ひとり山歩き542 : 宇都宮市の篠井富屋連峰を歩いてきました。前半ではよく整備されたハイキングコース、後半では登山道なしの藪山歩きと好天に恵まれ低山歩きを堪能しました。
篠井富屋連峰+α
2014月12日(日) 晴れ
1 行程
@所要時間 : 自宅(5:15) = こどものもり公園駐車場(6:15/6:40) − 榛名山(7:25/7:30) − 男山(7:45/7:50) − 本山(8:15/8:25) − 飯盛山(9:25) − 大網公民館分岐(9:50) − 大網山取付き(10:05) − 大網山(10:30) − 大網林道復帰(10:45) − 大網公民館分岐(11:05) − 青嵐峠(11:10) − 高館山(11:45/12:00) − 黒戸山(12:25) − 兜山登山口(12:40) − 兜山(12:50/12:55) − 兜山登山口(13:00) − 鬼山取付き(13:10) ー 鬼山(地形図では兜山)(13:30/13:35) − 雷電山(14:05/14:10) − 林道出合(14:20) − 毘沙門山取付き(14:35) − 毘沙門山(14:55/15:00) − 林道復帰(15:15) − こどものもり公園駐車場(16:20/16:30) = 自宅(17:55)
Aルートマップ
Bウォッちず : こどものもり公園駐車場  榛名山 男山 大網山 兜山 鬼山(地形図では兜山) 雷電山 毘沙門山
C写真集

2 自宅 − こどものもり公園
 性懲りもなく先週に引き続き那須岳を考えいたが、天気のめぐり合わせは皮肉で三連休の中日の日曜日と重なってしまった。三連休の真ん中の日曜日は那須岳は人出が多いだろう。人の多い山は自分の好みでないので、平日に計画することにした。それではどこにするか、迷うことはなかった。先日、@宇都宮さんが久しぶりに山歩きをされ、詳細なルートマップを掲示板に貼り付け頂いた篠井富屋連峰に行くことに決めた。篠井富屋連峰は山歩きを始めてばかりの02年4月8日(ひとり山歩き37)に歩いているが、@宇都宮さんが踏んだ名のあるピークに対して幾つか抜けているので、これを補うことにする。
 篠井富屋連峰+αを歩くには、徳次郎からスタートし低い方から高い方へと反時計廻りにするか、篠井からスタートして高い方から低い方へと時計回で歩く方法がある。低山の縦走では通常は低い方から高い方へと登ることにしている。その理由は下山後に車を回収するのに道路を高い方から低い方へと歩いた方が楽だからである。今回のルートでは下山後の道路歩きはあまり高低差がないので、大多数の人に倣って時計回りとする。スタートは駐車場とトイレのあるこどものもり公園からとする。

3 篠井連峰(榛名山・男山・本山・飯盛山・大網山・高館山)  大網山を除いては、整備されたハイキングコース  本山から展望が本コースで最高
 こどものもり公園入口にも登山道があるが、公園内の丸い建物(体育館棟?)の左手の登山口から登ることにする。植林の中の登山道は地形図にはないが、明瞭で歩きやすい。篠竹やシダが登山道脇に多少はしげるが歩くには全然問題ない。谷筋にある登山道が、多少岩っぽくなると榛名山・男山分岐で、ここからは右(南西)へ進む。松混ざりの尾根筋を5、6分進むと榛名山の山頂で石祠が祀ってある。山頂部は灌木等で囲まれ展望はあまり良くない(日光連山が見える程度)。山頂の南北に薄い踏跡が認められる(古賀志山と同じようにあちこちに踏跡がある感じ)。
 来た道を分岐まで戻り、分岐からは多少岩っぽい尾根筋を進み10分ほどで男山の山頂に達する。ここからは、樹木に邪魔されて十分な展望は得られないが、隙間から高原山が望める。山頂の北側に薄い踏跡が認められる。1分程戻って道標に従い本山へと進む。コナラ等の雑木の尾根を鞍部まで下り登り返しになると松が目につく。右手の樹木に金鉱入口跡の標示を見て覗くと、岩の間に狭い入口がある。中に入るとすぐ先で坑道は埋まっていた。もとに戻り、すぐ先で右手(約220度の方向)に富士山がみえた。東へと尾根筋を急登すると、飯盛山への道標(倒れている)をみて、そこから尾根を乗り換えて北に4分ほど進むと本山の山頂に達する。山頂部は広く開けているので本日のコースでは一番の展望スポットだった。間近に先刻登ってきた榛名山と男山、遠方には安蘇の山並みから日光連山、高原山、男鹿山塊、那須岳が広がる。
 


