日当たりでコンクリート露出部が多い。夜明け前の市街地の灯りを楽しんで先に進む。
 駐車場の先は吹き溜まりが多く、脛程度のラッセルが続く。ワカンを装着しようかと思ったが、森林限界を過ぎると積雪はなくなるし、今までにワカンを使用したことはないのでつぼ足で歩くことにした。登山指導所の鳥居の横を通って尾根に取り付き、振り返ると鬼面山の右手は赤く染まりだした。日の出はまだ先だが、樹林帯で日の出を迎えたくはない。しかし足の沈みは脛が状態となり、焦り出すがなかなか進まない。日の出の瞬間を見逃さないように何度も何度も振り返っては確認する。樹林帯を抜けると中の茶屋跡は目の前で、展望が広がる。赤く染まる前の朝日岳や剣ヶ峰を撮影して、何度も振り返りながら進んでいいると、ちょうど日の出の瞬間を撮影出来た。赤く染まった朝日岳はビデオにしか収めなかったのが残念。中の茶屋跡から150メートル程進んだ地点を茶臼岳取付きとした。

左: 夜明け前(峠の茶屋から) 中: 登山指導所の鳥居(トレースは消えている) 右: 夜明け直前(左は鬼面山)


日の出直前(中の茶屋手前から 左: 朝日岳 右: 茶臼岳中腹の岩塔


左:日の出直前の剣ヶ峰 右: 日の出(中の茶屋付近から)
 茶臼岳直登に取り付くと、那須岳名物の強風が引き出した。足元はザレ地で雪は吹き飛ばされ地肌のほうが多い。植物はほんな僅かで避けてザレ部を登ってゆくのだが、スリップして滑落するような心配は全然ないが、強風で吹き飛ばされそうになる。尾根幅が広いので吹き飛ばされて谷底へなんていう心配はない。風に耐えながら低い姿勢で登ってゆくため足取りは遅い。更に問題は右手(写真撮影でインナー手袋だけになる)指先の痛みがいつまでも続き我慢の限界に近い。目出し帽を着用しているが、ゴーグルはザックの中で横着してサングラス着用のため鼻梁も痛みを感じる。更に悪いことに、この数日は歯が抜けそうで歯痛も我慢している。標高1720あたりからはザレからガレに変わると雪は薄くついているが歩行の妨げにはならない。何度か下山しようかと思ったが、標高が上がるに連れて風の通り道からはそれたようでそのまま登り続ける。例の岩塔直下でよく踏み固められた登山道に出合った。この先は踏跡からとこ時外れるが、遭難時の場所(ナンバー)を示す標柱が目に入り、すぐに復帰出来た。三角点3m先の標柱を見て三角点に寄って写真に収める。今まで何度も登っているが、三角点を見たのは初めてのような気がする。その後も指の痛みを我慢して手袋を脱いでは撮影をしながら岩っぽい処を進むみ、鳥居をくぐって茶臼岳山頂に達した。
 今日はトレース消えや強風に悩まされ通常よりは歩行速度は遅かった。先ずは、南月山への稜線を観察し、周辺の山々の写真とビデオ撮影に移る。登山道出合からは風は弱かったのだが、山頂部は強く撮影中に引き飛ばされそうになる。コンデジでビデオ撮影すると、バッテリーは最近新規購入したばかりなのにすぐにに上がってしまう。無理して撮影を続けたせいか、またまた指先が痛み出した。南月山へはきっぱり諦めることにして下山開始。

左: 茶臼岳取付きのザレ(中央左の岩塔を目指す) 右: ガレに変わる(標高1720、積雪は浅い)


左: 目標の岩塔、すぐ先で登山道出合 右: 朝日岳南陵


左: 登山道出合(前方標柱は避難時の連絡番号11) 右: 三角点(踏跡から3メートル)


左: 山頂の鳥居 右: 山頂の祠


山頂から 左: 南月山への稜線(ここを歩くはずだったが・・・) 右: 三本槍岳〜朝日岳


左: 大倉尾根 右: 三本槍岳(中央)


パノラマ: 日光連山は奥に薄く 黒滝山〜大佐飛山 大倉尾根 三本槍岳〜朝日岳


4 下山  風は止み、登山者はドンドン増える
 通常 ルートで下山にかかる。風は弱まっているし、踏み固まったトレース歩きで往路とは異なり楽な歩きができる。指先は熱い物にふれて軽い火傷をした時と同じような感覚、歯の痛みは相変わらず。もう完全に南月山は諦めムード。峰の茶屋に着くと、小屋内から3人組が現れ茶臼岳へ向かう。エネルギーを補給せねばとパンを口にするが噛めないので、唾液で溶かすように食する。
 中の茶屋跡へと下ってゆく途中になると、単独行やグループ登山者とすれ違う。2人組が朝日岳南陵に取り付くために明礬沢に下って行った。何度も振り返りながら眺めていると沢を渡り急傾斜の南陵に取り付いた。残念ながらその後は地形の関係で見えなくなってっしまった。樹林帯に入ると、往路で自分がつけたトレースがかなり深くなっていた。これから登る人は風はなくトレースありで楽しく歩けるだろう。これから登る人はますます増えてくるようだ。登山指導所の鳥居手前の狛犬は頭をわずかに出している程度の積雪。峠の茶屋で写真を撮って通過し、ロープウェイ山麓駅まで下ると10人以上のグループがスタートしようとしていた。舗装道には子供連れのちょいとハイカーを何組か見かける。駐車場に到着時十数名のグループがスタートしていった。駐車場に到着した頃には、暖かくて汗が滲み手袋の中は残雪歩きのように汗ばんでいたが、指先の微かな痛みは相変わらず。残雪期まで雪山は暫く自重して里山歩きでも楽しもう。その間に歯の治療もせねば。5年前の治療から判断して、週一で10回位は歯医者通いか。治療が終わる頃には残雪歩きも終盤となっているだろうな。


左: 峰の茶屋〜剣ヶ峰〜朝日岳 (ヒョ横行1760から) 右: 峰の茶屋(3人が茶臼岳へ、4人目が小屋着)


峰の茶屋から、この頃になると風は止んでいる 左: 剣ヶ峰(トレースは消えている)と朝日岳


左: 朝日岳南陵に向かう二人組 右: 南陵に取り付く


左:早朝にはなかったトレース(復路の標高1760) 右: 登山指導所の鳥居、狛犬は頭(赤)が僅かに


左: 峠の茶屋から朝日岳 右: ロープウェイ山頂駅方面(山麓駅付近から)
HOME
inserted by FC2 system