左: こどものもり公園の体育館棟(左手が登山口) 中: 登山口先の道筋 右: 男山分岐から榛名山への尾根筋


左: 榛名山山頂 右: 日光連山展望


左: 男山への尾根筋 中: 男山山頂 右: 高原山


左: 金鉱入口跡 右: 本山山頂


本山から 左: 日光連山 右: 榛名山と男山(手前)


本山から 左: 高原山 右: 男鹿山塊と那須岳


本山からのパノラマ

 本山から僅かに戻って飯盛山方面へと進む。ひたすら南へと急下降が続く。途中で岩場や松並木を気持よく下り、檜林になると西へと方向を変えて急下降すると下篠井からの登山道を合わせる。そのすぐ先で東電の黄標柱を見て、北東に少し進むと東電のいわき幹線241号(?)鉄塔の直下で、そこからは南東へと約100メートルの急登が始まる。ボチボチ疲労が溜まってきた足腰は悲鳴を上げる。100メートルを20分掛けてやっとの思いで飯盛山の山頂にたどり着く。山頂には石祠が一基、展望は良くない。
 飯盛山からの下りは、急勾配の上に落葉が堆積していて滑りやすく、長い固定ロープを伝って下るのも楽じゃない。ロープ下りが終了すると勾配は緩みホッとしながら歩いていると、舗装道の三叉路(大網公民館分岐)に達する。通常ルートはここを真っ直ぐに青嵐峠方面へと進むのだが、今日はここから、大網林道を下り大網山(標高点353ピーク)へ寄り道することにする。このピークを訪れる人は少ないようで、ネットで検索すると栃木の山紀行がヒットしたが、どうしたわけかページが開けず、情報を得ることができなかった。
 大網林道を下り、林道が分岐する地点を大網山取付きとした。篠竹等の灌木藪がうるさいので最初は作業道を進んだが、先行きがわからないので途中から山頂方面にコンパスを合わせて直登した。勾配のゆるい植林を進んで行くと栃木の山紀行の山名板を見つけた。大網山山頂部は平坦で単なる植林の中にいる感じで展望は全くない。登ってくる途中で送電線鉄塔が見えたので、下山は北に緩やかに尾根筋を下ってゆく。灌木藪がしげるが我慢の範囲、鞍部で鉄塔を見て、方向を転換して沢筋を東へと下る。林道復帰直前で何かを観察している人に出逢い、青嵐峠への破線道の有無について聞いてみたが、山歩きは詳しくないとのことであった(何をしていたのかな?)。林道をもう少し下り、破線道で青嵐峠も考えたが、今日はこの先で藪山が待っているので、諦めて大網林道をおとなしく大網公民館分岐のある縦走ルートに復帰した。
 舗装道を2、3分進み、道標を見て林道から山道へと進む、更に2分で青嵐峠に達した。峠を横切る破線道は北側は道型が認められるが、先刻検討した南側は踏跡があったような雰囲気は残っている。
峠からゆるやかに下って、5、60メートル登り返し道標を見ると高館山への最後の登りにかかる。この頃になると気温上昇で落葉の下で霜が解けて、滑りやすくなっている。下ってきた人に気をとられ、滑って手をついてしまった(恥ずかしい!)。神奈川から移ってきて初めての山行とのことであった。高館山の山頂に着くと先行者が1名、先刻の方もこの方もこどものもり公園からスタートのこと。大網山に寄っている間に抜かれたようだ。先着者が下り、エネルギーを補給していると後続者が登ってきて写真を撮るとささっと降りて行ってしまった。広い山頂部には石仏が一体。展望はあまり良くない。男体山と榛名山・男山・本山が樹木の隙間から見える程度。ここまでを篠井連峰とし、以降を富屋連峰とする。 


左: 本山直下の急降下での岩場 中: 松並木(灌木が混ざる) 右: 東電・南いわき幹線鉄塔241 


左: 飯盛山への急登開始 右: 飯盛山山頂


左: 飯盛山直下の固定ロープ 右: 大網公民館分岐



左: 大網山取付き直後は作業道利用 右: 大網山山頂


左: 青嵐峠(南北への踏跡は微かに) 右: 高館山・黒戸山分岐手前の登山道


左: 高館山山頂 右: 山頂からの展望  男体山(中央やや左奥) 榛名山・男山・本山(右手)

4 富屋連峰(黒戸山・兜山・鬼山・雷電山・毘沙門山)
 高館山から自然林と植林を交互に下ってゆく。途中で大網登山道を合わせ、標高点402ピークの西側を巻いて通過し、登り返すと黒戸山の山頂で標識がなければ通過してしまいそう。ここからは日光連山と榛名山・男山・本山を目にする。黒戸山から数分下ると、左(東から)明瞭な踏跡に出合う。これを西に下れば中徳次郎登山口へ通じる。12年前はこの道筋を下ってしまい、兜山も鬼山もパスしてしまったのだ。すぐ先で舗装道となり、更に下ってゆくと三叉路で、中徳次郎への道から別れ右に折れて林道を緩やかに登ってゆくと兜山登山口の標識を見る。山道に入ると作業道に出合う、これを無視して細い踏跡を追う。登るに連れて独特な形をした大岩が踏跡から見かけるようになる。岩っぽい兜山山頂(地形図記載のの兜山は同じ標高372で、鬼山が正しいらしい)部も岩っぽく、展望はなく直ぐに下山。
 登山口に戻り林道を先刻の三叉路まで戻り、中徳次郎方面へ林道を下る。途中で自動車が数台駐まっていた。この辺で工事をしている様子もなく、なんの車だろうなどと考えているうちに鬼山取付きをを通り越してしまった。少し逆戻りして駐車場の上を鬼山取付きとした。藪は多少あるが特に問題になるほどではなく、疲労が蓄積して直登できずジグザグ気に登ってゆく。20分ほどで山頂部(地形図では兜山となっている)に達し、右往左往したが山名板が見つからなかった。仕方なく赤テープのある場所を鬼山山頂とした。山頂部は植林の中で展望は全くない。
 次の目標の雷電山は鬼山の南東に位置する標高300メートル級のピークで、@宇都宮さんは雷電山目指して南東に直線的に下っているが、ツルやトゲの藪と間伐材がうるさかったようだ。藪の少なそうな北東尾根を下り途中から南東尾根に方向転換すべく、北東に下り始めた。案の定、藪は殆どなく下れた。途中で古い作業道に出合ったので、これを追ってみることにした。作業道から雷電山方面の斜面を見ると、確かに藪っぽいが、大したことはなさそう。10分程、ツルと間伐材と格闘しながら鞍部に下ると、作業道を境界に植林から自然林に変わった。自然林には藪は全くなく、数分でカワセミさんの青い山名板を見て雷電山の山頂に達したことを知る。
 山頂から南に僅か下ると大岩の基部に石祠が祀ってあった。ここからは@宇都宮さんの情報通り参道歩きとなる。参道を下ってゆくと、大岩の基部に石祠、破損した石鳥居も見かけた。この山は地元の信仰の山なのだろう。大鳥居をくぐると林道出合となる。林道をノンビリと歩いていると、犬が一斉に吠え出した。何棟かの犬舎があり、数十匹の犬を飼っている。これでは犬はペットでなく、家畜を飼っているみたい。全く異様だ。中徳次郎登山口の標識を見て左折すると田川(?)にかかる毘沙門橋、手前を右折して100メートル程進むと右手に石階段と鳥居が見えた。ここを毘沙門山取付きとして、石階段を登ると、大岩の基部に石祠が4基祀ってる。その先は踏跡はなく灌木藪を避けながら適当に登ってゆく。途中で大岩の間をすり抜けたりする。取付きから約20分で標高270メートル級ピーク達して、色あせた青いカワセミ名板に毘沙門山(02年2月22日)と記載してあった。
 家に帰ってGPS軌跡を見ると、往路と復路では別のルートとなっている。尾根筋が広いので最初に藪をどちら側に避けるかで軌跡が大きく違ってしまったようだ。本日の名あるピークは10座で当初計画通りすべて踏むことができた。@宇都宮さんの情報に感謝。こどものもり公園へ戻る途中で、榛名山・男山・本山・飯盛山が展望できた。飯盛山は登るのも下るのも急峻であったのが納得出来た。復路の道路脇に2箇所に三角点が設置してある。山ではよく見かけるが、平地では見たことがない。寄ってみようとしたが、三角点205.7は見逃してしまった。次の三角点209.9は道端に見つけたが、水道のメーターのようにコンクリート枡内で見ることができなかった。こどものもり公園駐車場に戻ると、車が数台駐まっていたが、登山者のものではないだろう。本日、出逢った登山者は3名。


左: 黒戸山山頂 右: 黒戸山から日光連山と榛名山〜男山(右手前)


左: 林道三叉路(兜山は前方へ) 右: 兜山登山口





左: 鬼山取付き(左の斜面へ) 右: 鬼山(本日の山で唯一の山名板なし)








左: 毘沙門山取付きの鳥居 中: 石祠群 右: 毘沙門山山頂(ワカスミ標識 02.2.22)


復路の舗装道歩きで 左: 榛名山・男山・本山・飯盛山(俺の飯もこの位盛ってくれたらなア!) 右: 正面に日光連山
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